肉のようだけど肉じゃないものの存在意義って?
WIRED に「植物性代替肉のブームが終了。価格、排出量削減、そして味に立ちはだかる課題」という記事がある。。代替タンパク質を推進する非営利団体の Good Food Institute によれば、米国での植物性代替肉と海産物の売上が この 2年間で 13%減少したというのだ。
米国でベジタリアンが減ってしまっているのかと思ったが、実はそういうわけではないようだ。記事によれば 2018年から 21年の間に、米国における植物性の代替食品の総売上は 48億ドルから 74億ドルへと 50%以上の増加を見せたが、これはコロナウィルス感染症のパンデミックの影響らしい。
当時、パンデミックによる食肉処理場の閉鎖が相次いだため肉の供給が激減し、消費者は肉を使っていないハンバーガーやソーセージ、海産物を試すようになった。こうした事態を背景に、2020年には代替タンパク質業界に 31億ドルの投資資金が集中したと伝えられる(参照)。
しかしコロナ禍が収まってしまうと肉が元通り安定して供給されるようになったので、人々の多くは「本物の肉」に回帰したということのようなのである。「肉のようだけど肉じゃないモノ」では、満足できなかったわけで、31億ドルもの投資をした人たちには「お気の毒様」と言うほかない。
当ブログでも 2022年 6月 8日付で "「代替肉市場」が拡大しているらしいが" という記事を書いているのだが、これってやっぱり一時的な現象だったというわけだ。
ちなみに今世紀に入ってから肉をほとんど食わずに「ペスカテリアン」(魚介系は食う)となっている私は、この記事で次のように書いている。
だいぶ前から肉を食わなくなった私としては、「食いたいけど我慢してる」というわけでは決してないので、そうした「肉の代わりみたいなモノ」を買ってまで食いたいとは全然思わない。
周囲には「肉食を止めた」と宣言したものの、それなりに工夫して調理した「肉の代わり」みたいなものを食っているヒトもいる。肉を使ってないハンバーグとか、餃子みたいなものだ。
私としては、肉を止めたのならいっそ潔く「肉みたいなモノ」も止めとけばいいのにと思ってしまうんだがなあ。そんなの作るのは面倒くさいし。
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