トランプを支える "asshole" (ケツの穴)人気
昨日の記事 "トランプ選挙集会ルポに見る米国の「アブナい一面」" で、トランプの演説集会に集まった聴衆の「トランプ は『俺らの嫌なヤツ』なんだ」という発言の「嫌なヤツ」というのは、英語の定番悪態の一つ、"asshole"(ケツの穴)を苦し紛れ(?)に訳したものということに触れた。
私としては当初、この発言が「たまたまひょいと」口をついただけなのだろうと思ったのだが、実はそうじゃなかった。「トランプ = asshole」というのは、米国では彼の支持者たちの間でさえ広く賛同される「定説」みたいなものだったのである。それで、上のような Tシャツまで売れているというわけだ。
こんなような感覚的な話は、マスメディアのニュースからは伝わってこない。TV ニュースのアナウンサーが「トランプは嫌なヤツ」とか「ケツの穴」とか言えるわけがないので、素通りされてしまうのだ。しかし世の中で重要なのは、こうした「素通りされがちな底流的情報」なのである。
こうした妙にねじ曲がった人気というのは、南部を中心とした保守層が「これまで大っぴらには口にできなかった自分たちの率直な気持ちを話せる空間を、トランプが作ってくれた」と感じていることに発する。「自分たちの気持ち」というのは、要するに人種差別的で性差別的な思いだ。
米国ではニューヨークなどの都会を中心としたリベラル派が、人種差別や性差別を「過去の忌まわしい慣習」として葬り去ろうとしている。ところが南部などでは世の中のそうした動きに反発し、苦々しく思っている保守派が少なくないというわけだ。
トランプは、そうした「綺麗事ばかり言ってんじゃねぇよ!」という保守派の思いを堂々と代弁している。あんなメチャクチャなオッサンがどうしてこんなに人気があるのかという理由は、まさにこれのようなのだ。
トランプの "asshole" さ加減については、反対派は当然ながら文字通りの意味で語っている。下の画像の旗は、それをトランプ支持派が大好きな "MAGA" というキャッチでパロっているものだ。
"MAKE AMERICA GREAT AGAIN"(アメリカを再び偉大に)ではなく、"MAKE THE ASSHOLE GO AWAY" (あのケツの穴を追っ払え)というわけだ。
ただ、「トランプは asshole だ!」と攻撃しても「おぉ、その通りだよ!」と応じられてしまうのだから、ちょっとやりにくい。困った話である。
昨日の記事でも触れたように、2018年にはメキシコ元大統領に「トランプの口は世界一汚いケツの穴だ」とまで言われてるのだが、これはトランプ自身の「アフリカやハイチなどの "shithole plase"(クソの穴のようなところ)からの移民」という悪態への反撃として発せられたものと見られる。
いやはや、トランプ自身の口から発せられると、 "asshole" より汚い "shithole" なんていう言葉になってしまうようなのである。
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コメント
(相手の言葉を引用して)トンチを効かせて堂々と反撃する。
その昔の本邦には「落書」って記録がございますが、今や掲示板どころかSNS等隆盛で、きっとオモロイ「落書然」の投稿なんて埋もれてしまうんでしょうねぇ。
つい先日まで「ケツアナ」言うたら、野球選手でした。
投稿: 乙痴庵 | 2024年9月27日 19:41