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2024年1月15日

日本式日付表示順「年-月-日」の特殊性と合理性

「【海外の反応】パンドラの憂鬱」というサイトに "海外「日本式が一番合理的だ!」 日本の日付の表記が世界的に特殊過ぎると話題に" という記事がある。日付の表記では日本式の表示順が、世界的には極めて特殊だが、実は最も合理的というものだ。

240115

国際的な日付表示の順番は、たとえば 2023年 12月 31日だったら、次のようになる。

欧州式: 31/12/2023 (日-月-年)
米国式: 12/31/2023 (月-日-年)

これに対して、日本では "2023/12/31" のように「年-月-日」(大→小)というコンセプトだが、実はこれ、国際的には極めて希なスタイルのようなのである。

昔、英国に本拠を置く国際団体の日本支部に勤務していた時は、国際的なメールのやり取りでの日付表記は欧州式の「日-月-年」だった。もっとも "31/12/2023" なんて表記ではなく、"31 Dec. 2023" というスタイルがスタンダードだったと記憶している。

この頃の習慣が身についてしまったため、しゃべる英語は米国式のくせに英文での日付表記だけは今でも欧州式だ。”Dec. 31 2023” なんて書くと、単なる気分の問題だが体がむず痒くなってしまうのである。慣れというのは恐ろしい。

もっとも、日本語で書くときはもちろん日本式で「2023年 12月 31日」というように書く。体の中にダブルスタンダードが存在しているわけだ。

ただ「国際標準化機構(ISO)」の国際規格「ISO 8601」では、大→小の順序(big-endian ビッグ・エンディアン)が採用されている。嬉しいことに日本式なわけで、例えば 「2022年 9月 4日」は "2022-09-04"(拡張形式)、あるいは "20220904"(基本形式)と表記される。

冒頭で紹介した記事の結びにも次のように書かれており、納得するほかない。

例えば03/12/2024と書いた場合、2024年の3月12日なのか、それとも12月3日なのか、アメリカとヨーロッパとの間で混乱が生じるので、やはり国際規格としては「日本式」が妥当ですかね。

今年の 10月 10日頃に "10/09/2024" なんて日付表記を見たら、さらに混乱するだろう。先に触れた国際団体で "10 Sep. 2024" 式の表記としていたのは、米国とのやり取りでの混乱を避ける意味もあったと思う。しかし考えてみれば、日本式なら単なる数字表記にしても間違えようがない。

というわけで、私もファイルの整理などでは「大→小」方式を採用している。試しにこの記事の上の方の画像にマウスポインターを合わせれば、"240115" というファイルネームが表示されるはずだ。

言うまでもなく「2024年 1月 15日の画像」というココロで、ありがたいことに 2099年より先まで生きてしまう心配はないから、西暦は下の 2ケタだけで済ませている。

 

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経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

海外製のオンラインゲームなどでは日本語化されていても日付表記が米国式、そのうえ西暦下2桁だったりして困ることが有ります。2012年11月10日が「11/10/12」ですからね。何度かイベントを逃したことが有ります(笑)

投稿: らむね | 2024年1月15日 12:27

らむね さん:

>2012年11月10日が「11/10/12」ですからね。何度かイベントを逃したことが有ります(笑)

うわぁ、こりゃ大変だ (^o^)

投稿: tak | 2024年1月15日 13:16

缶詰なんかの食品の賞味期限(…なのか消費期限なのかも定かではないですが)に関しても、外国産のものは悩むことがありますね。

投稿: きっしー | 2024年1月15日 16:51

きっしー さん:

それもありますね。さっさと食ってしまえばいいんですけど、もらい物なんかで食い忘れてたりすると、ありゃりゃ? となりますね。

投稿: tak | 2024年1月15日 18:24

外国産といえば 昔々頂いた台湾土産の(ちょっと高そうな)烏龍茶。
「いくら何でも10年も昔のものを頂いても、、、」と思ったら 民国歴(民国紀元--当時はまだ二桁)というオチでした。

投稿: Sam.Y | 2024年1月20日 16:20

Sam.Y さん:

恥ずかしながら、民国歴というのがあると初めて知りました。

民国 99年が、西暦 2010年なんですね。確かに 11年前に錯覚しちゃいます。

投稿: tak | 2024年1月20日 18:45

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