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2024年1月に作成された投稿

2024年1月31日

Mac の 40年のうち 10年を付き合っていると気付いた

昨日買った ”Mac Fan” 3月号の特集が「Mac 40年史」というもので、今年は 1984年に初代 Macintosh が発表されてから 40年目なのだそうだ。そして自らのことを振り返ってみると、Windows から Mac に乗り換えて 10年目になっていると気付いた。

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私が Mac ユーザーになったのは、MacBook Pro(Retina)の 15インチモデルを購入した 2014年 1月 20日である。その 10日後の 1月 30日(ということは今から 10年と 1日前)に、”Mac を使うことによる 「しっくり感」” という記事を書いている。

さらに思い返せば私が初めて自分の PC を買ったのは 31年前、1993年の秋頃で、富士通の FMV というモデル(OS は Windows 3.1)だった。それから Windows 8 に至るまで 21年付き合ってから、ようやく Mac に乗り換えたことになる。

ただ Windows ユーザーだった 21年間も、心の底ではずっと Mac を使いたいと思い続けていた。2008年 5月 13日付の「Mac ユーザーになりたい」という記事では、こんな風なことを書いている。

14年前、それまで使い続けていたワープロ専用機の OASYS を卒業してパソコンを買おうと決心したとき、私はよっぽど Mac を買おうかと迷ったのである。しかし、当時の勤め先のマシンが、MS-DOS から Windows 3.1 に変わったばかりだったので、互換を考慮して富士通の DeskPower なんていうのを買ってしまったのだ。

あれからずっと、Windows の悪口を言いながらも、Vista に至るまで、ほとんどすべてのバージョンを使い続けている。そして内心では、「自分は、本来ならば Mac ユーザーであるべきだった」 との思いを捨てきれないのである。

この「Mac ユーザーになりたい」との思いが実際に叶うまでには、この記事を書いてからさらに 6年近くもの時間がかかった。Windows の束縛力は本当に大きかったわけだ。

そしてその後、2020年に デスクトップの iMac (2019年モデル)を購入。ただこれ、店頭展示品をチョー安く買ったせいか、起動にやたら手間がかかるなど、動作がトロくてあまり調子がよくなかった。そのため 2022年に現在のもの(2021年モデル)に買い換えてすっきりしている。

そしてこの頃、最初に購入した MacBook Pro も 6年経ってだいぶくたびれてきたので、軽量の MacBook Air に換えた。というわけで現在はデスクトップの iMac とモバイルの MacBook Air の 2台体制で、かなり快適にやっている。

今後も Mac にはお世話になり続けることになると思うので、しっかりと付き合っていきたい。

 

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2024年1月30日

桐島聡を名乗った男の暮らしぶりに関する対照的な報道

桐島聡を名乗った男が昨日末期胃がんで 死亡したという。40年もの間どんな暮らし方をしていたんだろうと考えていたところ、彼の生前の暮らしぶりに関して対照的な 2つの報道が見つかった。見出しを見ただけで「いかにも産経新聞と東京新聞らしいことだなあ」と納得の溜息をついてしまったよ。

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産経新聞の記事の見出しは "桐島聡容疑者名乗る男「ガリガリ」「どこで寝てる?」 困窮、部屋は乱雑" というもので、こんな感じである。

「もうガリガリ。口からはよだれも出ていた」。会社員が声をかけても、男は「うー」とうなるばかりで、会話にはならなかった。

男が住んでいたという自宅は物置小屋のような建物で、6畳ほどの室内には弁当の空き箱や段ボールなどが乱雑に置かれ、散らかっていたという。

これは今年 1月初旬の話というから、体がかなり弱ってからのエピソードだろう。相当に悲惨なイメージである。

ところが東京新聞の方の記事はこれとは対照的だ。見出しからして "「桐島聡」名乗る男が死亡…真相明かすことなく 約40年暮らした藤沢市のバーで「うーやん」と親しまれていた" と、どこかあっけらかんとしており、「月 1回程度、音楽好きが集まるバーに顔を出していた」と伝えている。

バーのオーナーの男性(66)は「1960〜70年代のロックやブルースが好きで、店でライブをする時は『イェイ、イェイ』と体を揺らして盛り上げてくれた」と振り返る。

市内の別のバーでは「うーやん」と呼ばれており、週1〜2回来店しては赤ワインを好んで飲んでいた。20年ほど前には、夏に店が主催する70〜80人規模のバーベキューにも毎年のように参加していたが、最近は店にも来ていなかった。

気楽な独身オッサンといったイメージである。胃がんを患う前はそれなりに生活を楽しんでいたとも思われるのだ。

まあ、確かにそうでもなかったら 40年間もの潜伏生活は続けられないだろう。ちなみに「1960〜70年代のロックやブルースが好き」というのは私も同じで、つい「同世代感覚」を覚えてしまったよ。

で、この 2本の記事のどっちが本当の姿なのかと言えば、どっちも本当なのだろう。要するに「終わりよければすべてよし」とはいかなかったわけで、やはり「因果応報」の法則は裏切ることができなかったのだね。

 

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2024年1月29日

やればやるほど反発食らって逆効果というお話 2題

朝日新聞が ”ルーブル美術館「モナリザ」にスープかける 環境活動家 2人が実行か” という記事を伝えている。「健康で持続可能な食料への権利」を訴えることが目的」というのだが、この人たち、こんなことをしても得られる理解より反発の方がずっと大きいってことに気付いていないのが残念だ。

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欧米では環境活動家による「芸術テロ」が目立つ。Newsweek は一昨年 11月の「なぜ環境活動家は一見無関係の名画を標的にするのか? 彼らなりの論理とは」という記事で、彼らが芸術作品を狙うのは「名画というものが、極めて『資本主義的な存在』だから」として、次のように述べている。

ゆがんだ発想ではあるが、名画には何十億円ものお金をかけるのに、なぜ美しい自然に対してはお金をかけないのか、というのが活動家の論理と考えられる。

ただ、ここではっきりしておかなければならないのは、「資本主義的」であるのは名画などの芸術作品そのものではなく、それらを歪んだ形で珍重し、取引する人間心理である。ということは、攻撃対象にすべきなのは芸術作品ではなく人間の方だ。

「芸術テロ」は彼らの主張を世の中に受け入れさせる効果よりも、大きな反発をくらうという逆効果の方が明らかに大きい。さらに言えば作品の修復にはかなりの費用がかかるのだが、「うまくやれば、その金を環境対策に回すことだってできたのに」という考え方だって成立する。

つまり「やり方が下手くそすぎる」ってことだ。そんなことを考えていたところ、Twitter で「タマホーム」という住宅会社の下手くそな対応がバズってしまっているという話題が目に止まった(参照)。

タマホームの住宅展示場で不細工なネジクギが出ているのを写真に撮り、tweet した こしあん さんという人のところに、タマホームから「あの tweet を消せ」と電話があり、放っておいたところ家にまで押しかけて来てグチャグチャ言われたので、怖くなって削除したという話である。

というわけで、下の画像で示した tweet は一応削除されたのだが、インターネットの常で、既に画像コピーで一挙に広まっちゃってる。何しろ私までこうして使えてるほどなのだから、当人が消したところで収まりがつくはずがない。

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当人が一応 tweet を削除した経緯は、下のようなことらしい(この tweet 自体も削除されているのだが、やっぱりコピー拡散で残ってる)。

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タマホームとしては軽い気持ちで「なかった話」にしちゃえると思ったのだろうが、逆に一気に広まってしまったという顛末だ。「やればやるほど世間の反発食らって逆効果」ってのはよくあることなので、心しておきたいところだよね。

とくに「芸術テロ」は止めてくれ。私だって環境保護のアクティビティには細かいところで結構関わっているつもりだが、美しい自然環境と同じくらい芸術も好きなのだよ(決して資本主義的にではなく)。

【同年 2月 9日 追記】

この記事で触れたタマホームの件についてはかなりヒドい続報があるので、「例のタマホームの件、かなりムカついた」というタイトルで書かせていただいた。タマホームという会社のブラック度の高さには本当にムカつくので、血圧の高い方は一度深呼吸してからお読み頂きたい。

 

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2024年1月28日

「犯罪者は外国人ばかり」というデマ

HUFFPOST の ”殺人・傷害罪の受刑者、「中国人」「韓国・朝鮮人」が各 3割超は誤り。「日本人は 3%」との画像が拡散” という記事がある。記事中では元となった tweet は敢えて隠されているが、ググってみればすぐに特定できる。これだ。

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それにしても、こんなデマ情報を信じてもっともらしく tweet しちゃう人間が現実にいるということには、驚くというよりあきれ果ててしまったよ。日本国内で「殺人・障害」で収監されている囚人のうち日本人がたった 3%なんて、まともに考えたら、あり得るはずないじゃないか。

こんなのは言うまでもなく「デマ」に決まっていて、日本ファクトチェックセンター(Japan Fact-check Center)のサイトでも「刑務所の殺人・傷害の収容者は中国、韓国・朝鮮籍が 65%は誤り」としっかり認定されている。下のグラフはこの記事にあるもの(クリックで拡大表示される)だ。

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グラフの説明として、次のように書かれている。

新たに収監された人のうち中国、韓国・朝鮮籍が占める割合は、過去16年間、2〜4%で推移している。グラフの青い部分、9割以上が日本人だ。

そりゃそうだわな。日本国内の話だもの。

それにしても「殺人・傷害罪で新たに収監された人」の数って、年ごとにみると 2021年は 2006年の ほぼ 3分の 1に減っているのだね。日本って、この 15年ほどの間にそれほどまでに治安が良くなっているのかなあ。

もしかして「殺人・傷害」の事件自体は減っていないが、検挙数が減り、そのために収監数も減っているのだとしたら、かなりイヤな話になってしまう。ただ念のために法務省の犯罪白書のサイトに当たってみたところでは、そんなことはないようだ(参照)。

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それにしてもお役所のこうしたサイトってムチャクチャ見にくいし、そのうえ元号表示でわけがわからなくなってしまうことが多いが、上のグラフの「平成 12」というのは西暦 2000年のことなので、そのあたりよろしく。

おおまかな傾向として「殺人・傷害」の事件数自体は徐々に減っていて、検挙率はむしろ上がっているのがわかる。ただ「暴行・脅迫」事件となると、逆に増加傾向にあるのが気がかりだ。

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日本が国際的には安全な国と目されているのは確かな話だが、決して手放しで喜べるというわけではないのだね。

 

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2024年1月27日

コーヒーショップなどで大声で話す客は困りもの

妻をクルマで某所に送って彼女の用件が済むまでの 1時間余り、一仕事しようと近くのコーヒーショップに入った。いつもはとても静かで落ちついた雰囲気の店である。ところが今日は奥の席がやたらうるさい。

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見ればオッサン同士の 3人連れで 1人が不動産屋、残りの 2人は客であるらしい。そして不動産屋のオッサンは、話に上っているのがいかに優良物件であるのかを妙に威張ったような大声で力説しまくっている。2人を相手にしているだけなのに、まるで大観衆相手の演説だ。

その演説を聞かされている 2人は小声で「はあ、そうですか・・・」みたいな反応しかできない。このオッサンがあまりにもうるさいのでそのテーブルの近くはガラガラで、他の客はみんなできるだけ離れた席に固まってしまっている。

ちなみに私が不動産屋の客の立場だったら、こんなオッサンの口利きでは絶対に取引しない。後できっと面倒なことになるに決まってる。そう思っていると、客のうちの 1人が「よくわかりました。検討させてもらいます。返事は後日・・・」と切り出した。

それはギリギリのタイミングを見計らい、やっとの思いで口に出すことのできた言葉のようで、それを機に 3人は会計を済まして出て行き、店内にはようやく平穏な空気が復活したのだった。

コーヒーショップ内で大声で話しに興じる客というのは実は案外多く、静かに落ちついて語り合ったり仕事をこなしたりしたい客には大変な迷惑である。そしてそうした「大声客」には「オッサンタイプ」と「オバサンタイプ」の 2種類あると私は認識している。

「オッサンタイプ」というのは、まさに今日の不動産屋に代表されるような、「一人で延々と演説しまくる」というケースだ。先日遭遇したのは、夫婦で喫茶店に来て新聞を広げながら一つ一つの見出しを大声で読み上げ、そのニュース解説を延々と続けるジイサンである。

いや、あれはニュース解説というより「イチャモン」という方がいいだろう。そのイチャモンを妻であるバアサンは静かに拝聴し、時々「ハイハイ、そうですね」と相づちを打つ。あのジイサン、典型的な「演説しまくり」タイプである。

ただ、うるさい男性客というのは女性に比べればまだ少数だ。多いのは「相互盛り上がりタイプ」のオバサンたちである。グループでやって来てはどうでもいい話で「そうよね、そうよね!」と盛り上がり、そのハイテンションが 1時間以上も延々と続く。近くでこれをやられると本当に疲れる。

そういえば、2年半ほど前に「3分間黙ってたら死んでしまうバアサンたち」という記事を書いているのを思い出した。登場するのは手に負えないほどの「相互盛り上がりタイプ」のバアサングループである。

ちなみに、上の写真にあるようなビアホールみたいな場所での若い連中の盛り上がりというのは、元々賑やかな場所柄ということもあってそれほどには迷惑に感じない。困るのは、本来落ちついた静かな場所であるコーヒーショップなどでの傍若無人な大声である。

そうした場所でつい大声になってしまう人というのは、自分が周囲に鬱陶しがられ、迷惑がられているということをまったく意識していないようなのである。これは本当に感受性の欠陥というほかない。

自分の姿を客観的に見つめるということを知らないんだろうね。

 

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2024年1月26日

ETC が「イーテック」だなんて、マジで初めて聞いた

Sebastian さんという方の ”ETC” に関する tweet がバズっているらしい(参照)。ETC 開発に関わっていた人が、その本当の呼び方は「イーテック」なのに皆が「イーティーシー」と呼んでいるので「苦労した」と話していたというのだが、そんな話、私はマジで初めて聞いたよ。

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調べてみると、高速道路での ETC 導入時に国土交通省が「ETC 愛称コンテスト」なるものを実施(公式文書は こちら)し、その結果「イーテック」に決まったのだそうだ。公式文書が平成 13年 7月 17日付だから  23年近く前の話で、「イーテック」は正式名称ではなくあくまでも愛称なのだとわかる。

事前の告知では、国交省自らが「愛称候補」として「E-テック」というのを挙げているのだが、決定されたのはオール・カタカナの「イーテック」である。この間には何かどうでもいいこじつけがあるのだろうが、今となっては知るよしもない。

もしかしたら JR 東日本の「E電」がまったく定着しなかったという極めてお恥ずかしい前例があるので、似たような感じを避けるために敢えてアルファベットの ”E” を避けたのかもしれない。そうだとしても結局は「無駄な抵抗」に終わったわけで、認知度はむしろ「E電」よりヒドいのだが。

なおこのコンテストの結果を告知する文書は、どういうわけか当事者たる国交省のサイトでは見つからず、山形県自動車整備振興会などのサイトに残されているのみである。国交省としては後になってこっ恥ずかしくなり、トボケるために人知れず削除してしまったんじゃないかと疑われて当然だ。

このあたりで基本的な話に戻ると、そもそも ”ETC" というのは ”Electronic Tall Collection Sysytem” の略で、直訳すれば「電子料金収受システム」だ。ただ、これって日本固有の名称のようで、「ETC の略称は国際的にはどうなってる?」なんて質問は無意味である。

そもそも海外では高速道路は基本無料という国が多いし、有料だとしても、例えばイタリアでは同じようなシステムを ”TELEPASS” と称しているようだ(参照)。これって、少なくとも ”ETC" よりは直観的にわかりやすいよね。

最後に触れておくが、”ETC" という文字を見たら「エトセトラ(et xetra)」の略語を思い浮かべがちだが、これ、フツーは ”etc." と、小文字で最後にピリオドを付けるのがお約束ってことをお忘れなく。

【同年 2月 5日 追記】

"ETC が「イーテック」だなんて、マジで初めて聞いた" なんてタイトルにしてしまったが、実は「初めて聞いた」ってわけじゃないと判明した。というのは、ほかならぬ自分の書いた 2005年 2月 15日付「愛称のすべり具合」という記事に、次のような記述があることに気付いたのである。

それから最近では、 道路公団が ETC のことを「Eテック」なんて呼ばせたかったようだが、これも見事にすべった。記憶にすら止まらない可能性が高い。

まあ、正確には「イーテック」と表記すべきだったのだが、本当に記憶にすら止まらなかったわけで、予言としては見事に当たっていたわけである。

 

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2024年1月25日

凍った池のワニは、人間より始末がいい

昨日は名神高速道路の関ヶ原付近の降雪により立ち往生が発生しているというニュースが流れ、「ああ、毎年の年中行事だなあ」と思いながら動画を眺めたら、年中行事どころではなく想像以上の積雪で、立ち往生が解消されたのは今日に入った午前 4時頃だったそうだ。

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地球温暖化とはいえ、寒い時はやはり寒い。とくに温暖化で空気中の水蒸気が増えているため、雪は多くなる傾向があるというから油断できない。そしてこの寒さは日本だけではなく、米国もかなりの寒波に襲われているという。

ノースカロライナ州にあるレジャー施設「スワンプ・パーク」では池の水面が凍ってしまい、ワニたちが辛うじて氷の上に鼻の先を突き出しながら生き延びていると、写真入りで伝えられた(参照)。こうした様子はこの施設だけでなく、全米各地で確認されているらしい(参照)。

これらのワニは決して死んでいるわけではない変温動物のワニは気温が下がると体温も低下し、一定の気温を下回るとブルメーションと呼ばれる冬眠に似た休眠状態に入るという。

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こうしたことはしょっちゅう起きるわけではないが、2021年の場合はもっとスゴかったらしい。上の写真は、2021年に撮影されたものである。

こうしてみると、ワニは人間より始末がいい。人間は高速道路上でスタックしてしまったら、水や食料を配布して除雪で救助してもらわなければ命が危なくなってしまう。

 

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2024年1月24日

10億円当たったと言われて 125万円払い込むって・・・

世の中には信じやすくて舞い上がりやすくて、しかも金払いのいい人がいて、妙な詐欺の被害に遭うのは大抵そんな人だ。能代市の 40代女性は「10億円当たった」というメッセージを受け取り、その金を受け取ろうとして、言われるまま 80回以上にわたり 125万円払い込んでしまった(参照)という。

この事件の発端は、スマホに「10億円が当たった」という URL 付きのメッセージが届いたことだという。こんな類いのアヤシ過ぎるメッセージは私にも時々届くが、当然にも即刻削除だ。

そんなスパム・メールに添付された URL なんてアブナ過ぎだから、決してクリックしちゃいけない。ところが今回のニュースになってしまった女性はすっかり信じてしまい、添付の URL をクリックしてアヤシいサイトにアクセスしたらしいのだ。そもそもこの時点で昨今の常識を知らなすぎだ。

こうして「10億円受け取るための手続き費用」として指示されるままに、コンビニから電子マネーを送金してしまったという。80回以上で 125万円というのは、1回平均約 15,000円ってことだろう。

そもそも「手続き費用として 15,000円送れ」ということからして変なのに、延々と 80回以上も繰り返して(3ヶ月ぐらいかかっただろう)ようやく「おかしい」と気付くのはいくらなんでも「遅すぎ」だ。この人、絵に描いたような「信じやすくて舞い上がりやすくて、しかも金払いのいい人」である。

問題は、この女性が 125万円ぐらいは「軽い気持ち」で払い込むことができたのか、あるいは「10億円もらうためなら」と、なけなしの金を使い果たしてしまったのかということである。さらに最悪なのは、すぐに返済できると思って借金までしたなんてケースだ。

ただ「10億円もらってすぐに返すから」なんて言って借金を申し込んだりしたら、確実に「気は確かか?」とたしなめられるだろうから、手持ちの金だったと考えるのが自然だろう。せめて「そんなの、手持ちのホンの一部よ」ってなことだったら、少しは救われるのだが。

それにしても、こんなような「信じやすくて舞い上がりやすくて、金払いのいい人」が現実に存在するからこそ、詐欺メールはなくならないんだろうなあ(・・・と呟き、遠くを見つめて溜息をつく)。

 

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2024年1月23日

「ホルモン」と「放るもん」を巡る冒険

火星うなぎくらげ さんという方が「ホルモン買ったらまさかの人間まで入ってた」という tweet をしておいでだ。「人間まで」というのは、「佐藤」(多分「砂糖」の誤変換)のことだろう。

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ただ私としては、添えられた写真の方に大きなインパクトを感じてしまった。これまで「ホルモン」というものに関する明確なイメージをもっていなかったので、「ホルモンって、こういうものだったのか!」と初めて納得したのである。

じゃりン子チエ」というマンガがあって、このチエちゃんちの家業が「ホルモン焼き屋」なのだが、私はこのマンガのファンのくせにずっと「ホルモン」というのがどんなものなのか、きちんとわかっていなかった。まさか内分泌系の「副腎皮質ホルモン」とかを抽出して焼いたってわけじゃないだろうし。

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その昔、雑誌か何かに「牛や豚の内臓のこと」と書いてあったのだが、それだけではぼんやりとしかわからない。「ホルモン焼き」という名称は関西でよく見聞きするが、関東や東北ではあまり馴染みがないし、私はいつの頃からか肉を食わなくなったので、ますますわからないままできたのである。

ところが今回、火星うなぎくらげ さんの tweet と、添えられた自己レスの写真を見て「へえ、こういうものだったのか!」と初めて「ホルモン」というものの正体を見たような気になってしまった。なにしろ「原材料名」として「牛小腸・大腸」と明記してあるのだから、間違いない。

さらに「ホルモン焼き」でググっても、最近はいろいろな画像が豊富に検索されるようになっていることに驚いた。こんな感じである。大阪の道頓堀辺りを歩けば「ホルモン」という看板だらけなのだから、こんなに豊富なこなし方があるのも不思議ではない。

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ちなみに何でまた牛や豚の内臓を「ホルモン」と言うようになったのかは、だいぶ前に関西弁の「放るもん(捨てるもの)」から来たというのを聞いたことがある。ただ私の直感としては、この説はできすぎで、ちょっと眉に唾付けて聞いとく方がいいという気がしていた。

改めて調べ直してみると、「語源由来辞典」というサイトに次のようにある(参照)。

牛豚の内臓の「ホルモン」の語源には、関西弁で「捨てる物」を意味する「ほおるもん(放る物)」に由来する説。

生理的物質の「ホルモン(Hormon)」にあやかり、栄養豊富な内臓を食べ、活力を与えるイメージで名づけられたとする説がある。

かつては、関西弁の「ほおるもん」の説が有力とされていた。

しかし、戦前には、牛や豚の内臓以外に、スッポンなどのスタミナ料理も「ホルモン料理」と呼ばれていたことが分かってきた。

そのため、現代では生理的物質の「ホルモン」に由来する説が有力と考えられている。

これに関しては Wikipedia の「ホルモン焼き」の項にも同様の説明があるので、納得しておこう。やっぱり「放るもん」は後付けの洒落だよね。

 

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2024年1月22日

珠洲原発建設計画、中止になっていて本当によかった

東京新聞が本日付で ”「珠洲原発があったら…もっと悲惨だった」 能登半島地震で孤立した集落、原発反対を訴えた僧侶の実感” という記事を伝えている。インタビューに応えているのは、原発反対運動の中心的存在だった地元の僧侶、塚本真如(まこと)さん(78)だ。

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まず、珠洲原発がどんな計画だったかを、東京新聞の記事から引用しておこう。

関西と中部、北陸の電力 3社が 1976年に構想を発表した。関電が高屋地区に、中部電が寺家(じけ)地区にそれぞれ 100万キロワット級の大型原発を建てる計画だったが、住民らが反対運動を展開。電力需要の伸び悩みもあり、2003年に凍結された。

というわけで、当初の計画では高屋地区と寺家地区の 2箇所に大型原発を建設する予定だったわけだ。仮に計画通りに 2つの原発ができていたとしたら、能登半島は今回の地震でさらに悲惨なことになっていた可能性が高い。

塚本さんのお寺「円龍寺」は原発計画のあった高屋地区にあるのだが、本堂は無事でも自宅の居間は写真のようにすっかり潰れてしまったという。下敷きになった妻の詠子さんを助け出せたのは、不幸中の幸いだった。

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このような災害が起き、しかも海岸の地盤が隆起して地形が変わってしまうほどになった地域に原発なんかがあったら、どんなことになっていたかわからない。原発の避難計画に詳しい環境経済研究所の上岡直見代表は、記事中で次のように語っている。

今回の地震で珠洲原発予定地は地盤が数メートル隆起した。原発があったら、配管などが壊れて冷却が全くできず大事故となり、逃げられない住民は福島原発事故以上に被ばくした可能性は否定はできない。

珠洲原発建設計画が中止になっていて本当に良かったというほかない。さらに言えば、地震国の日本で原発を建設するということ自体が危険すぎるのである。とくに半島の突端に造ったりしたら、何かあった場合の対策ができなくなってしまう可能性が高いじゃないか。

まったくもって原発は造らないに限るし、造ってしまっても稼働しない方がいい。

 

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2024年1月21日

日本アルプスと、越後山脈、奥羽山脈の鉄壁ガード

走る人参(気象予報士)さんという方が「日本アルプスガード 強すぎる」という tweet をしておられる。下の図を見るだけでも関東が日本アルプスの鉄壁のガードによって雪雲から守られていることがわかるが、クリックしてオリジナル記事に飛ぶと、動画効果でさらに納得させられる。

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紹介されているのは、今月 18日午前 8時 15分から翌 19日午前 5時 15分までの 21時間の雲の流れの動画だ。西から日本列島に押し寄せてくる雲が北アルプス(飛騨山脈)から中央アルプス(木曽山脈)、南アルプス(赤石山脈)の山々にせき止められ、関東にはほとんど流れ込んでこない。

ただ、走る人参(気象予報士)さんは日本アルプスに注目するあまり、その北の方のことには触れていない。東北生まれの私の実感からすると、越後山脈奥羽山脈のガードもかなりのものである。下の図は nippon.com の「奥羽・越後山脈が北日本に豪雪をもたらす:歴代積雪ランキング」にある地図だ。

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地図上の赤いポイントは歴代積雪ランキングに記される地点(すべて積雪 3m以上)だが、越後山脈と奥羽山脈の西側に集中しているのが一目でわかる。とくに新潟県が多く、雪雲が越後山脈によって搾り取られた結果、北関東に空っ風が吹くというメカニズムが一目瞭然だ。

なお私としては、越後山脈の南で谷川岳を主峰とする三国山脈も一応雪のガードに加えておきたいところだ。この名の由来は、越後、信濃、上野の 3つの国を隔てる山脈ということで、ここを境に自然や気候ばかりでなく文化習俗もかなり異なるというのが、行ってみるとよくわかる。

ちなみに私は東北日本海側庄内の出身で、妻は奥羽山脈で隔てられた太平洋側の仙台出身だ。一口に東北といっても日本海側と太平洋側では冬の様相がまったく異なり、私は地吹雪に吹かれて育ったのだが、妻は雪、とくに吹雪に関する実感をほとんど持っていない。

そのため妻が初めて冬の酒田を訪れた時には、猛烈な季節風に吹かれてアイスバーンの上を棒立ちのままスルスルと流されるという恐怖を味わったのだった。その詳細は こちら

というわけで、関東を始めとする太平洋側の人間にとっての日本アルプスや越後山脈、奥羽山脈、三国山脈は「ガード」なのだが、日本海側の人間にしてみれば「雪雲の搾り取り機」みたいなことになっているわけだ。

高校まで雪国で育ち、それ以後は関東で暮らしている身として、このあたりの「不公平感」はしみじみと感じてしまうところである。

 

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2024年1月20日

自民党の派閥に関するゴチャゴチャ

自民党ではパーティ券収入のキックバックから発した問題が派閥の弊害にまで及んでしまい、安倍派、岸田派、二階派が解散を表明するに至ったわけだが、一方で麻生派は「存続」という意向と TBS が伝えている(参照)。足並み揃えて派閥解散になるのかと思ったが、どうやらそう簡単には運ばないようだ。

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自民党が自ら「派閥をなくす」と言い出したのは今回が初めてではない。35年前のリクルート事件で政治資金問題が取り沙汰された時にも、自民党は自ら「政治改革大綱」なんて文書の中で「派閥解消」を宣言していた。私はそれをはっきりと覚えているが、結局ウヤムヤになっていたわけである。

そんなことがあるので、今回も「派閥解散」のニュースが伝えられる度に、個人的には「そんなに簡単に派閥をなくせるわけないだろう」と思っていた。派閥はたとえなくなったように見えても、そのうち必ず復活する。

そうした中で「派閥は解散しない」との意向を示した麻生太郎は、ある意味「正直」なものである。ファッション・センスは最悪だけどね。カウボーイがマフィアになったみたいな帽子を屋内でも取らないし。

ただ、こうして反対の意向が示された以上は、これまで「解散」を表明してきた三派はかえって「ウヤムヤ」にはできなくなってしまった。「じゃあ、解散は止めときましょう」では済まされない。

麻生派の意向を振り切ってでも「解散」に突き進むとしたら、「本当に『本当の解散』なんだよ!」と言わなければ格好がつかない。ただ、そうなると党内でかなりの軋轢になる。

いっそ足並み揃えて「派閥解散」にした方が、後でとぼけて復活させやすいのだろうが、麻生さん、余計なところで変な正直さを発揮して、話を面倒にしてしまっている。

 

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2024年1月19日

バスの本数がムチャクチャ減っている

今週は一泊二日で大急ぎの大阪出張をこなした。16日の水曜日に家を出たのが 16時で、新大阪のホテルにチェックインしたのが 21時である。そして 17日に帰宅したのが 21時半だ。ネックになるのは我が家から常磐線取手駅までの行き来で、バスを利用するほかないのである。

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20年はど前まで都心に勤務していた頃は、取手駅の近くに駐車場を借りて自家用車で往復していた。ところが独立して自宅で仕事を始めてからはその駐車場の契約を打ち切ったたため、以後は取手駅まで行く時(最近はつくばエクスプレスの守谷駅も使うが)はバスに頼るしかなくなってしまったのである。

ところが最近、このバスの運行本数が減ってしまっている。J-CAST ニュースが昨年秋に ”人手不足深刻で路線バスの減便・廃止が首都圏でも 「バス運転手を長年、ぞんざいに扱ったツケが来た」” というニュースを伝えているが、私の地元の路線バスも今年から減便されてしまった。

この辺りではバスは貴重な交通機関だから、運転手をぞんざいに扱うなんてことはないのだが、減ってしまったものはしょうがない。

先日私が帰宅するのに乗った取手駅 21時発のバスは、思いがけなく最終便だった。昨年まではもっと遅くまでの便があったのだが、今回は取手駅に着くのがもう少し遅かったら、タクシーの列に並んで高い深夜料金を払わなければならないところだった。

バスの運行本数が減った最大の理由はニュースにもあるように「運転手不足」らしい。そしてさらに私の地元ではバスの赤字運行が常態化していて、運行すればするほど赤字が膨らむのだから本数確保が難しくなるのは当然だ。

取手駅まで行くには、今でも朝晩のラッシュ時には 1時間に 3本程度の便が確保されているが、それ以外の時間帯はほとんど 1時間に 1本になってしまった。さらに 14時台なんて 1本もない。

公共交通機関を利用するためのハードルがこれまで以上に高くなってしまい、クルマを使う頻度がますます高まってしまいそうである。自分の最近の出張を思い返しても、東海道新幹線を使って名古屋以西に行く場合以外は、ほとんど自分でクルマを運転している。

この傾向は今後ますます強まってしまいそうだ。最近は山手線の駅の順番なんて、とんと忘れてしまったよ。

 

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2024年1月18日

自民党の支持率低下と「目白御殿」の焼失

JIJI.COM が「自民支持、過去最低の 14.6% 内閣支持は微増 18.6%」というニュースを伝えている。内閣支持率は前月比微増となったが、自民党支持率は「1960年 6月の調査開始以降で、野党だった期間を除き最低」を記録したというのである。

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画像に示されているグラフは自民党の支持率ではなく岸田内閣の支持、不支持の推移を表したものだが、とにかく一昨年の夏以後は低下傾向を示している。一時的にアップしたのは昨年の 5月に韓国やアフリカを歴訪したのがきっかけで、とにかくこの人、外向きの顔の方が強くて内向きは散々だ。

とくに昨年秋以後はガタガタで、内閣支持率は 20%を切っているし、自民党の支持率も 14.6%というのだからヒドいものである。

ところが、時期を同じくして発表された NHK の政党支持率調査結果では、自民党の支持率は 30.9% というじゃないか(参照)。時事通信調査の倍以上の支持率というのだから、「おいおい、一体どうなってるんだ?」と言いたくなる。

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個人的感覚では、NHK 調査の「100人中 30人が自民党支持」なんて、ちょっと信じられない気がする。まあ、支持政党が「特になし」というのが半分近くというのもかなり問題だが。

私は内閣支持率がムチャクチャに下がりまくった昨年秋、11月 11日の「岸田内閣の支持率低下を巡る冒険」という記事で、"これって、「岸田内閣の危機」というより「自民党の危機」と見る方がいいのかもしれない" と書いたが、こうした感覚は最近さらに強くなった。

とくにエポックメイキングな出来事となったのは、今年 1月 8日に田中角栄元首相の「目白御殿」が焼失したことである。

実は私は学生時代の 1970年代前半に高田馬場の炭屋(燃料店というより「炭屋」だった)でバイトをしていて、冬はあの近辺に灯油を配達しまくっていた。目白御殿というのも案外近くて、しょっちゅう近くを通り過ぎていたのだが、あの頃から「異様な威容」を誇っていたのを覚えている。

ただ、あの頃から既に半世紀以上経ったのだから、はっきり言ってかなり結構老朽化はしていたのだろう。焼け跡の骨組みなんかを見ても時代を感じさせる造りである。

昭和の自民党政治を動かしていた目白御殿があっさり燃えてなくなってしまったというのは、かなり象徴的な気がしてしまうのである。2024年という年が、古い骨組みの政治が燃え尽きていくスタートポイントになってくれればありがたいのだが、まあ、実際の動きは遅々たるものなのだろうね。

 

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2024年1月17日

大阪のホテルの朝食に、たこ焼きが踊る

大阪出張の仕事を終えて、新幹線で帰宅の途中である。昨日の夕方に家を出て夜の 10時過ぎにホテルに入り、今朝は早起きして仕事をこなしていたので、家に着いたらすぐに風呂に入って寝てしまいたい。そんなわけで、本日は新幹線車内からササッと簡単に更新させていただく。

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上の写真は、昨夜から泊まったホテルの朝食に出ていた「たこ焼き」である。客がそれぞれ好きなモノをとってテーブルで食べるというビュッフェ・スタイルなのだが、朝食メニューにたこ焼きがあるなんてさすが大阪である。

ただ考えてみれば、大阪のホテルにはこれまで何十回も泊まったことがあるが、朝食にたこ焼きが出てきたなんて、これが初めてだ。このホテルの朝食担当者は、よほどたこ焼きが好きなんだろうか。

で、今この写真をアップロードして、「しまった、ほんの 2〜3秒でいいから、動画に撮っとくんだった」と後悔しているところである。というのは、このたこ焼き器、ビミョーにプルプル振動していて、それに合わせて個々のたこ焼きがまるで踊っているようにコロコロと回転しているのだ。

この仕掛けで焦げ付かないようになっているのだろう。あるいは大阪では決して珍しくもなんともないのかもしれないが、私はこんなのは初めて見たのでちょっとだけ感動してしまい、しばらく見とれていたのだった。

ただ見とれていただけで、取って食べようという気にはならない。トレーに取るのは、いつもの朝食らしいメニューばかりである。そして見ていると、周囲の宿泊客もそんな感じで、たこ焼きを取って自分のトレーに乗せる客なんて一人もいない。

たこ焼きはただ妙に可愛らしくプルプル振動しながら、いつまでも空しく回転しているばかりなのだった。生粋の大阪人の多くは、朝食にたこ焼きが出ていたら喜んで食べるのかなあ。

 

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2024年1月16日

人口の大都市集中と、地方の老齢化

地面さんという方の tweet に「横浜市より人口の少ない府県」というちょっと衝撃的なのがある。横浜市より人口の少ない府県を赤く塗りつぶしているのだが、なにしろ日本列島のほとんどが赤い。

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都道府県市町村ランキングデータというサイトによれば、横浜市の人口は今年 1月 1日現在の推定で 3,771,766人とされている。東京 23区を別とすれば日本最大の都市だ。

そして全国の都道府県でこの横浜市より人口が多いのは、当の横浜市のある神奈川県と、さすがに面積でかせいでいる北海道、そして東京都、埼玉県、千葉県、愛知県、大阪府、兵庫県、福岡県の 9都道府県だけだ。日本全国 47都道府県の約 2割しかなく、大都市圏への人口集中がわかる地図である。

ただ、横浜市は人口が多すぎて、ちょっとハードルが高すぎるかもしれない。試しに横浜市のすぐ隣で人口が半分以下の川崎市(1,545,604人)を基準としてみると、それを上回るのはランキング 24位の鹿児島県まで広がる。とはいうものの、残りの 23県は川崎市の人口にも及ばないということだ。

さらに千葉市(人口 979,532人)より人口の少ない県、つまり人口が 100万人に満たない県というのも香川県、秋田県、和歌山県、山梨県、佐賀県、福井県、徳島県、高知県、島根県、鳥取県の 10県ある。

ちなみに私の生まれた山形県は辛うじて百万超えの 1,026,228人だが、私が中学校に通っていた頃までは 130万人を越えていたと記憶しているから、今のさいたま市の人口より多かったはずだ。つまりほぼ半世紀で 30万人以上減ったということで、これでは 100万人を割るのも時間の問題だ。

最も人口が少ないのは山陰の島根県(649,235人)と鳥取県(537,318人)。鳥取県の人口は東京の八王子市(587,396人)より少ないし、この 2県の人口を足してもすぐ南にある広島市(1,185,505人)に及ばないのだから、大変な格差だ。

日本全国で若年層が大都市圏に移動している。能登半島地震のニュースをみても避難所は老人が多いし、私の住んでいるつくばも一応は東京への通勤圏と言われているのだが、最近では町内が老人だらけになってしまった。都会に出ると、「ああ、日本にも若者がいたんだ!」と嬉しくなるほどである。

人口が少なくなるというだけなら、日本より人口の少ない国はいくらでもあるからいいのだが、問題は高齢化なのだろう。いや、「老齢化」という方が実態に即しているか。

 

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2024年1月15日

日本式日付表示順「年-月-日」の特殊性と合理性

「【海外の反応】パンドラの憂鬱」というサイトに "海外「日本式が一番合理的だ!」 日本の日付の表記が世界的に特殊過ぎると話題に" という記事がある。日付の表記では日本式の表示順が、世界的には極めて特殊だが、実は最も合理的というものだ。

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国際的な日付表示の順番は、たとえば 2023年 12月 31日だったら、次のようになる。

欧州式: 31/12/2023 (日-月-年)
米国式: 12/31/2023 (月-日-年)

これに対して、日本では "2023/12/31" のように「年-月-日」(大→小)というコンセプトだが、実はこれ、国際的には極めて希なスタイルのようなのである。

昔、英国に本拠を置く国際団体の日本支部に勤務していた時は、国際的なメールのやり取りでの日付表記は欧州式の「日-月-年」だった。もっとも "31/12/2023" なんて表記ではなく、"31 Dec. 2023" というスタイルがスタンダードだったと記憶している。

この頃の習慣が身についてしまったため、しゃべる英語は米国式のくせに英文での日付表記だけは今でも欧州式だ。”Dec. 31 2023” なんて書くと、単なる気分の問題だが体がむず痒くなってしまうのである。慣れというのは恐ろしい。

もっとも、日本語で書くときはもちろん日本式で「2023年 12月 31日」というように書く。体の中にダブルスタンダードが存在しているわけだ。

ただ「国際標準化機構(ISO)」の国際規格「ISO 8601」では、大→小の順序(big-endian ビッグ・エンディアン)が採用されている。嬉しいことに日本式なわけで、例えば 「2022年 9月 4日」は "2022-09-04"(拡張形式)、あるいは "20220904"(基本形式)と表記される。

冒頭で紹介した記事の結びにも次のように書かれており、納得するほかない。

例えば03/12/2024と書いた場合、2024年の3月12日なのか、それとも12月3日なのか、アメリカとヨーロッパとの間で混乱が生じるので、やはり国際規格としては「日本式」が妥当ですかね。

今年の 10月 10日頃に "10/09/2024" なんて日付表記を見たら、さらに混乱するだろう。先に触れた国際団体で "10 Sep. 2024" 式の表記としていたのは、米国とのやり取りでの混乱を避ける意味もあったと思う。しかし考えてみれば、日本式なら単なる数字表記にしても間違えようがない。

というわけで、私もファイルの整理などでは「大→小」方式を採用している。試しにこの記事の上の方の画像にマウスポインターを合わせれば、"240115" というファイルネームが表示されるはずだ。

言うまでもなく「2024年 1月 15日の画像」というココロで、ありがたいことに 2099年より先まで生きてしまう心配はないから、西暦は下の 2ケタだけで済ませている。

 

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2024年1月14日

「100万分の1の確率」と、個々人の感性の問題

Gigazine の昨日付記事に ”「100万分の1の確率」は実際にはどれくらいの確率なのか?” というのがある。「何をアホなことを。100万分の 1の確率といったら、100万分の 1に決まってるじゃないか」と思ったのだが、この記事の趣旨は別のところにあるらしい。

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英語では "a million chance" という表現が度々使われるらしい。「100万分の1の確率(でしかない)」といった意味だが、あくまでもざっとしたカジュアルな表現で、決して厳密な計算をして言っているわけじゃない。

この記事のポイントは、カリフォルニア大学バークレー校統計局が「じゃあ、その『100万分の1の確率』って、例えばどんなことなのか」というのをきちんとした計算で突き詰めたということだ。なるほど、おもしろいといえばおもしろい。

ちなみに上の画像は「コイントス」をしているところである。この例で言えば「100万分の1の確率」というのは、「20回連続して同じ面が出る」というほどのものなのだそうだ。

コイントスで表が出るか裏が出るかというのは、2分の1の確率である。この確率で 3〜4回続けて同じ面が出るのはそれほど珍しいことじゃないが、それ以上となると加速度的に困難になるのだね。

ただ「20回連続」というのを「とんでもない回数」とみるか「案外少ない回数」とみるかは、個々人の感性によるだろう。例えば「100万ドル」(最近の相場で言えば、約 1億5,000万円)という金額について「到底無理」と思ってしまうか、「何とかなる」と思えるかみたいなものだ。

ちなみに「100万分の1の確率」というのは、ほかにこんなようなことが挙げられている。

  • 宝くじのパワーボールを 1年間毎週 6枚のチケットを購入したら 1等が当選する確率
  • 50分以内にヘイワード断層で発生した地震がカリフォルニア大学バークレー校に影響する確率
  • アメリカで今後生まれる 24人の赤ちゃんのうちの 1人が大統領になる確率 

さらに、「公式スキー場に 1回訪問してスノーボード事故によって死亡する確率」「カリフォルニアで 300kmの自動車旅行中に死亡する確率」というのも「100万分の1の確率」なんだそうだ。これでゾッとするか安心するかも、やっぱり個々人の感性なんだろう。

そんな意味では、細かいことは気にせずに呑気に暮らすのが精神衛生には一番なのかもしれない。

 

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2024年1月13日

最初から終わった後まで残念だった「牡蠣フェス」

一昨日夜あたりから「牡蠣フェスで食中毒」というニュースが目立ち始め、他ならぬ自分が昨年 11月 30日に ”牡蠣の晴れ舞台「牡蠣フェス」の残念さ加減” という記事を書いていたことを思い出した。

この記事には らむねさんが「ありゃりゃ、takさん、行かんで正解だったようですよ」と、食中毒発生を告げるニュースの URL 付きでコメントしてくれている。本当に行かなくてよかったよ。

このイベント、私の記事では「1月 7日〜9日の 3日間」ということになっているが、ニュースでは「1月 6日~8日」ということになっている。確認したところ、私の記事で参照したのは昨年のイベント情報だったとわかった。

こちらとしてはこれを報じるニュースでのリンクに基づいて記事を書いたのだから、主催者側のパブリシティがいい加減で残念なものだったとしか思われない。さらに今回の食中毒事件に関する「お詫び」のテキストも、残念といえばちょっと残念だ。

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冒頭に ”このたび「牡蠣のバター醤油」ブースにおいて加熱不足による食中毒が発生したと思われ・・・” とあるが、「ブースにおいて発生」したのは「食中毒」ではなく「食中毒の原因」である。ブースでいきなり食中毒そのもの(嘔吐や下痢)が発生しちゃったら、汚くてしょうがない。

さらに言えば冒頭で原因を「加熱不足」と特定しているのだから、文末の「感染者数、原因などを調査中です」というのも矛盾である。これではこの「お詫びとお知らせ」の内容そのものが信頼できなくなってしまう。余計なお世話だが勝手に添削させてもらえば、下のようになるだろう。

このたび「牡蠣のバター醤油」ブースにおける加熱不足が原因とみられる食中毒が発生したことを受け、現在感染者数などの詳細を調査しております。

野外における食べ物のイベントに行くときは、その広報の内容をしっかりチェックして、「残念」なポイントが目立ったら避ける方がよさそうだ。いい加減な広報は、運営体制のいい加減さを物語るから。

とにかくこのイベントは初めから終わりまで、いや、終わった後まで「残念」なものだったわけだ。

 

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2024年1月12日

岸田首相は「鈍感力」というものに恵まれているらしい

昨日の記事ではスギ花粉症が早くから出てしまうことに関して「こういうことは鈍感な方がずっといい」と書いた。ところが間の良すぎることに、その直後に ”岸田首相、ここにきて「鈍感力」で逃げ切りか・・・パーティー裏金は自民党ではなく「安倍派の問題」” なんていう記事を見つけて驚いてしまった。

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岸田内閣の支持率というのは、2021年秋の発足以来上がったり下がったりを繰り返している。発足直後はほぼ 50%内外で推移していたのだが、翌年夏を境に急に下がり始めた。

私は 2022年 9月 19日付 ”岸田内閣の支持率が、やたら落ちてるようで” という記事で、支持率低下の要因は安倍暗殺事件の影響で「自民党と統一教会の癒着」が注目されたことと指摘している。

ところが 2023年 5月には広島サミットの成功もあって支持率が急上昇した。この年の 5月 28日に私は "岸田首相、最近は「無双」なんだそうだよ" という記事まで書いている。

菅前首相に比べれば発言の意味がちゃんと通じるというだけでも大変な違いだし、サミットで各国首脳と直接英語で交流している姿も結構頼もしく見えた。この人、案外外向きの姿で点数稼ぎのできる人である。

ここでせっかく点数が上がったのに、夏を過ぎて世間の視線が内向きになるとこの人のメリットは見えにくくなる。秋以後の支持率は下がる一方で、最近は 30%を切ってしまっている。

私は昨年 11月 11日の "岸田内閣の支持率低下を巡る冒険" という記事で、私はこんなようなことを書いた。

  • 岸田首相は直接的にはこれといった大失点がないのに支持率だけはどんどん下がるというのは、「不思議な現象」である。
  • 突然ブチ切れたりされる心配もなさそうで、コワくもなんともないから、世間的には悪口を言いやすい。

確かにこの人、少なくとも悪いことはしていないし、ヒドい大失態もない。今問題になっている「パーティ裏金問題」は安倍派の問題なのだから、「そんなことで自分が責められるのは不本意だ」と思っているに違いない。

さらに周囲から「突然ブチ切れたりされる心配もなさそう」に見えるということは、裏を返せば「鈍感力」というものには恵まれているということだ。首相を続けて周り中から責められるのがほとほと嫌になり、「だったら辞めてやる!」ということにはなりにくい。

今回の裏金問題で主流派の実力者たちは表舞台に立ちにくくなってしまったから、岸田氏の代わりは見つけにくい。鈍感力さえ発揮すれば首相の地位を守り続けることはできる。

ただ自民党という政党まで鈍感に見えてしまったら、次の選挙は大変だろう。

 

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2024年1月11日

スギ花粉がもう飛んでるらしい

Weather News に「千葉市でスギ花粉の飛散を確認  関東は既に 4割の人に症状」という記事があるのに気付き、「おいおい、もうかよ!」と言いたくなってしまった。いくらなんでも、まだ年が明けたばかりじゃないか。

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確かに今週初めまで 1月早々にしては妙に暖かい日が続いて、クシャミと鼻水が多いみたいな気がしていた。とはいえ、まさか既にあの(本当に「あの」と付けたくなってしまう)「スギ花粉アレルギー」が始まっているのだとは夢にも思っていなかったよ。

Weather News によれば 1月 8日時点で、関東や東海で約 4割の人に花粉症の症状が現れているというのである(参照)。そういえば、昨日出張で福島県にいた時は、とくに気にならなかった。さすがに東北ではまだスギ花粉の飛散がそれほどでもないようなのだ。

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とはいえ、上のグラフを見れば東北でも 17%の人が既に花粉を感じているというじゃないか。私よりもっと敏感なアレルギーの人がいるのだね、気の毒に。こういうことは鈍感な方がずっといい。

ちなみに今日は、各地でこの冬一番のの冷え込みになったらしい。おかげでクシャミも鼻水もそれほどではない。寒さで震える方を取るかクシャミと鼻水に悩まされる方を取るかという、あまりありがたくないトレードオフになってしまっている。

この分だと、来月になればかなり暖かい日が続くようになるのだろう。花粉症対策をしっかりとっておかなければ。

 

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2024年1月10日

今日は強行軍の日帰り出張なので

出張で郡山に向かっている。今日は強行軍で日帰りとなるので、まとまった記事を書いている時間がないと思う。ということで道中での細切れアップロードということにしたい。現在午前 11時前。とりあえず、ちょっと早めの昼食をとっている磐越道阿武隈高原サービスエリアでのアップロードである。

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日陰には雪が解け残っている。ただ今日のところは、空は曇り空でも雪にはならずに済みそうだ。続きはまた後ほど。


午後 3時半を過ぎたところ。もっと時間がかかると思っていたのだが、先方が用意周到に整えてくれていたため、用件はかなりサクサクと運んで一段落となった。ありがたい。

これから帰路につく。案外早く帰宅できそうだ。続きはまた後ほど。


磐越道を走ってトイレ休憩に寄ったパーキングエリア、「差塩」と書いて何と読むのかをいつも忘れてしまい、看板文字の下に添えられたローマ字表記を見る度に「ああ、そうだった!」となってしまう。これで「さいそ」と読むのだよね。

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見事なまでの音位転換だ。いやはや。


午後 6時半を過ぎたところだが、途中のココ壱で海老カレーを食べている。昼食が早かったので腹が空いてしまったのだ。

ちなみに、この時期に福島県に行ったら当然の如く地震の話になる。2011年の東日本大震災での福島の被害は、原発事故での強制避難だった。今は避難先に根付いてしまい、浜通りの家に戻る意思のなくなった人も多いという。福島県の人口減少はかなり目立つようだ。

そして宮城県での人的被害の多くは津波によるものだった。私の妻の弟嫁の家族も津波で亡くなった(参照)。そして今回の地震での人的被害の多くは、倒壊した建物での圧死のようなのである。ニュース画像でみる限り、伝統的な木造日本家屋の多くが見る影もなく潰れてしまっている。

最初の震度 5 程度の揺れで家から脱出しておけば助かった人もいただろうが、そのまま留まり、直後に襲った震度 7 の揺れで家の下敷きになったケースが多いようだ。本当にお気の毒である。

日本に住んでいる限り地震から逃れることは難しいのだから、遭遇した時はしっかり判断して生き延びようと語り合って来た。


午後 7時 40分、家に辿り着いた。途中の食事休憩を除いて、往復合わせて 7時間以上運転していたが、まあ、なんとかなっている。自分自身の体力に感謝しておこう。

後は風呂に入って『和歌ログ』を更新し、ベッドに入ろうと思う。

 

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2024年1月 9日

「グリコ・森永事件」が起きた 40年前って・・・

りうのすけさんという方が「引き出しの中から 40年前の POP が発掘された」と、画像付きの tweet をしておいでだ。POP には「グリコ製品の報道に基づきグリコ製品を一時、売り場より撤去させていただきます。ー店長ー」と、一世を風靡した丸文字で書かれている。

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「これとセットで」として添えられた画像もまたいい。

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40年前でグリコ、森永関連と言ったら、1984年から翌 85年にかけて阪神間で起きた一連の企業脅迫事件「グリコ・森永事件」が、犯人像とされた「キツネ目の男」(下の画像)とのセットで思い出される。この事件、ついに未解決のまま 2000年に時効になってしまった。

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と、ここまで書いたが、これは 40年前の事件をあまりご存じない若い読者のための注釈みたいなもので、実は私個人としてもグリコや森永のお菓子なんてほとんど食べないこともあり、事件そのものにはあまり興味を抱かなかった。ただ私が今回注目したのは、りうのすけさんご本人の次のようなコメントである。

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「POPは手書きの原稿をコピーや簡易印刷(リソグラフ)したものが主流でした」という記述に、「そうそう、そうだったよねぇ!」と膝を打ちたくなった。確かに当時はワープロ専用機でさえそれほど普及しておらず、手書き原稿を FAX で送れるというだけで画期的と思われていた時代である。

当時、私は 30歳を過ぎたばかりで、企業の中では中堅に近い若手。1985〜86年頃からいち早くワープロ専用機の OASYS LITE を自前で購入して使っていた(参照)。会社は買ってくれなかったのでね。

下の写真のような A4 対応の簡便な熱転写式インクリボンのプリンター付きで、要するに「書いて印刷する」ためのものである。写真で白く見えるのは液晶画面なんかじゃなくプリント中の A4紙で、インターフェイスは、この写真ではキーボードの上に申し訳程度に付いている小さな液晶画面のみ。

ハードディスクなんて別世界のもので、作成した文書は 3.5インチのフロッピー・ディスクに保存する以外になく、通信するにはプリントアウトしたものを FAX で送るしかない。まるで原始時代である。

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私としては、ワープロで書いた原稿を MS-DOS テキストに変換して「パソコン通信」(当時はそう称されていた)で送稿したいと希望したのだが、「そんなもの送られても、誰も受け取れない」という理由で会社に却下された。当時は本当に「FAX さえあれば十分以上」という時代だった。

PC が本格的に普及しだしたのは Windows 95 という OS が発表されてからだから、「グリコ・森永事件」の 10年後のことである。そしてインターネットが当たり前に使われるようになったのは、さらに 5年後、Windows 2000 が世に出てからだった。この事件に時効が成立した後のことである。

40年前にインターネットが普及していたら一般からの草の根情報が豊富に上がってきて、グリコ・森永事件もお蔵入りにならずに済んだかもしれないなんて思ってしまったよ。こうしたことの進歩って速いように見えても、振り返ってみると案外トロかったりするのだね。

 

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2024年1月 8日

「卒論代行」というのが当たり前になっているようだ

ブラブラブラウジングというサイトに ”卒論めんどくさいから「卒論代行業者」を利用した結果 wwwww” というスレッドがあるので驚いてしまい、「卒論代行業者」でググってみると、33,000件以上ヒットした(参照)。どうやら 1文字 3円というのが相場のようだ。

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このスレ主は代行費用として 6万円とられたと書いているから、1文字 3円なら 400字詰め原稿用紙換算で約 100枚ということになる。で、結果はどうなったのかというと、「一発でバレた模様 www 明日事務に呼び出されたンゴ....」ということだったようだ。

どうしてバレたのかに関しては、「安い所で頼むからコピペで済まされたんだろ」とか「お前以外にも卒論代行使った奴がいて内容モロかぶりだったんじゃね?」とか指摘されている。しかし実際のところは、提出した論文の内容がこのスレ主にしては「でき過ぎ」だったということもあるんじゃなかろうか。

自己レスからも窺われるようにスレ主の文章力はかなり低レベルで、初っぱなの「明日事務に呼び出された」からして時制がメチャクチャだ。フツーなら「翌日事務に呼び出された」だろうが、話の具合ではまだ行っていないようなので「明日来るよう事務に呼び出された」ということなのだろう。

率直に言わせてもらえば、この程度の文章力ではまともな指導もなく原稿用紙 100枚分の卒論がきちんと書けるとは思われない。一発でバレるのも仕方がない気がする。

ただ、ちょっと調べてみたところでは、代行業者に卒論を書いてもらう学生というのは決して少なくないようなのだ。ちょっと前だが、次のような tweet がバズったことがあるらしい(参照)。

いわゆる Fラン大学の学生さんから卒論の相談にのったことがあり、ゼミの半数以上が卒論代行に頼んでるから、普通に自力で書いて出したら落とされて卒業させてもらえない、しかし自分は卒論代行に頼むのは倫理的にいやだという話。

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いやはや、「ゼミの半数以上が卒論代行に頼んでる」というのも「自力で書いて出したら落とされて卒業させてもらえない」というのも、あまりにも情けない話である。ただ「いわゆる Fラン大学」の実態ってこんなことなのかもしれない。

要するに「卒論代行」というのは今はかなり当たり前になっていて、うまくやればバレずに済むということのようなのだね。

 

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2024年1月 7日

南海トラフ地震も迫ってると言うんだが

MBS 毎日放送が ”南海トラフで『ひずむ日本列島』活断層が集中する地域に大地震の足音迫る 4年前、能登半島の謎の地殻変動をGPS予測が察知していた” という、やたら気になる記事を伝えている。最新の研究によれば、南海トラフ地震は確実に間近まで迫っているのだそうだ。

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南海トラフ地震が起きたら高知県や大阪湾岸は大変なことになるらしいから、住む人はことさら気にしだしたら日頃の暮らしも安心して送れないだろう。来週大阪に出張する私としてもあまりいい気持ちじゃないから、このあたりの情報は接し方がビミョーに難しいよね。

ちなみに大阪万博なんて個人的には行きたいとすら思わないが、どうしても行きたかったら津波覚悟で行けばいい。主催者は中止する気がないようだから、せめて開催期間中は発生しないでもらいたいものである。

紹介した記事タイトルで一番気になるのは「4年前、能登半島の謎の地殻変動を GPS 予測が察知していた」という件だ、これに関して記事中では、石川県珠洲市のデータについて "衝撃的なデータを発見したのは「能登半島」だった" というサブタイトルでこう書かれている。

(京都大学・防災研究所 西村卓也准教授 去年 11月)
「国土地理院の GPS の観測点で、2020年の 12月からこの観測点を中心に変動が観測されていまして。だいたい 3cmくらい、2020年 12月から2021年 11月くらいまで隆起が観測されている場所です」

3cmという地盤の動きは、能登半島のような火山のない地域では通常では考えられない数値で、これに合わせるかのように、珠洲市周辺では 2021年1年間に震度1以上の有感地震が頻発したという。今になって考えれば、元日の大地震の前触れみたいなものだったと言えそうだ。

そしてこれと同じような兆候が、今、近畿地方の地盤に見られるのだそうだ。”昭和の南海地震前も、西日本で「直下型が相次ぎ発生」” というサブタイトルで書かれている内容も聞き捨てならない。

最近の話としても 2018年に大阪北部地震(マグニチュード 6.1)が起きているし、それ以上に 1995年の阪神・淡路大震災(マグニチュード 7.3)の記憶が生々しい。

とにかく南海トラフ地震は必ず来るものであり、それが迫っているというのだから、なかなか心穏やかではいられない。西日本にお住まいの方の幸運を祈るほかないが、それは別に西日本に限らず日本全体に言えることなんだろう。

 

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2024年1月 6日

「メンヘラ」って、ちょっと気になったのだが・・・

ネット上で時々「メンヘラ」という言葉に遭遇するのだが、Wikipedia によれば「何らかの精神疾患を抱えている人や、抱えていると思われる人を指すネットスラング」(参照)なんだそうだ。2ちゃんねるの「メンタルヘルス板」を省略した「メンヘル」という単語から派生したらしい。

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そのまま受け取ればモロに差別用語っぽい気さえするが、スラングってこのあたりのすり抜けにたけてるのかなあ。ちなみに「メンタルヘルス板」というのは、ググったところでは こちら で閲覧できる。

ただしこのサイト、トップページに「ここはメンタルヘルス(心の健康)に関する専門的な情報交換を目的とした掲示板です」とあるのに、中身をざっと見渡した限りでは専門的な情報なんてほとんど見当たらず、むしろかなりアヤシげなばかりである。

そしてこれは「5ちゃんねる」を名乗ってるので、Wikipedia のいう 「2ちゃんねる」との関連さえわからず、調べてみると こういうこと のようなのだ。どうでもいいところで結構ややこしくて、あまり深く突っ込んでみる気になれない。

そんなこんなで具体的なイメージがさっぱり湧かないので、手っ取り早く済まそうと画像検索でググってみると、上に示したような光景となった。左上しょっぱなは『すべての女子はメンヘラである』という本の表紙であるらしく、ほかも「お目々にお星様キラリ」の少女マンガ風イラストが一杯だ。

さらに近頃、トゲさんという女子の tweet が話題になったらしい。こんなようなものだ。

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「メンヘラ女子は男が作る」と言わんばかりだが、共感のコメントが結構付いている。ここまで来ると、メンヘラの主流は女子なのかと思ってしまいそうだ。

ところが一方では、「取り扱い注意、メンヘラ男の特徴は?」なんていう記事へのでっかいリンク・バナーも検索される。ただこれ、クリックしても記事の導入部分(?)しか表示されず、続きを読もうとしてもはぐらかされるばかりだ。メンヘラってなかなか核心には迫れないもののようなのである。

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そんなわけで、今回はメンヘラの玄関口にさえ到達できなかった。多分その方が幸せなのも知れないね。

 

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2024年1月 5日

Brother プリンターは、Wifi じゃなくケーブル接続で

一昨年の秋、インクジェット・プリンターを買い換えた。それまで EPSON の EP-840A を使っていたのだが、なにしろ 2011年発売という時代物なので、スピードがやたらトロかった。それで Brother の DCP-J926N という機種に変えたところ、かなりの快速でプリントされるじゃないか。

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それまでは Brother のレーザー・プリンターと EPSON のインクジェットの 2台体制で仕事をしていたのだが、新モデルのスピードは古いレーザー・プリンターと比べてもそれほど遜色ない。

「これなら、インクジェット 1台で十分じゃないか」と思うようになり、古いレーザー・プリンターは貰い手もないので押し入れの奥にしまいこんでしまった。おかげでデスク廻りがずいぶんスッキリして、快適に仕事できるようになったのだった。

ちょっと危惧していたカラーインクの消耗に関しては、EPSON よりもずっと長持ちする。EPSON は使っていない時でもしょっちゅう「ヘッドクリーニング」なんて動作が始まってインクを無駄遣いしていたのだが、Brother はそんなことがなく、経済的にもそれほどストレスがない。

こう書くといいことずくめのようだが、一つだけムッとくるほどの不満がある。それは Mac との Wifi 接続がやたら不安定なことだ。最初にしっかり接続設定してあるのに、プリンターを再起動するだけでオフラインになってしまい、上の画像のように Wifi 表示が「?」マーク付きになる。

こうなるとプリントできないので、その度にルーターのややこしい「暗号キー」をプリンターの小さな液晶画面で手入力し、接続を復活させなければならない。これは結構なストレスだ。

これでは堪らないので電源は入れっぱなしで使っているのだが、インターネット回線が不安定になると、やはり接続が死んでしまう。この正月は能登の大地震のせいか、やたらとネットが混んで回線が不安定なのですぐにオフラインになってしまい、その度に暗号キーの再入力を強いられる。

試しに「ブラザー プリンター Wifi 切れる」というキーワードでググってみたところ、同じような不満に関する相談や報告がこんなにどっさり 検索された。どうやら私のプリンターだけでなく、Brother のプリンターの Wifi 接続って、全般的にかなりお馬鹿なところがあるようなのだ。

ネット上で見つかる「対策」は「再起動してみろ」とか「純正のドライバーを使え」とかいうのがほとんどだが、そんなことでは解決できないのだよ。私はもちろん純正ドライバーを使ってるし、うかつに再起動なんかしたらまたオフラインになってしまう。

そういえば、前に使っていたレーザー・プリンター Brother JUSTIO HL-2270DW という機種も、カタログ上では「無線 LAN 接続可」となっているのだが、実際にはどうしてもつながらず、USB でケーブル接続していたことを思い出した。うむ、だったらしょうがない。またそれで行こうじゃないか。

押し入れの奥の JUSTIO からケーブル(USB A-B タイプケーブルってやつ)を外し、インクジェットの方に付け替えて有線接続に切り替えたところ、すぐにしっかり認識されてあの接続トラブル頻発から解放された。こんなことなら、初めからこれでやっとけばよかったよ。

というわけで、Brother のプリンターに関しては Wifi 接続ではなくケーブルで接続するのがオススメである。Brother さんが純正でケーブルを同梱してくれれば、初めからそれでつなぐんだがなあ。

 

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2024年1月 4日

SNS に溢れてる地震関連の虚偽情報

当ブログの 2日付「元日早々の大地震について」に、しょうえいさんという方がまさに現地からの生々しい情報をコメントしてくださっている。その中に「SNSの偽情報」という項目があり、「このような状況下でイタズラの投稿を出来る輩の神経に恐怖しました」とある。

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しょうえいさんは「地元の人ならすぐにわかる、ありえない番地割りや郵便番号」で、「建物の下敷きになっている」とか「家具に挟まれて動けない」といった助けを求める投稿がいくつもあると指摘しており、これに関しては多くのニュースでも注意が呼びかけられている(参照)。

このような救援活動に混乱をもたらすデタラメを投稿する動機を、日本経済新聞は次のように分析している(参照)。

偽情報の投稿者を分析すると、多くは X の有料アカウントであることが分かった。閲覧回数に応じ広告収益を受け取ることができ、虚偽と知りながら注目を集めやすい情報を流している可能性もある。

イーロン・マスクはこうした反則技に、何らかのペナルティを与えなければならないだろう。そうでなければ、ただでさえ下がりまくっている SNS としての価値がますます暴落してしまう(参照)。まあ、ポシャるのは勝手だからこちらとしては一向に構わないけど。

大災害に付きものの陰謀論も多い。今回の地震がユダヤ金融資本や日本の改憲派、あるいは中国と裏でつながってる黒幕による「人口地震」だというのである。なぜか「人工地震」よりこっちの表記の方が目立つぐらいなので、流行語大賞を差し上げたいぐらいなのだが。

しかしいくらユダヤ金融資本とかでも、これだけの大地震を人工的に(いや、人口的にか)度々起こしてたら、途方もない無駄遣いでとっくに破産してるよね。私だったら、もっと投資効率のいいことに金を使うがなあ。

さらに驚くべきことに(いや、この人に関しては別に驚くに値しないか)鳩山由紀夫・元首相もやっちゃってる。「気になるのは志賀原発で、爆発音がして変圧器の配管が破損して3500ℓの油が漏れて火災が起きた」という tweet だ(参照)。

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これに関して中日スポーツは ”鳩山由紀夫元首相「志賀原発で火災が起きた」と根拠不明情報をSNSで拡散、北陸電力は「発生してない」と発表” と報道している。この人、何かある度にトンチンカンなデマ情報を tweet をするクセがあるようで、ちょっと要注意人物だ。

 

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2024年1月 3日

「おみくじ」って、やっぱり「雰囲気のもの」なのだね

HUFFPOST に「おみくじの運勢の順番は?神社で結ぶのが正解?初詣前に知りたい【おみくじ豆知識】」という記事がある。”「吉と小吉、どっちの方が良い?」「神社に結ぶ?それとも持って帰る?」初詣前におさらいしておきたい、おみくじの豆知識を紹介します」” というサブタイトル付きだ。

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神社のおみくじについては、詳しいことはほとんど何も知らないで生きてきた。個人的には神社でおみくじ引くことなんてあまりないし、これまで「小吉」と「末吉」以外に遭遇した記憶がないから別にどうでもいいんだけどね。

おみくじの運勢というのは案外ややこしくて、記事には「一般的なおみくじには、次の 2パターンの順番があるといいます」とある。

  • パターン ①
    大吉 > 吉 > 中吉 > 小吉 > 末吉 > 凶 > 大凶

  • パターン ②
    大吉 > 中吉 > 小吉 > 吉 > 末吉 > 凶 > 大凶

「へえ!」ってなものである。はっきり言って、どちらもしっくりこない。

「大吉、中吉、小吉」があってそれとは別に「大でも中でも小でもない『吉』」があるというのが不自然で、単純な順番付けをするには無理がありすぎだよね。そんなことだから、「吉」が「中吉」より上だったり「小吉」より下だったりという混乱が生じてしまう。

それから「末吉」というのもわからない。辞書的には「おみくじで、あとになって開ける運のこと」 とある(参照)が、時間軸の異なるものを同列に並べて順番付けするのは理窟に合わないじゃないか。 

さらに ”「半吉」「平」「吉凶末分」「吉凶相交」など、珍しい吉凶が存在する神社もあります” というのだから、ますますわけがわからない。

多くの人は「吉凶相交」(「いいことも悪いこともある」ってことだろう)の日常を過ごしてるんだろうから、こう言っときさえすればほぼ間違いなく当たる。ところが「吉凶末分」(「いいことも悪いことも後になって分けられる」と解釈できる)となると、「おみくじ」の意味がなくなるだろう。

こう考えるとそもそもの話として、おみくじに書かれた「運勢」というものに順番を付けるということ自体が見当外れということになる。結局のところ、あまりこだわらずに「雰囲気のもの」(参照)と受け取っていればいいのだろう。

 


お知らせ


このブログサイトに「tak-shonai 年賀状ギャラリー」というのを作らせていただいた。これまで web 上で発表した年賀状を一挙に閲覧できるようにしたものである。

その年ごとの干支などに関するウンチクページにもリンクされるので、宜しければ下のバナーをクリックしてギャラリーに飛んでいただきたい。

Nycicon

 

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2024年1月 2日

元日早々の大地震について

元日早々、午後 4時過ぎの大地震には本当に驚いた。被災地の皆様には心からお見舞い申しあげ、少しでも早い復旧を祈る。

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昨日はいきなり iPhone がピッピッと鳴って地震警報が表示され、間もなく家がグラグラと揺れ始めた。つくば周辺の震度は 4と発表されたが、揺れている時間がかなり長かったこともあり、実感的にはもっとヤバく感じた。

ラジオをつけると石川県、富山県の震度が大きかったと告げられており、津波警報が出ているのですぐに逃げるよう、ほとんど叫ぶような声で呼びかけられている。すぐにテレビに切り替えたが、間もなく日が暮れてしまったため詳しい情報は伝わってこない。

昨夜の時点では死者が出たとは報じられなかったが、夜が明けてからラジオを点けると「死者は 5人」と言っている。「ああ、やっぱり犠牲者が出たのか」と思っているうちにその数はどんどん増え、4時過ぎには「少なくとも 34人」となった。おそらくもっと増えるだろう。

今回の地震の犠牲者のほとんどは津波ではなく、建物の倒壊によるもののようだ。それだけ揺れが大きかったということだろう。テレビのニュースを見てもビルが横倒しになっているほか、潰れてしまった家屋の映像が目立つ。12年前の東日本大震災でも、家屋の倒壊はここまでひどくなかった。

大地震と言えば私は 12歳で経験した新潟地震を思い出してしまうのだが、その時の震源地は新潟県と山形県の県境に近い日本海の栗島付近で、今回よりかなり北だった。それだけに山形県の庄内平野でもかなりの大揺れとなり、かなり恐ろしい体験をした(参照)。

地震というのは地震そのものによる被害だけでなく、その後に続く停電や断水で生活が困難になってしまうことも見逃せない。新潟地震の時は断水が 1ヶ月近く続いて、給水車の列に並ぶのが本当に大変だった。

今回は真冬の上に高齢化の進む地方ということもあり、避難生活や水の確保などは大変なことになるだろう。ボランティアによる応援は必須だ。

今はとにかく、復旧が進むことを祈るのみである。

【同日 追記】

死者数は 50名を超えたようだ(参照)。

【1月 4日 追記】

死者数は 84名となり、熊本地震の際の死者数を上回った。救出されていない行方不明者もいるというので、この数字はさらに増えそうだ。

それから、この記事にしょうえいさんが付けてくれたコメントに「海側の砂浜が大きく隆起したらしく、砂浜の幅が5倍くらいに広がっていました」とあるが、JIJI.COM が本日付で「海岸線、250メートル動く 輪島市の漁港付近 ― 東大など・能登地震」と報じ、このコメントを裏付けている。

海岸線が 250メートルも移動するという考えられないようなことが、実際に起きてしまったわけだ。

 

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2024年1月 1日

薔薇色の竜宮を見るために

謹賀新年。ついに 2024年になってしまった。「暫く〜ぅ」なんて卯年元旦の記事を書いたのがつい先日みたいな気がしているのだが、もう辰年になってしまったのだね。ということは、私は何と 6度目の年男ということなのだよ。

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前の辰年は  2012年だが、実はこの年は前年の秋に父が他界して喪中だったため、年賀状は公開していない。そしてその前の辰年は 2000年(平成 12年)で、「ミレニアム」(千年紀)なんて言葉が流行っていたなあ。

ところで今年はどんなデザインの年賀状にしようかと思い、自分の PC 内で素材を探してみたところ、何と 2012年の年賀状が見つかった。記憶を辿るとどうやら年男ということで力んでしまい、前年夏頃に早々と作ったものの、喪中でお蔵入りになっていたということのようだ。

そうなるとせっかく作ったものを眠らせておくのももったいなく思われてしまい、「2012」の部分だけ「2024」に書き換えて公開させていただくことにした。それが上の賀状で、あの世の父も喜んでくれるような気がする。先日十三回忌を済ませたばかり(参照)だしね。

薔薇の花のように見える「りゅう座銀河」というのは、25万光年の彼方にあるとされる。ただ、本当に今も「ある」のかどうかは、誰にもわからない。我々に見えているのは、この「りゅう座銀河」が 25万年前に発した光なのだから。

こうなると、「今、この時」というのがどういうことなのかさえもわからなくなる。考えようによっては、25万年を隔てた時間が、同じ空間に共存しているとも言えるのだろうが、そもそもそれが「同じ空間」なんて言えるのかどうかまで考えると、全てが茫漠としてしまう。

ここで急に日常的な時間軸に戻ると、父は享年 83歳で他界したのだが、亡くなる数年前から煙草を止めていた。私は煙草を止めて既に 50年近くになるし、かなり健康だから、父より長生きしてしまうかもしれない。そうなると、12年後に 84歳で 7度目の年男になってしまう。

やれやれ、もう一度辰年の年賀状デザインを考えなければならなくなる可能性は結構高い。12年なんて、25万年に比べれば「一瞬」みたいなものだ。

 

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