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2023年12月21日

トランプを「きっちり以上」に裁いたコロラド州最高裁

HUFFPOST が「トランプ氏に再び大統領になる資格はない コロラド州最高裁が判断」(12月 20日付)という記事を載せている。元記事は ”Trump Ruled Ineligible For Presidency By Colorado Supreme Court, Disqualified From State Ballot” (12月 19日付)というもの。

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この判決の根拠は「憲法修正第14条3項」であるという。「アメリカ合衆国憲法を支持する宣誓をした者が国に対する暴動や反乱に関与した場合、議員や大統領、国の官職などに就くことができない」と定めた項目だ。

この条文を素直に読めば、「なるほど、もっともな判決だよね」となる。なにしろ彼は 2021年 1月 6日の支持者らによる連邦議会議事堂への襲撃の関与を問われていて、どう見ても彼の扇動は明らかなのだから、大統領選挙には「お呼びでない」というわけだ。

トランプ陣営は当然ながらこの判決を不服として連邦最高裁に上訴する予定だが、おもしろいのはここから先である。

「連邦最高裁が上告を受理すれば、この問題に関して全国的な判断が示される可能性がある」という。つまりコロラド州限定の話ではなくなってしまうかもしれないのだ。

さらにコロラド州最高裁は上訴を見越して「判決を年明けの 1月 4日まで確定しない」としている。何でまた 1月 4日なのかというと、コロラド州の共和党予備選挙候補者を決める最終期限が 1月 5日となっているためだ。

州段階での裁判結果が連邦最高裁に上訴されると、そこでの結論が出ないうちは効力をもたない。つまり、トランプ陣営は判決が確定されるやいなや大急ぎで連邦最高裁に上訴手続きをとらなければならず、それが間に合わなければ、トランプはコロラド州での予備選を捨てなければならない。

コロラド州での大統領選は前回もバイデンが勝っているから、まあ大勢に影響はないかもしれないが、今回の判決はまさに「きっちり以上」のもので、大変なゲームの出発点にまでなっている。というのは、同様にトランプの出馬資格剝奪を目指す訴訟が 25州以上で起きているらしい(参照)からだ。

今後のドタバタに注目しよう。

 

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