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2022年2月 6日

「オミクロン株」の重症化リスクが低いというのは?

新型コロナ オミクロン株の感染者が重症化しにくいのはなぜか?」という記事がある。感染症専門医の忽那賢志氏さんが書かれたものだ。蛇足だが、このかなり難読なお名前は「くつなさとし」さんとお読みするらしい(参照)。

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世の中では「オミクロン株の特徴は、感染力は強いが、感染しても重症化しにくいこと」とされている。それで「だったら、オミクロン株なんて、単なる風邪みたいなものじゃん」とか「ワクチンなんて接種しなくても結果は同じ」とか言い出す人も現れている。

しかし、ことはそう単純なわけじゃない。忽那さんは「それぞれの流行における重症度を考える上では、主流となる変異株の病原性だけでなく、その時期の集団の免疫を考える必要があります」と指摘している。

過去の第 4波、第 5波の流行時は、ワクチン接種率がまだそれほど高くなかったため、感染者の重症化率、致死率が比較的高かった。一方、今回のオミクロン株による第 6波の状況下では、ワクチン接種率はかなり高まっている。

ただ、2度のワクチン接種から半年近く経っているケースが多いため、感染そのものを防ぐ力はかなり低下しているが、重症化を防ぐ力はまだ保たれているらしい。それでワクチン接種者も感染するケースが増えてはいるが、重症化率、致死率は格段に低くなっていると見ることができるわけだ。

なるほど、そう考えると話の辻褄が合う。つまり「感染しても重症化しにくい」というのがオミクロン株そのものの性質と単純に考えるのは、早計かもしれないということだ。その関連で、私も先月 20日付でチェコの女性のケースを紹介している(参照)。

このチェコの女性はワクチン接種を拒否していたのだが、免疫を獲得して「衛生パス」というものを取得するために、ワクチン接種済みの夫と息子が感染していたオミクロン株に故意に罹患した。そして夫と息子は軽症で済んだのに、自身は死亡してしまったというのである。

というわけで今月 3日の記事で書いたように、我が家にもワクチン追加接種の通知が届いているので、ここは素直に応じて 3度目の接種を受けようと思う。本当は注射って嫌いなんだけどね。

 

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コメント

細かいところですけれど、くつ王のハンドルを名乗っておられる通り、「くすな」ではなく「くつな」先生です。

投稿: 柘榴 | 2022年2月 8日 02:32

柘榴 さん:

本当だ! ローマ字表記の "t" を見落としてた!(年かな? ^^;)

さっそく修正しました。ちなみに ATOK で「くつな」と入力したらちゃんと変換されました。ATOK エラい!

ご指摘、ありがとうございました。

投稿: tak | 2022年2月 8日 06:08

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