「寸借詐欺」防止の呼びかけに、警察は消極的?
昨日、どういうわけか 2020年 11月 1日付の「若者相手の寸借詐欺は、今も多いようだ」という記事にほんの 30分ぐらいアクセスが集中して、すぐに収まっていた。どんな記事だったかなあと自分でアクセスしてみると、同年 9月 30日付の毎日新聞の記事を引用したものだった。
ところが、この毎日新聞の記事は既にネット上から削除されてしまっているようで、リンクできない。そこでちょっと探してみたら、同じ事件を西日本新聞が報じている(参照)ので、そちらの方にリンク先を変更した。長くブログを続けていると、時々こんなような「アフターケア」が必要になったりする。
ところが、この西日本新聞の記事の末尾に紹介されている福岡県警博多署のコメントには、かなり疑問を感じてしまった。こんなコメントである。
寸借詐欺に関する相談は以前から多く、被害に遭うのは主に学生などの若者。被害に気付かない本人を心配した親族が警察に相談するケースもあるという。捜査幹部は「本当に困っている人もいるだろうし、お金を貸さないでと呼び掛けるわけにもいかない。善意につけ込む卑劣な手口だ」と憤る。
「本当に困っている人もいるだろうし、お金を貸さないでと呼び掛けるわけにもいかない」というのは、いかがなものだろうか。「見知らぬ人には、安易にお金を貸さないように」と呼びかけるのは、今どきの世の中としては、むしろ常識的なことなんじゃないかなあ。
「本当にスリにあったとか、財布を落としたとかで困っているなら、警察に相談を」と言うのが本来なのではあるまいか。警察がそうした相談を受けたら、本人確認の上、家族などに連絡を取って迎えに来てもらえばいい。あるいはほかに適当な相談窓口があるなら、そちらに回せば済むことだ。
そうした呼びかけを行わないのは、警察の怠慢とさえ思ってしまう。あるいはうっかり者の相手をするのを、よほど面倒に思っているのかなあ。
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コメント
『見知らぬ人から「お金を貸して」と言われたら取りあえず寸借詐欺を疑いましょう。それでも貸す決断をした場合には身元を確かめましょう。身元が確認できない場合は貸さないのが賢明です』
警察としては、このような呼びかけが正解ではないでしょうか。
「電話でお金の話が出たら詐欺!」と警察は言ってるのに「見知らぬ人からお金を貸してと言われたら詐欺!」と言うことになぜ躊躇するのでしょうか。このアナウンスメントをするだけでも抑止効果はあると思います。
過去に色々な詐欺を見てきました。連中は人を良く見てます。見知らぬ人から「お金を貸して」と声をかけられたら詐欺を疑うのは当然です。
数年前、中学の同級生のおばさんから「孫の入院費がいるので30万貸して」と電話がありました。住所も分ってましたが違和感が大きすぎて断りました。調べたら他の同級生にも電話をしてたようです。貸してくれそうな人と思われたようです。今でも貸さなくて正解だと思ってます。
投稿: ハマッコー | 2022年1月20日 19:21
ハマッコー さん:
>『見知らぬ人から「お金を貸して」と言われたら取りあえず寸借詐欺を疑いましょう。それでも貸す決断をした場合には身元を確かめましょう。身元が確認できない場合は貸さないのが賢明です』
>警察としては、このような呼びかけが正解ではないでしょうか。
まさに正論ですね。どうしてこれをためらうのでしょうかね。
そして借金の申込み電話をしまくるというのは、やっぱりちょっと異常ですね。貸しても返ってくることはないと思うしかありませんよね。
投稿: tak | 2022年1月20日 20:08