あくびの定義を変えるか? イルカのあくび
朝日新聞のサイトに ”イルカさん眠たいの? 野生でも水中「あくび」 三重大チームが発見” という記事がある。水族館のイルカが水中であくびをするのを発見した三重大学の研究チームが、さらに野生のイルカも同様にあくびをすると確認したというのである。
この研究は、「あくびの定義」を変えることにつながるかもしれないというほど重要なものであるらしい。これまであくびというのは、「呼吸で酸素を脳に取り込み、眠気を覚ます」ためのものと考えられてきたのだが、水中のあくびは呼吸を伴わないのだから、別の意味を想定するほかない。
あくびの特徴というのは、「口をゆっくり大きく開ける」「最大まで開く」「素早く閉じる」という一連の動作なのだという。そんなのはこれまでまともに意識したことがなかったが、改めて自分であくびして確認してみると、確かに「口をゆっくり大きく開け」て、「素早く閉じ」ている。
試しにゆっくり閉じてみようと試みたが、その分あくびそのものが長引くだけで、その後にゆっくり閉じるのはなかなか難しい。人間の体というのは不思議なものである。いや、あくびはサルや鳥、カエルなどでも確認されているというから、人間の体だけに限らないだろう。急にカエルに親近感が湧いてきた。
どうやらあくびの効果というのは「酸素を取り込む」ことよりも「口を大きく開ける」ことの方に意味がありそうだ。何しろ、顎関節のすぐ近くには脳があるから、何らかの刺激を受けるのだろう。
記事には「ハンドウイルカはあくび後に行動が活発になる個体があり、ジュゴンは眠気のあるタイミングであくびをしていた」とある。いずれにしても、あくびは眠気覚ましに確実な効果があるようなのだ。
そういえば高校時代に、「授業中にあくびをすると怒る人もいるが、私は怒らない。あくびは脳を活性化するから、私の授業ではしたくなったらどんどんしていい」と言い放つ変わった教師がいた。どうやらあくびの効能をわかってたみたいなのだね。
願わくは、眠くなんてなりようのない授業をしてもらいたかったが。
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コメント
「みんな、昼メシ食って、そのあとの授業だから、イビキで妨害する以外は構わんよ。」
と、当時高校の現代国語の先生。
「ただな。テストに出る説明については、オマエさん方次第だからな。」
アタシャ国語は楽しい方の授業だったので、安心して寝てました。(成績良好でしたし)
投稿: 乙痴庵 | 2023年11月17日 20:12
乙痴庵 さん:
>「みんな、昼メシ食って、そのあとの授業だから、イビキで妨害する以外は構わんよ。」
あくび OK という以上に大胆な先生ですね。安心して寝てたというのが、また素晴らしい (^o^)
投稿: tak | 2023年11月17日 21:48