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2024年8月 6日

オーバーツーリズムは、日本でも御免蒙りたいのだが

CNN が「各地で高まるオーバーツーリズムへの抗議活動、なぜ欧州で?」というニュースを伝えている。この夏、オランダ、ギリシャ、スペインなどで観光客への抗議デモが行われており、とくにスペインのデモは激しいものになっているというのである。

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スペインでの反発が強いのは、家賃と住宅価格の高騰が深刻化しているためだ。バルセロナでは過去 10年間で家賃が 68%上昇し、他の欧州の都市でも同様の傾向がみられると報じられており、確かにこれではたまったものじゃない。

観光客が増えると家賃と住宅価格が上がるというのは、観光客相手のホテルを含めた施設や店舗が増えてしまうからだろう。その煽りで、一部の住民にとって住宅所有はほぼ不可能になっているというのだから、半端じゃない。スペインでの抗議活動は極端なまでに先鋭化している例もある。

それだけに「持続可能な観光」関連の専門家は、「バルセロナは今、非常に評判が悪く、観光客は怖くて訪れたくないと考えている」と語るまでになっているが、欧州旅行を宣伝する団体の専門家は、バルセロナでの抗議活動は「スペインや欧州全体の現実を反映しているわけではない」としている。

それぞれの立場によって、状況の把握が異なっているというわけだが、いずれにしてもバルセロナは問題が大きいようだ。

私も最近は京都や奈良などに出張すると、外国人観光客が多すぎると感じるし、東京都心でもそこまではいかないものの、問題になりそうな気配はある。

ただ、日本の場合はスペインほどの生活に直結するほどの問題になっているわけではなさそうで、オーバーツーリズムへの直接的な反対運動が発生するほどではない。とはいえこの円安傾向が続けば、外国人による土地の買い占めなんてことが起きないとも限らない。

そうした意味で、極端なまでの円安は何とかしてもらいたいものだ。

 

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コメント

日本でのオーバーツーリズムの問題はスペインのように沸点には達してはいませんが、一部の人達にとっては無視できない問題になりつつあります。

ガイドブックに載ってるような観光地に飽きたリピーターが日本独自の文化であるスナックに目を付け、その結果問題を起こしてるケースもあります。
https://dot.asahi.com/articles/-/205159?page=1
日本人だったら二時間滞留したらこれくらいのお金を使ってあげなければ店は困るだろうと気を使いますが、一部の外国人観光客はそんなことお構いなしです。

観光地化してない場所に行って日本の文化に触れたいという動機は分かりますが下調べが必要のようです。今のところそんなガイドブックはないと思いますが。彼らは「外国人観光客ウェルカム」という店には行きたくないようなんです。そこには日本の文化はないからです。
難しい問題です。

投稿: ハマッコー | 2024年8月 7日 11:49

ハマッコー さん:

ご紹介の記事、当ブログでも昨年秋に触れてますね。

https://tak-shonai.cocolog-nifty.com/crack/2023/11/post-568249.html

「スナック文化」って、実のところは日本人である私もよくわかってないので、外国人観光客みたいなものです (^o^)

投稿: tak | 2024年8月 7日 11:59

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