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2022年1月22日

幸福になりたいなんて、ことさらに思ったことないし

東洋経済 ONLINE に「幸福になりたいと願う人が幸福から遠ざかる皮肉」という記事がある。「真剣に考えるにはあまりにも重すぎるテーマ」というサブタイトル付きで、筆者はストックホルム商科大学経営戦略・マーケティング学部教授のミカエル・ダレーンという人だ。

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この記事は、次のような紹介で始まっている。

人が幸福だと感じる条件をまとめた『幸福についての小さな書』で、著者のミカエル・ダレーン教授(ストックホルム商科大学)は最後の章を「幸福を真剣に考えるのはやめよう」と締めくくっています。幸福感を高める本で、「真剣に考えるのはやめよう」と伝えた真意とは?

この書き出しを読んで私は、これまでの人生で「幸福になりたい」とか「幸福とは何か?」なんてマジに考えたことは一度もないと思い当たった。そもそも人生はなるようにしかならないのだから、「幸福」なんてことを真剣に追い求めるのは私の管轄事項じゃない。

そもそも「幸福になりたい」と考えるのは、「現状は幸福じゃない」と思っているからだろうし、その点で言えば、私は「自分は不幸だ」なんて思ったことも一度もない。「そこそこ、こんなもんなんじゃないの?」という自己認識なので、ことさら幸福をこいねがう必要もないのだ。

幸福を突き詰めて考えれば確実に幸福になれるというなら考えないでもないが、そんなことがあるはずもないので、当然のごとく「しょうもないことを考えるより、することは他にいくらでもある」ということに落ちついている。

これって、ミカエル・ダレーン教授の言う「幸福を真剣に考えるのはやめよう」という話と見事に合致しているじゃないか。幸福なんてことさらに考えない方が幸福感が高まるというのだから、限られた人生の時間の中ではほかのことを考える方がずっといい。

そもそも教授によれば「幸福とは異常な状態」であり、「人よりも幸福を真剣に考えている人は、平均して幸福度が少し低い」という研究結果さえあるという。ということは、「幸福」なんて追い求めるだけ無駄というより、むしろ弊害の方が大きい。

というわけで私は図らずも、「幸福」ということに関しては望ましい態度で暮らしてこれたわけだ。これって、幸せなことと思っていればいいのだろうね。

【1月 23日 追記】

そういえば、5年ちょっと前に "「幸福 と「幸せ」 とは、ビミョーに違ってる" という記事で、"小学生の頃に「この世に本当の幸福なんてあり得ないから、別に期待しない」という、まったく可愛げのない作文を提出" したというようなことを書いていたのを思い出した。

基本的に、今でもこのスタンスに変わりないと思う。

 

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哲学・精神世界」カテゴリの記事

コメント

幸せになりたい!
そう思うこと自体は、一つの人生目標かもしれませんが、具体的な行動指針にはなりませんよね。

気分良く生活できればそれだけでオッケーです。
住宅ローンをあと18年抱えた身としては、とりあえず繰上げ返済できるだけの「アブク銭」を得られたら、まぁそれは幸せかも…。

投稿: 乙痴庵 | 2022年1月25日 18:27

乙痴庵 さん:

住宅ローン繰り上げ返済の話、私も昔、同じことを思いました (^o^)

でもまあ、元気でいればいつの間にか払い終わってますので、のんびりいきましょう。

投稿: tak | 2022年1月26日 13:41

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