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2022年4月 4日

自分の「部族」名を特定するとしたら

おもしろい tweet が見つかった。fumi_aoki さんという方のナイジェリアでの体験である(参照)。警察署で「無犯罪証明書」を取得するための申請書に "TRIBE"という項目があったんだそうだ。

220404

そもそも「無犯罪証明書」というのがどういうものだかよくわからないが、きっと何か公式なことをする際に、「決して悪いヤツじゃございません」というために必要なんだろうね。そして写真には確かに ”TRIBE”(部族)と、”PLACE OF BIRTH”(出生地)という項目がある。

Tribe の項目に何を書こうかと考えていたら、担当者に「ヨルバ族とかイボ族とかあるやろ」とせかされたらしい。決してナイジェリアの警察官が大阪弁だったわけじゃないんだろうが、それにしても東洋人を相手に「ヨルバ族とかイボ族とか」はないよね。

で、彼は仕方なく ”GUMMA”(群馬)と書いたもののようだが、まあ、それで通ったんだろう。異文化の真っ只中で戸惑ったら、とにかく何でもいいから書いてみるものである。

これを読んで我ながら酔狂なことに、「さて、自分ならこの項目に何と書くだろう」と考えてしまった。山形県は庄内の生まれだから "Shonai" と書いてもいいが、それだとブログ・ネームと同じだから、下手するとややこしいことになりかねない。

大阪ミナミの生まれの人だったら、”Naniwa” なんて書くと、自分でもかなりしっくりくるんじゃなかろうか。「浪速族」なんて、いかにもありそうじゃないか。同じ感覚で、"Hakata" (博多族)なんてのもいいし、"Satsuma"(薩摩族)、"Izumo"(出雲族)もグッとくるものがある。

そこへ行くと、東北方面はさすがに地の果てだったということもあって、なかなかしっくりくるものがない。"Dewa"(出羽族)とか "Mutsu"(陸奥族)では、ちょっとインパクトに欠ける気がしてしまう。

いろいろ思案した挙げ句、"Danderro" というのがいいと思いついた。"R" を 2つ重ねるのがミソで、イタリア語的に「ダンデッロ族」と称していただきたい。うん、これで行こう。公式に使うことなんて、一生ないだろうけど。

なお「だんでろ」という言葉については、3年半近く前に書いた "酒田衆の「だんでろ言葉」" という記事を参照いただきたい。

 

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比較文化・フォークロア」カテゴリの記事

コメント

ってことは…。

東濃地方在住だと…。

HOREMIYAR(ほれみやぁ!)
TARUU(たるう)

いやここは!
TARGAR(たぁがぁ)族だなぁ。

まぁ、たぁがたぁがにしときゃぁよ!

投稿: 乙痴庵 | 2022年4月 4日 17:22

BousouとかHotaruとかでも通るかどうか試してみたいですね。あ、Bousouは犯罪者みたいなものだからダメかも(笑)

投稿: らむね | 2022年4月 4日 18:39

乙痴庵 さん:

”TARGAR” というのは、雰囲気ありますね。なかなかのものです (^o^)

投稿: tak | 2022年4月 4日 19:03

らむね さん:

そっちの方の「族」ですか (^o^)

そうした言い方の元祖は「太陽族」かと思いましたが、その前に「斜陽族」というのがあったんですね。さすがに、太宰治は石原慎太郎よりスゴい (^o^)

私の頃は「フーテン族」というのがありましたが、たった今、ATOK では「ふーてんぞく」という入力で変換されないと気付いて愕然としました。(すぐに学習して変換されるようになったのは、流石ですが)

投稿: tak | 2022年4月 4日 19:13

英国などでは、例えば医学部に入学する際とか子供に関する仕事をする際などに無犯罪証明書が求められることがあります。ウチの娘も、たしか高校生の時に、現地の警察だけでは指定の期間に足らず、日本の当局からも取得しました。記憶が曖昧ですが、確か領事館を通じて日本の警察からもらうみたいな手続きだったかな。部族名は問われなかったような…^ ^

投稿: きっしー | 2022年4月 5日 18:43

きっしー さん:

へえ! 日本でも無犯罪証明書というのが取得できるんですね。知りませんでした。

さすがに英国では、部族名までは要りませんでしたか (^o^)

投稿: tak | 2022年4月 5日 19:02

一応塩飽衆の末裔なのでShiwakuとでも書きますかね。

投稿: automo | 2022年4月 6日 08:26

部族は、アフリカではけっこう重要な情報なようです。ルワンダの大虐殺につながったのはフツ族とツチ族の対立ですが、1960年代に同国で中央銀行総裁を務められた服部正也氏の名著「ルワンダ中央銀行総裁日記」を読むと、両部族のまだ牧歌的だった対立(や、それをややこしくする欧州宗主国の商人、役人の影響)が伺われます。あと、意外にも、米国に住んでいると事あるごとに申請書などで人種を問われますね。アファーマティブ・アクションの国なので「善意」に基づくものなんでしょうけど、色々な人同士の結婚が増える中、今後はどうするんだろうと思ってました

投稿: きっしー | 2022年4月 6日 09:12

automo さん:

「塩飽衆」というのは、インターネットで調べて初めて知りました。ずいぶん由来のあるお話ですね。

投稿: tak | 2022年4月 6日 13:08

きっしー さん:

部族って、かなり重要なことなんですね。初めて知りました。「フツ族」「ツチ族」というのも、なんとなく聞き覚えがあるという程度でしたが、なるほど、重要な情報なんですね。

米国でも申請書などで人種が問われるというのも、「ふぅむ」という感じです。おっしゃる通り、今後は難しい話になりそうですね。

投稿: tak | 2022年4月 6日 13:12

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