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2022年2月27日

戦争では誰も勝たない(Nobody wins a war)再び

2003年 3月 18日、このブログで「戦争では誰も勝たない」という記事を書いた。この年、イラク戦争の始まったのが 2日後の 3月 20日だから、きな臭さが極限にまで達していた頃の記事だ。あれから 19年近くたった今、この話をまた持ち出さなければならないなんて、ある意味悲しいことである。

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2003年からさらに 20年遡った 1983年 10月 23日(日曜日)、中東はレバノンの首都ベイルートで、爆弾を満載したゲリラのトラックが米軍基地に突っ込むという大きなテロ事件があった。いわゆる「ベイルート・アメリカ海兵隊兵舎爆破事件」である。

この時 31歳だった私は、たまたまニューヨーク出張の 2日目で、時差ボケまなこで朝イチの仕事を終え、昼過ぎに戻ったホテルの部屋のテレビ・ニュースでこの事件を知った。そしてたまたま一緒に同じニュースを見ていたホテル・メイドのオバチャンから、とても味のあるフレーズを聞いたのである。

彼女は部屋のメイクをしながら「ベトナム戦争の日々には戻りたくない」と嘆き、続いて「戦争では誰も勝たないのよ」と呟いた。この "Nobody wins a war" という言葉こそが、この年のニューヨークで得た最大の収穫で、40年近く経った今でもはっきりと覚えている。

この時のことは、私のメイン・サイトである「知のヴァーリトゥード」の中の「知の関節技」に、まさに『戦争では誰も勝たない』というタイトルのショート・ショートとして書いているので、よろしければお読みいただきたい(上の画像のクリックでも読める)。

もう一度繰り返す。「戦争では誰も勝たない」のである。

後に 21世紀となってから、これをそのままタイトルとした "Nobody Wins A War" という曲まで作られている。 Raheem DeVaughn によるご機嫌なソウル・ミュージックで、2010年のレコーディングだ。(詞は  こちら

別バージョンもある。カリブの歌姫(誰が何と言っても「姫」なのだ)、Singing Sandra のご機嫌なパフォーマンスだ。そしてこの Sandra、なんと 1983年に私にこのフレーズを伝えてくれたホテル・メイドのおばちゃんとそっくりなのである。

この歌のメッセージ、プーチンにも聞かせてやりたいぐらいのものだ。

 

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コメント

国家のために戦う!
と言いつつ、当事国相手国その他の国、犠牲になるのは民衆です。
軍隊兵士は命令指揮下で仕事をするけど、命を落とす兵士のご家族は、たまったもんじゃない!
何だか知らんけど家を破壊され、命からがら逃げること、どうなるか分からないまま身を寄せることしかできない、水もメシもまともに喰えず、常に怯えていなきゃならん!

ホント、タワケ!ドタワケ!クッソタワケ!

どっかの「元首相」のアホ腐れ発言にも、呆れるやら情けないやら…。
そんなに戦争したいなら、「おそろしや」に永住しなはれ。
アホウ!

投稿: 乙痴庵 | 2022年2月28日 20:46

乙痴庵 さん:

本当に戦争って、いいことは何もないです。

>どっかの「元首相」のアホ腐れ発言にも、呆れるやら情けないやら…。

あの人、プーチンとずいぶん仲良くしてた印象ですけどね。

投稿: tak | 2022年2月28日 21:03

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