"Kangol" は、アボリジニ語で「わからない」
「カンガルー」という言葉の元は、アボリジニ語で「わからない」という意味だというのがまことしやかに言われた時期があったが、今では俗説ということで片付けられている(参照)。「カンガルー」と呼ばれている動物は、元々アボリジニ語でも「カンガルー」(跳ぶもの)というようなのだ。
ただ、この「カンガルー=わからない」説が生まれた背景というのが完全に無視されて、すっかり俗説扱いされているのは、とても残念なことである。というのは、アボリジニ語で「わからない」というのは、「カンガルー」ととてもよく似た発音のようなのだ。
種明かしをすると、アボリジニ語の「わからない」は、「カンゴール」というのだそうである。そう、あのスポーツウェア・ブランドの ”KANGOL” がそれだ。
ただ、当の KANGOL 社も、それについてはよくわかっていないみたいで、英語版の Wikipedia には、ブランド名の由来が次のように記されている(参照)。
The name Kangol reflects the original production where the K was for knitting, the ANG was for angora, and the OL was for wool.
(以下、tak-shonai による日本語訳)
Kangol という名前は、元来の製品、つまり K が knitting (編み物)、ANG が angora(アンゴラ)、OL が wool(ウール)というところから来ている。
これ、一見もっともらしいが、よく考えてみれば苦しいこじつけでしかない。単に行きがかり上、「そういうことにしておこうや」という程度のことというのが見え見えで、煎じ詰めると、あまりよくわからない話である。
ただ、それはそもそも、"kangol" というのが、「わからない」という意味のアボリジニ語であることから発していることを思えば、無理からぬことだろう。
【4月 2日 追記】
申すまでもないことながら、いつもの「ナニ」でありまして、3月 31日付の「ウソがウソを呼ぶ」の翌日というのが心苦しいところではありますが、本気になさらないよう、どうぞ
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コメント
冴えてますね。毎年
投稿: ヒロ | 2022年4月 1日 07:46
ヒロ さん:
ありがとうございます。ロシアのようにウソがウソを呼ばないようにいたしますので、なにぶんよろしく。
投稿: tak | 2022年4月 2日 07:28
一番のお気に入りは2007年 ハエ取りリボンです。
思わず、検索して 読み直してしまいました。
今でも、空港の自動ドアが開いて、ロビーに入り、
上を見上げて リボンを探す自分がいます。
本当にあったら、写真を送りたいなと思いながら。
^_^
投稿: ヒロ | 2022年4月 2日 21:41
ヒロ さん:
わはは (^o^)
あれは種明かしするまでは真に受けてしまった人も少なくなかったようですね。我ながら「やったね!」と思える傑作です。
ただ、流石に空港ロビーにハエ取りリボンというのは、ないようですよ。私自身、どこに行っても見たことありませんから (^o^)
投稿: tak | 2022年4月 2日 22:39
ありがとうございました。
今回の記事については、正直言って、そのまま「ふーん」って受け入れられる感じがします。
ごめんなさい。
アパレル知らん博士のアタクシ、「へぇ!そうなんやぁ!」って…、いやぁ、そうかもしれんなぁ…。と言う状況でした。💦💦💦
「KANGOL」、安売り衣料愛用家には、なんかの間違いでしか、得ることがないなぁ。
安売り衣料、ユニクロでもしまむらでもないよ!
投稿: 乙痴庵 | 2022年4月 3日 22:22
乙痴庵 さん:
私も KANGOL は着たことありません (^o^)
投稿: tak | 2022年4月 4日 08:33