蓮舫惨敗は、「使う筋肉が違う」ってことの象徴
都知事選の結果は昨日明らかになっわけだが、私は先月 21日付記事で「小池都政継続か刷新か」に争点が絞られ、「対抗は蓮舫氏」なんていう安易な書き方をしてしまっていた(参照)ことをちょっと恥じている。蓮舫、2位にすらなれない惨敗だったからね。
ただこの記事のコメントの中では、名誉挽回につながる「まともなこと」を言えたかもという気がしている。それはこんなことだ。
【nomibito-shirazu さんという方のコメント(抜粋)】
私としては蓮舫さん、辻元清美さん、福島瑞穂さんのような舌鋒鋭いタイプの女性政治家を嫌う人(私のまわりの方々の反応を見ると案外女性にも多いようです)が少なくないという風潮がどうも気になります。
【それに対する私のレス】
私の感覚としては女性に限らず、舌鋒鋭く批判するのと当事者として仕事をこなすのとでは、使う筋肉が違うような気がしてしまうんですよね ^^;)
ここでは「使う筋肉が違う」なんて、ちょっと意表を突く喩えをしてしまったのだが、今回の選挙結果を見ると、都民の多くはそのことに気付いていたように思えるのだ。
面白いことに今回の蓮舫敗戦に関する記事で、「言えてるじゃん!」と思った 2本は、両方ともスポーツ新聞のデイリースポーツのものだった。こんな感じで、要するに「使う筋肉が違う」ってことを端的に述べたものだ。
蓮舫氏の敗因「生理的に嫌いな人が多い」長年友人・東国原が指摘→石井アナ「あらら…」
蓮舫氏の政治手腕について「一つのイシューに切り込んでいく、批判する能力はあると思うが…。(中略)「首長は全てを包含しなくてはいけない部分もあって、その能力に欠けているのを都民が見抜いたのかな・・・
彼女、今回の結果を受けて「都民批判」なんか始めかねない。いや決して冗談じゃなく、マジでそんなイメージがある。
蓮舫氏の敗因分析で泉房穂氏と橋下徹氏が完全一致「全く同感」政権批判を優先が失敗 宮根「仲悪いのに同感?」
橋下氏は、蓮舫氏が自民党批判の色を濃く打ち出したことが失敗と指摘。「知事は行政権をやっていく立場ですから、自民党を批判するとか、現職を批判するとかいうことより、自分が何をしたいのか、いち早く訴えて、現職よりも早くメッセージを浸透させなくてはいけなかった」
教訓は 2つ。「批判を表に出すだけでは、首長にはなれない」ってことと、「有権者もまんざら馬鹿じゃない」ってことだ。
ただ、三選を果たした小池都知事にしても決して安泰ってわけじゃない。今回の選挙ではひたすら対決を避けて何もしないうちにほぼ「自動的」に勝ってしまったが、こうした言わば「ズルい女狐体質」への反感はこれから徐々に表に出てくる。
「有権者もまんざら馬鹿じゃない」と、もう一度言っておく。
【同日 追記】
"蓮舫氏「この方は私の友人ではありません」東国原英夫氏の指摘に反論「たけしさんの側にいた方」" という日刊スポーツ記事に笑ってしまった。スポーツ新聞もなかなかやるものだ。
この八つ当たりでガス抜きできたので、都民批判まではしなくて済みそうだね。
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コメント
蓮舫さん仕分けされちゃいましたねぇ。
「2位じゃ駄目なんですか!!!?」
とか言ってたのに。
2位じゃ駄目だし、3位はもっと駄目~~~。
残念!
投稿: Senna | 2024年7月 9日 17:22
Senna さん:
大昔の「2位じゃ駄目なんですか」発言がこんな形で蒸し返されるとは、蓮舫さんも思っていなかったでしょうね ^^;)
この蒸し返しで小池さんのトップ当選と蓮舫さんの次点がほとんど既成事実化されてしまい、その上、反感まで買って結果としてさらに落っこちて 3位とは、いやはや、「因果は巡る」ですね。
投稿: tak | 2024年7月 9日 17:59
蓮舫さんは政敵批判するだけでなく、自分の夫を ‟ペット以下” なんて言ってしまってこれでは全男性を敵に回すだけでなく女性も不快感を覚えるでしょう。
東京都の合計特殊出生率を0.99%なんて言ったりして、正しくは0.99人ですよね。率という言葉に引っ張られて%を使ってしまいました。
殆どの政治家は脳内で言葉をチェックしてから発言してると思いますが蓮舫さんにはそれがない。だから蓮舫ブーメランなんて言われてしまう。
石丸さんは「若い」「色がついてない」だけで二位になったと思います。とにかく演説のリズムが悪い、何を言いたいのかはっきりしない、自分は誰よりも頭がいいと言わんばかりの態度がちらつく、今のままでは政治家になったとしても泡沫の存在で終わるでしょう。
特に、彼はあの髪を赤く染め上げたおばさんを信奉していると公言しているのにはびっくりしました。
投稿: ハマッコー | 2024年7月10日 12:38
ハマッコー さん:
>蓮舫さんは政敵批判するだけでなく、自分の夫を ‟ペット以下” なんて言ってしまってこれでは全男性を敵に回すだけでなく女性も不快感を覚えるでしょう。
私、蓮舫さんにまったく興味がなかったので、結婚していたことすら知りませんでした。調べたら、まあ、いろいろあったんですね (^o^)
石丸さんもほとんど興味がなかったので、今し方、ネット演説というのを検索して聞いて見ました。なるほど、「この人、頭はいいのね」という印象しか残りませんね (^o^)
「髪を赤く染め上げたおばさん」というのは、上野千鶴子さんのようですね。「へえ!」という感じです。
投稿: tak | 2024年7月10日 13:24
こんにちわ。ふっくと申します。
もう半月経ってしまった都知事選ですが、
目に留まりコメントいたします。
批判をするだけでは主張になれない
全てを包含しなくてはならない。。
その能力に欠けている
まさに同感です。
これと近い感想かもしれませんが、
小生が2位か3位は別にして蓮舫氏が負けると感じたのは、彼女へのある印象でした。
それは、書かれている通り包含する度量の広さとか、批判するばかりとかが根底にあるがために結果そう思ってしまったのかもしれませんが、直感と言いますか印象として、
総予算16兆円規模、職員数4万人を動かせるとは到底思われないと感じたのです。
政策はもちろん大切ですが、このような直感と言いますか、印象と言いますか、そのような要素も選ぶ側が感じられるかどうかも非常に重要な要素かと思いました。
エモーショナルな要素かとは思いますが、
選挙ポスターなど印象を重視していますしね。
但だ、ポスター写真という見てくれではなく
本人の内面にある胆力の有無とでも言いますか、そのようなものが感じられなかったのです。
また、大臣経験もあるようですが、お飾りに近いポジションと都知事という最高権力者、大統領に近いものとに就く図柄が小生には持てませんでした。
石原さんが就任当時「あまりにもの巨大さに本当に驚いた」とおっしゃっていた事を思い出しました。石原さんにしてそう言わしめた組織、彼女には到底無理だろうと思った次第です。
長々と失礼しました。
また、楽しく拝読させていただきます。
投稿: ふっく | 2024年7月23日 06:33
ふっく さん:
コメント、ありがとうございます。同じような直感をもつ人は、かなり大勢いたのだろうと思われますね。
ちなみに蓮舫さん、東国原氏に「友人じゃない」と噛みついたことでガス抜きできたかと思ってましたが、まだまだ脱け切れてないようで、あちこちに反応しまくってますね ^^;)
反応の仕方でイメージがより落ちてるってことには、無頓着のようです。
投稿: tak | 2024年7月23日 09:07