"FRUIT OF THE LOOM" と「ルームウェア」
昨日の記事で "room(部屋)" と "loom(はたおり機)" の違いについて触れたが、そういえば、日本で "loom" という単語が一番馴染まれているのは、"FRUIT OF THE LOOM" という洋服ブランドを通じてのことだろうと思い当たった。直訳すれば「織機の果実」で、なるほど、布製品だものね。
ちなみにこのブランド・ネーム、"FRUIT" の部分は "R" で "LOOM" の部分は "L" なので、多くの日本人はなかなかまともに発音できない。
「フゥロブザルム」みたいな感じで言えば辛うじて通じると思うのだが、どうしても「フルーツ・オブ・ザ・ルーム」というカタカナ表記が邪魔をする。これって、”McDonald's” は「マクダーヌゥ」みたいな感じと教わっても、どうしても「マクドナルド」になってしまうようなものなのだろうね。
ここで話はアサッテの方に飛んでしまうが、日本の "FRUIT OF THE LOOM" ファンの中には、このブランド・ネームが「お部屋の果物」って意味で、それで主力商品が「ルームウェア」なんだ(参照)と信じ込んでいる消費者も多いらしい。
もしかしたら昨日の記事で触れた "HAIR LOOM" の店主も、その一人なのかもしれないね。うむ、きっとそうに違いない。そうでなければ、”Room” と ”Loom" を取り違える可能性なんて極々小さいだろうから。
ちなみに、このブランドのロゴマークが最近変わってしまっているのを、今日初めて知った。私がアパレル業界の仕事をしていた頃は、上の写真でいえば真ん中の上 2つのデザインだったが、近頃は真ん中の下のようになっているようなのである。個人的には違和感だが、こればかりは仕方がない。
"FRUIT OF THE LOOM" の米国本社も、潰れたり買い取られたり、いろいろ変遷が激しかったようで、ロゴ・デザインもその度に変わってしまったのだろう。この業界も、いろいろ大変だ。
それから最後に触れておくが、上で触れた「ルームウェア」というのは完全な和製英語で、フツーは ”loungewear" (ラウンジウェア)が使われるじゃないかと思う。日本で「ラウンジ」と言うと、空港の待合室なんて想像されがちだが、この場合は「くつろぎ空間」ぐらいの意味なので、そのあたり
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