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2022年11月13日

「お母さんを起こすこと」が、一番大変な仕事

妻が先日、「お小遣い」というテーマでのラジオ番組を聴いていたところ、「以前、家事を手伝うとその仕事に応じてお小遣いをもらえた」という聴取者からのメールがあったという。「お使い 10円、皿洗い 10円、掃除 10円・・・」と続く中で、「お母さんを起こすと 50円」というのが強烈に印象的だったらしい。

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「お母さんを起こすこと」は、皿洗いなどの 5倍の報酬があるほど大変な仕事だったわけだ。この話を聞いて、私は即座に毎日新聞朝刊に連載中の 4コマ漫画、『桜田です!』(作:いしかわじゅん)を思い出した。

桜田家のお母さんは、華小路夢香(はなのこうじ ゆめか)のペンネームでロマンチックなストーリーを描く少女漫画家。締め切りに追われて徹夜することが多いため、朝が苦手なだけでなく、日のあるうちも寝てしまうことが多い。時には料理しながらとか、息子の授業参観とかでも立ったまま寝ていたりする。

上の画像はその記念すべき第1回で、桜田家の朝の様子。お母さんはテキパキと子供たちの世話をし、「あたしってなんてデキた母親」と自己陶酔しているが、実はそれは夢の中のことで、階下では家族が「お母さん、起きてこないな」と呟きつつ、慣れ親しんだ諦観のうちに、朝ご飯抜きの一日を始めている。

そういえば私の母も、いろいろと疲れがたまってしまった冬の日など、夕食後のちょっとした空き時間に炬燵でまどろむことがあった。前もって「楽しみにしてるテレビドラマがあるから、8時前に必ず起こして」と頼むので、言われたとおり 7時 50分頃に起こすと、「すぐ起きる」と返事がある。

ところがそれからもまったく動かないので、もう一度声をかけると「もう起きてる」と言う。「いや、起きてないよ、テレビドラマ、始まっちゃうよ」と言っても、目を閉じたままで「今、そのドラマ見てるんだから、静かにしてて」なんて言い出すのである。まさに桜田家のお母さん状態だ。

世の中のお母さんというのは本当にいろいろと忙しくて、さすがに疲れてなかなか起きられない時がある。「お母さんを起こすこと」が一番大変な仕事だったというのは、桜田家の一員やラジオ番組にメールした聴取者ならずとも、何となく実感の湧いてしまう話だ。

逆に言えば、それほどまでに深い「母の恩」というものなのである。

 

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コメント

それはそれで、「時限的業務(従事)」ではない方だからこその事象であって…。

①お母さんがそんなことで良いのか!家族への影響を考えろ!
②なんで家族は自分でなんとかせんのかなぁ。

アタシャ、間違いなく②です。
「朝飯喰え!」の風潮じゃないですが、基本は「やれる人がやったらええやん!」ですから、逆にこのご家族、お母さんのお仕事を受け入れてない感じが…。
(掲出画像だけで物申してます)

飯炊き味噌汁卵焼きとあと一品くらいは、なんとか30分くらいで、なんとかしますから。
(だいたい毎朝やってます)

投稿: 乙痴庵 | 2022年11月14日 21:05

乙痴庵 さん:

>逆にこのご家族、お母さんのお仕事を受け入れてない感じが…。

えぇと、基本的には、お母さんの普段のイメージと、ロマンチックな少女漫画という世界の「落差」というのが、この一家の重要なファクターの一つとなってますので、その序章と受け取っておいてください ^^;)

もう一つの大きな「落差」は、クラスでも評判の美少女のカレンちゃん(長女)がめちゃくちゃ大食いで、午前の授業のうちにお弁当を早食いしちゃってるという事実によって描かれます。

投稿: tak | 2022年11月15日 04:41

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