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2023年10月19日

クラシック・コンサートでの「咳」を巡る冒険

音楽関係の情報が多い amass というサイトに「クラシック・コンサートでの咳 通常時よりも 2倍も多く しかもその多くがわざとしている 研究結果」という記事がある。「おいおい、それってホントかよ !?」と言いたくなるが、確かにクラシック・コンサートって、観客の咳の気になることが少なくないよね。

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ドイツのハノーファー大学の Andreas Wagener 教授によれば、「クラシックのコンサートでは、観客の咳が通常時よりも 2倍も多く、しかもその多くがわざと咳をしている」という研究結果になったのだそうだ。その心理状態の分析がおもしろいといえばおもしろい。

咳の量は、演奏のゆっくりとした静かな瞬間や馴染みのない曲、複雑な曲の時に増える傾向があり、教授はこれを「咳の雪崩」と称している。ただ、この雪崩のスイッチは切ることができるらしい。記事には次のようにある。

ピアニストのアルフレート・ブレンデルは、かつて観客に「咳を止めるか、私が演奏を止めるか、どちらかです。コンサートが終わるまで咳をしないでください。私はこの音楽をとても愛しているのだから」と呼びかけたところ、その後、コンサートは中断されませんでした。

ふぅむ、てことは、観客の咳の多くはしなければしないで済むもののようなのだ。つまり逆に言えば、観客は「わざと咳をしている」と捉えることもできる。

ちなみにコンサートでの咳が気になるのはやはりクラシック音楽の場合で、ギンギンのロックなんかの場合は全然気にならない。さらに言えばちょっと落ちついた感じのポップスでも、咳はあまり聞こえない。記事の末尾には結論めいたこととして、次のようにある。

指揮者のコリン・デイヴィスは、観客が咳をするのは退屈だからだと思うと語っています。教授は、退屈な場面では咳をする観客が増えることを確認しています。それは「観客が処理すべき情報が少なくなり、その結果、喉の潜在的な炎症に観客が気づく確率が高まるから」と述べています。

なるほど、なんとなくわかるような気がする。咳って、退屈な時間における一種の「気晴らし」とも言えそうなのだね。それって必ずしもコンサートの場面に限らないが、突き詰めて言えば、クラシックのコンサートは「咳以外に何もできない退屈な時間」の代表格なのだろう。

最後に断っておくが、私はこの記事でクラシック音楽がつまらないと言ってるわけでは決してないので、そのあたりのところはくれぐれも

Yoroshiku4

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コメント

はるか昔、面白くない授業にわざと咳をした覚えがあります。
「すみませんでした」と反省もしますが、「しゃぁないじゃん」とも思います。(^^)

投稿: さくら | 2023年10月19日 18:54

さくら さん:

うん、気持ちわかります。まさに「しゃあないなん」という感じ (^o^)

投稿: tak | 2023年10月19日 19:26

咳というのは吃逆に似ていてその瞬間止めようがないですね。
私はせき込むほうなのでこのような演奏会では私なら多分タオルを持ってその瞬間口を塞ぎます。

https://www.youtube.com/watch?v=yxM_1DcLhcA
一分あたりで最初の咳が聞こえますが、ピアニストは心を乱されず最後まで完璧に演奏するのは流石です。

コンサートで一番腹立たしいのは曲が終わる直前に「ブラボー」と叫んだり拍手をするやつらですね。演奏する方は最後の一音が消えるまで音を大切にしているのに「ブラボー」とやられたら興ざめでしょうね。
「ブラボー」とやるのは指揮棒が降ろされてからです。この暗黙知、なかなか定着しません。
エスカレータ片側乗りなんてのは簡単に定着してしまったのに。

投稿: ハマッコー | 2023年10月20日 00:55

ハマッコー さん:

ご紹介のビデオ、確かに 1分もしないうちに誰か咳き込んでますね。早すぎ!

>コンサートで一番腹立たしいのは曲が終わる直前に「ブラボー」と叫んだり拍手をするやつらですね。

下手すると、客の半数ぐらいが曲の終わる前に拍手始めます。これは本当にムカつきますね。

投稿: tak | 2023年10月20日 06:30

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