花札の謎が解けた
日本独特のカードゲーム、花札だが、私は60年以上も不思議に思ってきたことがある。それは 1月の「松」、8月の「芒(すすき)」、12月の「桐」の札の絵が、どうしても「松」にも「芒」にも「桐」にも見えないということである。
他の札は、2月の「梅」でも 3月の「桜」でも 4月「藤」でも 5月の「菖蒲(あやめ)」でも、素直にそのように見える。しかし、「松」と「芒」と「桐」だけは、そうじゃないと思っていたのだ(参照)。
しかし、このほど調べてみて謎が解けた。解けてみれば「なぁるほど!」というようなことだ。
まず 1月の「松」である。誰が見ても「どうして、こんなサボテンみたいなのが松なんだ?」となるが、実はこれ「正月飾り」などにする「若松」の図案化のようなのだ(参照)。なるほど、門松だと下の左のようになり、玄関口などにぶら下げる若松だと、右のようになる。
花札の「松」は 1月の札だから、この「若松」を象徴化したデザインになったのだね。まあ、どうしても一見サボテンのように見えてしまうが、ここは一応納得しておこう。
次に 8月の「芒」だが、ただ黒くて丸い禿げ山みたいなのがあるだけなので、通称「ボーズ」なんて言われる。私も単なる禿げ山だと思っていたが、よく見ると黒い中にススキのような線があるではないか。うむ、確かにススキである。これまでこんなところまでしっかり見たことがないので気付かなかった。
最後は 12月の「桐」である。「桐箪笥」なんてものがあるぐらいだから、私は「桐」というのは木なのだとばかり思っていたが、実は草本なんだそうだ(参照)。道理で桐箪笥が軽いわけである。
そんなこともあって、花札の「桐」は花の部分を図案化してこんな草みたいな形になっているらしい。いやはや、調べてみるものである。
花札って、他の札はかなり具象的なデザインなのだが、「松」「芒」「桐」だけは妙に抽象的なのだね。
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コメント
ピンからキリまで、シカトなど、花札用語?博打用語の一般化の例として、最たるモノですねぇ。
子どもの頃は、桐の札の上下がわかっておりませんでした。
投稿: 乙痴庵 | 2024年5月16日 15:51
乙痴庵 さん:
私は牡丹のタネ札(蝶の飛んでるヤツ)の上下がわかってませんでした (^o^)
投稿: tak | 2024年5月16日 16:16