神戸の小・中学校の 9割以上が「土足制」だそうだが
Japaaan に "なんと 9割越え!どうして神戸の小・中学校では「土足制」なのか?メリット・デメリットは?" という記事がある。日本の小・中学校(おそらく高校も)の多くは、今でも校内では「上履き」と称するものを履くシステムのようだが、神戸はちょっと違うというのだ。
私自身の遠い記憶を辿っても、小・中・高校時代は登校するとまず玄関で土足を脱ぎ、靴箱に収納して上履きに履き替えるという面倒なことをしていた。校内では上履きで過ごすのだが、体育の授業や昼休みなどで校庭に出るときも上履きのままだった。よくわからない話である。
何でまた登下校時の土足を履き替えるという面倒なシステムを強いらるのか、よくわからない。そこにあるのは、屋内に入るときは履き物を脱ぐという日本古来の習慣だけだったような気がしてしまう。
ただフツーの家庭とは違うから、上履きなんてものに履き替える必要が生じてしまう。スリッパというわけにもいかないし。
これ、昔はそれなりに意味があったとは思う。というのは、昔の日本は道路の舗装率が低かったから、雨が降ると道がぬかるみになる。そのぬかるみを歩いてきたままで校内に入ると、床が泥だらけになってしまうのだ。
今は閉店してしまったが、西武百貨店つくば店の初代店長に取材した時、開店当初は田んぼや畑で履いていた長靴のまま来店する人が多かったので、床のモップかけが大仕事だったと述懐していたのを思い出す。1990年代初頭の話だ。
とはいえ、21世紀の世の中となっては道路はほとんど舗装され、田んぼや畑から登校する生徒だってほとんどいないだろうから、多少のことでは床が泥だらけになんてならない。ならば「土足制」にするのももっともな話だろう。
ただ、Japaaan の記事には次のようにあって、驚いてしまった。
神戸の学校で行われている特徴的なものに、「油引き」があります。油引きとは、数か月に一度、土ぼこりが立たないようにしたり、木材の劣化防止のために床に油を引くこと。
床になじむのに数日かかり、独特なにおいがするとか。
へえ、学校の床って今でも「板張り」なのか。他の公共施設ではほとんどあり得ないことだ。そう言えば私が小学校時代、「土足制」でなくても定期的に床が「油引き」されていた記憶があるが、今でもやっているのだね。こんなところに「昔の学校の風景」が生きていたとは。
学校というのは「土足制」を採り入れて「上履き」なんてものを廃止しても、そのさらに奥のところでまだ面倒なしがらみが好きみたいなのである。いやはや、本当によくわからないところである。
ちなみに学校はあちこちで順番に改築されているようなので、新しい学校建築では「板張り」なんて昔のしがらみを廃して、土足制をスタンダードにした設計にしていくべきだろうなあ。そうすれば「油引き」なんて余計なことにコストをかけなくて済む。
それが日本の伝統にそぐわないというなら、教室はいっそ畳敷きと和机を基本にすればいい。授業中は生徒も先生も正座ね。(最後は言うまでもないけどジョークなのでよろしく)
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コメント
「土足性」って何のことかと読み進んでいくと判りましたが、「土足制」のことじゃないでしょうか。
「下足性」も含めて五か所あります。
私が中学生のときは「牛乳引き」をやったことがあります。
残された大量の牛乳を使いました。広義の油引きですね。
これは臭くて不評ですぐに中止になりました。
投稿: ハマッコー | 2024年9月18日 01:33
ハマッコー さん:
おっと、変換の間違いに気付いてませんでした。ありがとうございます。訂正しておきます。
牛乳引きって、本当に臭いでしょうね ^^;)
投稿: tak | 2024年9月18日 04:10
油引き: 昔々のバスの床がこれじゃなかったでしょうか 独特のクレオソート臭がするやつ。
投稿: Sam.Y | 2024年9月20日 21:59
Sam.Y さん:
おお! そう言えばそうでしたね!
バスの床が板張りだったんですね。いやはや。
投稿: tak | 2024年9月20日 22:05