「芸」というものの、稽古の大切さ
下の YouTube 動画は、「盆踊り太鼓練習 栄太鼓(東京音頭)」というもの。再生すると、日本で一番お馴染みと言っていいかもしれないリズムを聞くことができる。
川向こうの神社でも祭礼が近付き、コロナ禍で自粛されていた盆踊りが久しぶりで復活するらしい。それに備えて氏子が太鼓の練習をする音が聞こえる。
ただ、この太鼓の音、初めのうちはやたら下手くそだった。拍子が安定せず微妙にズレるので、聞いていて気持ちが悪い。
「おいおい、なんなら俺が代わりに叩いてやろうか?」なんて言いたくなるほどで、もしかしたらこれまでやっていたベテランが年取って引退し、慣れない若手に引き継がれたんだろうかなんて思ってしまった。
ところがよくしたもので、1時間以上経つと拍子が復活し始め、最後にはちゃんと大ノリで叩いていた。さすがにプロならぬ身のアマチュアである。3年も遠離っているうちに腕が落ちてしまっていたのだが、徐々に感覚がよみがえったというわけだ。よかったよかった。
こうしてみると太鼓に限らず、「芸」というものの稽古の大切さがよくわかる。突然の所望でもそれに応えて見事な腕前を披露できる芸達者というのは、実は普段から人知れず、ちゃんとした稽古を積んでいるものなのだ。
そう言えば私も、最近はギターを部屋の隅に飾っておくだけという感じなので、たまに弾いてみると悲しいほど腕が落ちているのだよね。
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コメント
私も唄三線(琉球民謡)をずいぶん熱心にやっていたのですが、コロナ禍で生活パターンが変わったことが大きく、かなり疎遠になっていました。「あ、オレ、唄三線なしでも普通に生きていけるんだ?」というのが、少しばかり苦い驚きでしたが…。
もっとも、腕が落ちていくのは当然ですが、「その芸事を始める前の自分に戻る」わけではないんですよね。最近は徐々にですが復活しています。そして、力量を取り戻す効率的な方法も発見していたりして…。
この動画、ちょっと、バックで流している音頭に「合わせて」しまっている感がありますね…。
投稿: 山辺響 | 2023年7月24日 09:46
山辺響 さん:
>「あ、オレ、唄三線なしでも普通に生きていけるんだ?」というのが、少しばかり苦い驚きでしたが…。
わ、わかる ^^;)
>そして、力量を取り戻す効率的な方法も発見していたりして…。
むむ、どんな方法だろう。興味津々。
>この動画、ちょっと、バックで流している音頭に「合わせて」しまっている感がありますね…。
それ、確かに感じますね。自分の中のリズムじゃない感覚。
投稿: tak | 2023年7月24日 10:52