福岡パルコの「攻めのジョーク」と「坊っちゃん団子」
朝日新聞の「性風俗店の無料案内所模した案内展示に苦情、急きょ撤去 福岡パルコ」という記事に笑ってしまったのは、この記事に添えられた写真の「まんま」みたいなケバい光景を、四国の松山市内で見かけていたからである。
日の暮れかかった頃に道後温泉の辺りを散歩したのだが、例の改築中で 1階しか開いていなかった「道後温泉本館」(参照)の裏の通りが、まさにこんな感じの看板で溢れていた。それで、漱石の『坊ちゃん』を思い出したのだった。
『坊ちゃん』には、「おれのはいった団子屋は遊廓の入口にあって、大変うまいという評判だから、温泉に行った帰りがけにちょっと食ってみた」というくだりがある。そのせいで坊ちゃんは翌日、学校の教室で「団子二皿七銭」とか「遊廓の団子旨い旨い」とかいう、生徒たちの落書き攻勢に遭ってしまう。
私が 11年前に松山を訪れた時(参照)は、道後温泉本館の 2階で団子を食ったような気がするのだが、明治の昔の団子は、近くの色町の入り口で食うものだったのだね。ただ、明治時代にはいくら何でもこんな感じのケバい案内所はなかっただろうけど。
ちなみにこの記事には、朝日新聞・今井邦彦記者の「3年前に大阪から福岡に来て驚いたのが、風俗の無料案内所の多さです。大阪にもありましたが、福岡の中洲ではバス通りに面した場所にもいくつもあって、最初は戸惑いました」というコメントが付いている。
私が道後温泉の一画で見たような派手な看板、博多ではそこらじゅうにあるみたいで、ある意味「博多名物」と言ってもいいほどなのだろう。ちなみに東日本はどうなのかとググってみたところ、こちら をみる限りでは、西日本ほどには濃くないみたいである。
というわけで、福岡パルコとしてはこの「ケバい博多名物」を果敢に取り込んだ店内プロモーションで話題作りを目論んだのだろう。しかし今どきのファッション・アイテムを買いに来た若い層には、こうした「攻めのジョーク」が通じなかったというわけだ。
お気の毒に。
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コメント
岐阜市にある「全国的に有名な園」に通じる岐阜駅(あえて路線名は書かないけど)からのルートには、洗練された「無料案内所」が並んでましたねぇ。
看板は立派だけど「民家の玄関?」な案内所、自販機で囲われた(様な)スキマが入口の案内所。
その地域を通ることはあっても、ゼニない兄さんには無縁の世界でしたねぇ。
「全国的に有名な園」の中(道路しか通ってませんが)は、全国のパチンコ屋さんが一挙集結!ってぐらいきらびやかに輝いてましたねぇ。
今は知らんけど。
投稿: 乙痴庵 | 2022年6月16日 17:52
乙痴庵 さん:
その「全国的に有名な園」って、行ったことありません。今し方、読み方を調べて「きんづえん」じゃないって、初めて知りました (^o^)
投稿: tak | 2022年6月16日 22:27