ワタミのサブウェイ買収というニュース
居酒屋のイメージが強いワタミが、ファストフードに参入するんだそうだ。TBS は速報で "ワタミが「サブウェイ」の日本事業を完全子会社化 ファストフード事業に参入…「ワタミのブランドもかなり年を取った、若者に人気のブランドに」渡邉美樹社長" と伝えている。
TBS は居酒屋チェーンの収益性について「大人数での宴会などが減ったことに加え、若者を中心にアルコール離れが加速。国内の人口減少もあいまって、市場は縮小傾向です」とした上で、「若者に人気のブランドにもう1回戻そうじゃないかと」という渡邉社長のコメントを伝えている。
ワタミの今後の展開としては「ファストフードは今後も市場規模が拡大していくとみられ、現在 178店舗のサブウェイを 3000店舗規模まで広げたい考え」としているのだが、そう簡単に事業拡大できるかどうかは疑問だ。というのは、日本のサブウェイ展開は結構苦戦しているからだ。
サブウェイは世界規模で見るとマクドナルドを超える最大のファストフードチェーンなのだが、日本に限れば 1991年にサントリーの子会社としてスタートして以来、2014年には店舗数が 380店舗に達したが、それ以降は不振で、現在は 178店舗まで縮小しているという。
日本でのサブウェイの不振について私は、2019年 1月 18日付で "日本での Subway 不振に見る 「文化の違い」" というタイトルで書いたことがある。この辺りのことを解決しないと、3000店舗まで拡大するというワタミの構想は実現できないんじゃなかろうか。
個人的にはサブウェイのサンドイッチは好きだし、最近は肉を食わないことにしているので、野菜だけの「ベジーデライト」などは本当にありがたい。
しかし最近はサブウェイの店舗が少なくなってしまったので、出張の時などの食事に困ってしまう。関東ではそば屋に入れば済むが、西日本ではそば屋が少ないので、丸亀製麺を探すしかない。サブウェイがどこにでもあれば本当に助かるので、ワタミには頑張ってもらいたい。
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コメント
3000店は相当高い目標ですね。マクドナルドでも2967店舗ですから。多分マクドナルドの店舗数を意識したものと思われます。
https://www.nipponsoft.co.jp/blog/analysis/chain-hamburger2024/
マクドナルドは店舗数の拡大は終了したと思われます。
いまマクドナルドのしていることはキッチンの能力の拡大です。注文システムのハイテク化です。
店内飲食、持ち帰り、ドライブスルー、デリバリーのすべてに対応できるようにです。
・発注も対面で受け取り自分で席まで運ぶ、又は運んでもらう。
・確保した席からアプリを使って注文して席まで届けてもらうなど、さまざまです。特にこのケースでは最短二分で届きます。(カウンターで注文し受け取るケースより速い)
商品も幼児連れからビジネスマンまで対応できてます。
また新製品の開発スピードも速いです。価格設定もセットだと1000円前後が多く強気です。
というわけでマクドナルド最強です。
当然サブマリンのライバルの一つはマクドナルドになるわけで、3000店は無理でしょう。人材確保も大きなネックです。
投稿: ハマッコー | 2024年10月26日 04:36
ハマッコー さん:
ご紹介の記事、拝見しました。こんなにいろいろなチェーンがあるとは知りませんでした。ただ、マクドナルドの一人勝ち状態ですね。
こうした中で 3000店舗を目指すというのは容易なことではないでしょう。よほど画期的かつ有効なシステムを取り入れなければ。
投稿: tak | 2024年10月26日 07:58