マツケンサンバで、なぜか「酒田ばやし」を思い出す
Twitter で なめらか さんという方の tweet が話題だ。「マツケンサンバを聴きながら人は泣くことができないし病むこともできないという説を耳にし、五月病予防として毎朝男たちが起きる少し前から爆音で流してるんだけど、確かに全員陽気に口ずさんだりして朝から機嫌がいい」というのである。(参照)
なるほど、朝起きる前から家中にマツケンサンバが爆音で流れていたら、いやでも陽気に目を覚ますしかない。ちなみに私は 2021年 12月 1日の記事で、この曲について次のように書いている(参照)。
ちなみにこれ、サンバのリズムの上に艶歌(歌のリズムがアタマ打ち)と「流し目」が危うく共存しているという点で、摩訶不思議なものである。「サムい!」という反応もあるが、これはこれで「新ジャンル」と思っていればいいだろう。
この「新ジャンル」に、朝の目覚めを良くするなんて効果があるとは、この記事を書いた時点では考えもしなかった。このリズムとアタマ打ちの「オーレー、オーレー」が耳に付いてしまったら、会社や学校に着いても頭の中で鳴り響いているかもしれない。
ところで私の場合、この季節に「頭の中で鳴り響く」と言えば、故郷の「酒田まつり」(昔は「山王祭」と言っていた)の「酒田ばやし」だ。今年も 5月 15日から開催されるというので、私の頭の中では既に、あの「ドンドン、チャチャチャ、ドドチャチャドドチャン」の囃子が鳴っているのだよ。
私は 1971年に大学入学のために上京したのだが、それまでの 18年間、5月になれば酒田の街中に鳴り響く「酒田ばやし」に、頭の中が占領されていた。ふと気がつけば、自分でも「ドンドン、チャチャチャ、ドドチャチャドドチャン」と口ずさんでしまっているのである。
ちなみに、上の動画では「ドンドン、タタタ、ドドタタドドタン」と指導しているようなのだが、実際には太鼓(ドンドン)と鉦(チャチャチャ)の音が際立つので、私の心の中ではあくまでも「ドンドン、チャチャチャ・・・」なんだがなあ。
いずれにしても、この単純なリズムには大変な魔力がある。人は「マツケンサンバ」だけではなく、「酒田ばやし」でも泣くことや病むことから遠離れる。とくに「酒田まつり」はもろに 5月の行事なので、五月病対策にはぴったりなのだ。
ただ、問題は「祭りの後」なのだよね。
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コメント
お囃子は、地域によって違いはあれど血湧き肉躍る(までは行きませんが)要素を持っていると感じています。
動画を拝見して、笛のパートをリコーダー🪈で行けてるなんて、最高でしょう!
地域の子どもたちも、最初はイヤイヤかどうかはわかりませんが、参加していることに意義がある!ってな集大成に感動です。
母の実家地域のお祭りで「青獅子」ってのがありまして、その拍子を聞くと「ごごごご!」となってしまいます。
ちなみにこの「青獅子(長野県中野市)」も、地元の小中学生が最初の舞も青獅子もお囃子もやってます。
(問題は少子化…)
投稿: 乙痴庵 | 2023年5月15日 18:59
乙痴庵 さん:
音楽教育の楽器演奏は、お囃子から入ったら効果的かもしれませんね (^o^)
「青獅子 長野」で検索してみたら、こちらに行き当たりました。
https://www.youtube.com/watch?v=xxiIxNkpPAQ
「酒田はやし」より難易度がずっと上ですね。(スゴい!)
投稿: tak | 2023年5月15日 20:29
アタクシの見識不足をお詫びします。
長野市にも、獅子舞のパレードがあったんですね!
「中野市の青獅子」でございまして、こちらからご覧いただければ幸甚です。
https://youtu.be/4nCU6anjii4
長野市の規模に比べたら、ずーーーーーーーっと小さい、(延喜式)小内八幡神社の境内でのお祭りです。
投稿: 乙痴庵 | 2023年5月16日 10:18
乙痴庵 さん:
おお、これはなかなかの見ものですね! 立派なものです。
それにしても、演者はかなりの体力を要求されそうです。
投稿: tak | 2023年5月16日 13:28