悪徳業者による「屋根修理詐欺」にご注意
昨日、我が家の玄関のベルが「ピンポン!」と鳴ったので出てみると、若い兄ちゃんが立っている。「明日から向こうの道の住宅工事で、トラックが道に停まってご迷惑をおかけするかも知れませんので、ご挨拶に来ました」と、もっともらしいことを言う。
近所でリフォーム工事をしているので、「ああ、そこの角のお宅?」と聞くと、「あ、あぁ、そうです、そうです」なんて、なんだか不自然な言い方をする。ただ、それについては 2週間も前に業者がタオル(工事店の名前入り)持参で挨拶に来てるんだがなあ。
やや不審には思ったが、細かい点でゴチャゴチャ言ってもしょうがない。「これまで通り、ちゃんと端っこに停まってくれれば何の問題もないですよ」と返事した。
ところが、話はそれで終わらない。続いてこんなことを言い出した。
「ところで、ご近所の方が言ってたんですが、お宅の屋根が壊れているみたいなので、ちゃんと点検しましょうか?」
近所の誰だか知らないが、直接我が家に言えばいいのに、どうしてこんな兄ちゃんに言うのだと不思議に思っていると、「ちょっと表に出て確認してみてください」と誘い出す。
「一体どこが壊れてるっていうのよ?」と聞くと、「あそこです。あのテッペンのところです」と指さす。ところが壊れてるようには見えないので、「全然こわれてないじゃん」と言うほかない。
「いや、素人目にはわからなくても、我々、屋根屋の目線で見るとわかるんです。それにしても、ヒドいことになってますね。一体いつからあんな状態なんですか?」
「だから、『壊れてない』って言ってるじゃないか。あんた、一体何が言いたいわけ?」
「そうですね。素人目にはわからないでしょうから、よろしければウチの専門スタッフが屋根に登って写真を撮らせていただきます。その写真をご覧になればわかりますよ。いずれにしても早めに修理される方がいいです」
ここまで来て、「こりゃ、アヤシ過ぎ」と思うほかなくなった。下手に屋根に登らせたりしたら、故意に破損させて、その写真を撮ってしまうに違いない。
「いや、そんな必要ないよ。とにかく勝手に屋根に登ったりしないでね」と言って家に戻ろうとすると、向こうはアセって「ちょっと、ちょっと、もう少し話を聞いてください!」なんて言う。
「いや、もう聞きたくないから、サヨナラ」と言って、さっさと家に戻ったのだった。そもそも「素人目にはわからない」破損を「ご近所の方が言ってた」なんて、論理が破綻しすぎてる。そんな話にこれ以上付き合ったら、ロクなことにならない。
念のため、「屋根屋 修理 詐欺」のキーワードでググってみると、上の画像をクリックすればわかるように、どっさりと関連情報がヒットした。そのどっさりある中から、とりあえず「屋根修理の詐欺に騙されるな!代表的な手口と被害を防ぐ5つの対策」というのを読むだけで十分だろう。
アポイントもなしに突然訪問して、「屋根が壊れてます」と強引に修理の契約を取り、法外な費用を請求してくるという例がくさるほどあるらしい。とにかく、頼みもしないのに「お宅の屋根が壊れてます」なんて言ってくるやつに、まともな業者はいない。
それにしても、最近は手口がさらに巧妙になってきているようだ。直接的には「近所の工事でトラックが停まってご迷惑をおかけします」なんてもっともらしい話を糸口にし、その後で「そういえば、お客さんの家の屋根に問題が・・・」なんて本題に入るようになっているのだね。
いずれにしても、こうした話にはくれぐれもご注意を。
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コメント
そもそも近所のリフォーム工事している業者と「屋根やさん」は当然別でしょうね。リフォーム工事していたら周辺の家を狙えって言われてるんでしょうね。
こんどそういうのが来たら「あんた、建築士の資格持ってるの?」と問い詰める手もありですね。
私はそういう業者と話をするのが大好きです。へたくそな芝居に騙されてるふりして最後にひっくり返すんです。その時の相手の慌てっぷりは見ごたえありますよ。
A新聞が勧誘に来てこっちもノリノリで話を聞いてあげて時間稼ぎをすると相手が最終兵器を出してきたことがありました。
ポケットから諭吉様を出して「これで3か月だけでいいので契約してくださいい」ときたので「そういうことやっちゃいけないんじゃないの」と言ったら慌てて帰っていきましたよ。
おもしろかったです。
最近は新聞の勧誘なんてとんと来なくなったので寂しい限りです。
振り込み詐欺の電話を待ってるんですが一向にかかってきませんね。裁判員に選ばれるよりも確率は低いようです。
投稿: ハマッコー | 2022年2月10日 00:12
ハマッコー さん:
>そもそも近所のリフォーム工事している業者と「屋根やさん」は当然別でしょうね。
全然別みたいですね。リフォーム工事はほとんど終わってしまっていて、そのほかのトラックなんて来ませんもん。
「裁判官に選ばれるよりも確率は低い」という貴重な機会とわかっていたら、私も、バードウォッチング用の双眼鏡もち出して、「わざわざ屋根に登らなくても、バッチリ拡大して見えるんだけど、どこがどう壊れてるの? 説明して」と問い詰めればよかった ^^;)
投稿: tak | 2022年2月10日 07:59