「ごめんあそばせ」という言い回しの由来
Japaaan のサイトに 【「ごめんあそばせ」の ”あそばせ” ってなに? ルーツは歴史の意外なところにあった】という記事がある。
記事では、「ごめん」は「許す」というような意味で、「あそばせ」は「あそばす」(「する」の尊敬語)の使役系。合わせ技で「お許しください」という意味の丁寧な言い方としている。そしてその由来には諸説あるとし、その代表的な 2つを紹介している。
まず 1つめは、室町時代に宮中で使えていた女性たちが使っていた「女房詞(にょうぼうことば)」に発するというもの。これは「そうなんだろうな」と思わせるに十分な説だ。
そして 2つめは、西南戦争のときに他の県から熊本に集まった士族たちが別れの際に「御免阿蘇馳せ参じ奉る(意味:悪いが、阿蘇へ急いでいくんだ)」とあいさつしたというものだ。悪いが、これ、単なるダジャレとしか思われない。
というのは、この言い回しには、「ごめんあそばせ」以外にも「お食べあそばせ」「ご覧あそばせ」などいくつものパターンがあるので、これだけでは説明しきれないからだ。こうした「ダジャレ説」を一件マジに語ってテキトーに済ませてしまうというのは、いかがなものかと思うがなあ。
ちょっと前までは、山の手の上品な奥様たちのよく使う言葉と思われていたが、最近は全然使われない。こうした言葉にも流行り廃りというのがあるようだ。
| 固定リンク
「言葉」カテゴリの記事
- ”Happee Birthdae” って、私が知らなかっただけ(2025.04.24)
- 「威嚇」という言葉の意味は? そして読み方は?(2025.04.06)
- 言葉のつながり、主体と客体をきちんと整理すること(2025.03.26)
- AirPods でリアルタイム翻訳が可能になるらしいが(2025.03.16)
- 睡眠時間が短いと、「死亡率」が増加するって?(2025.03.08)
コメント
半世紀以上前(ついこの間)は「ごめんあそばせ」とう言い方はよく耳にしましたね。最近はほぼ聞きません。
流行り廃れはあるんでしょうね。
以前、テレビで〝ざあます″という言葉はまだ使われているのか田園調布で調査していました。
適当な内容のインタビューをして〝ざあます″という言葉が果たして出てくるのかという調査でした。
〝ざあます″という言葉は殆ど絶滅していましたが一人だけ見事に〝ざあます″を使いこなす女性がいました。元宝塚の女優だったそうです。
男性が使うと〝ざんす″なんでしょうか。(おそ松くんの漫画に出てくるイヤミが多用していたことからの勝手な連想です。多分間違ってる)
投稿: ハマッコー | 2022年5月18日 22:14
ハマッコー さん:
「ざあます」は、当人的には「ございます」と言ってるココロなんだと思ってます。
あんまりはっきり言うとことさら過ぎるので、「ざあます」と聞こえる程度がカジュアルでいいんでしょうね。
ちなみに「さいざんす」は、「左様でございます」なのかなあ (^o^)
投稿: tak | 2022年5月19日 11:02
個人的に「ごきげんよう」を推進しています。出会いにも別れにも、朝昼晩いつでも使えて、さらに上品度が増すという最強の言葉です。(ただ私自身はごきげんようが自然に言えるほど育ちが良くないのが難点です(泣))
投稿: らむね | 2022年5月19日 21:00
らむね さん:
うぅむ、「ごきげんよう」がさらりと言えるようだったら、かなりのものですね。
私には到底ムリです ^^;)
投稿: tak | 2022年5月19日 21:15
「ごぜあます」
最終的には、「ごじゃます」になってた政治のオッサンがいたなぁ。
投稿: 乙痴庵 | 2022年5月20日 10:53
乙痴庵 さん:
「ごぜあます」は、名古屋や岐阜あたりではよく聞きますね (^o^)
投稿: tak | 2022年5月20日 22:45