「流暢」「流ちょう」「悠長」、そして「流調」
先日仕事関係で初めて会った人が、共通の知人について「〇〇さんは、英語もフランス語もとても悠長ですよね」と言う。はずみで言い間違えたのかとも思ったが、重ねて「あれだけ悠長だと、トライリンガルと言っていいかも」なんて言うので、相づち打つのにちょっと困ってしまった。
「流暢(りゅうちょう)」を「悠長」と言っちゃう人って、案外よくいるのだよね。確かに発音的には紛らわしいが、意味は全然違う。口で言われる分には取り立ててあげつらうのも面倒だが、時に文字でしっかり「悠長」と書かれてしまうと、さすがに「うぅ〜む!」となってしまう。
試しにネット検索してみると、Yahoo! 知恵袋に「英語をドラマや映画で悠長に話すタレントさんというと誰ですか?」という質問があったので、思わず「早見優チョー」なんて答えたくなってしまったよ。「悠長」じゃないから、質問の答えにはなっていないけど。
「悠長」と「流暢」では、文字のイメージからして違いすぎる。ただ「暢」という字は常用漢字外(人名漢字ではある)なので新聞などでは「流ちょう」と表記されることが多く(参照)、「流暢」という文字表記は思いのほか馴染みが薄い。誤用の増える遠因かもしれない。
ちなみに「流暢」を「流調」なんて書く人もいる。「流れるような調子」というココロなんだろうが、いずれにしても誤表記だ。ECC オンラインレッスンのページでは「正確さや流調さには個人差があり・・・」なんて表記されちゃってる(参照)から、英語は達者でも日本語は問題ありみたいなのだ。
ただ「流調」でインターネット検索してみると、水道工事の世界では「流調」という業界用語があるようで、「流調弁」というのはどうやら水道管の中の流量を調整する弁のことのようなのである(参照)。
やれやれ、言葉の世界というのはなかなか奥深い。いずれにしても、「流暢」を「悠長」なんて言い間違えないように気を付けつつ、文字にするときには「流ちょう」と表記する方が無難に読んでもらえそうだ。「流調」なんて表記すると水道屋さんと間違われかねないので、要注意。
それからまったく別の話で、春風亭柳朝というと今でも先代の五代目を思い浮かべる人が多いが、当代は六代目なのでよろしく。
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