夜明け前が一番暗いわけじゃないが、寒いのは確か
「夜明け前が一番暗い」というのは、元々は ”The darkest hour is just before dawn.” という西洋の諺である。「苦難とは終わる直前の時期が最も苦しいのであり、それを乗り越えれば好転していく」という暗喩で、これをタイトルとした歌まであるほどだから、ポピュラーな言い回しなのだろう。
というわけなのだが、「苦しくても諦めずに頑張ろう」みたいな意味を別とすれば、文字通りの「夜明け前が一番暗い」というのは、「そりゃ、違うよなあ」とずっと思ってきた。下の写真は今朝 5時前の東の空で、これを見ても「日の出る前から、だんだん明るくなる」のが明らかである。
ただ問題は、「夜明けとはいつの時点のことなのか」ということだ。「夜明け = 日の出」であれば「夜明け前が一番暗い」が間違いなのは明らかだが、「日の出前のぼんやりと明るくなり始めた頃」をいうとすれば、ちょっとビミョーなことになる。
とはいえ、「ぼんやりと明るくなり始める直前」が一番暗く、そこを境とし、一転して明るくなり始めるなんて考えることにも無理がある。自然というのはそんなにデジタルな杓子定規ではない。
実際には「暗い夜」を経てだんだんと夜明けに向かって明るくなるのであり、そこには明確な境界線なんてない。そもそも「暗い夜」なんていうのも多分に観念的なもので、個別に見れば皓々とした満月の夜もあり、さらに満月だって雲に隠れたりもするから、同じ暗さではない。
人生も同様で、「良くなり始める前が一番苦しい」なんてわけでもない。どんな苦しい時期でも、意識すれば楽しい一時を見出すことができる。要するに、妙な固定観念に縛られずに生きていきたいものなのである。
ただ、今の時期は「夜明け前が一番寒い」ということなら、感覚的にほぼ言えると思う。とくに最近は寒波が続いているから、夜明け前に早起きすると、暖房を点けて部屋が暖まるまでは足踏みしながら震えていなければならない。
実は今日も都合で早起きしたので、上の写真は寒さに震えながら撮ったものである。
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コメント
「多少なりとも光が見えた瞬間」との対比で余計暗く見える、暗かったと後で記憶補正する、みたいなところはあるかもしれませんね。メタファーでも実際でも。特にこの記憶補正が意外と馬鹿にならない。
投稿: 柘榴 | 2023年2月 1日 09:35
柘榴 さん:
>メタファーでも実際でも。特にこの記憶補正が意外と馬鹿にならない。
なるほどね。ただ、これって「良くなってから振り返ってみての結果論」ということになりがちとツッコミたくなってしまいます ^^;)
投稿: tak | 2023年2月 1日 18:56