ユニクロがロシアでの営業を停止するというので
時事ドットコムの本日付ニュースによると、ファーストリテイリングがロシアでのユニクロ事業を停止すると発表したのだそうだ(参照)。2日前の 8日には「ファーストリテ、ロシアで営業継続」と報じられていたばかりだったので、「ユニクロ、正気を取り戻したか」という印象だ。
2日前の記事は、ファーストリテーリング広報の「衣服は生活必需品」というコメントもあって、同国の市民生活に配慮すると読み取れた。ただ記事末尾で「今後の営業については、状況を注視して判断する」とされていたので、たった 2日で判断をドラスティックに変えたことがわかる。
ロシアでは情報統制が厳しく、国民の多くが自分の国が世界でどう見られているかを知らないままのようだ。そうした中で、ユニクロの事業停止という事実が突きつけられるというのは、案外インパクトがあるような気がする。
「ありゃ、ユニクロが買えなくなってしまった」と気付くことが、「我が国、実はヤバい状況にあるんじゃなかろうか」と薄々感じられる契機になるんじゃなかろうか。
日立や三菱電機の製品が買えなくなることよりも、ユニクロの事業停止は市民レベルで大きな意味をもつかもしれない。
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コメント
ロシア国内でのプロパガンダの闇について、日本在住のロシア人女性が語っています。相当闇は深いようです。
途中から再生するように手を加えてます。
https://www.youtube.com/watch?v=msrb4mSUaCw&t=110s
年代によっても情報のリテラシーの差があるようです。
ユニクロの販売停止はプロパガンダの闇を気付かせるかも知れません。
投稿: ハマッコー | 2022年3月11日 00:35
私はUNIQLOさんのロシアへの抗議の意味もあるとは思いますが、今、ロシアで売ってルーブルを貰っても使いようがないというのが一番大きいのじゃないかと思います。それはマクドナルドやスターバックスもしかりで、外資はロシアで今利益を上げても仕方がない。一番苦しいのはJTかと、タバコの海外売上のかなりをロシアが占めているらしいので。プーチンはルーブルの外貨交換の公定レートを作ったらしいけど誰がそんなレートで交換に応じるんじゃい。ということになるますね。
投稿: basara10 | 2022年3月11日 03:20
ハマッコー さん:
ご紹介のビデオを見てみました。ロシアの闇は相当に深いようですね。
これは 20世紀前半に日本でも起きていたことで、うまく行くはずがないと私は思っています。
投稿: tak | 2022年3月11日 07:08
basara10 さん:
ルーブルの問題は今回の問題の基盤の一つで、その影響力は今後さらに強まりそうですね。
プーチンは生粋の政治家というわけではなくて元々は KGB のスパイですから、イデオロギー優先で、経済については案外わかってないんじゃないかと疑っています。
投稿: tak | 2022年3月11日 07:12