「アンテナショップ」というもの
東京新聞に ”都内の「アンテナショップ」が曲がり角 店舗数初の前年割れ コロナ禍影響” という記事がある。冒頭の写真は、銀座の目抜き通りから脇道に入ったところにあった群馬県のアンテナショップ、「ぐんまちゃん家」(「ぐんまちゃんち」と読ませたらしい)だが、昨年末に閉店したという。
確かに銀座の脇道は、ふとしたところにいろいろな県のアンテナショップがある。我が山形県のアンテナショップ「おいしい山形プラザ」も銀座 1丁目にあって、かなり前のことだがちょっとだけ寄ってみたことがある。ただ、この時は急いでいたので、何も食べずに出てきてしまった。
地図を見ると、付近には高知県、広島県などのほか、なんと茨城県のショップもあったりするので、ちょっと妙な気持ちになったりする。
都内のアンテナショップは 2021年には 62店あったのだが、昨年は撤退が相次いで 59店にまで減少したという。それでも全国の都道府県の数(47都道府県)よりずっと多いのは、1つの県が銀座と青山などで 2店舗を運営していたりするかららしい。ただ、記事は次のように続く。
売上高が 1億円以上の店舗もコロナ前(19年度)の 37店に対し、21年度は 30店にとどまった。担当者は「ブランド力が高い自治体でなければ、生き残るのは厳しい」と指摘する。
こんなところにまで「ブランド力」というのが出てくるのだね。その点では故郷の山形県も、今住んでいる茨城県も、イメージは決して高い方じゃない(それどころか、茨城県は最下位の常連だ)から、なかなか大変だろう。
そもそも都道府県のアンテナショップというのは、わざわざそれを目指して出かけるなんていうのはごく稀で、通常は通りかかったついでにちょっと寄ってみるというのが多いだろう。となると、コロナ禍で人出自体が減ったのだから、来店者が減るのは当然の話だ。
さらに地方の特産品が欲しければ、インターネットにアクセスすれば詳しい情報がいくらでも得られるし、ネット注文すれば早ければ翌日には配達される時代である。わざわざ銀座まで出かけ、荷物を抱えて帰ってくる必要はない。
とはいえ、そのうち「おいしい山形プラザ」に出かけて、「山形サンダンデロ」で絶品ランチを食べるのもいいなと思ってしまったよ。ただ、肉抜きのメニューがあるかなあ。
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コメント
そのぐんまちゃんちですが、数年前までは歌舞伎座の真向いの好立地にありました。しかしガラスのウィンドウにポスターをガムテープでべたべたと張り付けたりして実にみっともない状況でした。そのひどい状況を群馬県の観光課に伝えましたがなしの礫でした。
素人が店造りをしたのは明白、商品も貧弱でさすがに都道府県別ブランド力最下位争いの常連だと納得せざるを得ませんでした。毎年赤字続きでも、県は金儲け目的でやってる訳ではないと強がりを言ってましたが、知事が変わってさすがにアンテナショップの時代ではないと気づき閉店になったようです。
と言っても充分面白いアンテナショップもありますね。新橋にあったと思いますが大阪のそれは見ごたえありますよ。
投稿: ハマッコー | 2023年2月20日 20:47
ハマッコー さん:
へえ! ぐんまちゃんち って、そんな酷い状態だったんですか。そりゃ、つぶれるわ。
大阪のショップは、おもしろいでしょうね。新橋あたりに行く機会があったら寄ってみたいです (^o^)
投稿: tak | 2023年2月20日 21:22
訂正します。
大阪のアンテナショップは新橋でなく、有楽町の交通会館でした。
https://www.tokyoevent.net/antennashop/osaka.html
投稿: ハマッコー | 2023年2月21日 22:13
ハマッコー さん:
了解しました。ありがとうございます。
投稿: tak | 2023年2月21日 22:42