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2023年3月16日

タイムマシンに乗って、石切神社参拝と野崎参り

大阪滞在 4日目である。今日は朝から時間に余裕があったので、東大阪エリアの神社仏閣を訪ねてみた。13日の和歌ログには「滞在中は奈良や京都などにも足を伸ばしてみたいと思っている」と書いた(参照)が、ちょっと視点を変えてみたわけである。

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考えてみれば、奈良と京都には何度も行っていて、とくに京都は既にかなりあちこちまで足を伸ばしている。そして昨日は奈良公園にも行ったことだし、今回はせっかくの大阪滞在なのだから、大阪ローカルで攻めてみようと思ったのだ。

大阪東部の神社仏閣といえば、何はなくとも石切神社と野崎観音である。石切神社は正式な名称を石切劔箭神社(いしきりつるぎやじんじゃ)というのだが、地元では「石切さん」とか「でんぼ(腫れ物)の神様」とか言われて親しまれているらしい。

神社の鳥居を潜って間もなくのところと本殿前に、「百度石」という字の彫られた小さな石柱があり、聞けば「お百度参り」用なのだという。上の写真の手前中央よりやや左手にあるのが本殿前のもので、拡大するとこんな感じだ。

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2つの石の頭を撫でながら何度も(というか百度なんだろうね)往復し、「お百度参り」をするのだそうだ。私が参拝したときも、何人ものオバはんたちが延々とやっていた。

本当に百回繰り返すとしたら、休まずにやっても多分 2時間以上かかるだろう。本当に熱心なことである。私はとりあえず、フツーに 1度だけお参りして神社を後にしたのだった。

その後は野崎観音前まで、近鉄バスで約 20分。地元商店街の細い道をゆったりと通り抜けながら進むと、なんだか 20〜30年ぐらい時間がフラッシュバックしたような感覚になり、着いたところはさらに昭和の世の中に戻ったみたいな参道商店街である。いやはや、この辺りを走るバスは、さながらタイムマシンだ。

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長い石段を昇って辿り着いた野崎観音(正式名称は「福聚山慈眼寺」)は曹洞宗のお寺で、御本尊は十一面観世音菩薩。戦前に東海林太郎の歌った『野崎小唄』(「♫ 野崎参りは〜屋形船で参〜ろ」ってやつ)で、全国的に知れ渡った。

ただ歌舞伎論で修士号を取った私としては、野崎観音と言ったらやっぱり東海林太郎より歌舞伎の『野崎村』で、言わずと知れた「お染久松」の悲恋物語である。境内にはちゃんと「お染久松の塚」(上の写真)というのが祀られていたので、手厚く拝んできた。

というわけで、今日は本当にタイムマシンに乗ったような一日だった。

 

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