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2022年7月 4日

「さすべえ」と「オバチャン」を巡る冒険

今日の記事は、昨日の "「男の日傘」を巡る冒険" という記事の "世間では雨の日の「自転車傘差し運転」はおろか、晴れた日まで「日傘差し運転」するという「アンビリーバボーなオバサン」も決して珍しくない " という記述から発展した「続編」みたいなものである。

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この「傘さし運転」関連で、世の中には摩訶不思議な商品がある。傘を自転車に固定して両手を使えるようにするための「さすべえ」というもので、とくに「大阪のオバチャン」に大人気のようなのだ。

あのオバチャンたちの間では、雨の日よりもむしろ晴れた日に日傘をセットして自転車に乗りまくるのが主流だという(参照)。個人的な感覚では、ちょっと異次元ぽい世界だ。

ところが当の「大阪のオバチャン」としては、「ほんま便利やで」と必需品扱いである。「カッコなんて、かもてられへんもんな」と、迫力たっぷりだ(参照)。

「さすべえ」は愛知県の業者が販売する商品なのだが、なんと、売り上げの半分以上が大阪向けなんだそうだ。よほど大阪的心情にマッチしてしまったのだろう。

ただ、これに関しては道交法違反とは言えないものの、大阪府警としては決して推奨はしていない(参照 1参照 2)。さらに地域によっては条例などによって取り締まられる場合もあるようなので、注意しなければならない。

ちょっと考えてみれば、メーカーが「さすべえ」自体をいくらしっかり丈夫に作っても、取り付けた傘の方が風に煽られたりしたら、決して安全とは言い切れない。

ただ、おばちゃんたちって大阪に限らず、見ていてじれったくなるほど、ゆっくりと歩くようなスピードでママチャリを漕ぐし、よ〜く見て初めて登り坂と気付くようなビミョーな道でも、すぐに自転車から降り、押して歩くのが常なので、あまり大きな事故にはつながりにくいのだろうけど。

ちなみに、せっかく変速ギアの付いたママチャリに乗りながら、その意味を理解せず常に一番遅いギアで走っているオバサンというのも、何人か知っている。見かねて操作を教えてあげても、さっぱり意味がわからないようで、状況に応じたギアチェンジなんて全然できない。

そしてビミョーな登り坂にさしかかるとやっぱり降りて歩いているので、あの人たち、「よくわからない生き物」にしか見えないのだよね。

 

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世間話」カテゴリの記事

コメント

>傘さし自転車

たとえ、固定されていても危ないと思います。自転車だけでなく、周りの歩行者や車にも迷惑ではないでしょうか?

車を運転している時や歩いている時に、このような傘さし自転車に遭遇したら、ドキッとするし、そのうち接触事故が頻発して問題になる前に行政がきちんと動いてくれることを願います。(でも、何かが起こらないと動かないのが役所というものですから期待しても無理かも・・・)

投稿: K.N | 2022年7月 4日 18:35

K.N さん:

>たとえ、固定されていても危ないと思います。自転車だけでなく、周りの歩行者や車にも迷惑ではないでしょうか?

私も同感です。

>そのうち接触事故が頻発して問題になる前に行政がきちんと動いてくれることを願います。

大阪府警の対応が本文で触れた程度のものですから、大阪府会でも「さすべえを禁止に!」なんて審議はしにくいんでしょうね。そんなこと言い出したら、次の選挙で落選しちゃいそうです ^^;)

他の自治体や国全体としては問題にするほど多くないし、期待できないですね。残念ながら。

投稿: tak | 2022年7月 4日 19:29

私は大阪在住ですが、自転車通勤のため毎日往復10km程自転車で走ります。10年以上前からさすべえを愛用しておりますが今のところ一度もトラブルに遭ったことはありません。流石に男性の愛用者はほとんど見かけませんが…

本降りの雨の日はポンチョを着ますが、小降りの時はさすべいで凌いでいます。ポンチョは首の左右の動きがフードで遮られ視界が悪く、本降りの雨での視界の悪さも重なって危険を感じることが度々あります。また、雨の日にちょっとした買い物にポンチョで行くと、店の前での着脱が大変ですので…

自転車は基本車道走行ですので、歩行者に当たることはまずないと思います。
やむなく歩道を走る時は基本徐行なので人通りが多い場所では傘を畳むか、すれ違いざまに閉じるようにしています。

傘の高さは自転車に付けた場合2m近くにもなるので、トラックなどの大きな車両以外は傘よりも高さが低いので、よほどのことがない限り当たることはないと思います。自動車は運転しないので、ドライバーからの視点は分かりませんが…

特にこの10数年の夏の暑さ(特に大阪)は異常でして殺人的な太陽光を避けるには日傘なしでは自転車通勤は不可能です。プラス、保冷用ジェルを凍らせてタオルで包み首に巻きます。昔のように帽子では全く気休めにもなりません。60cmぐらいのツバの着いた帽子なら話は別ですが…

私の場合は特に夏の必需品です!

とにかく色々な意見があると思いますが、要は使い方次第だと思いますので、一概に規制するよりも正しい使い方のマナーを徹底させることが大事ではないでしょうか?


投稿: The upsetter | 2022年7月 7日 11:46

The upsetter さん:

おお、オバチャン以外にも愛用者がいらしたんですね!

>ポンチョは首の左右の動きがフードで遮られ視界が悪く、本降りの雨での視界の悪さも重なって危険を感じることが度々あります。

自転車にポンチョというのは、やはり視界が悪くなりますね。私も自転車乗りではありますが、ポンチョを使うという発想はまったくありません。

私の場合は自転車に乗る時には必ずヘルメットをかぶり、自転車用ウェアを着ます。

自転車用ヘルメットは隙間だらけですが、小雨程度なら頭は濡れません。というか、汗で濡れるのは元々の話ですが。

それから、自転車用ウェアの素材は速乾性がありますので、大雨でもない限り、乗っているうちに乾く感じです。そもそも大雨の時は乗りませんので、雨具(上下セパレート)は持ってはいるものの、使ったことがありません。

防水雨具は通気性がないので、下手に着たら体から出る汗でびしょびしょになってしまうということを登山の経験から知ってしまっているので、「突然の大雨」でしか使わないと思います。

自転車に乗ると言っても、通勤、買い物用とスポーツ用では別物という感じで、夏の日除けに「さすべえ」が快適というのは、わかる気もします。

ただ、スポーツ・サイクリングだと、やっぱり「邪魔もの」ですね ^^;)

いずれにしても、お気を付けてご利用ください。

投稿: tak | 2022年7月 7日 15:16

お気遣いありがとうございます。takさんも自転車運転お気を付けください。

なるほど、スポーツ・バイクの愛用者の多くがあの脳みそのようなデザインのヘルメットに本気のサイクルウエアで走っているのをたまに(休日に多い)見かけますが、ちゃんとそういった機能があったのですね。説明読んで納得しました。凄く理にかなっていますね。

大阪のおばちゃんの間では、自転車のカスタムは当たりまえ(自慢)になっています。

さすべえは勿論ですが、前後に買い物用の大きな籠、ハンドルには傘立て(持ち運び用)、ハンドルバーのグリップの横には日焼け止めの手袋みたいなのといった感じです。

子育て世代では自転車が電動アシストに代わり、前後のカゴが子供用のシートに置き換わります。さすべいに傘をさして両ハンドルに買い物袋を引っ掛け、前後に子供を乗せてスイスイ走る強者おばちゃん(失礼、主婦)も至る所で見かけますよ。

とにかく大阪の女性はタフな方が多いようです。(笑)

投稿: The upsetter | 2022年7月 8日 10:25

The upsetter さん:

>子育て世代では自転車が電動アシストに代わり、前後のカゴが子供用のシートに置き換わります。さすべいに傘をさして両ハンドルに買い物袋を引っ掛け、前後に子供を乗せてスイスイ走る強者おばちゃん(失礼、主婦)も至る所で見かけますよ。

スゴいなあ! 確かに「強者」です。

ただ、ちょっと田舎に行ったら「クルマ社会」になりますので、そうした光景は見られません。東京の郊外でも、そこまでの強者は極々わずかだと思います。

そこへ行くと、大阪ってスゴいです (^o^)

投稿: tak | 2022年7月 8日 16:25

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