熊本では軽自動車用駐車場の「軽」の字が「圣」になる!
きりさん@凪守護神 さんという方の tweet を見て、少なからぬ衝撃を受けてしまった。軽自動車専用駐車スペースを表す文字が、「軽」ではなく「圣」と表示されている(参照)。
この tweet へのコメントを見ると、驚くべきことにこれって九州、とくに熊本県ではごくフツーのことらしいのだ。日本の全都道府県に旅した経験があり、熊本県にもかれこれ 10回以上行ったことのある私だが、これについてはちっとも気付いていなかった。いやはや、日本は狭いようで広い。
これにはさらに「駐車することで表示が完成する」なんていうコメントまで付いている。一瞬、「はぁ?」と思ったが、実際の「車」と地面の「圣」という表示を合わせて「軽」になるという、一休さんの頓智話みたいな話のようだ。
興味が湧いたのでもう少しググってみると、"「車のない軽」コレクション" というページが見つかった。熊本大学教授の茂木俊伸さんという方のもので、かなり信頼できる。
詳しく知りたい場合は、このページの中にあるリンクから ”中高生日本語研究コンテストサンプル動画 「空から漢字を調査する―「車のない軽」(圣)の研究―」の舞台裏” というレポートをダウンロードすることもできる。なにしろ Google マップの航空写真を駆使しまくった労作だ。
この航空写真による調査の結果を地図上に表したものは、ネット上で手軽に見ることができる(参照)。確かに熊本県だけというわけではないが、どうみても熊本県に集中している。
(オリジナル・ページでは、さらに拡大して詳細に見ることもできる)
発見例を詳細にみれば熊本市内で 430件あまり、熊本市以外の熊本県内で 100件あまりだから、熊本市内が圧倒的だ。これはパチンコ店の駐車場にかなり集中しているという事情もあるようで、かなり笑えるのだが、それにしてもちょっとスゴいことだ。
上述のレポートには、「軽」の字だけでなく「経」とか「径」も「圣」になることがあるという例が示されている。こんな感じだ。
駅での表示の「〇〇圣由」というのは、確かに私も見覚えがある。PC で文書を作成する場合は別に何とも思わないが、昔は手書きがフツーだったから、面倒な漢字はつい略したくなっちゃったんだろうね。
そして今でも駐車場の字はペンキでの手書きだし「車」という偏の部分は画数も結構多くて面倒そうから、略したくなる気持ちはよくわかる。「軽」を「圣」にするのは、熊本だけでなく全国的に広めてもいいんじゃないかと思うほどだ。
| 固定リンク
「旅行・地域」カテゴリの記事
- 自分自身の晴れ男振りに、改めて驚く(2025.06.15)
- 京都はもはや日本人の行くところじゃなくなったかも(2025.06.13)
- 名護市役所の「圧倒的佇まい」に驚く(2025.06.09)
- 清里への旅から戻った(2025.06.05)
- 珍しく出張ではない旅、夫婦で清里に来ている(2025.06.04)
「言葉」カテゴリの記事
- Courrier Japan の「タックヘイブン」って何だ?(2025.06.11)
- 「まんじりともせず」とはどういう意味か(2025.05.24)
- 「肌寒い」の読みは、”はださむい” か ”はだざむい” か(2025.05.23)
- いかに齢を重ねても、人生の未知の分野は限りなく広い(2025.05.09)
- ”Happee Birthdae” って、私が知らなかっただけ(2025.04.24)
コメント