ハロウィーンの経済効果なんて言っても・・・
ハロウィーンが終わった。コロナ禍による自粛要請が 3年ぶりに解かれ、かなりの人出があったようだが、IT media ビジネスのサイトには "「渋谷ハロウィーンの「地元にカネが落ちない問題」、どう解決すべきか" なんで記事がある。
そもそも「ハロウィーン」という文化、日本の中年以上の年齢層にはほとんど馴染みがなく、渋谷の街に繰り出すのも 10代、20代の若年層ばかりである。渋谷のビジネス街では、ハロウィーンの日は遅くなると喧噪に巻き込まれて大変なことになるから、「とにかく早く帰る日」ということになってるらしい。
なんでこんなことになっているのかというと、日本ではこの行事の認知がかなり遅かったということがある。前から「西洋では何やら "Halloween" というのがあるらしい」と知られてはいたが、実感の伴わない知識でしかなかったので、「冷淡」でいるしかなかった。
ところが東京ディズニーランドが 1997年に「ディズニー・ハロウィーン」というのを実施し始めた頃から、だんだんと日本でも馴染みが出てきて、2000年代後半からかなり盛んになったと言われる。そんなわけで、30代以上の年齢層は「早く生まれすぎた人たち」になってしまっているわけだ。
日本でのハロウィーンの経済効果と言えば、「お菓子が売れる」ぐらいのことであるらしい。ハロウィーンの前から渋谷などでは人出が増えるものの、単に「見物に来る」という層が圧倒的多数で、酒類販売の自粛もあり、地元にはほとんど金が落ちないらというのだ。
思い起こせばその昔、日本でクリスマスの時期に街がやたら盛り上がっていた時期があった。歓楽街が三角帽子を被ったオッサンたちで溢れていたのだが、それが落ちついてきたのは、1970年代以後だと思う。「クリスマスは家庭で過ごす」のが当たり前になり、街で浮かれる人はどんどん少なくなった。
ハロウィーンもそれと似たような道筋を辿るんじゃないかという気がする。地元の街で子どもたちが "Trick or treet"(お菓子くれなきゃ、イタズラするよ)みたいなことをする程度でいいんじゃないかと思ってしまうのだよね。
初めに紹介した記事では、ハロウィーンで地元に金を落としてもらう策を提案しているのだが、それって余計なことのような気がしてしまう。
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コメント
中学の英語の授業で教科書に書いてあったなぁ、と言うだけです。
その後、留学中の青年がかのイベントで「フリーズ!」を「プリーズ!」と聞き違え、無念にも撃たれたと言う報道がありました。
それで、かの文化が日本に広まったと言う一面もあります。
投稿: 乙痴庵 | 2022年11月 3日 17:40
乙痴庵 さん:
>中学の英語の授業で教科書に書いてあったなぁ、と言うだけです。
私も、「何か、書いてあったなあ」と思うばかりで、具体的にどんなことが書いてあったかさえ忘れてます。本当に実感ないですね。
>その後、留学中の青年がかのイベントで「フリーズ!」を「プリーズ!」と聞き違え、無念にも撃たれたと言う報道がありました。
この事件、私はこの「聞き違えた」というのをかなり疑っています。というのは、当人は殺されてしまったので、「聞き違えた」と言ったわけではありませんし、実際問題としても、銃を構えて "freeze!" と言っているのを "please" と聞き違えるなんて、あり得ないと思うのです。
これ、見当外れの推量が、どういうわけか「そうに違いない」という断定になってしまった例だと思っています。
投稿: tak | 2022年11月 3日 19:34