ビジネスメールの宛名は、シンプルに「〇〇 様」で
東洋経済 ONLINE に "いいかげん「仕事メールのムダマナー」根絶しよう 経済衰退をもたらす「日本人の抜きがたい悪癖」" という記事がある。筆者は妹尾輝男という人で、「ヘッドハンター」という仕事をしているらしい。
この手の人の書く記事は、タイトルがやたら思わせぶりな割には、読んでみると「そんなのどーでもいいじゃん」なんて思うことが多いのだが、今回のこの記事に限っては「まったくその通りだよね」と思ってしまった。それはメールの冒頭に付ける宛名の書き方の問題で、こんな風に書かれている。
部署名が長く、かつ階層も多い会社にお勤め人の場合、以下のような長~い宛名つきのメールが送られてくることも少なくないのではないでしょうか。
〇〇株式会社××事業部◇◇部△△課☆☆係〇〇様
彼は、こんなことをいちいち間違えないように確認しながらタイプする手間を省こうよと言っているのである。私としては珍しくこの手の記事に共感してしまったのだが、そのすぐ後に「まてよ?」と思ってしまった。
というのは、私自身はこんなに長々とした宛名のメールをもらったことがないのである。だから、わざわざこんなことを問題にしようなんて思ったこともない。
「それは、お前がフリーランスだから、単に『〇〇 様』という宛名のメールしかもらわないんだろう」と言われるかもしれないが、いやいや、面倒くさい名称の団体に所属して働いていた昔でも、そんな仰々しい宛名のメールなんかもらったことがない。
さらに自分がメールを書くときだって、書き出しはいつも「〇〇 様」で済ませている。もらった名刺にある社名や部署・役職を全部書き込もうなんてことは、発想したことすらない。
あるいは最近の堅苦しいビジネス社会では、長々しい宛名を書くことが主流になりつつあるのだろうか。そうだとしたら、とんでもなく鬱陶しいことである。
「フリーランスになっといてよかった!」と思いつつ、さらにメールの宛名をいちいち面倒くさく書くなんてあり得ない業界の人としか付き合っていないという状況についても、「本当によかった!」と胸を撫で下ろしたのであった。
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コメント
その書き出しは「ハガキ封書」で使うだけで、メールには使いません。
このコラムを書かれた方って、「重箱の隅をつついて取れたちょっとしたもの」を重箱より大きなこととして書いてませんか?
そんな頭でっかちなメール、受け取ったことありません。
投稿: 乙痴庵 | 2022年6月18日 10:23
乙痴庵 さん:
>このコラムを書かれた方って、「重箱の隅をつついて取れたちょっとしたもの」を重箱より大きなこととして書いてませんか?
やっぱり、そう思っちゃいますよね ^^;)
投稿: tak | 2022年6月18日 13:58
これも「ありもしないことを『マナーである』とかいって押し付けようとする『マナー講師』」の暗躍じゃないでしょうか。
あの人たちは、「日本酒の徳利は注ぎ口から注いではならない」とか言ってるようで。マジ勘弁(笑)
詳しくは「マナー講師撲滅用とっくり」で検索w
投稿: らむね | 2022年6月18日 14:15
らむね さん:
もしかしたら、御大層な宛名にするのが最近のトレンドなのかと思ってしまいましたが、どうやらそんなわけでもないみたいですね。
要するにこれもまた、「マナー講師」のいつものやり口ということで。
「マナー講師撲滅用とっくり」は、前にも、らむねさんからの情報で取り上げましたね (^o^)
https://tak-shonai.cocolog-nifty.com/crack/2021/09/post-478022.html
投稿: tak | 2022年6月18日 14:43
あら、そうでしたか(笑)
前に言ったのを忘れて同じことを何度も言うようになったら○○の兆しですなあ(泣)
失礼しました。
投稿: らむね | 2022年6月18日 17:37
らむね さん:
私なんか、同じことを言うのはしょっちゅうですよ ^^;)
投稿: tak | 2022年6月18日 20:22