半世紀以上一貫した、ジャニーズ系への私のスタンス
President ONLINE に ”ショッキングな沈黙レベル…日本で「もうジャニーズ見ない」「ファン辞めます」の動きが起きない本当の理由” という記事がある。コラムニストの河崎環さんによるもので、"BBC記者が糾弾する「少年への性加害疑惑」という公然の秘密" というサブタイトル付きだ。
故ジャニー喜多川氏の少年への性加害については、実は私は半世紀以上も前から(というか 60年近く前、つまり子どもの頃から)知っていた。行きつけの理髪店に置いてあった週刊誌で、たまたまそれに関する記事を読んだからである。
私は中学入学以後は床屋には行かなくなっていたから、あれは小学生時代の話で、多分 1963〜4年のことである。何の週刊誌だったかは忘れたが(やっぱり「週刊文春」だったのかなあ)、ジャニー喜多川が配下の少年たちにいろいろ性的な行為をしているとの記事だった。
当時はジャニーズ事務所がその世界の覇権を握る直前だったので、週刊誌もこんな話を辛うじて記事にできたんだろう。ただ、それ以後はほとんど「タブー」となってしまったようだ。
この時の記事は結構リアルなものだったが、私としては別にショックは受けなかった。ただ、子供心にも「ふぅん、やっぱりそんなもんなんだね」と思ったことは確かで、これがジャニーズ系をもっぱら冷めた目で見るようになったことの、そもそものきっかけである。
そしてそれから半世紀以上、この「冷めた印象」こそが私のジャニーズ系への一貫したスタンスとなっている。「やらしいオッサンの子飼い」と知ってしまった以上、どうしたってシリアスな目じゃ見られないからね。
誤解してもらっては困るので一応書いておくが、私は昔から LGBT にはまるで偏見がない。ただ、いい大人が圧倒的な立場を笠に着て年端もいかない少年たちにいろんなことをしちゃうというのは、話が別だろう。
そうした行為は立派な(いや、決して立派じゃないか)「性加害」というものだ。そして、それが業界内では「公然の秘密」だったにも関わらず表向きは全然問題にされずに来たというのは、やっぱりどう考えても「いびつ」な構造である。
このことが、ジャニー喜多川本人が死んでしまってからようやく BBC によってまともに報じられるに至った(参照)。これが欧米だったら大問題になるところだが、日本では不気味なほどの沈黙に支配されている。
冒頭で紹介した記事は、この不思議な現象について掘り下げたものだ。私としては「ようやくここまで来たか」と思うばかりで、悪いけど、個人的にはそれだけのことである。以上。
【2023年 5月 18日 追記】
最近になって、ようやくテレビなどのマスコミでも、この問題を取り上げ始めた。ただ、完全に遅過ぎだよね。
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