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2023年7月 3日

「民間軍事会社」とか「傭兵」とかいうもの

ロシア情勢のわけのわからなさを思うたびに、「ワグネルとか、『民間軍事会社』なんて言ってるけど、それって一体何なんだよ?」と思ってきた。「そもそも民間が『軍事組織』をもつなんて、ロシアって国はかなりムチャクチャなんじゃないの?」ってことだ。

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ところがここにきてドサクサ紛れなのか、ロシアでは民間軍事会社が 37社も乱立しているという(参照)。さらに調べてみると、そうした会社はロシアばかりではなく、世界の結構多くの国に存在しているようなのだ。Wikipedia では次のように説明されている(参照)。

民間軍事会社(みんかんぐんじがいしゃ)とは、直接戦闘、要人警護や施設、車列などの警備、軍事教育、兵站などの軍事的サービスを行う企業。

(中略)2008年9月17日にスイス・モントルーで採択されたモントルー文書でその地位や法的責任などが定義されている。

「軍事的サービスを行う会社」という言い方にも「へえ、そんなのありなんだ!」と驚いてしまうが、これは当然ながら「傭兵」とも関連していて、この項目には次のようにある。

傭兵(ようへい、英: mercenary)は、金銭などの利益により雇われ、直接に利害関係の無い戦争に参加する兵またはその集団である。(中略)

傭兵は現代でも存在しており、民間軍事会社のような新しい形態の傭兵も登場している。

つまり、国に代わって「傭兵」を組織し、それを戦場や要人警護などに送り込んだりするのが「民間軍事会社」の仕事の重要な部分になっているようなのだね。Wikipedia によれば、こうした会社はロシアばかりでなく、米国、英国、カナダ、イスラエル、ウクライナ、南アフリカにもあるらしい。

米国なんて、Wikipedia に挙げられているだけで 5社もあり、何だかんだ言いながらもまったく油断がならない。日本にはさすがにそんな会社はないから、ある意味「平和」ではあるが、他国の民間軍事会社に雇われている日本人も少なくはないらしいから、さながら「蛇の道はヘビ」である。

民間軍事会社のクライアントは、直接戦闘に関わる国家などなんだろうが、こうした企業が力をもって独自に強力な軍備を保有するなんてことになったら、それ自体が「別の国家」的な性格をもってしまいかねない。つまり、世界の大きな不安定要因になる。

そうならないためには、民間にまで兵力を求める「需要」、つまり「戦争」や「紛争」を減らしていくことが肝心なのだろうが、これがなかなか難しいときているから、本当に厄介な話である。

ちなみにロシアにおいては、プーチンはウクライナ侵攻の初期段階ではさんざんワグネルの力に頼っておきながら、ここに来ていきなり、そのトップのプリゴジンを切り捨てようとしているわけだ。ある意味「チョー身勝手」な話である。

さらに、これまでのワグネル戦闘員を正式のロシア軍に編入させようとしているというのだが、果たして彼らにきちんと報酬を支払い、統制をとっていけるものなんだろうか? はなはだ心許ない。

 

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コメント

プリコジンって何ものだ?って調べていったらまあ色々出てくる。昔は強盗、詐欺、売春などの罪で計9年間も獄中にいたそうで、出所後ホットドッグの屋台で身をたてレストラン業に進出、そのレストランを気に入ったプーチンから軍のフードコートを任され、次にはワグネル創設を依頼されて現在に至るようです。プーチンにとって便利な人物だったのはついこの間まで。

https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/75795?utm_source=yahoonews&utm_medium=related&utm_campaign=link&utm_content=related

プリコジンの乱を起こした人物に甘い顔を見せる訳にも行かず、かといってプーチンにとって簡単に粛清できないわけもあるようです。魑魅魍魎。

投稿: ハマッコー | 2023年7月 3日 23:51

ハマッコー さん:

プリゴジンの前歴については、ご紹介の記事で初めて知りました。

プーチンの「便利屋」だったようですが、プーチンとしても便利に使いすぎてしまったということはあるんでしょうね。

いずれにしても、プーチンの「泣き所」が見えてしまったというのは、今後に大きく影響しそうです。

投稿: tak | 2023年7月 4日 09:48

そういえばIS日本人拘束事件の犠牲者の方も民間軍事会社を設立していたという話でしたね。もちろん軍事組織としての実体があった可能性は無視していいぐらい低いでしょうけど。

投稿: 柘榴 | 2023年7月 4日 14:49

柘榴 さん:

その辺りのことは記憶していませんでしたが、改めて調べてみると・・・本当だ、民間軍事会社代表ということになっていたようですね。

いやはや、知らない世界って大きいものですね。

投稿: tak | 2023年7月 4日 22:07

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