イーロン・マスクって、Twitter で何をしたいのか?
イーロン・マスク(Elon Musk)が一昨日(10月 28日) Twitter 社の買収を完了(参照)したことが大きなニュースになっているが、それにどんな意味があるのか、私は推し量れないでいる。
Twitter は主としてこのブログともう一つの「和歌ログ」の更新通知ぐらいにしか使っていない(参照)ので、個人的には割とどうでもいいのだが、なにしろ巨大メディアのことだから、客観的にはそうとばかりも言っていられないだろう。
端的な話としては、凍結中のトランプのアカウントが復活される可能性が取り沙汰されている(参照)。トランプのアカウントなんて復活したところで近付きたくもないが、鬱陶しい話ではある。
マスク自身は買収完了前(現地時間の 26日)に、Twitter HQ(本社)に流し台(sink)を運び込むパフォーマンスの動画を添えて、"Entering Twitter HQ - let that sink in!" なんて tweet している(参照)。
"Sink in" という熟語には、「沈み込む」という意味とともに「じっくりと浸り込んで考える」とか、「しっかり理解される」というような意味合いもある。本物のシンクを抱えて Twitter 入りし、「じっくり考えてもらうことで、理解されたい」と、洒落たつもりになっているのだろう。
ところが、試しにこの tweet の「ツィートを翻訳」というのをクリックしてみたところ、「Twitter HQ に入りましょう」なんて乱暴な翻訳が表示されたので笑ってしまった。ただ、彼にとっては「Twitter HQ に入ること」こそが重要だったのかも知れないから、あながち乱暴とも言えないか。
彼は上の tweet と同時刻で、 "Dear Twitter Advertisers"(親愛なる Twitter 広告主諸氏へ)という発信もしている。彼にしてみれば、ユーザー向けよりも広告主への発信を優先するのが当然のようなのだね。
この中で彼は、ソーシャル・メディアが「極右と極左のエコーチェンバーになり、さらなる憎悪を生み出して我々の社会を分断する」という危険性が増していると指摘、その上で、自分が Twitter 社を買収したのは「自分の愛する人類を救うため」としている。
ただ、これでは抽象的すぎて、具体的に何を変えるために Twitter を取得したのかがさっぱりわからない。あるいは、彼のいう "X, the everything app"(万能アプリ X)を組み込むプラットフォームにしたいのかも知れないが、実際的な話はまだ何も見えない。
というわけで、今後の Twitter の変化には十分気をつけて付き合っていかなければならないと思っているところである。
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コメント
お気に入りの移動ホットドッグ店の現在位置をお知らせしていたツールが、なんだかお政治家やお政治屋の表明や炎上の温床だったり、お芸能人様の活動告知やお考えの表明と炎上ネタだったり、PCの掲示板みたいな悲喜交々だったり…。
この雰囲気は維持されるのでしょうかねぇ。
ラジオリスナー同士で番組寸評したり、こんなご飯食べたよぉ〜!ってことも楽しかったのですが、もう、遠ざかってますねぇ。
投稿: 乙痴庵 | 2022年10月30日 14:13
乙痴庵 さん:
>お気に入りの移動ホットドッグ店の現在位置をお知らせしていたツールが、
へえ、そんな使い途もあるんですね。知りませんでした。
>この雰囲気は維持されるのでしょうかねぇ。
1〜2年経ってから「あの頃の Twitter はいい雰囲気だった」なんてことにならないうようにしてもらいたいですね。
まあ、何だかんだ言っても、大切なのはユーザーの姿勢なんでしょうけど。
投稿: tak | 2022年10月30日 16:43