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2022年7月 2日

「風が吹けば桶屋が儲かる」的な、鶏肉価格上昇

東洋経済 ONLINE に「ウクライナ戦争で日本の鶏肉が高くなるカラクリ」という記事がある。肉食から遠離って久しい私としては「俺には関係ない話だね」と言いたいところだが、コトはそれだけでは済まないようなのである。

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今回の価格高騰の要因は、世界の鶏肉の一大供給国であるブラジルからの輸出減少だという。さらにその要因は、中国がトウモロコシの輸入を、ウクライナ戦争の影響でこれまでのロシアとウクライナからブラジルに大きくシフトしていることだそうだ。

トウモロコシは鶏の飼料としての用途が大きいので、ブラジルとしては「エサをほかに売っちゃったものだから、それを食って育つ鶏が減っちゃった」ということになっているわけだ。さらにエサを買った中国としてもあれだけの人口を抱えているので、鶏肉の輸出までする余裕はないのだろう。

つまり鶏肉価格上昇の原因は「トウモロコシ不足」というのだから、「俺、肉食わんから関係ないね」とも言っていられないのである。さらに、「俺の食うのは主に米と麦で、トウモロコシはあんまり食わんから関係ないね」とも言えない。

小麦価格はただでさえウクライナからの供給がなくなって上がりまくっているのに、トウモロコシの代替需要まで増えたりしたら大変だ。その影響が米価にまで波及なんてことになったら、こちらとしても「関係ないね」どころか「関係大あり」である。

世の中いろいろなことがつながりまくっているので、こればかりは予断を許さない。まるで「風が吹けば桶屋が儲かる」みたいな話だが、煎じ詰めれば「プーチン、ウクライナからさっさと手を引け!」ってことだ。そうしないと、自らの立場も危うくなるぞ。

ちなみに和牛の肉も飼料価格高騰でかなり値上がりしているらしいし、肉食というのは、やっぱり食料需給の視点からは非効率なのだね(参照)。

 

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コメント

鈴木宗男大先生によると、煎じ詰めれば「ゼレンスキーさん、さっさと勇気ある決断を」と喚いています。
世界中で食料価格が高騰しているのはゼレンスキーさんに責任があると主張しています。

ここまでロシアよりの発言を堂々とするとは狂人としか思えません。プーチンと親しいようですから「プーチン、ウクライナからさっさと手を引け!」と言ってほしいもんです。

投稿: ハマッコー | 2022年7月 2日 22:31

ハマッコー さん:

いやはや、今や相手にする人は極端に少なくなってしまったとはいえ、鈴木宗男先生には困ったものです。

プーチンとは困り者同士で、よっぽど気が合っちゃったみたいですね ^^;)

投稿: tak | 2022年7月 2日 23:01

鈴木宗男さんは親露派ですから、突き詰めていけばロシアの利益になるように動くことに何の不思議もありません。きっと今頃は、クレムリンに「ムネオルーム」とか作ってもらうように交渉してるんじゃないでしょうかw

投稿: らむね | 2022年7月 3日 13:55

らむね さん:

「ムネオパレス」になっちゃったりして ^^;)

投稿: tak | 2022年7月 3日 20:03

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