国税庁的には「サケビバ」(sakebiba)なんだそうだ
当ブログでは今月 12日に "酒から遠離る「ソバーキュリアス」というコンセプト" という記事を書いたばかりだが、一方で国税庁は "日本産酒類の振興・発展を考えるビジネスコンテスト 〜サケビバ!〜」" というのを実施中なんだそうだ。要するに、若者の飲酒促進キャンペーンである。
これ、一般から募集した国産酒類消費促進策をコンテストにかけ、入選作をさらにブラッシュアップして、実際のプロモーションにもっていこうということらしい。上の画像がそのキャンペーン・サイトのトップページの画像だが、どうするとこんなおいしくなさそうなデザインにできるのか、不思議だよね。
さらに "sakebiba.jp" という URL が笑っちゃうほどダサい。「叫び場」じゃあるまいし、「フツー、"sakeviva" でしょ」と言いたくなってしまうじゃないか。
Facebook にお酒プロモーション、”Sakeviva” (正体不明)というのがあるので、カブらないための配慮なのかもしれないが、もしそうだとしたら「サケビバ!」という元々のネーミングからして避けるべきだよね。あるいは国税庁のエラいさんが「サケビバ!」を気に入って、頑として譲らなかったのかなあ。
いずれにしても若者向け飲酒キャンペーンを国が主導するなんていうのは、国際常識的にはあり得ないことである。政府機関が "Sake Viva!"(酒、万歳!)なんて名前のプロモーションをすると聞いたら、フツーの反応では「えっ、ウソでしょ!」ってことになるはずだ。
下の画像 2枚は、BBC と New York Times のこの件に触れたニュースへのリンクだが、いずれも「日本は経済成長のため、若者がもっと酒を飲むように煽っている」という書き方になっている。ストレートではないが、「日本、ついに焼きが回っちゃったか ⁉」という感覚が伝わってくる記事だ。
(8月 22日 追記)
この記事は日本語になっていると、後で知った。こちらをどうぞ。
こんなような取り上げ方をされるのも仕方のないお話で、要するに元々からして、かなり聞こえの悪い話なのである。お役人たちはそれを理解できなかったようで、日本はどこまで行っても「東洋の神秘の国」なのだね。
【2022年 8月 22日 追記】
記事中で「Facebook にお酒プロモーション、”Sakeviva” (正体不明)というのがあるので・・・」と紹介しているが、この "Sakeviva" という Fadebook ページには「連絡先」として "http://jo-jima.com/ec/sake/blog/" というのが記されている。
ただ「正体不明」と但し書きを付けた通り、これをクリックしても「くるりんぱ」というサイトに飛んで「お探しの記事が見つかりませんでした」と表示されるばかりだ。で、この「くるりんぱ」というのもまた「正体不明」で、アヤシ過ぎる。
私としては、この記事のコメントにも出てきた「株式会社パソナ農援隊」というのが関係していて、この会社が今回、この名前のプロモーションを国税庁にもちかけ、自ら事業運営事務局として収まって利益を得てるんじゃないかとまで疑がい始めている。(そうじゃなかったら、ごめんなさい)
とにかく、この「サケビバ」周辺、なんだかきな臭い。Facebook の "Sakeviva" は 2016年 7月 5日にスタートしているが、2018年 4月 24日以来更新が途絶えていて、そのうち削除される可能性もあるので、一応 こちら に魚拓を取っておいた。
それから、どうでもいい話だけど、BBC の記事に使われてる写真、いかにも日本人らしい「吊り目」のモデルをしっかりと選んでるよね。
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コメント
街中で(室外で)堂々と酒を飲めるのも、酔っ払いが寝てるのも日本くらいのようですね。
アルコールで人生を台無しにしてしまった人、家族を破壊された人もいます。
「若者よ、アルコールをもっと飲め」キャンぺインはあり得ない話ですね。
折角若者がアルコール離れしている結構な状況を役人は歓迎できないようです。
「お酒のこれからを、自分たちで考えよう」って翻訳すると「税収のこれからを、国税庁で考えよう」って意味なのか。だとしたら勝手にしたらというはなしですね。
投稿: ハマッコー | 2022年8月22日 00:23
ハマッコー さん:
>折角若者がアルコール離れしている結構な状況を役人は歓迎できないようです。
これが基本的な問題ですね。体に悪いものを摂取させて税金を取るという悪習を、とことん推し進めたいということに他ななりません。
煙草は肺がんの元になるとわかっていて「もっと吸え」とは言いにくいので、酒を「もっよ飲め」ということにしているのだと思います。
「人より金」という思想ですね。
投稿: tak | 2022年8月22日 03:12
>これが基本的な問題ですね。体に悪いものを摂取させて税金を取るという悪習を、とことん推し進めたいということに他ななりません。
酒から税金が取れなくなったら・・・
お茶ですかね
横浜茶会事件とか起きるかもしれませんねw
投稿: らむね | 2022年8月22日 07:25
らむね さん:
>酒から税金が取れなくなったら・・・
>お茶ですかね
お茶(紅茶含む)とコーヒーが危なかったりして ^^;)
一番広く課税できそうなのはラーメンですが、それをやったら反乱が起きるでしょうね (^o^)
投稿: tak | 2022年8月22日 08:06
これって 株式会社パソナ農援隊 が運営主体なんですね。
国税庁が誑かされて乗ってしまったんでしょうね。
なんと狡猾な。
投稿: ハマッコー | 2022年8月22日 08:56
ハマッコー さん:
株式会社パソナ農援隊ってのが、この「サケビバ!」の事業運営に当たってるんですね。
で、この会社は、直接「酒」に関わることをする会社じゃないはずなのに、どういうわけか、国税庁から依頼されているんですね。
ということは、パソナの方から持ちかけたと考えるのが自然ということでしょうね。
いやはや。
投稿: tak | 2022年8月22日 10:58
いくらでも!
国税庁に、お国に貢献しまぁっす!
お酒飲んでて、社会貢献!
おりゃぁ!うっしゃぁ!
これ以上、税金取るなよ!
ワシら酒飲みタバコ飲みががんばるから!
増税策イコール!
国政の舵取り不全んんんんん!
恥じてください。
すんません。シラフでこの状態で…。
投稿: 乙痴庵 | 2022年8月22日 19:27
乙痴庵 さん:
わはは (^o^)
投稿: tak | 2022年8月22日 19:58
もう25年位も昔になりますが、USに出張したとき、あちらの酒を出す店では「アルコールの摂取は 癌になる可能性がある。」の張り紙が義務付けられているようでした。
現在「アルコール 癌」でぐぐってみると 厚生労働省の e-ヘルスネットというページがTOPにでて、ここで発がんリスクの上昇を認めています。
なので日本でも(タバコと同じように)酒類の瓶に同様の注意喚起表示の義務化の必要性があるとは思うのですが、、まぁ 経済のためなら発癌リスクには目をつぶりましょう ということのようで。
(私は飲まない人なので もし既に表示されているものならば笑ってお許しください)
投稿: Sam.Y | 2022年8月23日 22:55
Sam.Y さん:
米国は、酒と煙草については結構厳しいですね。
一方日本では、そんなような貼り紙は見たことありません ^^;)
投稿: tak | 2022年8月24日 07:09