"The answer of your life style" というコピー
時々買い物で近所にあるイオンモールつくばというショッピングモールに行くことがあるのだが、そこに入っている "Meets Answer" という名のメンズウェア・ブティックの店先の文字が、前々から気になってしまっている。まあ、日本のブティック関係の英語表示がメチャクチャなのは元からではあるのだが。
まず "Meets Answer" という店名からして悩んでしまう。これって「何らかの回答に合致する何らか」みたいな、何らか尽くしの謎解きじみた意味なんだろうか。それにしても ”Meets the Answer" と言いたくなっちゃうよね。NHK の子ども番組も ”Meets the World” だし。
さらに気にかかってしまうのが、店名の下にある ”The answer of your life style” というキャッチコピーである。当事者としては「あなたのライフスタイルの回答」の英訳のつもりなんだろうが、「〜の」を簡単に "of" で済ますのは、日本人の陥りがちなところだ。
こうした場合の決まり文句として "the answer to ..." (参照)という決まり文句が体に染みついてるので、"the answer of..." だと、見ただけでむず痒くなってしまう。本来なら日本語でも「あなたのライフスタイルへの回答」だから、わかりそうなものだが。
一方 ”The answer of your life style” を文字通り受け取れば、「あなたのライフスタイル」の方が回答を出したというような意味合いになってしまう。しかし少なくとも私は、自分のライフスタイルでこんな感じの店構えを回答をした覚えはないがなあ。
「ライフスタイル」というのはもちろん "life style" でいいのだが、今っぽい感覚を訴求したい場合は "lifestyle" と続けてしまうことの方が多い気がしている。まあ、そんなことは ”answer of" に比べれば些細なことだけど。
「洋服屋の看板程度のことをいちいち気にする方がおかしい」と言われてしまいそうだが、世の中には文字を見たらつい読んでしまうという私みたいな人間も少なくないのだよ。そしてつい読んでしまった結果「ムズムズしちゃう」ってことも多いので、つくづく因果な体質である。
このブティックを運営しているのは JIN CORPORATION という会社らしいんだが、私はわざわざそこに電話して修正を促すほどマメで親切な男じゃないので、この「ムズムズ感」は "MORNING VIKING" (朝の北欧海賊)より少しはマシと諦め切れるまで、しばらく続いてしまうのだろうね。
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コメント
最近のことですが、外国人観光客が多い東京の観光地にあるコンビニの新装開店日の案内文の英文表記に ”20nd”とあるのが目に入ってしまいました。
20日と言いたいのでしょうけど、どうしたらこうなるのとムズムズしました。中学で習ってるはず。
投稿: ハマッコー | 2024年2月29日 01:33
ハマッコー さん:
いやはや、どう読むんでしょうね ^^;)
投稿: tak | 2024年2月29日 12:29