七五三を巡る冒険 その 2
今日は七五三の日。朝から降っていた雨が昼前には止んだので、七五三参りの家族たちも何とか濡れずに済んでいるだろう。
5年前のこの日の「七五三を巡る冒険」という記事でも書いたように、我が家は娘が 3人なので 6回も七五三参りをした。ごく質素に済ませたのだが、茨城県のこの辺りというのは、七五三を盛大に祝う家が多かったのである。
何しろ連れられている子供たちの姿を見ると、まるで「バカ殿」か「あんみつ姫」をさらにド派手にしたような衣装が多い。よくまあ気恥ずかしくならないものだと感心しながら見ていたものだ。
さらにお宮参りばかりではない。この辺に昔から済んでいる家族というのは、七五三に合わせて親族一同に料亭に集まってもらい、「披露宴」みたいなことまでするらしい。そこで飲めや歌えの宴会になり、子供たちは何だかわからないうちに晒し者にされるわけだ。
我が家は 1980年代にこの土地に移ってきた、いわゆる「新住民」なので、そんな世界には幸いにも縁がない。ただ、この土地で生まれ育ったいわゆる「旧住民」の知り合いに聞くと、七五三祝いの「ご祝儀」を包むのが大変で、奥さんのパートの収入があっという間に飛んでしまうらしい。
そう言えば、この辺りでは「ひな祭り」や「鯉のぼり」も大変なことで、親戚に男の子が生まれると、その親族の序列に従ってそれぞれの家が鯉のぼりの鯉を贈らなければならないのだそうだ。そのため、もらった鯉を上げるにも柱だけでは足りず、柱に逆V字型にロープを付けて、2列にして上げる。
上の写真のようなのはさすがにこの辺りでも珍しいが、たまに見かけないわけでもない。ロープが 3本で「逆W字」みたいになっていて、さながら「鯉のぼりの大家族」である。よほど親戚が多いのだろう。
ところがこうした「鯉のぼりの大家族」も、その家の子どもが育ってしまうと行き場を失い、年に一度、川原などに集められて「虫干しイベント」となる(参照)。そんなわけで、この辺りの川原は 4月末頃から「鯉のぼりの団地」のような様相を呈する。
最近はコロナ禍の影響で「七五三の披露宴」も行われなくなっているようだ。これを機に「出費がかさむだけの無意味な行事は止めとこう」ということになればいいのだがと、多くの旧住民も心の内では思っているらしい。
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