"HAIR LOOM" という表示に驚いた
これまでも美容院や理髪店の看板については何度か書いた。「腕づく」で勝負するらしい「軍備(Arms)」という名の美容院とか、「切られ家(Cut House)」とか、「割り込み床屋 (CUT IN)」とか、とにかく「雰囲気だけの横文字」(参照)がやたら多いのである。
というわけで、「この業界って、そういうものなんだ」と思ってはいたのだが、今度ばかりは本当に驚いた。茨城県内某所をクルマで走っていたところ、"HAIR LOOM TOKIO" という表示の理髪店があったのである。
店主としては "HAIR ROOM" というようなつもりなのかもしれない。「髪の部屋」というのも十分におかしいけど、きっとそうなのだろう。ただ、 "R" と ”L" の取り違えは日本ではよくあることとはいえ、”ROOM" が ”LOOM" になっちゃってるのは、さすがに初めて見た。
私は昔、繊維、アパレル業界でメシを食ったことがあるのでことさらに反応してしまったということもあるのだが、”loom" という英単語は、「織機(しょっき)」のことを指す。そう、カッタンコットンと布を織る、あの「はたおり機」のことだ。
もっとも最近はそんな悠長なものではなく、下の動画のように、空気を噴出する力で超高速に緯糸を通す「エアジェット・ルーム(air jet loom)」なんてものも登場して久しいのだが、とにかく基本的には、経糸(縦糸)と緯糸(横糸)を組み合わせて布を織る機械が、”loom" というものである。
そんなわけで、"HAIR LOOM" なんて文字を見た私としては「髪の毛で布を織る」なんてイメージが浮かんで、ゾッとしてしまったのだよ。民話『鶴の恩返し』では美女に化けた鶴が自分の羽根を使って見事な布を織るのだが、人間の髪の毛を撚り合わせた糸で布を織るなんて、かなり壮絶過ぎるよね。
【4月 25日 追記】
やっぱり、そのココロは ”HAIR ROOM TOKIO" のようなのだ(参照)が、それならそれで、店の表示は訂正しておく方がいいよと、老婆心ながら言わせていただく。
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コメント
英語ネタなのでいい機会だとおもい書きますが、最近横浜市では〝Find your Yokohama″ キャンペーンを始めました。
https://www.welcome.city.yokohama.jp/findyouryokohama2022/
流石、というか当たり前ですけど。
いつまでも〝Find my Tokyo″を止めない東京メトロとは大違い。
投稿: ハマッコー | 2022年4月24日 21:16
ハマッコー さん:
>流石、というか当たり前ですけど。
こう言うほかないのは、ちょっと悲しいものがありますね。
〝Find my Tokyo″ には、「お前の東京なんて、こっちの知ったこっちゃないわ」と言いたくなりますよね。
投稿: tak | 2022年4月24日 21:29
人から聞いた話ですが、とあるラブホテルの看板に書いてある料金表、通常ならRESTとSTAYですが、そこは”LEST”なんだそう。
LESTを選んだら”しちゃいけない”んですかね(笑)
投稿: らむね | 2022年4月25日 10:02
2017年に原宿通り出口突き当たりのビルに"Hair styling & Make-up BOLD" と書かれた看板を見つけ目が点になりました。(手元に写真あり)
投稿: the upsetter | 2022年4月25日 11:43
らむね さん:
そりゃまた、何ともコメントのしようもありませんね ^^;)
投稿: tak | 2022年4月25日 18:42
the upsetter さん:
そりゃまた・・・ ^^;)
どんな奇抜なヘアスタイルとメイクにされるのか、恐ろしいですね。
投稿: tak | 2022年4月25日 18:44
WORLD HERITAGE
と書きたかった、とあるプロジェクトの「Tシャツ」を思い出しました。
アタクシが手にしたシャツには、「ヲーロッド(そのまま読めるアルファベット記載) HERITAGE」。
「ウォーロッド財団」と曲解直訳でした。
その際は、すんませんでした。
投稿: 乙痴庵 | 2022年4月25日 18:55
乙痴庵 さん:
いやはや、このトピックのコメントには、「そりゃまた」としかレスのしようがないですね。スゴいなあ。
投稿: tak | 2022年4月25日 19:08