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2023年12月に作成された投稿

2023年12月31日

🎵 暑さ寒さもいろいろあって、何だかんだの大晦日

2023年もあっという間に大晦日である。還暦を過ぎてからの 1年は、若い頃の 1年よりずっと短く感じられる。

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70歳の人間にとっての 1年はこれまで歩んで来た人生の 70分の 1 だが、35歳の人間にしてみれば、それは 35分の 1 となる。ということは体感的・印象的には、70歳の 1年は 35歳の 1年の半分でしかない。

で、本日のタイトルは都々逸である。アタマに付いた音符を見て、脳内で「♪ ツントシャン」と三味線を鳴らしていただければ幸いだ。

改めて自分のブログを振り返ってみると、2月 23日に ”連続 7,000日の毎日更新” という記事を書いている。連続更新ということで言えば、つい先日の 12月 25日に ”2本のブログで連続 20年毎日更新の記録達成” となったので、今年は 2つの連続更新記録を作っちゃったわけだね。

それより驚いて書いてしまったのは、6月 8日の ”故郷の酒田市にクマが出たというニュース” である。とにかく今年はクマの出没の話題が多かった。この件に関しては 11月 2日に ” 実際にクマが頻繁に出没する現場からのナマ情報” という記事を書いている。

夏は何と言っても猛暑の話題に尽きる。私は 6月 17日に早くも熱中症になってしまった。当日の記事のタイトルは ”「熱中症」ってやつになりかけたかも” だが、後から考えるとあれは「なりかけたかも」なんて生やさしいものじゃなく「熱中症そのもの」だったようだ。

7月 10日にはまだ梅雨明け宣言も出されていないのに ”「危険な暑さ」というもの” という記事を書いている。思い出せば 11月初旬まで Tシャツ 1枚で過ごせる「夏日」が珍しくなかったのに、その直後から急に寒くなった(参照 1参照 2)。

「日本は四季のある国」と言われてきたが、最近では「暑い季節」「メチャクチャ暑い季節」「寒い季節」の 3つしかない。時々「暖かい日」「涼しい日」の出現することがあるが、それはせいぜい 2〜3日単位の話で「暖かい季節」「涼しい季節」というまとまったカタチにはならない。

10月には「日本ご当地ラーメン総選挙」というイベントで、我が故郷、酒田のラーメンが日本一に輝いた。これは当然と言えば当然の話で、私は 10日付の ”「酒田のラーメンが日本一」って、そりゃそうだよね!” という記事中に「とくに驚きもしない」と書いている。

私はここ何年も肉食を絶っているのだが、この記事を書いた 2日後に父の十三回忌で帰郷した際、「特別ご祝儀」として本当に久しぶり(この時以来)でチャーシュー入りのラーメンを食べたのだった(参照)。やっぱり酒田のラーメンはおいしい。日本のどこのラーメンよりおいしい。

それから、押し詰まってからの記事としては ”流行語大賞を取り損ねた残念語 ー「キックバック」” (12月 10日付)というのがある。この話題が遅くても 11月前半ぐらいに世間を騒がせていたら、マジ断トツで流行語大賞を取っただろうにね。

というわけで、月並な決まり文句ではあるが、皆さん、よいお年を!

 

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2023年12月30日

「カタカナ発音」でネイティブ英語をしゃべるんだって

東洋経済 ONLINE に ”日本人「英語の残念発音」も致し方ない明快な理由 日本語と英語では舌の使い方に大きな違いがある” という記事がある。読めば確かにタイトル通り、多くの日本人にとって英語発音の苦手な理由が述べられているのだが、それもそこそこに独特の「カタカナ英語」の勧めに移る。

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筆者は甲斐ナオミさんという人で「ネイティブスピーキングコンサルタント・翻訳家」という肩書きだ。「ネイティブスピーキングコンサルタント」なんて初耳だが、紹介欄には次のように書いてある(参照)。

カナダ在住時、ジャパニーズ英語で苦労してきた父母を見てきて、「日本人のカタカナ英語でも、ネイティブに通じる方法はないか?」と研究し続け、「カタカナを読むだけで通じる」驚異の「カタカナ発音法」を生み出す。

ネイティブに通じる ”驚異の「カタカナ発音法」” というのは、具体的には例えばこんなことらしい。

発音ルール①「d」「t」の前後に母音(y含む)がくる場合、「ラ」行で発音する。 

【例】getting 「ゲッティング」ではなく、「ゲン」 

【例】study English 「スタディ イングリッシュ」ではなく、「スタ イングリッシュ」 

そんなわけで、"Got it!(わかった!)" は「ゴット イット」ではなく「ガレ !」となり、”I don’t know.(知らない)” は「アイ ドント ノウ」でも「アイ ドンノウ」でもなく「アロンノウ」となる。さらに "I need a taxi.(タクシーを呼びたい)" は「アニーラ タークスィ」だ。

このメソッド、かなりもっとらしいのだが、個人的に採用したいとは全然思わない。(私が一応ネイティブ発音を身に付けていることに関しては、こちら の記事をご覧頂きたい。念のため)

そもそも英語をいちいち頭の中でカタカナにしたくなんかないし、さらに「カタカナで言う場合の発音ルール」なんて余計なことを改めて覚えさせられるのもウザい。

さらに英語のリズム・アクセント感覚がないままにやってしまうと、"Got it!" は「ガレ !」じゃなくて単に平板な「がれ」になり、同様に "I need a taxi." は「アニーラ タークスィ」じゃなく「あにーらたーくすぃ」になりがちなんじゃなかろうか。「何それ、おいしいの?」なんて聞かれちゃいそうだ。

それからここだけの話だが、ネイティブ発音でしゃべることには実はちょっとしたリスクがあるのだよ。

下手すると相手がこちらをバイリンガルだと勘違いしてしまい、安心してやたら速いスピードでまくし立てたり耳慣れない表現をバンバン混ぜてきちゃうなんてことになるから、ちょっと考え物なのである。(現実に、こんなヤバいケースもある)

そんなこともあって私は、米国出張なんかではわざとところどころ少し不器用っぽくしゃべって「決してバイリンガルじゃないからね」とそれとなく示すなんていう、柄にもなくカマトトっぽい小技を身に付けたりしてしまったのだ。

その方が、相手が気を使って多少ゆっくりめにしゃべってくれるから楽なのだよ。ただでさえ朝から晩まで英語聞きまくりしゃべりまくりしちゃったら、夕飯食ってホテルに戻る頃には神経がぐったり疲れ果てるんだから。(ようやく慣れた頃には帰国ってことになるし)

もっと言えば、別にネイティブ発音でなくてもそれなりに通じてる人は少なくないので、ことさらわざとらしいことをする必要もない。我々日本人だって米国人の「コニーチワァ、オゥゲンキデスカァ?」式の発音を理解するんだから、ある意味お互い様だ。

私ってば今月 22日の記事で書いたように、「コンサルタント」と名の付く人たちの言うことって、とりあえず眉に唾付けて聞いちゃう体質になってるのだよね。申し訳ないけど。

 

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2023年12月29日

「せまいしつらい」の先にある世界

ねとらぼに ryo@バンコクさんという方の tweet が紹介されている(参照)。「せまいしつらい」という提灯の飾られているのは、バンコクにある日本料理店の店先だ。

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これ、店としては「いらっしゃいませ」のつもりのようなのだね。横書きを右から左に読ませて、しかも「し」と「い」の間に入るべき「や」が脱けているために、絶妙なトンチンカンになってしまっている。

こういうのって「回文」じゃないし、何て言うんだろうと思い、調べてみたら「倒語」というのだそうだ(参照)。恥ずかしながらこの年にして初めて知った言葉である。しかもデジタル大辞泉と Wikipedia では、その説明にビミョー以上の差がある。

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デジタル大辞泉

語の音節順序逆にしてつくられる語。多く、意味を強めるためや仲間以外の人に意味を知られないための隠語用いる。「たね(種)」を「ねた」、「やど(宿)」を「どや」、「ばしょ(場所)」を「しょば」という類。

ウィキペディア

倒語(とうご)とは、言葉を逆の順序で読む言語現象。逆読み、または逆さ読みとも言う。「てぶくろ」→「ろくぶて」など。

今回の「せまいしつらい」は「や」が脱けている分、完全じゃないのだが、どちらかと言えばウィキペディア的な「倒語」に近いんだろう。

ちなみにネットの世界というのは広いもので、ずいぶん手の込んだ(ウィキペディア的)倒語を紹介しているページが見つかった(参照)ので、傑作をいくつか紹介させていただく。

イタリアでもホモで ←→ でもホモでありたい

軽い機敏な子猫 ←→ 子猫何匹いるか?

良い名も伝統もいい ←→ いいもう!とんでもないよ!

酔いしれ占う仲良いあの娘 ←→ この愛よ、叶うなら嬉しいよ

こりゃおもしろいと、私も3日前のネタ「明確な」にちなんだヤツを一つ作ってみた。

大胆明確な下痢さ ←→ さりげなく海綿体だ

うぅむ、こんなんじゃ座布団は 1枚ももらえそうにないなあ。

 

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2023年12月28日

知恩院の除夜の鐘の突き方がなかなかいい

朝日新聞 が ”一足早く除夜の鐘 「日本三大梵鐘」京都・知恩院で試し撞き” というニュースを伝えている。そういえば 10年以上前に知恩院を訪れた時、梵鐘を見て確かに「デケぇなあ!」と思った。

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記事には ”釣り鐘は「日本三大梵鐘」の一つで、高さ 3.3メートル、直径 2.8メートル、重さ 70トン。17人の僧侶が息を合わせて撞くため、毎年、事前に練習している” とある。やっぱりこのくらい大きいと、本番前に練習が必要みたいなのだ。

ところでこの記事に、気になる表現が見つかった。こんなのである。

1人が親綱を持って「えーい、ひとーつ」と掛け声をかけると、16人が「そーれ」と応じて子綱を引き、親綱役が仰向けになって、長さ 4.5メートルの撞木を勢いよく鐘に打ちつけた。

仰向けになって」だと? 鐘を撞くのに仰向けになるのか?

改めて写真を見ればなるほど、確かに仰向けになっている。ただしこの写真だけではよくわからないので動画を探してみると KYODO NEWS の動画が見つかり、これを見てようやく様子がわかった。

これは確かに口で説明するのが難しい。要するに重力に任せて自分の全体重を撞木に伝えるのだね。

京都には何度も行っているのだが、大晦日に行ったことなんてないので、こんなような鐘の撞き方は初めて知った。私はほとんどテレビを見ないので、視覚的に見ないとわかりにくいことには案外疎かったりする。

それにしてもちょっとアクロバチックで面白い撞き方だ。私もやってみたい気がしてしまったよ。

 

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2023年12月27日

「トップバッターは〇〇」とか「タッグを組む」とか

今どき、紅白歌合戦のニュース・バリューはかなり下がっていると思っていたのだが、大晦日の曲順が発表されたというのがあちこちでトップ・ニュースになっていて驚いた。そしてさらに驚いたのが、「トップバッターはリーダーズ」という見出しのオンパレードである。

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Yahoo で紹介されている音楽ナタリーというサイトのニュースは ”紅白歌合戦」曲順発表、トップバッターはリーダーズ&JO1” という言葉で始まるのだが、申し訳ないことに「トップバッターはリーダーズ&JO1」というのがさっぱり理解できなかった。まるで別の世界の言葉みたいだ。

一方、クランクインというサイトのニュースのタイトルは ”【曲順発表】『第74回NHK紅白歌合戦』、トップバッターは新しい学校のリーダーズ 大トリはMISIA” というもので、どうやら「リーダーズ」というのは「新しい学校のリーダーズ」というグループの略称らしいということまではわかった。

そして「J01」というのは白組の方の最初に出てくるグループの名前らしい。両方とも正真正銘、初めて知った。それにしても音楽ナタリーの方の「リーダーズ&JO1」という表現は、まるで一つのグループみたいに見えてしまうよね。

さらに奇異に感じてしまうのは、多くのサイトで「トップバッターはリーダーズ」というように、幕開けで登場するパフォーマーを「トップバッター」と表現していることである。野球でもないのに、最初の登場者をこのように称するのはもはや当たり前になってしまったんだろうか。

これに関連して思い出すのは、「タッグを組む」という言い方である。ペアを組んで共同作業することを、日本語ではフツーにこう言うのだ。これってプロレスの「タッグマッチ」から来ている(参照)。

こんなような表現が当たり前になっているというのは、なかなかスゴいことだ。野球とプロレスって、日本ではかなり普遍性をもった世界になってしまっているみたいなのである。

【12月 31日(大晦日)追記】

”どうやら「リーダーズ」というのは「新しい学校のリーダーズ」というグループの略称らしいということまではわかった” と書いたあたりで、「ありゃ、何だか聞き覚えがあるなあ」と思ったのだが、この記事を書いた時点ではなんとか思い出してみようとまではしなかった。

ところが大晦日の夜も更けたころになって、突然アタマの中に電気が灯った。「なんだか、流行語大賞で、そんなようなのがあった気がする!」

というわけで、今月 2日付の " 「新語・流行語大賞」を巡る冒険と寄り道" という記事を自分で読み返してみると、こんな風に書いてあるじゃないか。

私はこのうち「新しい学校のリーダーズ/首振りダンス」「蛙化現象」の 2つが初耳だったが、この際だから覚えとこう。

「この際だから覚えとこう」なんて書きながら、実際には忘れてしまっていたわけだ。いやはや、お恥ずかしい。

ただちょっとだけ言い訳させてもらえば、29日経ってからふと思い出す程度には、記憶のどこかに引っかかっていたわけだ。まったく忘れ去っていたわけじゃないので、なんとかお許しいただきたい。

 

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2023年12月26日

「明確な」という名の謎のジャパニーズ・ウィスキー

Twitter 界隈で、米国で販売されている「明確な」(MEIKAKUNA)という名の謎のジャパニーズ・ウィスキーが話題だ。ムラマツ・トシオさんという方の写真では 29ドル99セントとなっていて、「30ドル出せば結構良いスコッチを買えるのでかなりの挑戦」とコメントしている(参照)。

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ラベルには ”100% JAPANESE BLENDED WHISKEY” とあり、「Mount Kasagata (笠形山?)の麓で Noma River(野間川?)の流れる兵庫県」で製造されたと書かれている。笠形山なんてあまり知られてないし、野間川という名の川は日本中にあるから、ますますアヤシい。

というわけでムラマツさんは「兵庫県産なのでおそらく江井ヶ嶋酒造の OEM なのではないかと推測」と tweet されているのだが、ここからさらに話はややこしくなる。名指しされた江井ヶ嶋酒造が自ら ”弊社は製造していません。「明確な」否認を表明します” と tweet したのだ(参照)。

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この関連の tweet では "「明確な」というのは形容詞だから商品名としておかしい" なんていうコメントが目立つが、江井ヶ嶋酒造は「形容動詞」と正しくかつ「明確な」指摘をしているし、「確」の字の「最後の横棒が無い」ことにもしっかり注目している。それだけに信頼していいだろう。

ネット上では「明確な」というのは ”Clear" の日本語訳だから、実はニッカの "Black Clear" の米国向けなんじゃないかなんてコメントも見られるが、そんなお馬鹿なことをしたらニッカの価値が暴落してしまうんだからあり得ないよね。そんなわけで、謎は謎を呼ぶ。

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いずれにしても「明確な」という日本語の商品名はヒドいという指摘が多い。しかし翻って日本での英語の(と思い込まれている)商品名や店名、看板などに目を移すと、ヒドいのがどっさりだ(こちらでほんの一部が紹介されてる)。こんなことで米国を笑ったら、米国に 100倍以上笑い返される。

よく知られてるトンチンカン英語商品は「カルピス」で、スペルは ”Calpis” だが、発音的にはごく自然に ”cattle pis”(牛の小便)に聞こえてしまうし、"Pocari Sweat" なんて「ポカリの汗」でしかない。どちらも気にしだしたら、気持ち悪くて飲めなくなってしまいそうだ。

さらに ”Arms” という名の美容院は日本中にやたら多いが、単純に日本語に訳せば「武器」とか「軍備」ってことになる(参照)。

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Arms 系美容院の元祖とされる、青山の「カキモト武器店」

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ヘミングウェイの代表作 "A Farewell to Arms" は「両腕よさようなら」じゃないので、くれぐれも

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【12月 27日 朝 追記】

試しに ”meikakuna whiskey” のキーワードでググってみたところ、米国でのこのウィスキーに関するデータ・ページが見つかった(参照)。

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米国での展開は Trader Joe's という会社が行っているものらしく、ブレンドは Shiki Shuzo Corp、ボトリングは Alexander Murray & Co による。ボトリングが米国の会社というので、「明確な」というロゴマークの下手さといい加減さについては納得がいった。

問題は Shiki Shuzo Corp という会社だが、ググってみると四季酒造株式会社というのが見つかり、会社所在地も兵庫県である。これで決まりだろう。

ちなみにこの件に関しては私よりずっと先に注目されていて、ぴろりんさんという方が "Franklin@Filbert" というブログの ”全く明確ではない「明確な」” という記事で、別の角度から詳しく論じておいでだ。ご一読をオススメする。

 

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2023年12月25日

2本のブログで連続 20年毎日更新の記録達成

今日は 2023年 12月 25日。ということは、この ”Today's Crack” の毎日更新を始めてからちょうど 20年目ということになる。私のもう一本のブログ『和歌ログ』は既に今月 1日で既に毎日更新 20年を達成している(参照)から、これで「2本のブログで連続 20年毎日更新」の記録を達成したことになる。

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ネットで検索してみても、ブログの「連続 20年毎日更新」なんて見当たらないし、もしや人知れずやっている人がいたとしても、「2本のブログで」というのは、おそらく日本でも私一人なんじゃあるまいかと自負している。だからと言って、Nifty が表彰してくれるわけでも何でもないけどね。

この ”Today's Crack” は本宅サイト「知のヴァーリトゥード』内のコラムとして、『和歌ログ』よりだいぶ前の 2002年 3月から「ほとんど毎日更新」を続けていた。それをご存知の方は、『和歌ログ』の方が少し早く「連続20年」を達成したのは意外と思われるかも知れない。

ところが後から始めた『和歌ログ』は当初から確実に「毎日更新」し続けたため、こちらの ”Today's Crack” もそれに引きずられるような形で、「ほとんど」を取っ払って正真正銘の「毎日更新」に移行してしまったというわけだ。それが 20年前の 12月 26日なので、今日が 20年目なのである。

「毎日更新って大変なんじゃないの?」なんて言われることもあるが、何しろ若い頃から日刊紙の記者や団体事務局での広報担当をしていたため、書くことはちっとも苦にならない。すっかり「文章を書くカラダ」になってしまっていて、何も書かないでいる方が苦痛というぐらいのものだ。

というわけなので、毎日更新はこれからも続けて行くことになるので、どうぞ

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2023年12月24日

熊本では軽自動車用駐車場の「軽」の字が「圣」になる!

きりさん@凪守護神 さんという方の tweet を見て、少なからぬ衝撃を受けてしまった。軽自動車専用駐車スペースを表す文字が、「軽」ではなく「圣」と表示されている(参照)。

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この tweet へのコメントを見ると、驚くべきことにこれって九州、とくに熊本県ではごくフツーのことらしいのだ。日本の全都道府県に旅した経験があり、熊本県にもかれこれ 10回以上行ったことのある私だが、これについてはちっとも気付いていなかった。いやはや、日本は狭いようで広い。

これにはさらに「駐車することで表示が完成する」なんていうコメントまで付いている。一瞬、「はぁ?」と思ったが、実際の「車」と地面の「圣」という表示を合わせて「軽」になるという、一休さんの頓智話みたいな話のようだ。

興味が湧いたのでもう少しググってみると、"「車のない軽」コレクション" というページが見つかった。熊本大学教授の茂木俊伸さんという方のもので、かなり信頼できる。

詳しく知りたい場合は、このページの中にあるリンクから ”中高生日本語研究コンテストサンプル動画 「空から漢字を調査する―「車のない軽」(圣)の研究―」の舞台裏” というレポートをダウンロードすることもできる。なにしろ Google マップの航空写真を駆使しまくった労作だ。

この航空写真による調査の結果を地図上に表したものは、ネット上で手軽に見ることができる(参照)。確かに熊本県だけというわけではないが、どうみても熊本県に集中している。

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オリジナル・ページでは、さらに拡大して詳細に見ることもできる)

発見例を詳細にみれば熊本市内で 430件あまり、熊本市以外の熊本県内で 100件あまりだから、熊本市内が圧倒的だ。これはパチンコ店の駐車場にかなり集中しているという事情もあるようで、かなり笑えるのだが、それにしてもちょっとスゴいことだ。

上述のレポートには、「軽」の字だけでなく「経」とか「径」も「圣」になることがあるという例が示されている。こんな感じだ。

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駅での表示の「〇〇圣由」というのは、確かに私も見覚えがある。PC で文書を作成する場合は別に何とも思わないが、昔は手書きがフツーだったから、面倒な漢字はつい略したくなっちゃったんだろうね。

そして今でも駐車場の字はペンキでの手書きだし「車」という偏の部分は画数も結構多くて面倒そうから、略したくなる気持ちはよくわかる。「軽」を「圣」にするのは、熊本だけでなく全国的に広めてもいいんじゃないかと思うほどだ。

 

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2023年12月23日

昭和初期の子供用エプロンって、なかなかいい!

戦前や戦後の黒猫や絵本や絵画などをコレクションしているという @noir1129 さんが Twitter に J plus collecion というアカウントで、昭和初期の「子供用紙エプロン」というのを紹介しておられる(参照)。なお「子供用の紙エプロン」であり「子供用紙のエプロン」ではないので、念のためよろしく。

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写真で紹介されているのは、高島屋の食堂で提供されていたもののようだ。紙エプロンだけに本来は使い捨てのものだから、今では探してもなかなか見つからないらしい。

カタカナで「タカシマヤ ショクドー」とあるのがなかなかいい味を出していて、『鳥獣戯画』を思わせるような「兎と亀」の絵の周囲に、当時の乗り物がびっしりと描かれている。よく見ると、確かに昔の絵本に出てくるような馬車や汽車、汽船、乗り合いバスなどで、飛行船、複葉機まである。  

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(写真クリックで拡大表示される)

使い捨てだけにとくに手の込んだデザインというわけではないが、それがかえっていい感じを醸し出している。

昭和初期と言えば、昭和 8年が西暦 1933年だから、今から 90年ほど前だ。太平洋戦争の勃発は昭和 16年だから、少なくとも 80年以上前のものである可能性が高い。ちなみに昭和 8年の東京日本橋って、こんな感じだったようだ。人もクルマも少なくてのどかだなあ。

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それにしても使い捨ての紙製エプロンが、よくまあ残っていたものだ。よほど思い入れの強い人が大切に保存していたのだろう。何年も経たないうちに戦争の暗い世の中に突入するわけなので、保存していた人の気持ちは察するに余りある。教科書では学べない実感たっぷりの歴史だ。

百貨店の食堂なんて今ではほとんどなくなってしまい、せいぜい外部の飲食店が並んでいるぐらいのものになったが、私が子どもの頃(昭和 30年代)はまだ健在だった。休みの日には百貨店屋上の遊園地で遊び、最上階の食堂で昼食を食べさせてもらうのが楽しみだったのだから、のどかな時代である。

時代は移って、私の生まれた山形県は「日本初の百貨店ゼロ県」となってしまった(参照)。今じゃ百貨店なんかなくても買い物には困らないのだから、これもまた当然の流れだよね。

ところで今の「ファミレス」は子供用の使い捨て紙エプロンなんて提供してるんだろうかと思い、ググってみたらガストなんかではこんな感じのようなのだね(参照)。ガストの属するすかいらーくグループって、「アンパンマンクラブ」なんてことをやってるらしい。

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思い入れのある方は、大切に保存しておくといいかもしれない。値が付くかは別として。

 

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2023年12月22日

また営業コンサルタントの戯れ言が始まった

PRESIDENT Online に ”メールの書き出しが「会社名+名前」はダメ・・・営業コンサルが勧める「売れる人間がやっている必殺の書き出し」” という記事がある。「必殺の書き出し」ってどんなのかと思い、読んでみると「休みの日でもお客様のことを考えてしまう菊原です」なんだそうだ。

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これには完全にコケてしまったよ。実際にこんな書き出しのメールなんか届いたら、私だったらまず「気持ち悪い奴っちゃなあ!」と思う。下手したらスパム・メールと勘違いして、即刻「迷惑メール」フォルダにぶち込んでしまいかねない。

営業メールの書き出しは、「お世話になっております。△△の〇〇です」といった簡潔な決まり文句で十分以上だ。さらっと読み飛ばしたい書き出しなんかに、あまり余計な意味を込めないでもらいたい。こっちだって忙しいんだから。

申し訳ないが、私は日頃から「営業コンサルタント」という人種はうっとうしい存在と思っていて、このブログでもそのあたりのことを何本か書いている。代表的なのは "喉元過ぎれば「いらしゃいませ、こんにちはぁ〜」を忘れる" (2019年 12月 18日付)という記事だ。

一時、「いらっしゃいませ、こんにちはぁ〜」というけったいな挨拶がコンビニを始めとするサービス業界を席巻していて、客としては気持ち悪くてしょうがなかった。最近はようやくあまり聞かなくなってホッとしているのだが、この妙な挨拶もまた、営業コンサルタントのこねくりあげたもののようだ。

私の「本宅サイト」内にある "「いらしゃいませこんにちはぁ」 の怪 この違和感には根拠がある" という記事に、「接客マニュアルの勘違い」として「コンサルタント会社の言い草」というのをいくつか紹介してある。これがまさに「勘違いオンパレード」で、ちょっと例を挙げるとこんな具合だ。

「いらっしゃいませ」 という挨拶は、最近では形骸化している。一言、「こんにちはー」 などのあいさつを加えることで、“貴方に向かって、あいさつをしています。貴方を出迎えています。” という感覚を与えることができる。

お客としても、「いらっしゃいませ」 だけでは、どう返事をしていいかわからないで、黙っている自分を 「いやだなァ」 と感じたりしている。お客さまだって、何か声を出したいのだ。

「貴方に向かってあいさつをしています」という感覚を与えると言うのだが、店員のほとんどは適当な方向を向いて口だけ動かしていたし、「いらっしゃいませ」にどう返事していいかわからない自分を「いやだなあァ」と感じる客なんて、コンサルタントの勝手な想像の中にしかいない。

というわけで、私は営業コンサルタントという人種の言うことはあまり信じないことにしている。いちいち信じていたら、世の中やたらと面倒なことになってしまいかねない。

とはいえ、最後にコンサルタント諸氏の名誉のために、「コンサルタントはそんなに酷くはないが 」(2007年 8月 2日付)という記事も書いていることを付け加えさせていただく。まあ、記事を読んでいただけばわかるように、上げたり下げたりしてはいるのだが。

 

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2023年12月21日

トランプを「きっちり以上」に裁いたコロラド州最高裁

HUFFPOST が「トランプ氏に再び大統領になる資格はない コロラド州最高裁が判断」(12月 20日付)という記事を載せている。元記事は ”Trump Ruled Ineligible For Presidency By Colorado Supreme Court, Disqualified From State Ballot” (12月 19日付)というもの。

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この判決の根拠は「憲法修正第14条3項」であるという。「アメリカ合衆国憲法を支持する宣誓をした者が国に対する暴動や反乱に関与した場合、議員や大統領、国の官職などに就くことができない」と定めた項目だ。

この条文を素直に読めば、「なるほど、もっともな判決だよね」となる。なにしろ彼は 2021年 1月 6日の支持者らによる連邦議会議事堂への襲撃の関与を問われていて、どう見ても彼の扇動は明らかなのだから、大統領選挙には「お呼びでない」というわけだ。

トランプ陣営は当然ながらこの判決を不服として連邦最高裁に上訴する予定だが、おもしろいのはここから先である。

「連邦最高裁が上告を受理すれば、この問題に関して全国的な判断が示される可能性がある」という。つまりコロラド州限定の話ではなくなってしまうかもしれないのだ。

さらにコロラド州最高裁は上訴を見越して「判決を年明けの 1月 4日まで確定しない」としている。何でまた 1月 4日なのかというと、コロラド州の共和党予備選挙候補者を決める最終期限が 1月 5日となっているためだ。

州段階での裁判結果が連邦最高裁に上訴されると、そこでの結論が出ないうちは効力をもたない。つまり、トランプ陣営は判決が確定されるやいなや大急ぎで連邦最高裁に上訴手続きをとらなければならず、それが間に合わなければ、トランプはコロラド州での予備選を捨てなければならない。

コロラド州での大統領選は前回もバイデンが勝っているから、まあ大勢に影響はないかもしれないが、今回の判決はまさに「きっちり以上」のもので、大変なゲームの出発点にまでなっている。というのは、同様にトランプの出馬資格剝奪を目指す訴訟が 25州以上で起きているらしい(参照)からだ。

今後のドタバタに注目しよう。

 

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2023年12月20日

「核マーク」にそっくりな「換気扇マーク」がトイレに

くふ さんという方の tweet に、ちょっとコワくておもしろいのがある。「これは昨夜泊まった宿にあったトイレの照明のスイッチなんですが」で始まる写真入りのものだ(参照)。

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「なんか下に核のマークがついてるぞ! しかも ON になってる〜」というわけで、「おそるおそる OFF に」してみたのだそうだ。なるほど、下のマーク、確かに「核マーク」のように見える。

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上の表は Wikipedia の「ハザードシンボル」という項目にあるもの。「核マーク」というのは認知度はあまり高くないが、上から 3番目の「放射性」のマークのことだ。

で、スイッチオフにしてどうなったかというと、次のようにある。

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何と、「核マーク」に見えたのは「換気扇マーク」だったというわけだ。それにしても紛らわしい。

ただ、よく見れば図の上下が違っているし、色的にも本物の「核マーク」は黄色の背景に黒の図だ。つまりトイレにあったのは核マークに「そっくり」ではあるが「そのもの」というわけじゃないので、とことん責められるというほどではないのかもしれない。

ちなみに、Wikipedia によると、上の図の 2番目の「注意マーク」は山吹色の三角(角が丸っこい)に「!」だが、その他に「警告マーク」というのがあり、こちらは頂点が尖った黄色の三角に「!」なんだそうだ。(ビミョーなバリエーションというのはあるようだが)

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つまり、黄色の方が山吹色よりアブナいということなんだろうね。英語だと、"注意マーク: caution sign"、"警告マーク: warning sign" だから、言葉としても "caution" より ”warning” の方がきついってことだ。

これに ”attention" を加えてシリアスな順に言えば、"warning > caution > attention"(参照)となるので、

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2023年12月19日

学校業務のデジタル化って、呆れるほど遅れてるのだね

読売新聞が昨日付で「学校のファクス原則廃止へ…入学者名簿の手入力・出席簿への押印など、校務のデジタル化推進」という記事を伝えている。ネットで検索しても朝日と毎日にはこれに関する記事が見つからないので、読売は独自の情報ラインを持ってるんだろうか。「専用 FAX」とかね。

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それにしても、学校ってまだ FAX なんてものを使っているのだね。校務のデジタル化は自治体によって差があるというが、「一部では、入学予定者の名簿を教育委員会が紙で学校に提供し、職員が手入力する事例や、出席簿への押印作業などが残っている」というのだから驚きである。

さらに 4年前の記事だが、”欠席連絡は「FAXで」 小学校で「メール不可」の深い理由” なんていうのがある。東京都教委の義務教育指導課よればこんなことだったらしい。

メールについては、連絡に使うのは極めて難しいでしょう。教員が保護者と私的な用件に使うなどの恐れがあり、外部の人とやり取りができないよう厳重に管理されているからです

こんなのが「深い理由」というのだから呆れる。「欠席受付専用メールアドレス」みたいなのを作りさえすれば、簡単に解決できるじゃないか。

これが全国ベースになるとさらにひどく、文科省の児童生徒課が「FAXは、あまり聞いたことがありません。電話か連絡帳が多いと思います」なんて言ってたらしい。子どもが欠席する場合は、電話でなければその旨を書いた連絡帳を近くの生徒に托すというのだから、まるで戦前みたいな話だ。

というわけで学校のデジタル化というのは、訳のわからない抵抗があるらしくて、案外難しいことのようなのである。とはいえこの段階での合理化が進めば、日本全体のいろいろな話の流れがスムーズになるきっかけぐらいにはなるんじゃあるまいか。

ちなみにこうした話が出てきた背景には、今年初めの「県内の中学・高校に ”金払わなければ危害” FAX 相次ぐ」なんて事件の影響もあったりするかもしれない。学校の先生のオッサンたちが手放したがらないほど素朴で簡便な連絡手段である FAX ってやつは、悪い奴にとっても重宝ってことだ。

 

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2023年12月18日

「トー横」という言い方、今イチしっくりこなくて・・・

"「トー横」周辺で29人一斉補導" というニュースがいろいろなメディアで報じられており、朝日新聞によればその 6割が都外からの少年少女だったという(参照)。いやはや、お上りさんが多いってわけで、今も昔もあまり変わっていないのだね。

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「トー横」問題に関して書くのはこれが初めてというわけじゃなく、昨年 11月 1日にも ”「トー横」で、マット敷いて寝袋で寝る若者” というタイトルで書いている。ただ私としては、この「トー横」という言葉にはまだ馴染めていない。今イチしっくりこないのだ。

音として「とーよこ」と聞いたら、鉄道の「東横線」とか、出張先で結構泊まるビジネスホテルの「東横イン」を思い出してしまうし、横書きの場合の文字を見ると、つい「トイチ」と読んでしまうんだよね。縦書きだったらそうはならないが。

「トイチ」と言っても「十日で一割」の高利貸し(参照)を思い出すわけじゃなく、もっと艶っぽい話である。「上」という漢字を分解するとカタカナの「ト」と漢字の「一」になるので、その昔、人並みより上の器量の女性を「ト一」(トイチ)と言ったりした。

歌舞伎の『青砥稿花紅彩画』(あやとぞうしはなのにしきえ:いわゆる『白浪五人男』)の「浜松屋」の場では、女装の弁天小僧に手代が「これはト一お嬢様、これへいらっしゃいまし」なんて声をかける。この「ト一お嬢様」が、実はいきなり片肌脱いで啖呵を切り始めるわけなのだが。

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さらに私の生まれた山形県酒田市には「ト一屋」(読みは「トイチヤ」、念のため)というスーパーがあり、店名の由来は「上物」を取り扱ってるというココロなのだろう。それで「トー横」という文字を見ると、何だかト一屋の横っちょみたいな感じがしてしまうのだよね。酒田市民の多くもそうかもしれない。

まあ、現代の若い子たちも、あんまり無茶しないようにテキトーに楽しんでもらいたいものである。そうでないと、白浪五人男のように最後には稲瀬川の川端でお縄頂戴ってことになってしまう。

 

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2023年12月17日

「言えば言うほどアホがバレる言い草」ってあるよね

読売新聞が ”安倍派中堅「悪意を持って裏金を作ってはいない」” なんて伝えている。いい年こいて「悪意はなかったんだから、大目に見てよ」みたいな言い草で、「言えば言うほどアホがバレる」とわかってないみたいなんだよね。

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一方で河野デジタル相は、「デジタル庁として総務省と連携し、政治資金の透明性を高められるようにしたい」と述べたという。「デジタル技術を活用した政治資金の透明化を進める考えを強調したもの」というのだが、具体性のまったくない話で、期待しろという方がムリというものだ。

それから降って湧いたように、”安倍元首相は激怒、会計責任者に「ただちに直せ」自民パー券疑惑、岩田明子氏が緊急取材「裏金」は細田派時代の悪習だった” なんて記事まで出てきていて、とんだ物笑いの種になっている。ネタ元は昔から安倍べったりで有名だった岩田明子という女性だ。

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「細田派時代の悪習」に関して派閥領袖になってから初めて知った安倍は「ただちに直せ」と激怒したというのだが、はいはい、それまで全然知らなかったって言いたいわけね。そしていくら「激怒」してみせても全然効き目なかったって認めてるわけね。これもまた「言えば言うほどアホがバレる」の一環だ。

記事に添えられたパーティの記念写真なんか見ても、こういう世界から遠いところで生きていられて幸いと思うばかりである。

それにしてもこの写真の会場、お粗末なことに正面の垂れ幕と国旗の水平が取れてないよね。カメラマンは仕方なくこれに合わせてるので、正面の上手(向かって右側)が下がっているみたいに錯覚してしまう。

 

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2023年12月16日

「上手に楽に老いる」ことを願ってるので

現代ビジネスのサイトに 2ヶ月近く前に掲載された ”「上手に楽に老いている人」と「下手に苦しく老いている人」の意外な違い” という記事が、アクセスランキングの欄で目にとまった。私も来年は 6回目の年男で 72歳になってしまうので、「こりゃ、他人事じゃない!」と、真剣に読んでしまったよ。

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この記事は医師で作家の久坂部羊さんの『人はどう老いるのか』という著書(講談社現代新書)から抜粋、編集したもののようだ。実際に多くの高齢者と触れ合う現場からの貴重な提言である。

久坂部氏によれば老人には 2種類あるという。「腰が痛い、膝が痛い、さっさと歩けない、細かい字が読めない書けない、もの忘れが激しい」などとひたすら嘆き続けるタイプと、「年を取ったらこんなもんですわ」と、さまざまな老化による不具合を素直に受け入れるタイプだそうだ。

ある男性は腰痛のせいでほとんど歩けないのに、治療なんて求めていないという。「この腰痛は年のせいやから、どうしようもおまへんな。これが治せたら、先生はよっぽどの名医ですわ」と、軽い気持ちで達観しているらしい。

一方で、脳梗塞で左半身不随になった 82歳の女性はリハビリの効果で状況が改善したので、「だいぶ速く歩けるようになりましたね」と声をかけると、険しい顔でにらみつけ、「もっとさっさと歩けるようになりたいんです」と応えたという。ここで筆者は次のように続ける。

彼女は右半身が自由で言語障害もなく、頭もしっかりしていたので、残っている機能を使えばいくらでも楽しむことができるのに、生来、まじめで努力家の彼女は、麻痺した左半身を回復させることで頭がいっぱいのようでした。

なるほど、「上手に楽に老いる」というのは、とりあえず自分の状態をそのまま何てことなく受け入れることが基本のようなのである。たとえ体はしんどくても、気の持ちようで「楽に老いる」ことは可能ってわけだ。それができないと「下手に苦しく老いる」ということになってしまう。

ちなみに、かなりしょっちゅう「70歳過ぎには見えませんね」と言われる私はその「お世辞度」をはかるため、先日試しに某所で「65歳です」とサバを読んでみた。するともろマジで「お若いですねぇ! とてもそんな歳には見えませんよ」なんて言われてしまい、かなり気を良くしている。

とはいえ、さすがに 70歳を過ぎると体力は年々少しずつ低下する。こればかりはいかんともしがたい。

年が明けたら自転車で何度目かの筑波山ヒルクライム(標高差 500m)に挑戦しようと思っているのだが、途中で足をつかずに登り切れるかどうか、ビミョーに自信がなくなりつつある。このヒルクライムを含め、トータル 140km の初乗りなんてした(参照)7年前は、ムチャクチャ元気だったなあ。

私は今のところ、お陰様で体が不自由なんてことはまったくない。まあ、よほどのアクシデントでもない限り、少なくともあと数年(下手すると 10数年以上?)は苦もなく暮らせるだろう。

ただ、問題はその後である。今がなまじ元気すぎるほどなので、老化で体が効かなくなってしまったらそれを気に病んでしまいかねないところだった。その意味で、今のうちに久坂部氏の提言に触れることができたのは幸運なことである。

これで将来、体が多少しんどくなっても「歳だもの、こんなもんだろう」と、あっけらかんと受け入れる心の準備ができたわけだ。元々「まじめで努力家」ってわけじゃないので、そう難しいことじゃないと思う。

ただ贅沢を言わせてもらえば、そうなる前に「突然死」か何かで呆気なくこの世におさらばできれば、モロに楽なんだがなあ。

 

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2023年12月15日

固定電話なんて、もう家にないもんね

INTERNET Watch が 14日付で「“長距離電話” が終了、固定電話が全国一律料金に――NTT東西が 2024年 1月からの IP網移行スケジュールを発表」というニュースを伝えている。そういえばこれ、だいぶ前に少し話題になったんだったね。

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改めて検索した見たところ、ロイターが「NTT が固定電話で新料金、24年から全国一律 3分 8.5円に」と 2017年 4月に伝えているじゃないか。この時点で「2024年から」と発表されているので予定通りの展開のようだが、こんなことに今どき 7年近くもかけたというのがちょっとびっくりだよね。

しかしそもそもの話として、固定電話にはまともな電話なんてかかってこない。2017年 12月 30日付の「固定電話には、アヤシい営業電話しかかかってこない」という記事では、最初に次のように書いている。

先月 16日の記事で、我が家の固定電話を「常時留守電」に切り替えたと書いた。要するに、固定電話にはかかって来ても出ないことにしたのである。ついでに、呼び出し音が 1回鳴っただけで留守電応答に切り替わる設定にし、さらに呼び出し音のボリュームも「ゼロ」にしてしまったので、受信しても気付くことすらない。

というわけで我が家では 6年前に、固定電話では発信しないし受信しても出ないことにしたのだった。受信したら呼び出し音 1回で、有無を言わせず留守電に切り替わる設定としたのである。

それから 5年間この設定のままだったのだが、昨年の 6月に改めて確認してみると、留守電を再生してみてもまともな通話なんて 1件もないのである。ほぼ 100%がアヤシい営業電話か、選挙での投票依頼だ。そして営業電話らしいものも、ほとんどは留守電に切り替わった途端に切れてしまっている。

というわけで、我が家ではさっさと固定電話の契約を解除してしまったのだった。こんなことのために基本料金を払い続けるというのは、あまりにも馬鹿馬鹿しいじゃないか。

2024年から固定電話の通話料が全国一律になるとは知っていたが、躊躇しなかった。基本料金の支払いがなくなるのだから、損はないし、1年半経ってもそれで不便を感じたことなんて一度もない。

というわけで今回のニュースは、「そんなのウチには関係ないもんね」というわけだ。

 

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2023年12月14日

女性の歩き方に関する「でんでん太鼓理論」再び

私の「ひらめいた」はアテにならないですよ さんという長いユーザーネームの方(以下、「ひらめいたさん」と省略表示させていただく)が Twitter で、女性が歩く時の腕のふり方についてかなり上手なイラスト入りで説明している(参照)。

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ひらめいたさんの言うには、「女性がスムーズに手を前後に振るには腰を左右に揺らしつつ、腕をやや弧状に振るしかない。腰に当たらないように」ということである。これはなかなか説得力のある説だ

この件では、当ブログでも大昔(17年近く前だから、大昔と言っていいよね)に同じような現象について触れたことがある。”歩行における「でんでん太鼓理論」” (2006年 12月 25日付)という記事だ。

これはそのほぼ 1ヶ月前の「大手を振って歩く女たちへ」という記事に付けられたコメントに基づくもので、こういう話である。

男は体の重心を前へ前へと直線的に移動させて歩くタイプが多いので、腕の振りも自然に前後に平行になるが、女の場合は、骨盤を左右に回転させて駆動力を得るタイプが多い。

俗な言い方をすると、お尻をぷりぷり動かして歩く人が多いということだ。そのため腰の回転に伴い、腕もその反動で回転する。これが「でんでん太鼓」のような動きになるというのである。

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ひらめいたさんは「腰に当たらないように」というポイントを最初に出しておられるが、「でんでん太鼓理論」では「腰を回転させて駆動力を得る」というのが先に来る。「卵が先か鶏が先か」みたいな話になるが、まあ「女性は腕をまっすぐ前後に振らない」という結論は同じだ。

そもそものことを言えば、この話は人混みの中でも「大手を振って」歩く女性が多いので、ちょっとした不都合が生じるというのを発端としている。それとなく聞いてみると、同じような不都合を体験をしたことのある男性は決して少なくない。

どんな不都合かというと、人混みでこちらがたまたま女性の斜め後ろを歩いていると、その女性の手が斜め下からこちらの股間にコツンと当たり、「ウッ!」となってしまうことがあるということだ。男の感覚では「まさか」と思う斜め後ろまで、女性は後ろ手を大きく振るのである。

ところが当の女性は「フツーに腕を振ってるだけ」という意識なので、自分の手がこちらの股間を直撃したなんて夢にも思っていないようなのだ。そのためこちらが「ウッ!」となっても、「何よ、この人」みたいな、不審者を見るような目つきで振り返るだけで謝りもしない。

これは 2009年 7月の ”「謝るツボ」と「パーソナルエリア」” とか、2013年 9月の ”日本の人混みが苦手”という記事で触れた問題とも関連するのだが、とにかく日本の女性は人混みでも大手を振って歩く人が少なくないのだよね。

まあ、多くの女性が一番上に示したイラストのように優雅に手を振ってくれればまだマシなのだろうが、実際にはちょっとお尻の大きめの人なんかが、後ろ手をかなり外側に向けて振ってしまいがちなのである。これ、前屈み気味の姿勢の悪さも手伝ってのことなのかもしれない。

こういうの、自分で意識してフォームを矯正してくれると、こちらとしては本当にありがたいんだがなあ。

 

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2023年12月13日

クルマを運転していて、横断歩道の手前で止まるか

TBS NEWS DIG というサイトに ”「止まってもらえたら運がいい・・・」横断歩道『一時不停止』全国ワースト 取材中にも止まらない車が・・・ 新潟” という記事がある。新潟県では歩行者が横断歩道を渡ろうとしても、4台に 3台以上のクルマが止まろうとしないんだそうだ。

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信号機のない横断歩道で歩行者がいる場合、車には一時停止する義務がある。これは道路交通法 第38条第1項でしっかりと決められているのだから、停まらないのは「違法」である。

で、実際はどうなのかというわけで『信号機のない横断歩道での車の一時停止率』というデータを見ると、1位は長野県で 84.4% で、以下 2位 石川県(76.6%)、3位 栃木県(74.8%)と続く。このあたりだと、大体 4台に 3台は停まってくれるというわけだ。

ところが新潟県の場合は 23.2% のクルマしか停まらず、さらに佐賀県(26.2%)、福井県、大阪府(いずれも26.7%)も、ほとんど 4台に 1台ほどしか停まってくれない。これではかなりアブナい。

もっと詳しく知りたくなって、都道府県データランキングというサイトの「信号機のない横断歩道における停止率【2023年】」というデータを見ると、全国平均は 45.1% となっている。辛うじて半分近いクルマが止まるということのようだ。

それでは私の住む茨城県はどうなのかというと、27.6%なんだそうだ。上の画像には辛うじて入らなかったが、要するにビリから 5番目だ。そして出身県の山形県は 53.6% で 14位と、かなりマシである。新潟県はその山形県のすぐ南隣だから、県境を越えると世界が違ってしまうってわけだ。

ちなみに私自身は、横断歩道で渡りたそうにしている歩行者がいたらとにもかくにも停まるように心がけている。ただ歩行者が渡るような素振りを見せてくれないと、気付かずに通り過ぎてしまうことも度々だ。だから、歩行者は遠慮せずに堂々と渡る意思を表明する方がいいと思う。

とはいえこれはなかなか難しい問題で、渡ろうとしてもクルマがビュンビュン通り過ぎると、歩行者としてはやっぱり恐怖感で引っ込んでしまいがちだ。するとクルマがますます我が物顔で通り過ぎるということになり、一種の堂々巡りである。

いずれにしても、横断歩道手前での停止率は年々向上しているようである。来年は全国平均が 50%を越えることを期待しつつ、ますます気を付けて運転しようと思った次第なので、

Yoroshiku4

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2023年12月12日

「日本旅行で困ってしまうこと」のランキング

Record China というサイトに ”日本旅行で困ってしまうことは? 香港メディアが「あるあるランキング」を紹介” という記事がある(12月 10日付)。香港人にとって旅行先としての日本は断トツの一番人気なのだが、そこはそれ、慣れない国で困ってしまうこともあるようなのだ。

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ベスト 10 と言えばいいのか、ワースト 10 と言えばいいのかわからないが、とにかく順に紹介するとこんな具合である。

第10位:鉄道の割引券が分かりにくい。

これは香港人に限らず日本人でもわかりにくいから、私は SUICA に頼るだけだ。旅行客には「乗り放題券」などがかなり便利でお得なのだろうが、よくわからないよね。

第9位:釣銭が面倒

これもやっぱり、日本人でも面倒。支払いはキャッシュレスにするのが一番だが、現金しか通用しない場合もあるからしんどい。

第8位:喫煙スペースが少ない

これは日本に限らず、先進国なら喫煙はどんどん減ってるのだから、文句を言われても困る。いっそ国外旅行を機にタバコを止めればいい。

第7位:クレジットカードが使いにくい/第6位 マルチ決済の対応店が少ない

まともな店なら大抵クレジットカードが使える。(いろいろな面で)まともでない店は利用しないことだ。

第5位:ごみ箱が見つからない

これも日本に限ったことじゃなく、世界中どこの都市に行ってもポイ捨てのゴミだらけだ。日本は少しはマシかもしれない。

第4位:公共交通が複雑

いずれにしても大都市圏での乗り換えは面倒だけど、それも日本に限ったことじゃないし、日本人でも事前にしっかり調べておかないと迷子になる。そして乗り継ぐ度にキップを買うのは大変だから、SUICA がオススメだ。

第3位:道案内の標識や看板などで多言語表示が少ない

これは本当に改善すべきだと思うが、地名の表示は香港人なら漢字(読みは別として)で何とかなると思うがなあ。

第2位:接客従業員との意思疎通が困難

日本は本当に英語が通じないから、こればかりは気の毒なことだ。

第1位:無料 WiFi が少ない

最近はショッピングセンターなどでは大抵無料 Wifi があるから、この点に関しては情報が古いんじゃないかなあ。

というわけで、外国からの観光客が困ることの多くは日本人でも困ってしまう。とくに交通機関の乗り換えはアプリに頼るほかない。

外国人が本当に困るのは「言葉が通じない」ということだろう。あの「フランス語至上主義」と言われるフランス人だって英語での単純な応対ぐらいはできるんだから、日本人も少しは英語に馴染むべきだろうね。

それからこの記事とは直接の関係がないのだが、香港つながりで一応触れておく。

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親中派が議席独占 投票率は過去最低 ― 香港区議選」という 10日付のニュースには、8日に " 再び、「香港人、逃げろ!」" という記事を書いている私としては、本当に心が暗くなってしまったよ。

投票率 27.5% なんていう選挙で当選した連中は、完全に恥知らずである。

 

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2023年12月11日

トラック荷台からのロール紙落下 - 中国だけじゃない

日テレ NEWS のサイトに「坂道転がる巨大な物体 バイクや人を次々襲い ・・・ 中国」というタイトルの動画ニュースがある。一体何が起きたのかと動画を再生してみると、坂道でトラックから転がり落ちた紙のロールが大変なことになっているのだった。

いやはやお粗末なことで、犠牲者がいないのは何よりだった。バイクはグチャグチャになっただろうけど。

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このニュース、「ロール紙を固定するロープが切れ、荷台からすべて転がり落ちる」というキャプションだが、アナウンスによる説明では「トラックに固定するためのロープが切れ・・・」ということになっている。ところが改めて動画を確認すると、「トラックに固定」なんてされていないじゃないか。

前後 3列に積み込まれたロール紙の前と後ろの真ん中の穴に、見るからに貧弱なロープ 1本が通されているだけだ。真ん中の列は高さが不揃いなので、ロープの通っていないのが明白である。さらにそのロープが見るからに貧弱で、これでは振動で弱ってしまったのだろう。

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このニュース、「いかにも中国らしい」と思ってしまう人もいるだろうが、「ちょっと待てよ」と言わざるを得ない。「ロール紙がトラックから落下」というのは、つい最近の国内ニュースでも聞いた覚えがあるからだ。

ネットを検索してみたところ "200キロのロール紙 5個、トラックから道路に落下「カーブで積み荷が崩れた」 広島岩国道路の大竹IC料金所に向かう接続道" という今年 10月 10日付のニュースが見つかった。「200kg のロール紙 5個」というのだから、この中国のケースよりコワい。

高速道路の料金所に向かう接続道は急カーブが多いとはいうものの、そんなことで崩れてしまうような積み方をしていたわけだ。まあ、高速道路本線でなくてよかった。

ところがついでに検索されてしまったのは、17年前の事故だが「約 800kgの紙ロール 5本が落下」というさらに恐ろしいニュースである。これはさいたま市内の東北自動車道での事故で、記事には次のようにある。

トラックには落下したものと同じ紙ロールが 2段重ねで合計 24本が積載されていた。しかし、個々のロールは固定されておらず、一番上に掛けられた防水シートを荷台部分に固定しているだけだったという。

いやはや、こりゃ中国の件よりずっとヒドいじゃないか。

「日本は安全だよね」なんて決して言っていられないのだと、認識を新たにしてしまったよ。

 

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2023年12月10日

流行語大賞を取り損ねた残念語 ー「キックバック」

ここ数日のニュースは「キックバック」という言葉が満載である(参照)。これが 1ヶ月早かったら断トツで今年の流行語大賞に選ばれただろうに、惜しいところだった。ところでこの「キックバック」ってどういうことなのか、ゼニカネの問題にからきし疎い私としては、よくわからないのだよね。

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「社会人の教科書」というサイトに "「リベート」「キックバック」「キャッシュバック」の意味と違い" というページがあり、これを読んでみると、「リベート」も「キックバック」も「キャッシュバック」も、日本語では「割り戻し」というのだそうだ。要するにお金が戻されるってことなのだね。

ただ、添えられたイラストを見るとどうもイメージがよろしくなくて、どう見ても "under the table" (袖の下)である。このページには、さらにこんな風にある。

「リベート」にはまた、「手数料」や「世話料」、「賄賂」といった意味も含まれます。ニュースなどで聞く場合の「リベート」は、こちらを指す方が多くなっていますが、本来は上記の意味合いになります。

「キックバック」は、日本語で言う「割戻」であり、上記のように「リベート」と実質的な違いはありません。ただ、現在は「キックバック」の語がイメージ的にあまりよくないとの理由で、全体として「リベート」の方を使うようになっている点は、微妙な違いになります。

「リベート」は賄賂的なものである場合が少なくなく、さらに「キックバック」は「リベート」と実質的な違いがない上に、イメージはさらによくないというのだから、なるほど、そういうことなんだろう。安倍派の議員たちが帳簿に記載したがらなかったのも道理である。

この問題を報じる多くのニュースが「安倍派はもう終わり」みたいな書き方をしているが、個人的にはそれより「自民党はもう終わり」ってことになってもらいたいなあ。

 

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2023年12月 9日

エクストリーム(極端)同士だと、対話にならない

Brooklyn Tokyo による YouTube 動画に「ヴィーガン論破後、目前でビッグマックを食べた結果...」というのがある。白ペンキを牛乳に見立ててロンドンの街を白く染めてしまった過激派ヴィーガンの女性を「論破」して(したと言えるのかなあ?)、その目の前でビッグマックを食べるというものである。

Brooklyn Tokyo というのは、エコとか LGBT とかは嫌いなようで、この動画にも、登場のヴィーガン女性は自分本位で身勝手で、インタビュアーの肉食男性の方がずっとまともというようなコメントがどっさりついているのだが、私の印象では男性のほうがずっとヒステリックに見えるがなあ。

私は肉を食わないが、魚介系は食うし牛乳は飲むので過激な「ヴィーガン」ではなく穏健な「ペスカテリアン」と自認している。肉食の害を訴えるために街を白ペンキで塗りたくるみたいな馬鹿なことはしたくないと思っているので、この動画に登場する女性とは考え方がかなり違う。

ただ彼女らの活動を度外視して動画での対話のみに公平に注目する限り、エクストリーム(極端)なのは、インタビュアーの男性の方である。女性は終始穏やかに話したいという態度を示しているのだが、男性は声を荒げてたたみかけるように迫るのみだ。

さらにこの男性はアボカドを育てるために多くの蜂が犠牲になっているとして女性を責めた後に、自分は牛を殺して作ったビッグマックをこれ見よがしに頬張る。これじゃ「論破」とは言えないよね。動画としてもそれを意識してか、最後に過激派ヴィーガンたちの狼藉ぶりをしつこく見せている。

つまりこの動画は、話し方は穏やかだがエクストリームな活動に走りがちな女性と、普段はまともなのだろうがヴィーガン相手だとエクストリームにいきり立ってしまう男性の、マンガじみた対決である。とてもまともな議論とは言えない。

多くの問題が真摯な対話で解決されるというが、この動画を見る限りそれはかなり難しいことだとわかる。志向性の正反対なエクストリーム同士だと、まともな対話にならないということが如実に示されていると思う。

 

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2023年12月 8日

再び、「香港人、逃げろ!」

私はアジア地域では香港しか行ったことがない。1980〜90年代に仕事で何度も行き、当時はとてもお気に入りの場所になっていたのだが、中国の一部となってからというもの、行きたいなんて思いはまったくなくなった。

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BBC News Japan に ”香港は「恐怖に満ちた場所」に……  民主活動家の周庭氏がBBCに語る” という 12月 7日付の記事がある。その 3日前の 4日付 ”香港民主活動家の周庭氏、カナダに事実上亡命 身の安全考慮し「香港には戻らない」” という記事にも注目だ。

この人、日本ではアグネス・チューの呼称でお馴染みで、日本語もやたら上手。先日も TBS ラジオの「荻上チキ・Session」に登場していた(参照)。その彼女が香港で神経症になるほどまでに酷い弾圧を受けていたいたというのだから、聞き捨てならない。

私は香港の民主派が占拠するモンコックの道路で警察によるバリケードやテントの撤去が行われたばかりの 2014年 11月 25日に "香港の自由を守る運動に心の底から共感" という記事を書いた。この記事の中で私は 1990年代の香港若手ファッション・デザイナーたちの語っていた言葉を紹介している。

「どうして香港を逃げ出してヨーロッパや米国に移住しないんだ? と、多くの人たちに言われるが、僕らは香港に誇りを持っているから、ここでクリエーションを続けるんだ」

私は彼らの気概に感動すらしていたのだが、それから 7年後の 2021年 8月 15日には「香港人、逃げろ!」という記事を書くことになった。もはや昔の香港じゃない。こうなったらさっさと国外脱出するだけだ。

自由の雰囲気の中で育ってきた人間が、いきなり「共産中国の生き方をしろ」と言われたら、そりゃ悲劇というものである。元々の中国本土で暮らしていてさえ、決して少なくない人たちが隙あらば脱出したがっているのだから、香港の人たちにすればなおさらだろう。

問題は、実際に香港から脱出するだけの経済力とコネクションだろう。何とか支援する方法はないものだろうか。

さらに何とか亡命できたとしても、亡命先でもなかなか大変だという情報もある(参照)ので、問題は複雑だ。無関係を装うのでなく、きちんとウォッチし続ける必要があるだろう。

 

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2023年12月 7日

ホテルのベッドで靴を履いたまま寝るやつなんていない

下の写真は、昨日の出張で泊まったホテルの部屋の入り口である。ドアを開けると「健康イオンスリッパ」と称するスリッパが 二組揃えてあり、カーペットの仕切りに ”靴を脱いで「ぐっすり」お眠り下さい Have a good sleep" と書いてある。ご丁寧なことに、「ぐっすり」の文字が一廻り大きい。

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「靴を脱いでお入りください」ならまだ話はわかるが、”「ぐっすり」お眠り下さい” には、「はぁ?」となってしまった。何もことさら言われなくても、寝るときは当然靴ぐらい脱ぐさ。極限まで疲れ果ててベッドにばったりと倒れ込み、そのまま朝までというなら話は別だが。

あるいは眠るときに靴を脱ぐのは当然としても、この「健康イオンスリッパ」とやらに履き替えて、そのままベッドで眠れということなのだろうかとまで考えたが、「いくら何でも、まさかね」と考え直した。

チェックアウトの時に「あれって、どういう意味ですか?」と聞こうかとも思ったが、さすがにそれはやめた。3日前の ”『さるかに合戦』の不条理と「雰囲気のもの」” という記事で書いたように、そんなようなことを言っても話が通じないに決まっているし、下手すると妙なクレーマーと思われかねない。

で、これは今も謎のままで残されているのだが、結局のところ、これもまた「雰囲気のモノ」でしかないのだろうね。日本って、本当に「雰囲気のモノ」で溢れている。

今日はバタバタで帰ってきて疲れてしまったので、こんなところで失礼。

 

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2023年12月 6日

世界平均気温、今年は過去最高となるのが確実らしい

今日は福島県に出張した。何と言っても 12月の東北なのだからと暖かめのパーカを用意していたのだが、日中は晴れて太陽が眩しく輝き、パーカを着るほどの寒さにはならなかった。今年の天気は、本当にわけがわからない。

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REUTERS が「世界の平均気温、今年は 1.4度上昇へ 16年の記録更新 = WMO」という記事で、次のように伝えている。

世界気象機関(WMO)は 30日に発表したリポートで、今年の世界の平均気温は産業革命前の水準を約 1.4度上回る見通しで、記録更新に拍車がかかっていると指摘した。

今年は観測史上最も気温の高い年となり、産業革命前を 1.2度上回った 2016年の記録を塗り替える見込み。

確かに今年の夏は暑かった。2016年も暑かったということだが、この年の夏の記事を検索してみても、「暑い、暑い」というような記事は書いていない。平均気温における 0.4℃ の差というのは、かなりのもののようだ。

今年はついに我慢できず、8月 5日に ”今年の流行語大賞はもう、「危険な暑さ」で決まり!” というフライング記事を書いている。流行語大賞は実際には、「地球沸騰化」なんていうベタな言葉に置き換わってしまったのだが。

これだけで我慢できず、この月の 25日になってから ”「残暑見舞い」に八つ当たり” なんて記事まで書いている。「この暑さは『残暑』なんてもんじゃないだろう!」ってなわけだ。普段の年の真夏の暑さ以上なのだから、ブチ切れるのも仕方がない。

さらにその翌日に、”夏痩せ、夏負け、夏バテ、暑さ疲れ、熱中症 などなど” という記事を書き、9月 2日には ”東京の 8月は 31日間すべて「真夏日」だったそうだ” とダメ押しをしている。私はあまり天気に不平をいう記事は書かないのだが、今年はこんなにまで書いてしまったと確認して、我ながら驚いている。

とにかく 11月の初め頃まで「まだ夏なんじゃないか」と思うような日があり、「今日って、もしかして秋みたいかな?」と思える日も時々現れるようになったと思っているうちに、ふと気付けば既に冬になっているというのが実感だ。要するに「まともな秋」なんてなかったのかもしれない。

REUTERS の記事によれば、"異常気象を引き起こす恐れのある「エルニーニョ現象」の影響が今冬ピークに達し、来年はさらに気温が上昇する恐れがある" というのだから、たまらない。今からしっかり覚悟しておこう。

 

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2023年12月 5日

「グリーンウォッシング」による化石賞というお話

HUFFPOST が ”COP 28 で岸田首相の演説にまた「化石賞」。3年連続「同じ理由」で受賞しているの知ってた?” という記事を伝えている。

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どれどれと化石賞(FOSSIL OF THE DAY AWARD)のサイトに飛んでみると、確かに COP 28 の初日(12月 3日)に、「本日の化石」としてめでたくニュージーランド、日本、USA の 3カ国が選出されている(参照)。この 3カ国、実はしょっちゅう選ばれる「常連化石」である。

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今回の受賞理由は岸田首相の演説が「グリーンウォッシング」とされたこと。この言葉、日本ではまだ馴染みがないが、要するに「いかにも環境に配慮しているようにみせかけて、うわべを取り繕うこと」。Wikipedia には次のようにある(参照)。

安価な”漆喰・上辺を取り繕う"という意味の英語「ホワイトウォッシング」とグリーン(環境に配慮した)とを合わせた造語である。

つまり岸田首相の「石炭火力発電所やガス火力発電所で水素・アンモニアを混焼する」ことを強調し、「これを東南アジア全域に広めたい」とした演説が、「グリーンウォッシングそのもの」と見られたわけだ。要するに「火力発電を将来にわたって継続する」という保証でしかないからね。

ちなみに一昨年の受賞理由は「グリーンウォッシング」という言葉は使われていないものの、"「ゼロ・エミッション火力発電」と称して、水素とアンモニアとともに化石燃料を使用する" というもの(参照)で、要するに今回と同じことである。さらに昨年も同様だ。

なるほど、岸田首相はまったく懲りずに 3年間にわたって同じ繰り言を言い続けて、日本政府のエコ対策が進歩のない「化石」であることを世界に印象付けたというわけだ。やれやれ。

ちなみにこの賞は先進的な環境対策に関連してのジョークっぽいものでもあるだけに、環境対策の話とジョークのどちらも通じそうにない中国(参照)には与えられたことがないようだ。

その意味で、しょっちゅうもらってる日本は少しはマシという見方ができないこともない。

 

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2023年12月 4日

『さるかに合戦』の不条理と「雰囲気のもの」

もうとっくに書いてしまったような気がしていたのだが、自分のブログ内を検索してみても出てこないので、どうやらまだ書いていないようなのだ。というわけで、今さらながら "『さるかに合戦』の不条理と「雰囲気のもの」" というテーマで書かせていただくことにする。

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今となっては遠い昔のことだが、幼稚園時代に『さるかに合戦』の紙芝居を見せられた。この時私は、「早く芽を出せ 柿の種、出さぬとはさみでちょん切るぞ」というカニの歌にとんでもない違和感を覚えてしまったのである。

はさみでちょん切るぞ」と言っても、一体何をちょん切るというのだ。この時点で芽はまだ出ていないのだから、ちょん切るものなんてない。もしかしたら、土をほじくり返して種を見つけ、ちょん切るとでもいうのだろうか。いずれにしてもナンセンスな話である。

ところが紙芝居が終わってからこのことをクラスの子たちに話してみても、信じられないことに、この当然の道理が誰にも通じなかったのである。「そう言えば、確かに変だよね」なんて言ってくれる子は一人もいない。これには完全に拍子抜けだった。

彼らにとって重要なのは最後に猿が臼に押しつぶされて痛い目に合うというお約束の勧善懲悪カタルシスであり、ちょっとしたセリフの不条理なんて「どうでもいいこと」だったのである。

私が「この世で大切なのは、ざっとした『雰囲気のもの』なのだ」と気付いたのはこの時だったように思う。「神は細部に宿る」(God is in the details)という重要なテーゼを知っていたらもっと深い考察ができたのだろうが、なにぶん幼稚園時代のこととて、そこまでには至らなかった。

多くの人は「重要な細部」の話なんかされると「雰囲気のもの」としての「心地良い流れ」をぶち壊されたような気がして、下手すると怒り出したりする。今後の長い人生をスムーズに運ぶためにはこのあたりに気を付けなければならないという処世術を、私は幼心に悟ったのだった。

それ以来、「雰囲気のもの」というのは私の中で重要なキーワードとなり、このブログでも結構書いている。ざっと挙げただけでこんな具合だ。

「デューダ」って、スウェーデン語で「虐殺する」って意味らしい (2017/2/6)
アリナミン V の CM は、「雰囲気のもの」 でしかないのね  (2017/11/8)
人は何かを隠したいとき、「ポエマー」になる  (2021/1/7)
写真はイメージです/言葉は雰囲気です (2021/10/7)

ただ最近になって、『さるかに合戦』のこのカニのセリフを「雰囲気のもの」として済ませたくない人が他にもいることに気付いたのである。ポプラ社の絵本『さるかにばなし』(作: 西郷武彦、絵: 福田庄助)は、本文が「はようめをだせかきのたね、ださぬとはさみでほじくるぞ」になっているようなのだ。

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うむ、ちょっとした「変痴奇論」と言えないこともないが、論理の流れからすれば「それでこそ!」だよね。

最後に付け加えておくが、石原和三郎作詞・納所弁次郎作曲の『さるかに』という歌では、ご丁寧なことにまだ成ってもいない柿の実まで「ちょんぎるぞ」と言っている。スゴいなあ、ほとんど四次元の世界だ(参照)。

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2023年12月 3日

東京って「クマの生息している首都」なんだそうだ

ANN ニュースが、「東京クマ、圏央道に迫る」と伝えている。何しろ、東京は世界でも稀な「クマの生息している首都」なんだそうで、都内には 160頭前後のツキノワグマがいるというのだ。

160頭と言ったら、私の住む茨城県よりずっと多いだろう。何しろ茨城県はこれまで「クマのいない県」とされていたのだが、つい最近になって福島県から移ってきたらしいクマが確認されている。一方の東京は背後に奥多摩・奥秩父の山系が控えており、確実に昔からいたのだだろう。

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しかもニュースのタイトルにあるように「圏央道に迫る」というのだから、ちょっと聞き捨てならない。上の画像は、青い点が昨年の目撃ポイントで赤い点が今年になってからのもの。明らかに東に広がっていて、中央の黄色い線で示された圏央道に迫っているのがわかる。

圏央道というのは埼玉県から、東京都西部の青梅、八王子、高尾山の登り口を経て神奈川県に至る絵に描いたような「郊外」の高速道路だ。これが今のところ、東京のクマの防波堤みたいになっているようで、これを越えたら JR 中央線沿いに立川市、国分寺市に迫ってしまう。

茨城県住まいの長い私だが学生時代は国分寺市と武蔵野市に何年か暮らし、その後は杉並区西荻窪に結構長く住んでいた。いわゆる「中央線族」の時代が長かったので、何となく他人事のような気がしない。

国分寺に住んでいた頃は自転車で 1時間足らずの多摩湖まで何度もポタリングしていた。多摩湖はまだ圏央道の内側でなので、今さらながら意味もなくホッとしている。

それにしても、奥多摩から雲取山を経て奥秩父まで何度も登山したものだが、あの頃はクマに出くわす心配なんてしたことがなかったなあ。今は高尾山へのハイキング程度でリュックにクマよけの鈴をぶら下げる時代になっているわけで、本当に驚きである。

 

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2023年12月 2日

「新語・流行語大賞」を巡る冒険と寄り道

今年の「新語・流行語大賞」が決定したそうで、年間大賞は阪神、岡田監督の「アレ(A.R.E)」なんだそうだ(参照)。野球というものに興味を失っている身としては、「それが、何か・・・?」という感覚でしかないが、まあ、阪神優勝というのはそれほどまでにビッグな話題だったのだろうね。

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流行語大賞といえば、私は今年 8月 5日に ”今年の流行語大賞はもう、「危険な暑さ」で決まり!” という記事を書いているが、これは見事にフライングだったようで、トップ 10 にも入っていない。その代わりに「地球沸騰化」というのが入っているので、まんざら的外れでもなかったわけだが。

ただちょっとだけ不満を言わせていただけば、言葉の使われた頻度で言えば「地球沸騰化」なんて極々マイナーで、「危険な暑さ」の方が圧倒的だと思うがなあ。でも、まあ、いいか。主催者的には、よりセンセーショナルな言い回しの方が「それらしい」という気がしてるんだろう。

ちなみに TOP 10 には上の画像で示した新語がランクインしている。私はこのうち「新しい学校のリーダーズ/首振りダンス」「蛙化現象」の 2つが初耳だったが、この際だから覚えとこう。とくに「蛙化現象」は一過性の流行語で済ませるのはもったいない普遍性があるだろうから。

そして選考委員特別賞を獲得した とにかく明るい安村の "I'm wearing pants!" だが、これについての「コールアンドレスポンス」みたいという指摘(参照)は、比較文化論的にかなりおもしろいよね。

"Call and response" というのは、無理矢理に訳したら「掛け合い」と言っていいのかな。確かに日本語のパフォーマンスでは、こんな風な観客との掛け合いは発生しない。

ついでと言っちゃ、大御所に申し訳ないが、締めくくりは Ray Charles の "What'd I Say" である。2分過ぎぐらいから、ゾクゾクするようなゴスペル流 ”call and response” に触れることができる。

 

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2023年12月 1日

IOC に札幌を見限ってもらい、スッキリしたかも

時事通信が「札幌見限った IOC = 38年冬季まで候補地確保へ」というニュースを伝えている。日本オリンピック委員会(JOC)の対応が IOC をひどく失望させてしまったようで、冬季オリンピックの開催地としての札幌は 2038年まであり得ないってことになったようなのだ。

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こんなニュースが流されてしまったら、昔の日本だったら大問題になってしまっただろうが、今回の場合は多くの人がかえってスッキリしたんじゃないかと思う。「IOC よ、見限ってくれてありがとう!」ってなもんだ。

とにかく今どきの日本国民の多くは、札幌に限らず日本でオリンピックをやって欲しいなんて望んでいないのだ。それは大阪万博にしても同様であることは、今年 10月 8日付の「大阪万博を巡る冒険」という記事で書いている。国民は「金はもっと役に立つことに使ってくれ」と言いたいのだよね。

それは何も日本だけではなく、世界的な傾向でもある。BBC News Japan の「なぜオリンピック招致から撤退する都市が相次いでいるのか」という記事には、カナダ、カルガリーの市民が 2026年の冬季オリンピック開催を「ありがとう。でも結構です」と、きっぱり拒否した経緯が示されている。

こうなったら札幌としても「2038年以後も、もう結構ですから」との意思を示しておけば面倒が減るのにと思ってしまうが、JOC はその後に向けて招致活動を続ける方針なんだそうだ(参照)。彼らにとっては放り出したらメシの種がなくなってしまうから、「やぁめた」とは言えないんだろうけどね。

一方、大阪万博は「みっともない開催」に向けて突き進んでいる。「国際博覧会担当大臣」として、350億円もかけて木造の日よけ(「リング」なんて称してる)を作るという発言で炎上している(参照)自見英子さんも、気の毒な役回りにハマっちゃったものだ。

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実は彼女が筑波大学の学生だった頃、何かのイベント関連で直接話をしたことがあり、当時は「なかなかよくできたお嬢さん」という印象だったんだがね。親を継いだとはいえ、政治家なんかになるもんじゃない。

ちなみに下世話な話で恐縮だが、この人、学生時代からファッション・センスがもっさりしていたが、それは今も変わらないようなのだね。

 

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