JR 東が運賃 10円値上げでホームドアを推進
Impress Watch のサイトに「JR 東、運賃 10円値上げ。都市部でホームドアを推進」というニュースがある。運賃に 10円を上乗せして、その収益でホームドアやバリアフリーの設備を整備していくということらしい。
この適用開始は来年の 3月頃からとなるらしく、「2025年度までの整備予定は、エレベーターを 23駅に、スロープを 4駅に、バリアフリートイレを 10駅に整備する」としている。ふぅん、2年かけてこの程度というのは、案外トロいのだね。
その後の予定も、2035年までにエレベーター 20駅、スロープ 0駅、バリアフリートイレ 18駅というのだから、トロさが加速する(妙な表現だが)。10円余計に払う程度では、この程度のものなのか。
ただ、ホームドアの設置に関する目標はこの記事では明らかにされていない。もしかしたら、この件に関しては設置がどんどん進むのかもしれない。なにしろ最近は、ホームからの転落死(多くは自殺)が増えているらしいから、対策は急務だ。
思い起こせば私が茨城県に移転してきた 40年ほど前は、常磐線の運行なんてかなりワイルドなものだった。この件に関しては、2006年 9月 7日の「和歌ログ」に、次のように書いている(参照)。
そうえいば、私がつくばの里に越してきたのは、もう二十四年も前(注:今からだと 40年前)になるのだ。その頃の取手駅は、ひなびた田舎駅で、土浦方面からくる中距離電車は、通称 「赤電 (あかでん)」 と呼ばれていた。
この電車のドアは、車両の前後に一対ずつしかなく、開閉は手動だった。超満員の時などは、ドアが閉まりきらないうちに発車してしまい、デッキから振り落とされないように、必死につかまっていたものだ。
取手駅を出て間もないところにある利根川の鉄橋を渡るときなどは、半分はみ出した体の真下に、とうとうと流れる坂東太郎が見下ろせて、なかなかスリリングなものだった。
この頃と比べたら、取手駅はホームドアこそないが、ずいぶんお行儀良くなったものである。
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コメント
ホームドアは鉄道事業者にとってコストが莫大なようです。
・一基当たり4~500万円。10両編成対応の駅だと諸々含めて10億円。
・一基当たりの重量が500kg。ホームの端に重量物を載せるのでホームの崩壊を防ぐために補強工事を要する。
・列車のドアの開閉と同期するためのシステム
・ホームドアと列車の間に人が挟まれた場合の安全を確保するシステム
・列車をホームドアの位置に合わせて止めるためのシステムの導入。「TASC(定位置停止装置)」
などなど、やることがたくさんある。
その他、鉄道事業者にとって仕様がバラバラ。多分一基づつ手作りだと思います。工事する職人の数も限られている。工事できる時間は深夜一時過ぎから四時までの三時間に限られる。
このような理由でホームドアの設置を力ずくで進めることは不可能と思われます。外部から見ると「遅々として進まない」ということになってしまいます。私の地元の私鉄でも設置率は一割程度です。
投稿: ハマッコー | 2022年4月 8日 20:29
ハマッコー さん:
情報をありがとうございます。ホームドアの設置って、かなり大変なことなんですね。
遅々として進まないのも仕方がないことと、気長に待つことにします。
投稿: tak | 2022年4月 8日 22:45