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2022年5月 7日

「9」のつく年齢は危ないらしいが

東洋経済に  "心理学者が「9がつく年齢は危ない」という理由" という記事を見つけた。私は今まさに 69歳な上に、「危ない」を「アブナい」なんて読み替えるクセがあるので、つい嬉しくなってしまい、「どれどれ、どんな風にアブないんだ?」とクリックしてしまった。

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読んでみると、その理由というのは 2段階で説明されている。まず語られるのが「ウィークエンド効果」というものだ。

週末になるといろいろな束縛から解放されて、物事を自分で決められる「自律性」というのが高まる。その結果として、気分がハイになる人が多いのだそうだ。

それを前提として、次に、心理学では 19歳、29歳、39歳、49歳、59歳、69歳など、「9」のつく年齢は危ないと言われるということが語られている。そんなのは私としては初耳だが、どうも、こういうことらしい。

「9がつく年齢が危ない」と指摘しているのはニューヨーク大学のアダム・アルター。

アルターによると、私たちは、これから次の 10年に突入するのだ、という年齢になると、何か新しいことを始めようとするらしいのです。新しい自分に生まれ変わるチャンスだ、と思うのでしょうか。

(「アダム・アルター」については、下の【同日 追記】参照)

要するに「9」のつく年齢になると「新しいことにチャレンジしよう」なんて思うため、つい無茶なことに走りがちだというのである。「自律性」が極端に高まるような「幻想」を抱いてしまいがちということなのだろうか。ただ、「もっともらしいけど、よくわからん話」である。

というのは、今年の 7月末で 70歳になる私としては、現在引き受けている種々の役職の「定年」になるので、「ああ、あれをしなくて済むようになる、あの消耗な会議にも出席しなくてよくなる」と、「開放感」はあるものの、「新しい自分に生まれ変わる」なんてことは、ちっとも思わないのだよね。

そもそも、19歳とか 29歳とかと、私のような 69歳とを一緒にして語るのは「乱暴」というものなのではなかろうか。

69歳では半端かもしれないので、例えば 79歳とか 89歳とかの人に向かって「あなたの年齢だと新しいチャレンジをしたくなるんでしょうが、それはちょっと気をつけた方がいいですよ」なんてアドバイスするのを想像するといい。「はあ? 今さら何言いたいの?」と呆れられるだろう。

私は決して「70歳過ぎたら、新しいチャレンジなんてことは考えない方がいい」と言っているわけではない。私自身、この年になっても健康そのものなので、その気になればまだいろいろなことはできそうだ。

ただそうは言いながらも、そろそろ「どんなような形で一生を終えればいいか」なんて殊勝なことを考え始めてもいいような気もしている。「何を始めるか」よりも「何をつつがなく断捨離して、何を大切に保持するか」の方がずっと重要に思えるのだ。まあ、このブログはもちろん死ぬまで続けるけどね。

というわけで、今回の東洋経済の記事は「老婆心」どころか、言ってみれば「超々老婆心」みたいに聞こえてしまったわけだ。ニューヨーク大学のアダム・アルターって人はFacebook の写真 では結構若そうに見えるが、実は 110歳ぐらいなんだろうか。

(いや、いくらなんでもそうじゃなくて、超ジジイなのは、むしろ東洋経済の記事を書いた内藤誼人という人の方かも)

【同日 追記】

Adam Alter という名前は、私ならカタカナにする際に「アダム・オルター」とするところだがなあと思って調べたところ、むしろその表記で先に定着しているようで(参照)、"Irresistable" という著書も既に『僕らはそれに抵抗できない』(アダム・オルター 著)の邦題で出版されているとわかった。

内藤さん、無駄な混乱を招きかねない表記は、いかがなものか。

 

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コメント

>例えば 79歳とか 89歳とかの人に向かって

元記事だと69歳までしか書いていないので、新しいことに挑戦しがちな年齢にもある程度の上限を設けているのでしょう。

まさに思い当たることがあって、父がまさに69歳のとき、富士山に登りたいと言い始めたのです。まだ元気なうちに一生に一度はと。私が数回経験があるので、同行してくれと。
(なおそれほど無謀ではありません。動き回る仕事を続け、畑仕事にも精を出し、近くの山でかなりトレーニングをしていまして、一緒に登ると私よりも達者なほどです。今年一緒に登る予定です)

むしろ私の方が頑張らないといけないですわ(笑)

投稿: らむね | 2022年5月 7日 23:34

らむね さん:

>元記事だと69歳までしか書いていないので、新しいことに挑戦しがちな年齢にもある程度の上限を設けているのでしょう。

富士山に登るほどですから、69歳は十分若いってことなんですかね。なるほど、なるほど。

投稿: tak | 2022年5月 8日 13:29

学者と言う人種は何かと〝新説″を発表して注目を浴びたがる人達かと思います。実際こうやって東洋経済オンラインに取り上げられるしね。彼の戦略に嵌りましたね。

Alter さんの発音に関しては
https://ejje.weblio.jp/content/alter
(weblioより)
当然、オルター,オールターですね。

電気工学では Alternating Current なんて単語はよく目にするので、自然にオールターと読むことになります。

内藤誼人と言う方は立正大学の心理学の特任講師を務めているらしいが、なんだかなあ。

東洋経済の校正もたいしたことないなあ。


投稿: ハマッコー | 2022年5月 9日 01:21

ハマッコー さん:

>内藤誼人と言う方は立正大学の心理学の特任講師を務めているらしいが、なんだかなあ。

この人、一部では人気があるらしいですが、私の中では申し訳ないながら「通俗心理学の人」という位置付けです ^^;)

投稿: tak | 2022年5月 9日 04:14

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