津軽弁、聞くとわかっちゃうんだよね
熊本と天草での仕事を終えてホテルの部屋に戻った時は、既に夕方の 5時を過ぎていた。こちらは西国だからなかなか日が暮れず、まだ 4時頃のような気がしていたが、結構な時間である。そして本日のネタはどうしようかと何気なく「ネットサーフィン見聞記」にアクセスしたら、おもしろい動画が見つかった。
「むかついたときに使う青森の方言」というもので、「悪用厳禁」だそうだが、これ、悪用しようにも津軽弁に馴染んでいなかったら、悪用なんてしようもないだろう。まあ、どんなのかというと、下に埋め込んだ動画にある通りだ。
これ、庄内出身の私としては、申し訳ないけど、聞けば大体わかっちゃうんだよね。太字部分を庄内弁で言えば「もっけだんども、きげばてんげわがてすまうんだよの」ってなことになり、多分、津軽の人にはそのまま通じちゃうんじゃないだろうか。
この「もっけだんども」は「もっけであるのだが」というような意味合いで、「もっけ」については 2005年 11月 3日に ”方言ブームと「もっけだ」の意味” というタイトルで詳しく書いている。端的に言えば「もっけ」というのは「もっけの幸い」のもっけで、「滅多にないこと」という意味だ。
「滅多にない」から「ありがとう」(有り難い = ありにくい)という意味になり、そこからちょっとニュアンスを加えて「もっけだんども」は「恐縮ですが」といった意味になる。なかなか便利な言葉だ。
津軽弁が大体わかってしまうので、私は在日ブラジル人に聞いた「南米ではブラジルがポルトガル語で他の国はスペイン語だけど、スペイン語でも聞けば大体わかる」という話を思い出した。庄内弁と津軽弁の違いは、スペイン語とポルトガル語の違いぐらいなのかもしれないね。
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コメント
誤字報告です。リンク文が「方”現”ブーム」「もっだ」になってますよ。
もっけだというのは初めて知りましたが、いい表現ですね。富山弁だと同じく恐縮のニュアンスで「きのどくな」となります。
投稿: 柘榴 | 2022年1月10日 03:13
柘榴 さん:
ご指摘、ありがとうございます。(もっけでがんした)
修正しておきました。へとへとになってホテルに戻って、頭がほーっとしてたようです。
富山弁の「きのどくな」は、聞いたことあります。これまた、相手の身になったいい表現ですね。
投稿: tak | 2022年1月10日 04:43