« 2024年9月 | トップページ | 2024年11月 »

2024年10月に作成された投稿

2024年10月31日

「富士山 まだ初冠雪なし」というニュースの裏表

富士山の初冠雪が今年はまだ記録されていないということで、統計開始から最も遅い記録になることが確定したというニュースが話題になっている。ただこの話には多少裏表があるようで、Weather News の記事がそのあたりに触れている。

241031

富士山の頂上付近は、何と私の住むつくばの里からも見通せるのだが、確かに今年の秋は白いものが見えず夏の姿のままである。これまでの統計で初冠雪の最も遅かったのは 2016年の 10月 26日だったということなので、今年は記録更新ということになる。

ただ問題は「富士山の初冠雪」ということの定義で、Weather News によればそれは次のようなことだという。

その年の最高気温を観測した日以降に、甲府地方気象台から冠雪が確認できたときに発表されます。冠雪の確認は「山の全部または一部が、雪または白色に見える固形降水(雹など)で覆われている状態を下から初めて望観できたとき」を指します。

ここで注目すべきは、確認する役割を負うのが山梨県側の甲府地方気象台だけということだ。もし静岡県側から見て白いものが見えても「初冠雪」としては記録されないのである。そんなわけで、Weather News の記事には次のような記述もある。

これまでの最も遅い初冠雪が記録された 2016年も、実は 9月 25日の朝に静岡県側や山梨県の富士吉田などからは雪化粧をした富士山が見られ、ウェザーニュースアプリにもたくさん写真が寄せられていました。

「おいおい、ちょっと待てよ」と言いたくなってしまうじゃないか。こちらのページで確認されるように、公式記録より1ヶ月以上も早く雪化粧している証拠写真が多数あり、神奈川県秦野市からまではっきり見えたというのに、気象庁はそれを「初冠雪」として記録していないというのだ。

お役所見解と実際とは違うことが多いというのは、こんなところにまで現れている。

ちなみにこの秋の場合、これまでのところ富士山で雪が降ったとは誰も確認していないので、「今年の初冠雪は、正真正銘ムチャクチャ遅い」ということになる。地球温暖化の進み具合は、こんなところにまで現れている。

 

| | コメント (4)

2024年10月30日

「なりすまし広告」って何のことか、やっとわかったよ

ちょっと前からネット上で「なりすまし広告」という言葉を見かけることがあったが、投資やら何やらの関係らしいのでまったく興味が湧かず放置していた。ところが昨日、「なりすまし広告 一斉提訴」といったニュースが流れたおかげで、どんなことなのかやっとわかったよ。

要するに、SNS(主に Facebook らしい)上で有名人の名を騙って投資話をもちかけ、金銭を騙し取る詐欺のことを言うようなのだ。今回問題になっている「なりすまし広告」は、ホリエモンや前澤友作さん、池上彰さんなどになりすましていたらしい。

池上彰さんは自分の名前が詐欺に使われたことにかなり立腹しておいでのようで「私は怒っています!」という愛知県警察の啓発ビデオに登場し、「絶対儲かる投資などないんです」と力説されている。

そういえば私もだいぶ前にそんなようなことを書いた憶えがあるなと思い、自分のブログを検索してみると、2013年 11月13日付の「楽して金儲けしたい心情」という記事が見つかった。

この中で私は次のように書いている

こんなケースで引っ掛からずに済むには、ただ一つ、先に述べた「世の中に、おいしい話なんて、そうそう転がっているわけがない」という常識を尊重するしかない。

冷静に考えれば、本当においしい話なら初対面の他人になどもちかけるはずがない。縁もゆかりもない他人に話を持ち込むことこそが、詐欺の証拠みたいなものである

本当に儲かる話なら、他人になんか勧めずに自分でやるよね。この記事にハマッコーさんの付けてくれたコメントがそのことを如実に示す。このようなコメントだ。

30年前に「いま、金を買えば確実に儲かりますよ」という電話がかかってきた、

「そんなに儲かるの?」
「はい、確実に儲かります」
「そんなに儲かる話を他人に教えたらダメでしょう。電話なんかしてないで金は自分で買わなくちゃ」

これで相手は完全に戦意喪失して、電話は切られました。

つまり、他人が薦めてくる「ボロい儲け話」というのはことごとく詐欺なのだとわかってさえいれば、そんなものに引っかかることもない。相手がいくら有名人になりすましていても、同じことである。

 

| | コメント (2)

2024年10月29日

妖怪の多い鳥取と、神様の多い島根についての感慨

Threads にhliuhia さんという方が、「鳥取」と「島根」の違いについて「なるほど!」と膝を打つような写真を投稿しておいでだ(参照)。多分島根県のどこかにある飲食店らしきところの貼り紙で、「妖怪が多いのが鳥取。神様が多いのが島根です」とある。

241029

確かに鳥取、島根の両県は、どこか非日常的な雰囲気をもっている。鳥取県の境港市は、あの『ゲゲゲの鬼太郎』の作者、水木しげるの故郷であり、「水木しげる記念館」とか「ゲゲゲの妖怪楽園」とか「水木しげるロード」なんていうのがあって、実際にどちらを向いても妖怪だらけだ。

2410293

それは境港市だけでなく、その位置する弓ヶ浜半島の入り口にあたる隣町の米子市にまで及んでいて、「鬼太郎列車」の始発駅となる米子駅には「ここはねずみ男駅」なんて表示されていて、その名の通り階段にまでねずみ男がいたりする。とにかく鳥取県は掛け値なしに妖怪が多い。

2410292

一方、島根県には時にルーツの異なる「大黒様」に変身してまで圧倒的に親しまれている大国主命の出雲大社がある。旧暦 10月(新暦で言えば今年は 11月 1日から 30日まで)は「神無月」と呼ばれるが、出雲の国に限っては日本中の神様が集まるとされているので「神在月」(かみありづき)と称する。

今日はその 3日前だから、神々は旅支度に忙しいだろう。

実は私は出雲は 2012年と 13年、15年(2度)の 4度ほど出張で訪れており、初めの 3度は神々の集まるとされる大中心の出雲大社に参拝している。ただ最初の 2012年の 10月は「平成の大遷宮」の真っ最中で、本殿の近くまで行くこともできず、離れたところから遙拝するほかなかった(参照)。

そして翌年の 2013年に訪れたのは 11月 4日で、旧暦ではまさに「神在月」だったので、和歌も「出雲なる神在月のおほやしろに八百万の神集ひませるか」と詠んでいる。

2410294

ただこの時もまだ大遷宮は終わっておらず、楼門の中に入ることができなかったので、上のように境内の外から横向きの写真を撮らせてもらうしかなかった。

そして 2015年の冬にようやくまともに参拝できた時には、写真を撮っていない。境内での本殿撮影は禁止されていたような気がするので、こんな感じの参道の写真が残っているだけである。詠んだ歌も「雪の舞ふ日の入り前のひとときを出雲大社の風にぞ吹かるる」というもので、いかにも寒そうだ。

2410295

というわけで、3度も参拝しているのに、あの見事な社殿の写真が手元にないのである。これは痛恨の至りというほかないが、インターネットを見れば見事な写真があるから、それで満足するか。

ただ、出雲大社の近くにある出雲阿国(いずものおくに)の墓の写真は、しっかりと撮らせてもらった。

2410296

出雲阿国は歌舞伎発祥につながる人物だけに、歌舞伎を論じて修士号を得た私としてはパスするわけに行かない。ただ畏れ多いので、真正面からではなく横から写している。出雲大社だって横からしか撮ってないのだからね。真正面からの写真はこちらでどうぞ。

というわけで、鳥取県には今月にも行ったばかり(参照)なので、次はまた島根県の出雲に行ってみたいと念願しているところである。

 

| | コメント (2)

2024年10月28日

「利権で動く裏政治」の構造が風化しつつあるようだ

夜中過ぎまで選挙速報に注目する人も少なくなかったようだが、私はおかげさまでぐっすりと寝ていた。朝一番で選挙結果(参照)を見て自民党の大敗を知った次第である。

241028

思えば日本の政治は戦後ずっと「理念」ではなく「利権」で動いてきた。「利権」というのは表舞台に現れることがほとんどないから、この国の政治はもっぱら裏で粛々と進められてきた。

そうした政治構造の中で、「利権」に連なる人たちとその一族郎党、さらにその下でおこぼれにあずかる人たちはしっかりと自民党の「先生」に投票してきた。自分の懐に直接響くのだから、他の選択肢なんてない。

そしてその「利権」の構造から外れた人たちのうち、マジメな人たちはひたすら野党に投票し続け、それほどマジメじゃない人たちはずっと棄権を決め込んできた。何しろ政治って「裏」で動くものだからわけがわからないし、なまじ投票なんかしたところで何も変わらないのだからね。

ところがどうやら、その構造が風化して終わりに近付きつつあるようだ。その始まりは、あの安倍政治の時代だったように思う。暗殺された安倍さんって、案外「理念」(みたいなもの)を打ち出していたように思う。要するに「右寄り」の考えを鼓舞していたに過ぎないのだけどね。

その後は「利権政治」の代表みたいな菅さんが首相になったが、もっぱら裏で動くことしかできない人だから、表舞台に立たされた途端に哀れなじいさんでしかなくなっていた。そしてその後の岸田さんは、「利権」を強く打ち出すほどには下品じゃなかった(だから支持もされなかった)。

先日の自民党総裁選挙では石破さんと高市さんの決選投票になったが、この 2人とも「理念」を打ち出すタイプである。「利権型の大物」というのは、もはや自民党にはいなくなってしまったようなのだ。

そうでなくても、戦後の「利権で動く裏政治」を支えてきた世代はそろそろ 80歳を超えてあの世に移りつつあるし、それに続く「団塊世代」は世の中の雰囲気に乗っかるのが大好きだから、今回の選挙では「自民党にお灸を据えなきゃ」ってなことで野党に投票したがった。

というわけで今回は、こんなような結果になったのだろう。ここまで不安定な状況が現出されると、今後どっちに転んでいくのかわかりにくいが、どうせなるようになるしかならないのだから、余計な期待はせずに静観していようと思う。

 

| | コメント (2)

2024年10月27日

有楽町線の英語カンペ: "The" の「ジ/ザ」問題

有楽町線の駅らしいのだが、とにかく構内の一般客から丸見えのところに貼ってあるという英語のカンニングペーパーらしき年季の入った貼り紙について、Yoshi さんという方が tweet しておいでだ(参照)。なかなか涙ぐましいものに見える。

241027

これについては、「理由言えないと詰む設計」とか 「理由言える英語力あるなら振りがないらんのでは…」といったコメントが付いていて、私ももっともな話だと思う。

あるいは "an accident"(アン ナクスィデント:事故)とか "the congestion" (ザ コンジェション:混雑)などのサンプルが、裏で用意されているのかも知れない。ただそうだとしても、さらに突っ込んだ質問をされたらお手上げだろうけど。

ただ、それ以上に気になるのが、この tweet に付けられたいくつかの「細かい指摘コメント」である。「有楽町だから "" じゃないの」 とか 「あ行の音(母音)からじゃないのに『 有楽町ライン』なのか。『(ダ) 有楽町ライン』が正解な気がするんだけどな…」とかいうものだ。

"The" という単語は母音の前では「」になるという、中学英語の金科玉条をずっと引きずってる人が多いのだね。はっきり言ってしまえば、そんなのは「どうでもいい話」なのだが。

強いて細かいことを言えば、この場合は 「ザ」よりはほんの少し「ジ」に近い音になるような気がしないでもない。それはすぐ後に来る「有楽町」の "Y" の音に移るためにはその方が言いやすいからで、ただそれだけのことだ。

ただ、そんなことをいちいち意識してしゃべっているネイティブ・スピーカーなんてほとんどいない。人によってもビミョーに違うだろうし。

要するに "the" は「ザ」とか「ジ」とかいう以前に "the" でしかないのである。「曖昧母音」なので、母音の前で発音を変えようなんてことさら思わなくても、自然にビミョーな融通が利いてしまうというだけのことだ。

これについては、2023年 3月 24日付の【"The" を「ザ」と読むか、「ジ」と読むか】という記事で詳しく触れている。『ザ・インターネット』(『ジ・インターネット』じゃない)という映画のタイトルから発しているので、興味のある方はどうぞ。

2410272

 

| | コメント (0)

2024年10月26日

横断歩道でのおばさんとおばあちゃんの異質な行動

中京テレビに【「いかつい兄ちゃんは止まってくれる。止まってくれないのは…」 小学6年生が横断歩道の "車の停止率" を調査 "止まる車" と "止まらない車" の意外な傾向とは…?】というタイトルのニュースがある。読んでみるとなかなかおもしろく、かつ自分自身の印象とも一致して興味深い。

241026

小学校 6年生の堀煌太くんという男の子が夏休みの自由研究として、「横断歩道に立って、車が止まってくれるまでに何台通りすぎていったかを数える」という試みをしてみたのだという。

さらに台数を数えるだけでなく、"止まる車" と"止まらない車" の傾向も分析した結果、止まってくれる車と止まらない車の運転手の特徴までわかった。それはこういうことになる。

「やさしい顔のおじいちゃんは止まってくれて、トラックは止まってくれて、いかつい兄ちゃんは見た目のわりに止まってくれて」

「(スポーツカーのような)背が低い車が止まってくれなくて、おばあちゃんが止まってくれません。(おばあちゃんは優しそうに見えるけど)優しくないです」

これ、私の印象とも一致していて、とくに「おばあちゃん」の運転する車は「絶対に」と言っていいほど止まってくれない。さらに「おばあちゃん予備軍」の「おばさん」も、止まってくれない場合が多い。

車がゆっくり来るので大丈夫だろうと判断して横断歩道を渡ろうとすると、止まらずにこちらの目の前をすり抜けて行ったりするのも、「おばあちゃん」と「おばさん」の運転する車に多い。かなりアブナい人たちである。

私は自分自身が運転する時には、横断歩道の近くに歩行者がいれば急ブレーキになってしまう時以外は必ず止まるようにしている。しかし中には、こちらがせっかく止まっているのに何を怖れてか渡るのを躊躇する人がいて、そのほとんどはおばあちゃんである。

さっさと渡ってくれれば話は早いのだが、なかなか渡ろうとしないのでこちらも動くに動けない。そしてさんざん待たせた挙げく、横断歩道の端に立ったまま「どうぞ行ってください」なんて手で合図する人までいる。はっきり言って、かなりイライラしてしまう。

自分の車が横断歩道で止まらない代わりに、他人の車が止まっても渡ることができないのだね。あの手のおあばあちゃんたち、どうも頭の中にある交通ルールがフツーとは違うようなのである。

 

| | コメント (4)

2024年10月25日

ワタミのサブウェイ買収というニュース

居酒屋のイメージが強いワタミが、ファストフードに参入するんだそうだ。TBS は速報で "ワタミが「サブウェイ」の日本事業を完全子会社化 ファストフード事業に参入…「ワタミのブランドもかなり年を取った、若者に人気のブランドに」渡邉美樹社長" と伝えている。

241025

TBS は居酒屋チェーンの収益性について「大人数での宴会などが減ったことに加え、若者を中心にアルコール離れが加速。国内の人口減少もあいまって、市場は縮小傾向です」とした上で、「若者に人気のブランドにもう1回戻そうじゃないかと」という渡邉社長のコメントを伝えている。

ワタミの今後の展開としては「ファストフードは今後も市場規模が拡大していくとみられ、現在 178店舗のサブウェイを 3000店舗規模まで広げたい考え」としているのだが、そう簡単に事業拡大できるかどうかは疑問だ。というのは、日本のサブウェイ展開は結構苦戦しているからだ。

サブウェイは世界規模で見るとマクドナルドを超える最大のファストフードチェーンなのだが、日本に限れば 1991年にサントリーの子会社としてスタートして以来、2014年には店舗数が 380店舗に達したが、それ以降は不振で、現在は 178店舗まで縮小しているという。

日本でのサブウェイの不振について私は、2019年 1月 18日付で "日本での Subway 不振に見る 「文化の違い」" というタイトルで書いたことがある。この辺りのことを解決しないと、3000店舗まで拡大するというワタミの構想は実現できないんじゃなかろうか。

個人的にはサブウェイのサンドイッチは好きだし、最近は肉を食わないことにしているので、野菜だけの「ベジーデライト」などは本当にありがたい。

2410252

しかし最近はサブウェイの店舗が少なくなってしまったので、出張の時などの食事に困ってしまう。関東ではそば屋に入れば済むが、西日本ではそば屋が少ないので、丸亀製麺を探すしかない。サブウェイがどこにでもあれば本当に助かるので、ワタミには頑張ってもらいたい。

 

| | コメント (2)

2024年10月24日

旅は体のエントロピーを低下させ、老化を防ぐらしい

カラパイアというサイトに「旅行は究極のアンチエイジング。旅先の環境が老化の兆候を遅らせることを発見」という記事がある。今年 8月 8日発行の "Journal of Travel Research" に、旅行は「体のエントロピー増大」を防ぎ、老化の予防や健康維持に最高という研究が載ったのだそうだ(参照)。

241024

どういうことかというと、「若いうちは体がきちんと整っておりエントロピーが低いが、年をとるにつれて乱雑になり、エントロピーは増大していく」らしい。それによって体は老化し、健康も失われていく。

ということは、「若さや健康を保つ秘訣は、体のエントロピーを低く維持すること」というわけだ。オーストラリア、エディス・コーワン大学博士課程のフ・ファンリさん(Ms Fangli Hu)によれば、そのための最高の方法が旅行に行くことなのだという。

旅に出ることによって体のストレス反応が刺激され、新陳代謝や自己組織化機能がアップする。要するに「体の防御システムが強靭になる」というのである。

さらに旅行でゆったりとリラックスして過ごせば、慢性的なストレスが和らぎ、免疫システムの過剰な活性化が抑えられる。これも体のエントロピーの低下に寄与するという。

何も海外旅行のような大きな旅をすることが必要というわけではなく、近くの温泉やハイキング、登山、ウォーキング、サイクリングといった活動でも十分らしい。要するに環境を変えるためにちょっと外に出ることが、体の老化を防ぐというわけだ。

私は月に 1〜2回出張することの多い生活を続けてきたのだが、コロナ騒ぎの期間はそれが激減し、年に 2〜3回ぐらいしか旅に出ない時期が 3年ほど続いていた。確かにその間、何となく若々しい気分から遠離っていたような気がする。

昨年末頃から再び出張が増え始めたので、気分がいい。体のエントロピーが低下しているのだろう。これで老化が防げるというなら嬉しいことである。

 

| | コメント (0)

2024年10月23日

「強盗に狙われやすい家」というのがあるらしい

最近「連続強盗事件」というのが大きなニュースになっており、「強盗」というだけでなく「強盗殺人」という話にもなっているからかなり物騒だ。そんなおり、東洋経済に【「強盗に狙われやすい」危険な家 "10の特徴" と対策】という記事があるので、「どれどれ」と読んでみた。

241023

早い話、その "10の特徴" というのは次のようなことだという。

  1. 家が目立たない位置にあり、周囲が雑然としている
  2. 周囲に高い塀やフェンス、木が多く、隠れやすい場所がある
  3. 門やフェンスの施錠がされていない
  4. 照明が少なく、夜間は真っ暗
  5. 家の構造が入りやすい作りである(ドアや窓が多い)
  6. 玄関の鍵が古い・ドアの立て付けが悪いなどで、防犯性が低い印象がある
  7. 高級車がつねに駐車されている
  8. 家族構成がわかりやすいものが目につきやすい場所にある(洗濯物など)
  9. 住人が高齢者や一人暮らしだと周囲に知られている
  10. 近隣との交流が少ない

なるほど、わかるような気がする。強盗の立場から見たら、こんなような家はいかにも狙いやすいのだろう。

じゃあ我が家はどうかといえば、「目立たない位置」にあるわけでもなく、周囲も一応「雑然」としているわけではない。そして「高い塀やフェンス、木」なんてものもなく、かなり開放的なので隠れる場所なんてない。「高級車」にはまったく縁がなく、狭い駐車場には安物の軽自動車があるだけだ。

家の真ん前に街頭があり、一応近所との交流もあるから、強盗としては好んで狙うような家ではないと思う。ドアは玄関にあるだけだし、窓ガラスも防寒対策で断熱シートが貼ってあるから、簡単に叩き割れるとは思われない。

最も重要なポイントは、「金がありそうな家」には見えないということだ。もし自分が強盗だっとしても、こんな感じの家にはわざわざリスクを冒して侵入しようという気にはならない。というわけで、かなり呑気に暮らしていけそうな気がしている。

とはいえ一応用心が肝心なので、戸締まりはしっかりするように気を付けよう。

 

| | コメント (2)

2024年10月22日

諸橋近代美術館 開館 25周年記念コレクション

今日は福島県磐梯高原にある諸橋近代美術館を訪問した。ここはサルバドール・ダリのコレクションで有名で、今回が 2度目の訪問だ。

上の動画は、美術館の前庭を流れる沢から池を経て建物に至るまでをパンしたものである。この眺めを見ているだけでも十分に満足できるが、美術館の展示を見るとさらに心が弾む。

今回は美術館の開館 25周年を記念した「コレクションストーリー ー諸橋近代美術館のあゆみー」という特別展示だった。メインコレクションであるダリの作品のほか、ルノワール、シスレー、シャガールのコレクションに加え、初めて見た P.J.クルックの作品がなかなかよかった。

このコレクションは 11月 10日までのようなので、興味のある方は急いで訪問するといい。きっと満足する。

今日は長時間運転で帰宅して疲れてしまったので、このあたりで失礼。

 

| | コメント (0)

2024年10月21日

「ススキ」と「オギ」の見分け方

KBS ニュースに "「生き物大好き記者が追う! 今回のテーマは「ススキとオギの見分け方」 岡山" という記事がある。それによると「河川敷とかちょっと湿り気がある場所に生えてるのは、大抵オギという植物」なんだそうだ。

241021

そう言えば、かなり昔の『和歌ログ』でそのあたりのことに触れた記憶があって、検索してみたところ、2007年 11月 3日という 17年近くも前の記事が出てきた。(参照)。「河川敷にススキ (荻という説もあって、私には区別がつかないが) の穂が光っている」と書いている。

要するに、河川敷に生えているのがススキなのかオギなのか分からないと言っているわけだ。それならばと今回紹介する記事をスクロールしてみると、次のような写真が現れた。「ススキとオギの違い」を視覚的にわかりやすく説明したものである。

2410213

「白っぽくて穂が柔らかそうに見えるのが大体オギ」で、「ススキの穂は茶色っぽく、オギほどはふさふさしていません」というのである。なるほど、端的にわかりやすい。

それならばと、自分の『和歌ログ』でも「ススキ」を読んだ歌がずいぶんあるので、間違っていないか確認してみたところ、例えば昨年 10月 27日の「青空に夏思はせて湧き上がる入道雲を見上ぐる薄」(最後の「薄」という字は「ススキ」と読む)という歌は、ススキで OK。セーフのようだ。

2410214

ところがその前年 2022年 12月 7日の「すつかりと白くなりたる薄の穂を揺らす風吹くこともなき午後 」という歌に詠んだのは、ススキではなくオギのようなのだ。知らないというのはコワいもので、やってしまったわけである。

2410215

いずれにしても、今日取り上げた記事で「ススキとオギの見分け方」はわかったような気がするので、今後は歌を詠むときに間違えないように気をつけようと思った次第である。

 

| | コメント (0)

2024年10月20日

一体いつまで夏なんだ !?

昨日まで二泊三日で米子〜関西方面に出張していた。米子には 17日の日が暮れてから到着したのだが妙に暑さが残っていて、翌 18日は最高気温が 31.4℃ の真夏日になった。湿度がそれほどでもなかったからよかったが、ポロシャツ 1枚でも汗ばむほどだった。

241020

そしてその日のうちに岡山経由で兵庫県姫路市に入った。18日のデータによれば、岡山市の最高気温が 29.1℃、姫路市は 29.2℃ だったようだ。駅のホームに立っていると、じりじりと焼けるような陽射しで 10月とは思われないほどだった。

そして昨日は京都経由で関東の地に戻ってきた。京都は天気がぐずついていてそれほどの暑さではなかったが、新幹線で東京に向かう間、窓の外はどんどん真夏の青空に変わってきて、東京駅のホームに降り立つと汗が吹き出た。

一応用心のためにアウターシャツを 1枚持って行ったのだが、結局一度も袖を通さなかった。

帰宅してから調べると、「東京都心 30℃ 統計開始以来 最も遅い真夏日を観測」というニュースが真っ先に目に飛び込んできた。妻も「つくばも完全に真夏の暑さだったわよ」と言っていた。本当の夏との違いを感じさせる要素は、日没の早さだけである。

私は高校 3年まで故郷の山形県酒田市で暮らしていたが、気温が 30℃ 以上になるなんて夏休みの間でもほんの数回しかなかった。そして 9月の声を聞いたとたんに秋風が吹き始め、10月半ばを過ぎたらセーターを着ていた記憶がある。Tシャツ 1枚で 10月を過ごすなんて、想像もできなかった。

明日から一泊二日で妻と裏磐梯の旅行に行くのだが、お陰様で天気はもちそうだ。猪苗代町の明日は最高気温が 16℃ とやや低めだが、明後日は 20℃ まで戻るという予報だ。これじゃ、これまでの感覚だと「関東のフツーの秋」でしかない。

その後はつくば周辺では最高気温が 24〜25℃ ぐらいで推移するということで、まだまだ「暑い」という感覚が残るだろう・一時的に肌寒くなったりしても、なかなか「本格的な秋」にはなってくれない。この分だと、来月の 11月になっても何度か最高気温 25℃ 以上の「夏日」を記録するんじゃなかろうか。

やれやれ、本当に「一体いつまで夏なんだ !?」と言いたくなってしまう。

 

| | コメント (0)

2024年10月19日

なるほど、京都は休日に行くところじゃなくなってた

米子出張の帰路、そのまま帰ったのでは取手駅からの最終バスに間に合わないので、昨日は途中の姫路(神戸、大阪、京都より宿泊代が安い)に一泊した。今朝は朝一番で京都に出て、いつものように東本願寺でお参りしてから清水寺あたりを散策してから帰ろうという心づもりだったのである。

ところが京都駅に着いてみると休日のせいか、驚くほど人が多い。とくに外国人が半分ぐらいいるような感じで、彼らの多くは大きな荷物をゴロゴロ転がしているのでやたらと混雑する。

京都駅から東本願寺までの道を歩くだけで人混みをかき分けながらという状態で、さらに参拝を終えたところで雨まで降ってきた。そんなわけでそれ以上歩く気が失せてしまい、予定より早い新幹線に変更して早々に帰って来てしまった。

京都で雨に降られるなんて晴れ男の私には珍しいことだが、あれは「さっさと帰った方がいい」という天の声だったのだろう。

上の動画は「2024年10月5日(土) 観光客で大混雑する日曜日の清水寺参道を歩く」というタイトルで、つい最近録画されたもののようだが、なるほど、結構な混み具合だ。これを見ると、清水寺までなんて行かずにさっさと帰って来てよかったとしみじみ思われた。

このブログの今年 6月 9日付は "京都の「オーバーツーリズム問題」を考えてみる" という記事だったのだが、その中で私は(今年 5月に京都を訪れた時は)「雨の降るウィークデイだったこともあってか、それほどの混雑ではなかったがなあ」なんて呑気なことを書いている。

これって、今から思えば 5月の連休直後のウィークデイで、しかも雨降りだったからということのようなのだ。休日の京都というのは雨でも昨日のような有様なのだから、天気がよかったら身動き取れないぐらいなんじゃあるまいか。考えるだに恐ろしい。

本当に「京都は休日に行くところじゃなくなった」と実感させられた。

 

| | コメント (0)

2024年10月18日

会社の会計システムが「個人ベース」だったとは

Aさんが退職したので会計システムがなくなりました」という、考えてみれば恐ろしい tweet がある。「Aさんが個人で某社パッケージを購入し導入していた(サーバも Aさんのもの)」というのである。

241018

「一体どこの世界の話なんだ !?」と驚くかもしれないが、考えてみれば若い頃たまたま所属することになった某業界団体事務局でもメンバー企業の管理システムがなく、私が急遽 Microsoft の Accese ベースで構築したことがある。PC も私の個人用だった。

そこでは私が移籍する前まで、書類などを郵送する度に 300通以上の封書の宛名を手書きしていたらしい。「書類の内容によって、同じ会社でも宛名が社長だったり部長だったりするし、担当者の名前もしょっちゅう変わるから手書きでなければ無理」なんて言っていた。

それを聞いて呆れ返った私は、あっという間に代表者と部門ごとの担当者の宛名シールを出力できるシステムを作ってしまったのだった。思い起こせば Windows 95 が出た頃のお話である。

これで宛名の手書きなんていう馬鹿馬鹿しい作業をなくしてしまったのだが、職員の誰からも感謝の言葉はなかった。彼らはそれまでの仕事がなくなってしまったことで妙な危機感をもったのかもしれない。

で、数年後にその事務所を去ることになった時、私も当然ながら自分の PC を引き上げたので、その後は再び手書きに戻っていたかもしれない。21世紀を迎える直前のことだったが、到底面倒見切れる世界じゃない。

それにしても、今の世になってまで「会計システムがなくなりました」なんて話があったとは驚きである。A さんが去ってからは、電卓使って手書きの会計簿を書くことになったのだろうか。

ちなみにこの tweet にはこんなコメントが付いていて笑ってしまった。

うちの会社でも営業が辞めるときにノート PC 盗んだって話になったんだけど よくよく調べたら購入履歴が会社にはなかった
長年私物で事務管理してた

このケースも私物を持ち帰っただけだったのだね。「情報漏えい」なんて「何のこっちゃ?」という世界が、今でもフツーに存在してるのだ。

 

| | コメント (0)

2024年10月17日

カップルができるきっかけの大変化

"How couples met (1930-2024)" という米国の調査は、カップルというのは何をきっかけにし、何を通じて出会ったかを調べたものだが、その調査結果の年ごとの変化を動画で表現したものが reddit というサイトにアップされている(参照)。こんな感じで、なかなか興味深い。

100年近い昔の 1930年には、"Family"(家族を通じて出会った)という回答が 1位で、"School" (学校) が僅差の 2位。以下、"Friends" (友人)"Neighbours" (隣人)"Church" (教会) と続く。古き良き時代を感じさせる。

2410171

 

一挙に 70年飛んで 2000年になるとさすがに時代はかなり変わり、"Friends" (友人を通じて) がトップで、2番目が "Coworkers" (同僚)。そして 3番目が "Bar/Restaurants" (バー/レストラン) と続く。いかにも「最近の話」という印象になる。

2410172

それが、わずか 24年後にはこうなる。2000年の時点では 4.80% に過ぎなかった "Online" (ネットを通じて) という回答が何と 60.76% まで急増して圧倒的トップなのだ。この 20年あまりの間に、ネットが世界を変えたのだと実感させる。

2410173

これは米国での調査だから、そのまま日本に当てはまるわけではもちろんない。日本で「オンラインでカップルになった」なんて言ったら、何やらアヤシげな「紹介サイト」を使ったのかと思われてしまいそうだが、この調査の場合は「ネットでの交流を通じて」ということなのだろう。

日本での調査結果を報じたものというのはあるのだろうかと検索してみたところ、マッチングアプリ大学というサイトに"出会いのきっかけは? カップルに聞いた「出会い~交際までのエピソード30」" という記事があった。この記事中の「恋人とはどこで出会った?」という項目に次のようなグラフがある。

2410175

「職場や学校」というのが 54%で、あとは「友人の紹介」「共通の趣味」「SNS などのネット」がいずれも 13%。 米国だと 1970年代なんじゃなかろうかという印象だ。もっとも、1970年代は電話だってアナログの時代だから、「ネット」なんてなかったろうけど。

私としても、まさに大学に入ったばかりの 1971年に同級生だったのが今の妻で、そのまま「同棲〜結婚」というプロセスを辿ったのだから、モロに「70年代的」だよね。

そして日本のカップルは 21世紀になって 20年以上経った今でも、依然としてものすごくアナログなプロセスで誕生しているようなのだ。まあ、いいとか悪いとかいうわけじゃないけど、出会いの可能性としてはかなり限定的な舞台という気がしてしまう。

実は今日は出張米子に向かっていて、さっき新幹線で名古屋を通り過ぎて今は京都に向かっているところだ。帰りは途中の関西で一泊だから、ついでに久しぶりで京都の町を歩きたいなあ。

天気予報では雨になっているが、どうにかなるだろう。(いずれにしても京都で誰かとカップルになろうなんてつもりはないので、よろしく)

 

| | コメント (4)

2024年10月16日

タワマンは宅配ドライバー泣かせというだけじゃなく・・・

近頃は都市部に出ると「タワマン」なるものの光景が目に飛び込んできて、「あんなのに住みたくないよなあ」と思うばかりだ。とくに上の方の階なんて、(あり得ない話だが)たとえ「部屋代無料」なんて言われても御免蒙りたい。

241016

東洋経済 ONLINE に【"タワマン配達" の困惑ルール「まるでダンジョン」 台車や置き配の禁止にドライバーは悪戦苦闘】という記事がある。タワマンというのは、宅配ドライバー泣かせのようなのだ。

何しろ面倒な「独自ルール」を設けているところが多いらしい。台車は壁にぶつかると傷が付くから禁止なんてのはザラで、エレベーターのオートロック解除申請などの面倒な手続きを複数回求められることが多く、たった一つの荷物を届けてマンションの外に出るまでに 30分かかることもあるという。

とくに次の記述には驚いた。

客が不在の場合は宅配ボックスに入れるが、ドライバーは配達を終えてエントランスに戻ってからも、確認のために不在だった部屋のインターホンを再度鳴らす。時間差で帰宅する住民もいるからだ。「在宅していたのになぜボックスに入れたんだ」。そんな苦情はどの会社も日常茶飯事だ。

(中略)

中央区などタワマンが多い地域を担当するドライバーは「タワマンでは、なぜか上から目線で配達員が怒られるケースが多い」とこぼす。

うっとうしいほど面倒なシステムをかいくぐって届けてくれたんだから、ありがたいと思えばいいじゃないか。おお、やだやだ。そんな空気のところには本当に住みたくない(どうせ住めないからいいけど)。

宅配業者はタワマンへの配送に関して、「採算悪化で特別料金を模索」しているという。そんなに面倒な手続きが多くて余計な時間がかかるというなら、倍ぐらいの料金を取ってもいいんじゃないかと思うし、住民もそれに納得すべきだろう。ただ設定の仕方が難しいだろうが。

あまりにヒドい場合は、「配達お断り」のタワマンを公表してしまえばいいだろう。住民にとっては致命的に不便だろうが、そんな面倒なところに住まいしてしまった身の不運と諦めてもらうほかない。

ちなみに私が「タワマンなんかに住みたくない」と思うのは、単に感情的な理由からではない。合理的理由は、次の記事を読んでもらうだけでよく理解できる。

(前篇)多くの日本人が知らない…!海外だとタワマンが「低所得者向けの賃貸物件」という「信じがたい現実」
(後篇)ご存じですか? 欧米の富裕層がタワマンに住みたがらない「深刻な理由」…!

 

| | コメント (2)

2024年10月15日

Apple 純正の「パスワード」というアプリ

PC だのスマホだのをまともに使っていると、パスワードというのがどんどん増えていく。どのアプリでも web サイトでも同じ一つのパスワードで済ませているという人もいるようだが、私はそんな大胆なことをする度胸は持ち合わせていないので、100 ぐらい設定してあるパスワードなんて覚えきれない。

241015

常に使っているアプリなどは OK だが、問題はたまに使うアプリやネット上のシステムである。ほとんどはログインする際にパスワードが自動入力されるように設定してあるのだが、たまにそれが効かない場合もある。とくに iPhone の機種変更をした後などはパスワード入力が頻繁に求められる。

そんな時は Excel で保存してある「パスワード一覧表」を画面に出して確かめることになるのだが、何しろ膨大なので、求めるデータを探すのさえ大変だ。

ちなみに今月 8日に iPhone の機種交換(iPhone 12から 15)を行い、購入直後に iOS 18 にアップデートしたところ、「パスワード」という名の見慣れないアプリがあるのに気付いた。同時に Mac の OS もアップデートしたのだが、やはり同じ名のアプリが加わっている。

どんなアプリなのか、そのうち試してみようと思っていたところ、LIFEHACKER に "「iOS 18」「macOS 15」に登場|Apple純正「パスワード」アプリは使う価値あり" という記事があるのを見つけた。次のように書いてある。

認証情報すべてが1つのパスワードマネージャーに保管されていれば、ログイン時に「パスワードを忘れた場合」のオプションをクリックする機会が激減します。

また、ウェブサイトへのログインが以前よりずっと楽になっているのに気づくでしょう。パスワードマネージャーがあなたの代わりに、自動でログインのための認証情報を入力してくれるからです。

なるほど、これは便利そうだ。使ってみようと思うのだが、今日は朝からバタバタしていて初期設定にとりかかるのは夜になりそうだ。というわけで、実際の使用感についてのレポートは別記事ということで。

 

| | コメント (2)

2024年10月14日

「トイレをビューティフルに使う」って?

SNS には「世界よこれが日本人の英語力だ」というお約束パターンのお笑いを誘う書き込みがかなりある。しかし「クレイジーゆーた@スキマ時間で楽しく英会話」さんという方が最近 Threads に投稿された件(参照)については、笑うというより「う〜ん」と考え込んでしまった。

241014

貼り紙に表示された「トイレは きれいに つかって ください」という日本語の下に "Please use the rest room beautifully." という英訳が添えられているのである。

とにもかくにも「トイレをビューティフルに使う」って、一体どんなんだろう?

無理矢理に思い浮かべたイメージは、花を一輪持って入り、出てくる時にはそれを鏡の前に飾って来るというようなものだ。しかしそんな面倒なことを要求するトイレなんて、この歳になるまで見たことも聞いたこともない。

さらに面倒なことに、この貼り紙は「日本語能力試験」(JLPT:Japanese-Language Proficiency Test)の会場にあったもののようなのだ。この試験、なにやら長くてもっともらしい名称の 2つの公共法人が主催する「日本語を母語としない人の日本語能力を認定する語学検定試験」だというのである。

ということは、受験者のほとんどは外国人なのだろう。少なからぬ受験者が「こんな妙な英語を書く団体が、我々の日本語能力をまともに認定できるのかなあ?」と不安に思ってしまったに違いない。「日本語と英語は別だから」なんて言い訳しても、説得力はまったくない。

そんなところからもっと突き詰めて言えば、トイレを「きれいに使う」という日本語も、意味的には曖昧と言えば曖昧だ。言いたいことは要するに「トイレを汚すな」ということなのだから。

というわけで、英語の方も "Please keep the restroom clean." ぐらいがまだフツーなんだろうなあ(別に厳密な決まりはないようだが、トイレは "restroom" 、休憩室は "rest room" と表記されることが多い印象がある)。

ちなみに「世界よこれが日本人の英語力だ」関連で最も有名なのは、当ブログでも取り上げたことのある(参照)これのようだ。

2403209

これは本当にアブナい表示だなあ。

 

| | コメント (0)

2024年10月13日

芋煮会で焼肉パーティなんかするから・・・

山形県生まれとしては「ああ、芋煮会シーズンだなあ」と思っていた矢先、「芋煮会でガスボンベ爆発 大学生 5人やけど」と、隣の宮城県仙台市での事件が報じられた。「最近はガスボンベなんか使って芋煮会するのか !?」なんて驚いたが、これ、どうやら焼肉に使っていたらしい。

241013

「芋煮会なら芋煮会らしく、焼肉なんかやってないで芋煮食えよ!」と少しばかり呆れてしまったのだが、上の写真を見る限りではガスボンベがむき出しになっていて、風向きによってはかなり危ない。よくまあこんなことしてたものだと、さらに呆れてしまった。

やけどはいずれも軽く済んだらしく、その点ではよかったのだが、大学生ともあろうものが、火の扱いにはもっと気を付けるべきだったろう。

それにしても最近の芋煮会というのは、芋汁を煮ているそばでこんな焼肉パーティみたいなことをするんだろうか? 私なんかには「芋煮会文化」に対する冒涜と思えてしまうがなあ。

前にもどこかで書いた覚えがあるが、私が 18歳まで暮らしていた山形県庄内では、秋になったら何はなくとも芋煮会というわけで、毎週日曜日は芋煮会と相場が決まっていた。今週はクラスの芋煮会、来週は部活の芋煮会、その次は親しい仲間同士の芋煮会・・・ という具合だったのである。

具材と鍋と燃料の薪をかついで庄内砂丘に出向く。砂丘の砂を掘って火を起こし、芋煮をするのである。そんなわけで、庄内で育った少年少女は大抵たき火が上手になる。それだけに、ガスボンベ担いで芋煮会に行くなんて想像も付かなかったよ。

さらにこのニュースの末尾近くの、次の記述を読んでまたまた呆れた。

引率していた大学の関係者は「ガスコンロから火が出て突然ポンっという音がして爆発した。学生たちと楽しんでいた中、いきなりのことでびっくりした」と話していました。

へぇ! 最近の芋煮会は大学関係者に引率されて行くのか。三度目は、かなり極まったレベルにまで達してしまった。

 

| | コメント (0)

2024年10月12日

デジタルカメラの進歩ってスゴい!

5日前に買い求めた iPhone 15 で撮る写真がずいぶんきれいに見えるので、20年前のデジカメで撮った写真と比較してみた。下の画像の左上が 2004年 2月 24日の『和歌ログ』に使った写真で、右下がつい 3日前に使った写真である。比べてみると、20年前の写真がずいぶんボケボケに見えてしまう。

241012

『和歌ログ』では、20年ほど前から毎日の記事に写真を添えていたのだが、その写真はデジカメ専用機で撮っていた。当時のガラケーに付いていたカメラでは、ブログに添えられるようなまともな写真は撮れなかったので、いつも専用機を持ち歩いていたのだ。

ただデジカメ専用機でもこの程度の写真にしかならなかった。当時の感覚としてはずいぶんきれいに撮れたような気がしていたのだが、20年前の技術って、この程度のものだったのだね。

そして 2009年に iPhone を使い始めたのだが、その頃の付属のカメラでは力不足でブログには使えなかった。そしてその 5年後に iPhone 6 に換えてからようやくまともな写真が撮れるようになったのだった。2015年 1月には、この程度の写真を撮っていた(参照)。

2410122

そして、これが昨日付の和歌ログの写真である。大きなサイズで載せるに十分な品質で撮れているし、色もきれいだ。

2410124

さらにこのほど機種交換した iPhone 自体の画面もやたらきれいなのである。昨日の記事に使った写真は、新しい iPhone を古い機種で撮ったものなのに、こんな感じである。

241011

画像関連の進歩というのはたいしたものだ。

 

| | コメント (2)

2024年10月11日

iPhone 15への機種交換に伴う諸々の作業完了

10月 8日の和歌ログに「iPhone の機種交換に手間取りて気付けば秋の夜は更けてをり」という歌を詠んだように、このほど iPhoneの機種交換(iPhone 12 から 15)をした。

241011

前回の機種交換は 2021年 4月 2日だったから、iPhone 12 は これまでで最長の 3年半使い続けたことになる。それだけ使い心地がよかったと言っていいだろう。ただ、いわゆる「2年縛り」が廃止されてからのことなので「なんだかなあ・・・」とも思ってしまうのだが。

ちなみに今回は最新型の iPhone 16 が出たばかりというタイミングではあるが、ちょっとケチって型落ちの 15 にした。私はマニアックなユーザーじゃないので、これで十分だ。

改めて振り返るためにこれまでの iPhone 履歴をまとめてみたところ、かなりみっともない話が多いことに気付いた。そもそも最初の iPhone 3GS を買ったのだって、お恥ずかしいきっかけだった。

  1. iPhone 3GS 購入(2009年 8月)
    それまで使っていた DoCoMo のガラケーを紛失してしまい、大慌てで iPhone を買った。当時は Softbank の独占取り扱いだったので、それ以外のキャリアは選択できなかった。
  2. 3GS を洗濯機で洗ってしまい、iPhone 4 に機種交換(2010年 11月)
    3GS を購入して 1年ちょっとしか経たないというのに、ポケットに入れたまま洗濯機で洗ってしまい、iPhone 4 に機種交換。ちなみに洗ってしまった 3GS は乾燥させて電源が入るようになったが、やはり動作が不安定なのでおシャカに(参照)。
  3. iPhone 5 を購入(2012年 12月)
    初めて「2年縛り」が解けてからの機種交換。だんだん進化する性能に満足していた。
  4. フライングで iPhone 6 に機種交換 (2014年 10月)
    「2年縛り」が解ける 1ヶ月ちょっと前に、我慢できなくなって機種交換。違約金は下取りのお金でお釣りがきた。カメラ性能が向上して、「和歌ログ」用の写真を撮るのにデジカメを持ち歩く必要がなくなった。
  5. iPhone 7Plus を購入 (2016年 11月)
    順当に「2年縛り」が解けた直後に機種交換。当時の「モバイル Suica」の使いにくさに文句タラタラの記事を書いている。
  6. 落として画面にひびが入り、「本体交換」(2017年 5月)
    機種交換後 1年も経たないうちに落として画面の端に入ったひびが 4日後には全面に広がり、「修理」の名目で本体交換。
  7. iPhone XR を購入(2019年 7月)
    2年半以上使い続けたモデルの 7Plus (機種としては 3年半近く)にガタがきてしまったので、機種交換。ホームボタンのない新しいデザインと操作感の進化に感動。
  8. iPhone XR を落としてひびが入り、 12 に機種交換(2021年 4月)
    なかなか快適に使っていたのだが、自転車のハンドルに固定してナビ代わりにしていた時に道路に落としてしまい、画面がひびだらけになってしまったので、「2年縛り」が解ける 4ヶ月前に交換。やれやれ。
  9. そして、今回の iPhone 15 購入
    これで私は 15年越しの iPhone ユーザーということになった。それほど多くない存在だと思う。

こうしてまとめてみると、15年間で使ってきた 7機種のうち 4機種で機種交換や本体交換につながる「うっかりミス」をしている(最初の「ガラケー紛失」を含む)のだから、私も相当な「粗忽者」である。今後はよくよく気を付けよう。

ちなみに 2年半前に Softbank からその系列の格安キャリア、LINEMO に乗り換えたのを書き落としていたが、今回の機種交換を機に再乗り換えした。先に「楽天モバイル」に乗り換えていた妻が、「最強家族プログラム」とやらで料金を節約しようと言い出したためである。

というわけで、今回は機種変更、楽天モバイルへのキャリア乗り換えの他に OS のアップデートまで一気にやってしまったので、インターネット経由でのデータ移行に時間がかかり、途中でスタックしてしまったりして結構大変だったよ。 Apple Watch とのペアリングにも思いのほか時間がかかったし。

さらに充電などに使うケーブルの USB 端子が Type-C に変わってしまったので、出張用や車内での充電用などとして 新品のケーブルを 3本買わなければならなかった。これ、結構な出費だよね。

というわけで機種変更その他諸々の作業がつつがなく完了し、今月 17日からの鳥取県米子市への出張は、新しい iPhone 15 と共に行くことになった。画面も見違えるほどきれいだし、めでたしめでたし。

 

| | コメント (2)

2024年10月10日

コメの「再生二期作」というのがあると知った

下の写真は、近所の田んぼの光景である。手前の緑色の部分は1ヶ月ほど前に収穫された「刈田」で、その向こうに「稔りの秋って今なんだぞ!」と言わんばかりの黄金色の田が続いている。実際はこれ、近所の田の中ではかなり遅い収穫になるようだ。

241010

面白いのは手前の刈田で、瑞々しいまでの緑である。よく見ると刈り取られた株から出た「ひこばえ」が育って、小さな米粒みたいなものがついいているものさえある。稲刈り後もずっと暑さが続いたせいで、稲としても「せっかくだから、もうちょっと育っちゃうんだもんね!」と言わんばかりの勢いだ。

このままにしておいて、田植えをし直さなくても米が実るようだったら、「手のかからない二期作」ということになりかねない。それほどまでに最近の温暖化はスゴいということだ。

この点でちょっと調べてみると、Wikipedia の「二期作」のページには「コメの再生二期作」という見出しで次のような記述がある。

2020年、農研機構九州沖縄農業研究センターは、コメの収穫後のひこばえ(稲孫)を利用して二期作を行い 10アール当たり 1.5トンの収穫量を実現したと発表。試験レベルとしつつも単純計算で 3倍近い収穫量は、地球温暖化により作付期間が変化も相まって、有力な手法として注目を浴びるようになった。 この手法では4月に田植えを行い8月に最初の収穫を行う。この際、根から40cmほど離して刈り取り栄養分を残し、追肥して水を張ると10月に2回目の収穫ができるというもの。

コメという植物は、実は元々「多年生」なんだそうだ。だから刈り取りが終わってからもずっとそのままにしておけば、翌年にはまた米が収穫できるというのが本来の姿らしい。

ただそれでは収量が確保しにくいからということで、わざわざ新たに「田植え」をして育てるスタイルが続いているわけだが、最近の温暖化(というか「灼熱化」)は、そうした常識を嘲笑うかのような勢いのようなのだ。

この茨城の田んぼの「ひこばえ」は、そのうち耕運機でガリガリっと処分されてしまうのだろうなあ。これ、ごく最近スーパーの棚から米が消えるなんて騒動があった(消費者の過剰反応が災いしたと思うのだが)ばかりだけに、なんだかもったいない気がしてしまうのだよね。

将来的に日本の人口が減ってしまったら農業人口も減っているだろうから、この「再生二期作」で手間をかけずに米が 1年に 2度収穫できるようなシステムが主流になったりして。

 

| | コメント (2)

2024年10月 9日

「レベチ」と「微レ存」という略語

HUFFPOST に「ここまでやるのか... 叶姉妹・美香さんの "フェイスパック姿" が見たことないほどレベチでゴージャスだった」という記事がある。今回いきなりこんな記事をフィーチャーしたことについては、「tak もいい年してついにトチ狂ったか !?」と驚いた方がおいでかもしれない。

241009

言い訳させてもらえば、叶姉妹のお二人には申し訳ないが、私はこの人たちの「フェイスパック姿」なんてものにはちっとも興味がなくて(というより見るのも恐ろしくて)、ただひたすら「レベチ」という言葉にひっかかってしまったのである。どう想像してみても意味がわからない。

こうしたことってわからなければググってみるのが一番で、今回も Oggi.jp の "若者生まれの言葉「レベチ」の意味や使い時って? 例文・類語 ..." という記事に当たってみてあっさり解決した。早い話、「レベルが違う」の略語なんだそうだ。

「段違い」を「だんち」と言うのは大昔から(江戸時代かららしい)あったが、最近は「レベチ」なんて言うのだね(参照)。さらに「ジゲチ」なんていうのもあるらしく、これに関しては「レベチ」の謎が解けた直後なので「次元が違う」の略語とすぐに想像が付いた。

そういえば、この類いの言葉について 9月 28日に "セブンとセブイレ、さらにスカツリ、いたせり、絞り染め" のタイトルで書いていたんだった。セブンイレブンは関東では「セブン」と略されることが圧倒的に多いが、関西では「セブイレ」と呼ばれることもあるというのが話の入り口である。

私も大昔は「セブイレ」なんて言っていたので、関西流の略語センスにはかなり共鳴してしまう。略語というのは大抵の場合 4音の方が収まりがいいので、個人的には「ファミリーマート」だって「ファミマ」ではなく「ファミリマ」と言いたいぐらいのものだ。

こうした感覚からすると、「レベチ」というのも何となく収まりが悪い。関西ではなく首都圏の女子高生が広めてしまったものに違いなかろう。関西流だったら「レベチガ」とまではいかないにしても、「レベッチ」ぐらいのところまではこなしてくれそうだ。

ちょっと気になってさらにググってみたところ、「親が知っておくべき若者言葉・ネットスラングとは?」というページが見つかった。次のような言葉が紹介されている。

スパダリ: スーパーダーリン
あたおか: 頭がおかしい
メンブレ: メンタルブレイク、精神的にきつい状況
エゴサ: エゴサーチ。自分自身のことをネット検索すること
イチキタ: 一時帰宅
微レ存(びれぞん): 「微粒子レベルで存在している」の略で、わずかしか可能性しかないという意味

この中で「あたおか」と「メンブレ」は知っていたが、ほかは初耳である。

この記事、2021年 1月のものなので、「そんなの、もう流行らないよ」ということがあるかもしれないが、私としては「微レ存」というのがかなり気に入ってしまったよ。ただ個人的趣味としては、「びれぞん」ではなく「びれそん」と発音したいところだなあ。

さらに凝ってフランス語っぽく「♫ ヴィレソォン」なんて言っちゃったら、かなりそれらしい。実存主義哲学でいう「微かな可能性」という意味だなんて言ったら、信用されちゃったりして。

 

| | コメント (6)

2024年10月 8日

怪物ヒグマ に「肉の味」を教えたのは人間だった

牛食ってヒトに食われるヒグマかな」なんて川柳を詠んだのは昨年の 8月 24日だった。牛を襲い続けたヒグマ "OSO 18" が駆除されたのは昨年の夏だったが、かの東スポが、OSO 18 の肉が都内のジビエ店で炭火焼きにされていたと報じていたのである。

241008
(上の画像クリックで HUB のニュース動画ページに飛ぶ)

そして今、捕獲作戦を指揮してきたリーダーの藤本靖さんは OSO を作ったのは、実は人間だったと語っているという(参照)。記事には次のようにある。

もともと山菜など食べる "普通のクマ" が肉の味を覚え、次第に行動がエスカレートした可能性があることが分かってきた。ハンターによるエゾシカの死がいの不法投棄によって食性が変わってしまった恐れがあるという。

今のヒグマはフキやセリ、ヤマブドウなどを食べる「草食」が大半だが、過去の食性調査によって 1920年以前は肉食傾向が強かったことがわかっている。ところが明治政府による北海道開拓が本格化したことで、この食性が変わってきた。

ダム建設などでサケの遡上が減ったことや、乱獲でエゾシカが減少し、動物性の餌が減ったことが草食に傾いた理由とみられる。ところが最近は、再び肉食傾向が強まってきた。

この変化の前段階は、エゾシカが増えて農作物被害が増えてきたことである。そのためハンターによるシカの駆除作戦が進んでいるのだが、処理しきれないエゾシカの死体を違法に山林に放置するケースが増えた。そして次の段階として、ヒグマがそのシカの死体を食べるようになった。

つまり結果として、人間がヒグマに「肉の味」を教えてしまったことになる。こうした状況が、よりうまい肉を求めて放牧された牛を襲って食べる OSO 18 のような個体の出現につながった。

北海道のヒグマのケースだけでなく、最近は本州や四国でもツキノワグマの増加が懸念されている。とくに山から里におりて棲み着いてしまう「アーバンベア」が問題視され、「2050年には都市占拠か」とまで言われている(参照)。

2410082

クマが人里近くに棲むのは、餌が手に入りやすいからだ。人間に捨てられた残飯などは、クマにとって格好の餌となる。自然豊かな観光地までがクマの住処になってしまわないように、人間が気ままな行動を自制しなければならない。

 

| | コメント (0)

2024年10月 7日

今年、猛暑日を記録したのべ地点数は過去最高だった

Weather News が「2024年は猛暑日が過去最多 温暖化が進むと猛暑日はどうなる?」と報じている。全国のアメダスで観測された猛暑日(最高気温 35℃ 以上)ののべ地点数が 10,273 で、過去最多となったのだそうだ。確かにこの夏はとんでもない暑さだったからね。

2410071

「とんでもない暑さだった」と書いたが、東京を中心とする南関東はまだマシだったようだ。今夏の東京の猛暑日は平年より 14日も多い 19日だったが、名古屋市と京都市は共に 40日、大阪市は 35日となっている(参照)。(Weather News の記事にあるグラフは 7月末時点の数字のようだ)

さらに上には上があるもので、「福岡県太宰府市では 7月 19日〜8月 27日まで 40日連続で最高気温が 35℃ 以上の猛暑日となり、年間では 62日といずれも国内の歴代最高を更新しました」とある。年間のおよそ 17% が「猛暑日」というのである。

ということは、1年の半分近くが最高気温 25℃ 以上の「夏日」なんじゃあるまいか。変な話だが、茨城県のつくば程度の暑さでヒイヒイ言ってたのが申し訳ないみたいな気がするほどだ。

とはいえ太宰府市が記録更新する前の日本記録は、群馬県桐生市で昨年記録された 46日だったというから、北関東の内陸部も暑いと言えばメチャクチャ暑い。茨城県は海があるだけまだましだ。

猛暑日の記録数はとにかく 2020年以後にうなぎ登りである。このまま温暖化が進むと、東京の猛暑日は 26年後の 2050年頃には 17日となり(今年の 19日が異常値だったとしたら、むしろありがたい)、さらに 2100年頃には 44日にまで増えると予測されている。今年の大阪の倍以上だ。

2410074

その大阪に至っては 2100年頃には 74日が猛暑日(1年の 20%以上)になるという。そうなったら、年間の半分以上が夏日になって、残りのチョボチョボが春秋冬という具合なのだろう。いや、冬なんて季節が残っているかどうかも危ぶまれる。

猛暑が進むと熱中症で命を落とす人が増えるだろうと言われ、とくに老人はアブナい。生きにくい世の中になって、ただでさえ少子化なのだから日本の人口はずいぶん減ってしまうのだろうね。まあ、私はそこまで生きていないからいいけど(とも言っていられないか)。

ちなみに、今日も暑くなって 30℃ の「真夏日」になっている。10月 4日の和歌ログで「桃色の木槿の花の咲き誇り今年最後の真夏日は行く」と詠んでしまったが、ガセネタになってしまった。

 

| | コメント (0)

2024年10月 6日

くるまったまま腕を出してスマホを眺められる毛布

何だかんだ言いながらも夏は終わって秋になり、その秋が深まれば寒い冬になるのだと思い出させてくれたのが、NET ch の 2本の記事だ。くるまったまま手だけ出してスマホを眺めるための毛布で、ニトリとサンコーの製品である。

241006

上の写真、左上は "ニトリ、袖付きタイプも追加された「スマホ毛布」2024年モデル" というもので、右下が "腕を出してゲームやスマートフォンを触れる「だら活毛布」、サンコーが発売" だ。「だら活毛布」というネーミングには、なかなかグッとくるものがあるね。

ニトリの「スマホ毛布」は袖付きと袖なしとがあり、「2024年モデル」というのだから、前々から展開しているのだろう。知らなかったよ。

さらにサンコーの「ダラ活毛布」に至ってはヒーター付きなのだという。いやはや、恐れ入った。不精者にはそこそこの需要があるのだろう。

これ、考えてみるとスマホに限らずベッドに入ってから本を読みたかったりする場合にも重宝しそうである。ただほんわかと暖か過ぎて、そのまま寝てしまいそうなのが気がかりだが。

ちなみに私としては、いくら不精者でもさすがにそのために専用毛布を買おうとまでは思わない。スマホを眺めたり本を読んだりするのは起きてるうちで、ベッドに入ったらストンと眠りに落ちるのが一番だ。

【同日 追記】

ふと思ったのだが、ソファに寝転がってロングコートを後ろ前にかければ OK なんじゃなかろうか?

 

| | コメント (0)

2024年10月 5日

ビジネスメールの署名に勤務時間を明記することの意味

HUFFPOST に 10月 2日付で "勤務時間外のメールチェックはもう終わりにしよう。署名に「ウェルネス文言」を付けるのがアメリカで流行の兆し" という翻訳記事がある。この見出し中の「ウェルネス文書」(健康文書?)というのは初耳の人が多いだろう。私も「何のこっちゃ?」と思った。

241005

HUFFPODST 英語版を探したところ、"How To Write An Email Signature That Actually Promotes A Life Outside Work" (仕事以外の人生を上手に送れる Eメールの署名の書き方)というのが見つかった。どうやらこれが今回の元記事のようで、日本語版の見出しはずいぶん思い切った「意訳」である。

2410052

この中で「ウェルネス文書」に該当するの元の言葉は "wellness-promoting email signature" (健康促進 Eメール署名)だった。「意訳」ついでとはいえ、「ウェルネス文書」ではいくらなんでも唐突過ぎるよね。せめて「ウェルネス署名」にしてもらいたかった。

この場合の "signature" (署名)というのはメールの末尾に付ける名刺代わりみたいなもので、例えば私の場合こんなようになる。

2410054

とどのつまり問題の記事は、「仕事と生活のバランスをうまくとって健康に生きていくための、ビジネスメールの署名の書き方」を考えるためのもののようなのである。そのためには、署名の中に自分の勤務時間を明記することが推奨されている。

この記事の筆者である Brittany Wong さんの同僚は、Eメールを出すにあたって次のような断り書きを自分の署名に加えているという。

My working hours are typically 8:30 a.m. ET to 6 p.m. ET, Monday to Friday. If these are not your working hours, please do not feel an urgency to respond outside of your typical working hours.

私の勤務時間は通常、月曜日から金曜日の午前 8時 30分から午後 6時(米東部時間)です。もしこの時間帯があなたの勤務時間外である場合には、あなたの仕事の時間以外で返信を急ごうとされなくても結構です。

米国は東部と西部で 3時間の時差があるから、こうした表記には日本人が考える以上の意味がある。お互いのプライベートな時間を大切に考えていると示すことができるのだから、気の利いた配慮である。

日本の場合だとここまで丁寧に書かなくても、「勤務時間 9:00〜18:00(土日、祭日は休み)」ぐらいにさりげなく明記しておくだけでも意味があるだろう。相手は「18時以後にメールを送っても、明日の 9時過ぎまでは返信がないだろう」と納得することができる。

これ、早速やってみようと思ったのだが、考えてみれば私はフリーランスなので「通常の勤務時間帯」というのが存在しないのだった。土日だろうが祭日だろうが、必要とあらば仕事してしまう。メールチェックは夜でもするし、そのまますぐに返信してしまうことだって度々だ。

こちらが夜に返信しても、先方がそれを読むのは翌朝だろろうから「朝イチのメール」ということになり、それで構わないのだが、相手もフリーランスだと、夕食後のくつろぎ時間を邪魔することになりかねないから考え物である。これを機に、メールは朝になってから送信するように心がけよう。

 

| | コメント (0)

2024年10月 4日

「新 1万円札は祝儀に不適切」という驚きの新マナー

誰が言い出したのか知らないが、「新 1万円札は結婚式の祝儀に適さない」ということになっているらしい(参照)。肖像に使われている渋沢栄一は愛人を妻と同居させるなどしていたため、「不貞を連想させる」として、結婚式の祝儀には福沢諭吉の旧札を使うのが「マナー」だというのである。

あまりの馬鹿馬鹿しさに「そんなこと気にするのは、よっぽどのヒマ人だけだろうよ」と思ったのだが、記事はさらに続いてこんな驚くべき展開となる。

式場探しサービスを行う会社による調査では、渋沢栄一の新紙幣をご祝儀に使うことに対して、およそ 3割もの人がマナー違反だと感じているという驚きの結果になりました。

241004

「はあ !?」である。世の中のおよそ 3割は「よっぽどのヒマ人」のようなのだ。

こんなような話から思い出してしまったのが、いわゆる「謎ルール」というヤツである。中でも学校というところはこの「謎ルール」の宝庫で、昨年 2月に "雪が降っても「ジャンパー着るな」の指導に呆れた" という記事を書いたことがある。

広島市内で雪が降って気温が氷点下 4.3℃ まで下がった日に、ジャンパーを着て登校した小学生が校門で見張っていた教師にそのジャンパーを脱がされ、風邪を引いてしまったという話である。校門で見張っていた教師は「よっぽどのヒマ人」というだけでなく、「頭までおかしいヤツ」である。

幼稚園、保育園というところも謎ルールに溢れているようで、"驚愕の実例 幼稚園・保育園の「謎ルール」 約半数の先輩ママたちが「ある」と回答" というページにはこんなようなのが載っている(これだけではなく、もっといろいろある)。

  • 手作り信仰がある。ランチョンマットとか巾着は市販品がダメなど。手作りにすることで子どもが大事に使うだろうというのが理由。
  • 支払い関係が銀行支払いとかでなく、現金を子どもに預けて渡すスタイル。
  • お弁当のごはんは白米で平盛り(おにぎり不可)。お箸のみOK(補助箸やスプーン、フォーク不可)。
  • 先生によって「海苔はパラパラしてはダメ、巻いて食べろ」「パンはちぎって食べない」「納豆はごはんにかけない」など給食に厳しいルールがあるらしい。

さらに職場にだって少なくないというのだから厄介である。こちらのページに職場のくだらない謎ルールの数々が漫画形式で山ほど紹介してあるのだが、一人でランチに行くのはダメという会社もあるらしい(参照)から、天を仰いでしまう。

要するにこうした「謎ルール」は日本中にあるということで、これはとりもなおさず日本中に「よっぽどのヒマ人」が存在する証左である。放っておくと今回の記事の「渋沢栄一は祝儀に向かない」みたいなのがどんどん増えていってしまいそうで、考えるだに恐ろしい。

ただ、将来的に流通するのが新紙幣ばかりになって福沢諭吉の 1万円札が手に入らなくなったら、樋口一葉の 5千円札を包むことにすれば結構な節約になるよね。

 

| | コメント (2)

2024年10月 3日

区域と時間帯限定での「路上飲み禁止」は生ぬるい

東京・渋谷駅の周辺で、一昨日から夜間の路上飲酒が年間を通して禁止ということになったんだそうだ。ただ禁止となるのは限られた区域内で、さらに時間も限定だから 朝 5時から夕方 6時までは大っぴらに飲んでも構わないらしい。

路上での飲酒全般が違法という国が多いという常識からすれば、ずいぶん「生ぬるい」規制である。こんな具合だから、「路上飲みは日本の文化」なんて妙なことを言い出す人が出てくる(参照)。

とくに最近はハロウィーンや大晦日の渋谷駅周辺での馬鹿騒ぎが話題になり、「日本では路上で大っぴらに酒が飲める」という話が外国人にまで広まって一種異様な雰囲気になってしまった(参照)。それで当初は、ハロウィーンと年末年始に限って路上飲酒が禁止されたものと記憶する。

ところが最近は年がら年中目に余る状態になったので、「通年禁止」ということになったようなのだ。対応が遅いと言えば遅すぎるし、罰則もないので実効性という点でも疑問が残る。生ぬるいにも程がある。

路上飲みが「日本の文化」というのは言い過ぎだが、日本が路上飲みに寛容すぎるというのは明らかだ。さらに言えば、公共の場でぐでんぐでんに酔っ払ってしまうことにも寛容すぎる。酒に関する「お恥ずかしい話」が、日本ではなぜか「ご愛敬」として大目に見られてしまいがちなのだ。

日本人が酒の上での醜態に寛容であることの理由は、一緒に酒を飲んで「罪のない共犯関係」を構築したがる意識にあるのだと思う。ズブズブの「運命共同体」を作り、もたれ合って安心したいのだ。

もっとも「罪のない共犯関係」というのは日本だけのことで、諸外国では「実際の罪となる共犯関係」となってしまうことも多い。ニューヨークなどでは路上で栓の開いた酒瓶を持っているだけで罰金を取られたりするほどだから、「酒」というものの捉え方がかなり違う。

日本でもそろそろ、こうしたことをシリアスに考え直さなければならないだろう。はっきり言って路上飲みは「終日禁止」にすべきだし、それを渋谷だけでなく多くの都市に広げてもらいたい。路上で酒を飲めなくても生活には何の差し障りもないのだから、ためらう理由はないだろう。

極端に聞こえるかも知れないが、「花見」などでの飲酒も例外にすべきではないと思う。花見シーズンの早朝に桜の名所と言われる公園などに行ってみれば、目を覆うほどのゴミの山に驚いてしまう。人間、集団で酔っ払ってしまうと行動に責任を取れなくなってしまう。

どうしても花見と酒をセットにしたかったら、桜を見たその足で飲み屋に行けばいいし、飲み屋が満席だったらさっさと帰って家で飲めばいい。。

 

| | コメント (2)

2024年10月 2日

「夕刊フジ」が休刊 - 活字と紙の媒体は衰退期?

産経新聞社が「夕刊フジ」を、来年 1月 31日発行(2月 1日付)をもって休刊すると決定したのだそうだ(参照)。このタブロイド判夕刊紙、私が勤め人時代は帰りの電車内で多くの人が読んでいたものだ。

241002

最近の通勤電車は廻りを見渡すとほとんどの人がスマホに見入っていて、紙の新聞を広げている人なんてほとんどいない。ということは、Kiosk でも新聞はあまり売れなくなっているのだろう。

ただでさえ売れない上に、新聞用紙の値上がりなどもあって利益を出すのが困難になってしまったらしい。夕刊フジだけでなく、日本経済新聞社が発行していた日経産業新聞も、今年 3月 29日付で休刊している。活字と紙による新聞という媒体は、既に衰退期に入っているようなのだ。

カフェなどで客が自由に読めるようにカウンターにいくつかの新聞を並べているところがあるが、ざっと見たところ、それらの新聞をテーブルに広げて読みふけっているのは 70歳代後半以上、つまり「団塊の世代」より上の高齢者しかいない。

このブログの「ジイさんはガラケーだが、バアさんは LINE ユーザー」(今年 3月 31日付)という記事で書いたように、高齢の男性はデジタルにからきし弱い層である。同じ高齢者でも女性は LINE で娘とやり取りしたりしているが、男性は今でもガラケーがかなり多い。

彼らの多くは「パソコンなんか押しつけられる前に停年になって助かった」と思っているのだから、今さら PC はおろかスマホにだって触れたくない。ただ、情報に取り残されたくはないと思っているようで、新聞は読みたがるわけだ。

とはいえ定年をとっくに過ぎているので、勤め帰りに Kiosk で夕刊フジを買うなんてことはない。そんなわけで、タブロイド判夕刊紙は有力な読者を失って久しいのだ。そうなるとネット版の "zakzak" も継続が困難になるから、更新を中止するというのもしかたがない。

この先、団塊の世代以上の高齢者が世の中からいなくなったら、夕刊紙だけでなく大判の朝刊だって今以上に読者が激減する。新聞は今後どのような形に姿を変えるべきなのか、真剣に検討しなければならないだろう。

 

| | コメント (2)

2024年10月 1日

世界はきな臭いが、米国と日本が踏ん張らなければ

首相に指名された石破氏は、早々に国会を解散して総選挙をするんだそうだ(参照)。「自民党、かなりヤバくなってる」という気はするが、ここで議席を大幅に落としたりなんかしたら石破首相の責任問題となり、高市早苗が台頭してしまいかねない。一応頑張ってもらわないと、世の中がきな臭くなりすぎる。

241001

今さらみたいに言うが、石破氏が総裁選挙に勝ったのは、高市、小泉を加えた 3人の中では一番「まとも」なのだから順当な結果としか思われない。ところがいきなり株価が暴落してしまったというのは、日本の経済に大きな影響を与える層には、彼は決して歓迎されてはいないということなのだろう。

YouTube では高市待望論者としか思われない連中が石破氏の総裁就任演説に罵詈雑言コメントを浴びせているし、高市本人も人事で「党内融和」に背を向けるどころか「党分断」みたいな姿勢を見せている。状況はかなりきな臭い。

世界を見れば、欧州では極右や右派が拡大している(参照)。米国でもトランプがあちこちでボロを出しながらもそれなりの人気を得ているのだから、世界はポピュリストを支持する方向に向かっているのだろう。

ここで石橋政権が短命に終わって高市政権なんかに変わったりしたら、きな臭さが「焦げ臭さ」ぐらいに強くなってしまう。日本と米国で何とか踏ん張らなければ、世の中おかしくなってしまいそうだ。

 

| | コメント (4)

« 2024年9月 | トップページ | 2024年11月 »