学校というところの、特殊なまでの馬鹿馬鹿しさ
昨日までの山陰への出張中、YMCAT さんの「息子が高校入学当時、妻が散髪して登校させたら『頭髪不合格』と」という tweet(参照)が話題になっていた。最近の当ブログでの学校関連の話題(参照 1、参照 2)とも関連するので、ちょっと遅くなってしまったが、取り上げてみたい。
一応、tweet の続きを下にテキストとして引用しておく。
納得いかないので説明を受けに行くと『散髪は理容師か美容師のみ、素人の親はダメ』と騒ぐ校長と担任。
仕方ないので「静まれ!」と妻の『管理美容師免許』を差し出したときの水戸黄門感。
思わず拍手を送りたくなったが、コトの発端に思いを致すと拍手どころじゃないと気付いた。学校というところの特殊なまでの馬鹿馬鹿しさが浮き彫りになった話というほかない。
まず第一に、「散髪は理容師か美容師のみ、素人の親はダメ」という理窟が、さっぱりわからない。ちょっとした散髪ぐらいは、素人でも十分いけるんだから、どうして学校ごときに「余計な金を払え」と強制されなければならないのだ。
何しろ私なんか、中学・高校時代は床屋なんて行ったことがない。私は当時としては学校で「長髪」と目されていたが、伸びすぎたら自分でレーザーカッターを使って毛先をちゃちゃっと切っていた。
教師としては苦々しく思っていたようだが、正面切ってどうこう言われたことは一度もない。私に対して下手に理不尽なことを言ったら、即座に 10倍ぐらい反論されて返答に窮することになるとわかっていたようだからね。
ところがあれから半世紀以上経った今の世で、ちゃんとした免許を持った親が散髪したのに「頭髪不合格」と言われるなんて、信じられない思いがしてしまったよ。担任の教師は後から「どうりで素晴らしいカットです」と言ったというのだが、だったら、その「素晴らしいカット」がどうして「不合格」なんだ?
まったくもって学校というのは、「誰もが一時的に体験する理不尽な懲役刑」だ。私なんかその雰囲気がイヤで、しょっちゅう学校をサボって抜け出していたし(参照)、感覚的に鋭いところのある子が「登校拒否」になってしまうというのも、ある意味しょうがないことだと思ってしまう。
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コメント
教員免状を持ちながら教員にならずに働いている人が社会には多数いますね。
そういう人達に対して「教員になりませんか」と呼び掛けてもいいのではと思います。教員以外の世界で活躍した人が教員の世界に加われば学校の非常識も改まるのではないでしょうか。
現行の教員は社会からかけ離れた考えをもった人が中心になっています。
以前テレビで見ましたが、中学校で通学で使う自転車は学校指定の自転車に限る、というのが問題になってました。
その自転車は55000円と高額ですが、それ以外の自転車は危険だというのが学校側の言い分でした。
学校指定の自転車は安全でそれ以外は危険だという根拠は全くないのです。学校指定の自転車を扱っている業者から賄賂を貰っているのではないかと思わせるのに充分な状況です。
外部から新しい人材を入れれば少しは学校も変わるのではないかと。しかし、報酬をもっと上げてやらなければ転職する人はいないでしょうね。
投稿: ハマッコー | 2023年2月18日 19:04
ハマッコー さん:
>教員以外の世界で活躍した人が教員の世界に加われば学校の非常識も改まるのではないでしょうか。
もしそれが本格的に実現したら、確かに変わるでしょうね。
>学校指定の自転車は安全でそれ以外は危険だという根拠は全くないのです。
まったく呆れた言い草ですね。自転車店と裏で結びついているとしか思われません。
>外部から新しい人材を入れれば少しは学校も変わるのではないかと。しかし、報酬をもっと上げてやらなければ転職する人はいないでしょうね。
というわけで、絶望的になってしまいます。
投稿: tak | 2023年2月18日 23:04