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2024年11月に作成された投稿

2024年11月30日

新幹線車内での富士山案内アナウンス、英語バージョン

私のもう一つのブログ『和歌ログ』にも書いた(参照)のだが、昨日は関西は曇っていたものの、新幹線で三島付近まで来ると文字通りの「雲一つない青空」になっていた。雪を戴いた富士山の姿が「理想的」と言っていいほどの美しさだった。

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この景色が見える直前、新幹線車内に「左の車窓より富士山の姿が見られます」という案内放送が流れた。これって正式のアナウンスというわけではなく、車掌のサービス精神によるものらしい。何かに夢中で外の景色に気付かない人もいるだろうから、ありがたいと言えばありがたいことである。

ところがこの日本語アナウンスに続いて、「ザビューオブマウントフジキャンビーシーンフロムザレフトウィンドー」という思いっきりのカタカナ英語(いや、平仮名っぽくさえ聞こえる)アナウンスが流れた。ちなみに一昨日の往路では、最後の部分が「ライトウィンドー」だった。

"The view of Mt. Fuji can be seen from the left window." というココロなのだろうが、外国人に理解されたかどうかはわからない。聞いてもわからない日本語アナウンスの延長と思われても仕方がないほどの口調だったからね。

思うにあの英文って、日本語の直訳なのだろう。しかも「キャンビーシーン」なんて持って回った受動態になっているところから察するに、機械翻訳の産物なんじゃあるまいかとさえ思われる(can be thougut)。

こんな時は同じカタカナでも、あるいは平仮名でも、ごく素直な中学生英語で「ゆーきゃんすぃーまうんとふじおんざれふと」(You can see Mt. Fuji on the left.)と言う方がずっと楽だし、まだ英語のつもりと気付いてもらいやすくて、辛うじて通じると思うがなあ。

まあ、ご参考までにということでよろしく。

【同日 追記】

あの車内アナウンス、やはり通じていなかったと思う。というのは、あの時は何人もの外国人が乗車していたが誰一人として反応していなかったもの。近くに座っていた米国人らしき夫婦も、顔を左に向けることすらなかった。

通じていたら、あの富士山の見事さだもの。"Oh!" とか "Beautiful!" とかいう声の一つぐらい聞こえてきてもいいはずだしね。やはり日本語アナウンスの延長としか思われていなかったのだろう。

 

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2024年11月29日

「ネットを見ない高齢者」という偏見

Threads で madrihard_69 さんという人が「ネットを見ない高齢者」やら「ネット初心者の高齢者」とかの言い方は、「高齢者はネットを知らないと見下すための詭弁に過ぎないのでは」と投稿している(参照)。「黎明期」を「聡明期」とミスタイプする(どうしてこうなるかなあ?)ご愛敬付きだが。

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この投稿では「1985年頃から」がネット黎明期とされているが、「ネット」というのがインターネットを指すのだとしたら、それはやや早すぎる。当時私は 30代前半で、限定的な「パソコン通信」には手を染めていたが、インターネットはまだ一般に開放されていなかったために手が出せなかった。

インターネットが一般化したのは 1995年頃からで、ちょっと「先進的」と言われる企業や団体が「ホームページ」なんてものをもち始めたのもこの頃だ。ただ、フツーのオフィスで「1人 1台の PC」がデスクに並ぶのが当たり前の光景になるまでには、あと数年待たなければならなかった。

だから西暦 2000年前後に 60歳になって停年を迎え、メジャーなオフィスを去った人たちの多くは、「パソコンなんてものを無理矢理押しつけられる前に停年になってよかった」なんて思っている。彼らは今、年齢的には 80歳前後に達していて、まさに「ネットを見ない高齢者」である。

madrihard_69 さんは「70歳くらいの高齢者(当時30歳)も、何十年も前からずっとネットに触れてるのでは?」と書かれている。確かにこの年齢層はインターネットに抵抗はないが、とは言っても「何十年も前から」やっていたというわけではない。せいぜい 20数年、長くて 30年だ。

インターネットというのは、それくらいに「新しい技術」なのだということを忘れてはならない。

というわけで、「ネットに親しんでいるかいないか」という年齢的な境界線は、現在のところでは 75〜6歳 ということになるだろう。別の言い方をするならば、「団塊の世代」より上の男性の多くは確かにネットに馴染んでいない。

ここで「男性」に限った言い方をしたのは、女性の場合は 70代後半でもスマホでインターネットに触れるのにあまり抵抗を示さないからだ。それに関しては、今年 3月 31日付の「ジイさんはガラケーだが、バアさんは LINE ユーザー 」という記事を見れば納得してもらえるだろう。

従来のデジタル・デバイドはもっぱら年齢差で語られていたが、最近は男女差がプラスされたように思われるのである。

 

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2024年11月28日

首都圏での闇バイト強盗事件、その傾向と対策

NHK が一連の「闇バイト強盗事件」の特徴から推定される「家の防犯対策」のあり方を伝えている(参照)。首都圏で発生した19件の特徴を調べると、「事件に巻き込まれないための手がかり」が見えてきたというのである。

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記事によれば、8月末から 9月 3日までは貴金属販売店や質店などがターゲットとされていたが、9月 18日以降は個人宅への強盗が続いている。こうした中では 500万円以上の高額の被害がある一方で、多くは数万円から 20万円程度の被害だったというのが注目される。

つまり高額の現金があるかないかに関わらず、押し入られていたというのである。「ウチは多額の現金なんかありそうに見えないから大丈夫」ということにはならないようなのだ。

押し入られた時間帯はいずれも明け方から未明にかけてで、ガラスを叩き割って入るという単純素朴なまでの手口が圧倒的に多い。そして金品を奪うためには手段を選ばず、殺人やキャッシュカードの暗証番号を聞き出すための連れ去り・監禁など、かなり凶暴なことを平気でする。

こうした犯罪への対策として、警備会社で20年以上にわたって防犯対策の研究をしている濱田宏彰さんは、「窓ガラスの強化」が重要と指摘する。比較的簡単な方法は、窓ガラス全面に防犯フィルムを貼り付けることだ。特殊なフィルム 4枚を重ね合わせた「強化ガラス」はさらに防犯効果が高い。

ウチは防寒対策も含めてガラスにシートを貼ってあるので、少しは大丈夫そうだ。さらに窓ガラスが割られても「補助錠」が付けられていると、メインの鍵が開けられても窓は開かないという。ウチも考えようかな。

(補助錠は)窓の上側への取り付けを推奨しています。侵入者が外すときには立って作業する必要がある(=人目に付きやすくなる)ためです。数百円から購入可能で、簡単に取り付けられます。

また、塀を低くしたり植木をせんていしたりすることで、周囲から見えやすくすること、人に反応する「センサーライト」の設置や、踏むと大きな音がする防犯砂利を敷くことも効果的だという。ウチはかなり開放的なので、この辺のことは大丈夫そうだ。

それでも侵入を許してしまった場合は、次のことを心がけるように記されている。

  • 窓や勝手口からできるだけ外に逃げる。
  • それができなければ「トイレや寝室など、鍵のかかる場所に逃げる」こと。警察に通報する時間を確保できる。
  • それができずに、対面する事態に陥ったら「現金などをおとなしく渡す」。抵抗しないことが大切。

とにかく相手は強盗の素人のようなもので結構アセっているので、こちらの方が落ちついてあげないといけないようなのである。厄介な世の中になったものだ。

 

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2024年11月27日

アルツハイマーかどうかを簡単に見分けられる質問

NHK が「アルツハイマー病の疑い "簡単な質問で見分け" 慶応病院など」というネット記事を配信している。早期の治療につながると期待されているのだそうだ。私も 70歳を過ぎて「物忘れ」したりするので、なんだか気になって読んでみた。

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慶応大学の伊東大介特任教授らのグループが、患者と健康な人あわせて155人に簡単な質問をし、その答えやふるまいで病気を見分けられないか実験したという。その結果、次のようなことがわかった。

現在、困っていることがあるか」、「3か月以内で気になるニュースがあるか」という質問にいずれも「ない」と答え、「現在、楽しみはあるか」という質問に具体的に回答した人の 83%がアルツハイマー病の精密検査で陽性だったということです。

また、質問に直接答えず、付き添いの家族らに助けを求めて振り返る動作をした人の87%が陽性で、研究グループは質問への回答やふるまいをみれば病気の疑いがあるか高い精度で見分けられるとしています。

「へえ、そんなものかね」と思い、自分自身に同じ質問を投げかけてみたところ、「現在、困っていること」と「3か月以内で気になるニュース」に関しては、スラスラと答えられた。

日常生活上では「致命的に困っている」というわけではないものの、「何とかしたいものだが、なかなか対処する時間が取れない」みたいなことがゴロゴロある。あるいはこれって、「怠惰」の裏返しかもしれないという反省材料になりかねないが。

さらに「3か月以内で気になるニュース」なんて、このブログを書いているおかげでいくらでも出てくる。

逆に「現在、楽しみはあるか」という質問には「うぅん、何だろう?」となってしまい、我ながら情けない話だ。楽しみがないわけじゃないが、「忙しくてなかなかそれどころじゃない」というのが正直なところだが、よく考えればこれって、「現在、困っていること」になってしまうなあ。

強いて言えば「一番の楽しみはこのブログを書くこと」かもしれない。楽しくなければ 20年以上も毎日続けられるわけがないからね。

というわけで、アルツアイマーの心配は多分ないだろうということに落ちついて安心した。「物忘れ」に関しては、年取れば誰にでもありがちのことと片付けておこう。そういえば、若い頃から「忘れん坊」と言われていたし。

ただ、「嫌なことを忘れるのも才能の一つ」なんてノー天気なことを言ってるうちに、「気付いてみれば正真正銘のアルツハイマー」なんてことにならないように気を付けようと思う。アルツハイマーって、どうやら「楽しみ」しか答えられなくなるみたいだからね。

考えてみればそれって、ある意味幸せなことなのかもしれないが。

 

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2024年11月26日

「透析しないと死ぬ」は「透析しないと死ぬ」という意味

X (旧 Twitter)に Earl さんという方が次のような tweet をしておられる(参照)。最初に読んだ時は「透析しないと死ぬと言われたけれど、透析しないと死ぬという意味だと思わなかった。何でちゃんと説明してくれなかったのか」というのが理解できず、頭の中が「?!?!?!」になってしまった。

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二度繰り返して読み、これはこの通りの意味なのだと、やっとわかった。トアロさんという方のこのような tweet (参照)を踏まえたもののようなのである。

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これって実際にあったケースのようなのだ。医師はある女性患者に「透析しないと死にます」と説明したのだが、その患者は「手術はしたくない。透析も、もうしたくない」と言い、透析中止の同意書にサインした。

夫も妻の意思を尊重して「本人がいいならそれでいい」と了承。ところが実際に透析を止めた後に妻が死に至ると、夫は病院を訴えたというのである。

まさに「透析しないと死ぬと言われたけれど、透析しないと死ぬという意味だと思わなかった」というケースのようなのだ。こうしたことが少なくないため、病院はかなり苦労してしまうらしいのである。

ただ、医者の言葉をきちんと理解した上で「透析しない」と宣言し、その上で「医師の力」ならぬ「意思の力」で生き延びたら、「透析止めても死ななかったじゃないか。デタラメ言われたせいで余計なストレス味わったから、『医者料』ならぬ『慰謝料』よこせ」なんて病院を訴えるのも面白いだろう。

とはいえ「いずれ必ず死ぬんだから、決してデタラメじゃない」なんて言われたら、まさにその通りだから和解するしかないだろうけどね。

ちなみに私個人としては、生きるだの死ぬだのいうことにあくせくし過ぎるのは鬱陶しいと思うようになっている。ほとんど病気知らずで、20年以上元気に 2本のブログを毎日更新し続けていられる(来月 25日で 21年になる)のは、この「ほんの小さな達観」のおかげかもしれない。

最後に蛇足っぽいが、佐々木⋈和守さんという方のコメントにはちょっと笑わせていただいた。

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なるほど、「今のままではいけないと思います。だからこそ日本は今のままではいけないと思っていると・・・」というような「小泉進次郎構文」にもそれなりの意味はあるようなので、そこにそれなりの意味を認めることにはそれなりの意味があるようなのである(チョー進次郎構文)。

 

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2024年11月25日

ロシアに移民したがるやつなんていないよ

AFP BB News が一昨日付で "ロシア、労働力不足補う「移民必要」" というニュースを伝えている。私は見出しを読んだだけで「ロシアに移民したがるやつなんていないよ」と呟いてしまった。ロシアと北朝鮮だけは、どんなに甘い言葉で誘われても行きたくない。

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この記事の見出しには「労働力不足補う」なんて謳われているが、確かにこの国の問題は労働力不足ということのようだ。記事を読む限りではロシアの人口動態が逼迫しているのは確からしく、「合計特殊出生率は 2023年は 1.41で、人口を維持するのに必要な 2.0を大幅に下回った」とある。

つまりロシアでは、若い世代がどんどん少なくなっているわけだ。これは日本でも似たようなものだが、ロシアでは「新型コロナウイルスによる超過死亡に加え、数十万人の男性がウクライナ侵攻への動員を逃れて出国したことが挙げられる」ともあり、より深刻な問題となっているらしい。

記事にはさらに「ロシアでは反移民感情が根強く・・・」なんて記述があるので、「ロシアに移住してくる人間が現実にいるのか」と驚いたが、その多くは「中央アジアの旧ソ連構成国出身の出稼ぎ労働者」ということのようだ。なるほど、経済的にはロシアよりさらに暮らしにくい国もあるのだね。

さらに関連ニュースを調べると、「ロシア、市民権取得した移民 1万人をウクライナ侵攻に投入」という記事が見つかった。「ほうら、やっぱりそうなっちゃうよね!」と思ったが、「そうした移民の中には、軍への入隊よりも出国を選ぶ人もいる」という。

当然だろう。戦争にかり出されるために故郷を離れてきたわけじゃないのだから。

この国は軍隊に北朝鮮からの人的応援を受けたり移民を投入したりしているわけだが、それでも足りていないようだ。それは「ウクライナ侵攻に加わる兵士らが抱える借金を 1千万ルーブル(約1480万円)を限度に返済免除」(参照)なんて言い出していることでもわかる。これでは新手の人身売買だ。

いくら借金を帳消しにされても戦死してしまったら「安すぎる命」ということになるし、金を貸している側への補償だってまともに語られていない。さらに国が「言い出しっぺ」なのだから、国庫からの借金もかなりの部分が返済免除ということになるのだろう。

それを補うために紙幣を余計に印刷することになるのだろうから、間違いなくインフレが進む。

というわけでプーチンは、さっさとウクライナ侵攻を止めない限りは自分で自分の首を絞めることになる。

 

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2024年11月24日

Bluesky で英語のネット・スラングを学べた

最近、金ももらってないのに Bluesky という SNS の宣伝なんかしちゃってる気がするのだが、この度は図らずも英語のネット・スラングを学べたというお話である。Bluesky の運営当事者の書き込みが原則英語で表示されるので、目の前に字があればつい読んでしまうカラダの私としては結構勉強になる。

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今回注目したのは、今月 21日付の「いくつかの技術面での機能的問題があるとわかったんだけど、忍耐強く使ってくれてありがとう」というお詫びみたいな書き込みで、「近日中の改善を期待しててね」と添えてある(参照)。自画自賛的アピールだけじゃないというのは、かえって好感度アップにつながる。

で、問題はこの書き込みの最終行にある "TL;DR we're so back" というものだ。恥ずかしながらこんなの初めて見た表現でさっぱりわからなかったが、とりあえずググってみたところ、こういうことだった。

TL;DR:  "Too Long, Didn't Read" (長すぎて、読まなかった)の省略形。転じて「長すぎるという方のための要約です」

We're so back: "Things are good again!" or simply "hooray!" (「また良くなってるよ」あるいは単に「万歳!」)

要するに「長くなるから詳細はくどくど書かないけど、どんどん改善されてるよ。やったね!」って感じなのだろうね。

それからちょっと戸惑ってしまったのは、この書き込みへの自己レスにある "I jinxed it" である。日本語では「ジンクス」というカタカナ語がいい意味にも悪い意味にも使われるが、英語の場合は「またやっちゃったよ、ついてないなあ!」みたいな、悪い意味だけに使われるからだ。

ただこの場合は、「😌」という「ごめんなさい」的な顔文字付きなので、「真剣に改善努力するから、もうちょっと見守っててね」というようなニュアンスなのだろう。

さらにこれに対するレスの "gl lol" にも戸惑ってしまったが、"gl" は "good luck" (幸運を)の略語で、"lol" は両手を挙げて笑ってる姿を表したもののようだ。日本でよく見かける「\(^o^)/ 」の米国版なのだろう。

米国式が両手をまっすぐ上に挙げているのは、全角バックスラッシュ(「\」)なんて英文字にないからだろうが、半角でも "\o/" だとよりリアルに見えるがなあ。ただ、"lol" の方が圧倒的に素早く入力できるのは確かだ。

いやはや、いつまで経ってもお勉強のタネは尽きないものである。それにしても、Bluesky ってかなりカジュアルな雰囲気に満ちてるなあ。

【同日 追記】

ちなみに X (元 Twitter)の方でもイーロン・マスクの tweet が英語で出てくるが、くだらないものばかりで付き合いきれない。

 

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2024年11月23日

「さいとう元知事」が「〜元彦知事」というセコい戦略

今月 18日付の「今回の兵庫県知事選挙の、世論誘導に関する大きな教訓 」という記事で、"今回のケースは、ケチョンケチョン状態から一転して当選に至るまでどのような「世論誘導」が行われたかという視点で捉えるとかなり興味深い" と書いた。

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ケーススタディとして検証するにはある程度の時間がかかるだろうと思っていたのだが、それに関する直接情報が思いがけなく当事者サイドから上がってきたことには正直驚いた。今どきらしく、手間の省ける展開である。

株式会社merchu という PR 会社代表取締役の折田楓さん(上の写真左側)が、「今回広報全般を任せていただいていた立場として、まとめを残しておきたいと思います」として、選挙に当たってどのような戦略で活動したかを当事者の立場から書いているのだ(参照)。

J-Cast ニュースも言っているようにいささか「手の内自慢」的なはしゃぎようではあるが、なかなか面白い展開になった。ただそれは同時に「ヤバい」ということでもあるようなのだが。

公職選挙法では「インターネットを利用した選挙運動」をまったくの無報酬でボランティア的にやってもらったというなら何の問題もないが、「その選挙運動の対価として報酬を支払った場合には買収罪の適用があると定められている」というのである(参照)。

これ、はっきり言って妙な話で、私の感覚からすると「選挙プロモーションをするのに有料でコンサルタントや代理店を雇って何が悪い !?」と言いたくなってしまう。今の公職選挙法では、選挙への「スマートなプロモーション戦略」の適用なんて、そもそも想定されていないのだね。

実際問題として従来の選挙運動というのは、裏で「選挙のプロ」が暗躍し、その報酬はビジネス契約に基づいて直接受け取るなんてことではなく、間接的なところで「いろいろ妙な優遇をしてもらう」とか、あるいはその仲介なんてことになっているようだ。これ「癒着」による腐敗を生む元凶だよね。

今回の斎藤氏の場合はそうした「因習的政治手法」から脱して、まさに新時代の「ドライなやり方」でやっちゃったのだが、それがどうして「買収」呼ばわりされなければならないのか、さっぱりわからない。金で票を買ってるわけじゃあるまいし、政治ってこれだから付き合いきれない。

ただ、今回採用された選挙プロモーション戦略は結果として「上出来」と言っていいほど功を奏したわけだが、内容的には「イメージ優先の広告代理店的発想」がやたら強すぎて、個人的には「あんまり気に入らんなあ」と言っておく。

例えば「#さいとう元知事」をさりげなく「#さいとう元彦知事」(元の「彦知事」?)と言い換えてトボけるなんて、嫌らしくもセコすぎるやり方だよね。こんなもので圧倒的な「逆転勝利」が導かれたわけだ。いずれにしても、今後の選挙のあり方への影響は大きいのだろうけど。

斎藤知事の一連のパワハラ疑惑には事実が含まれていたとの証言もあるし、いくら選挙で勝ったからと言ってもそれが「帳消し」になったわけではない。兵庫県政は今後も「妙な緊張感」の中で、あっちに行ったりこっちに転んだりしそうな雲行きである。

【11月 25日 追記】

様相は「齋藤知事、選挙違反で失職か」という論調と、それに対する「守旧派の SNS 攻撃だ」という反論に二極化している。まったく面倒な話だなあ。

 

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2024年11月22日

年賀状は、本当にネットで済ませようよ

Threads に take3siz さんという方が「ハガキの料金が上がって年賀状どうしよっかという話が出てるが、国民は郵便局からの正しいメッセージを理解しなくてはならない」とのメッセージをポストしている(参照)。「これは郵便局からの『もう年賀状止めようよ』というメッセージである」というのだ。

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この見方はあながち「うがち過ぎ」というわけでもないだろう。郵便局は本当に年賀状の取り扱いを減らしたいのだと思う。年末年始の郵便局は、年賀状のせいでどっと忙しくなり、バイトまで雇わなければならないのだから本当に大変だ。

年賀状が減れば、郵便局の負担はかなり軽くなるだろう。当然ながら「お年玉付き年賀はがき」の売り上げ枚数も減るだろうが、はがきは 1枚当たり 63円から 85円と 3割以上値上げしているのだから、取り扱いが 3割減ってもまだお釣りがくる。たとえ 4割減っても諸経費負担だって軽減されるから OK だろう。

ただ、上で紹介した 2つ目のレスの「というか、富くじに使うお金がない!では?」というのは、ちょっと的外れだよね。そもそも「富くじ」ではなく「お年玉」ということになってるし、そこには結構な「テラ銭」が含まれているはずなので問題ないだろう。

こうなったら「年賀状どうしよっか」を一足飛びに超えて、「年賀状や〜めた」にするのが正解だと思う。最近は企業や団体でも「年賀状廃止」とか「枚数を大幅に減らす」という声をよく聞く。

もとより NTT や KDDI などは 3年前から年賀状を廃止してる(参照)ほどだから、敷居は低い。まあ、この両社はいわば郵便と競合する業種だから廃止しやすかったのだろうが、オリエンタルランドや大広など、多くの企業も年賀状から離れている。

ちなみに私は 2年前の 12月に "既に「年賀状じまい」してしまったのだが" という記事を書いている。ただそれは「紙の年賀状」を止めてしまったということで、ブログ上ではそれ以後もオリジナル・デザインの年賀状を発表し続けている(参照 1参照 2)わけなのだが。

その意味で、始めに紹介した書き込みへの「LINE で済ませてる」というレスにはかなり共感する。今後の年賀状は、ネット上での「年賀メール」とか「年賀ポスティング」とかに切り替わっていくのが自然の成り行きというものだろう。そこには祝電や弔電ほどの妙な頑固さ(参照)はないと思っている。

というわけで、来年早々には「tak-shonai 年賀状ギャラリー」に 2025年巳年の年賀状も加わるのでよろしく。

 

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2024年11月21日

「スマホでカフェの場所取り」よりスゴい光景

ぶっち🇺🇸アメリカ留学 さんという人が、「隣の席に、場所取りとしてスマホを置いて行った人がいた。どんだけ平和なんよ!とビックリした。これができるのは多分世界中で日本だけですわ」と、カフェでの出来事を tweet しておいでだ(参照)。なるほど、他の国ではまず見られないことだろう。

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ところが実はこの国では、こんなもんじゃない光景も日常茶飯事なのである。日本というのは、不思議なほど平和な国だ。

つくば市内のイオン・モールには無料で座れる電源完備のカウンター席がある。多分他のイオン・モールにもあると思うのだが、出先で PC を使って作業をしたい人には、かなりありがたい空間だ。私なんかも、妻がいろいろ買い物している間にここでブログ書いてしまいたかったりする。

しかしそれは、なかなかままならない。何しろ満席のことが多いのだ。いや、文字通りの「満席」というわけではなく、たいてい 3分の 1ぐらいの席は空いているのだが、その前のカウンターには PC  がしっかりと置きっぱなしで「場所取り」されているのである。スマホじゃなく PC だよ、PC!

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しかも PC ばかりではなく、リュックや本、教科書らしきもの(浪人生か?)のほか、ペットボトルの飲み物、上着、資料の束など、一切合切が結構広いカウンターの上を占領していて、さながら「こちら、私の専用スペースです」といった風情なのだ。エアコンもよく効いて快適だしね。

荷物の持ち主の不在はどうやら「ちょっとトイレ」という程度のことじゃないようで、そのまま 30分以上も戻らないというのがザラだ。おそらく店内のカフェで「お茶休憩」か食事でもしているのだろう。こうなると「平和で増幅された図々しさ」の光景である。ある意味「腹の立つ平和」だ。

さすがにこれには苦情の寄せられたことがあったようで、目の前には「荷物で場所取りなどの行為は、他の利用者さまのご迷惑となりますので、ご遠慮ください」という掲示もあるのに、そんなのどこ吹く風だ。先日はあまりムッときたので、こんなふうに写真に撮ってしまった次第である。

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こんなの、盗もうと思ったらたやすいことだ。ひょいと PC だけ取って逃げたりしたら怪しまれるだろうが、堂々と座席に座って荷物を全部リュックに入れ、まるごと持ってフツーに立ち去ったら、誰も窃盗とは気付くまい。

その間に持ち主が帰って来ても、「ずっと放置してあって邪魔だから、まとめて店の事務所に届けようとしてたんだ」と開き直ればいい。少なくとも大義は相手にない。

さっさと近頃流行りの窃盗団のターゲットになればいいのになどと、不埒なことまで考えてしまう私であった。

 

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2024年11月20日

寒空の下でひまわり満開という奇妙な光景

昨日付の『和歌ログ』でも触れた(参照)ことだが、「どさくさ紛れに冬が来た」と言いたくなる寒さである。高村光太郎の時代の「きっぱりと冬が来た」という感覚とは、ずいぶん違ってしまっている。

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そうした中、近所の花畑ではどういうわけかひまわりの花がズラリと満開だ。上の写真は昨日撮ったもので、決して夏に撮ったものの使い回しではないので、そのあたりなにぶんよろしく。

試しに「冬 ひまわり」の 2語でググってみると、銀座東京フラワーという花屋さんらしき店のブログに「冬でもひまわりはあるんです」と高らかに謳われているのが見つかった。「最近の生花市場では、冬場にも "ひまわり" の流通があり、一年中楽しめる状況になってきています」というのである。

さらに調べてみると「冬のひまわりの名所」というのが何カ所かあるようで、中でも神奈川県の寒川町と座間市のひまわり畑が有名らしい。それぞれ NHK (今月 8日)神奈川新聞(同 17日)が伝えている。

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どうやら「冬のひまわり」のメイン需要は、観光客を呼び込むという点にあるようなのだね。個人的には寒空の下でヒマワリを愛でようという気にはなれないが、世の中というのは本当にわからないもので「何でもあり」が当たり前になってしまったみたいなのだ。

ただ「冬」と「ひまわり」は季語として大げんかしてしまいそうで、俳句にはしにくい光景だろう。

「ひまわりでダウンパーカに衣替え」(川柳)

 

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2024年11月19日

紛らわしいカタカナ言葉 -「リスキリング」とか

イスイ さんという方の「リスキリングって聞くと脳内にこういうリスが出てくる」という tweet があって、「なるほどね!」と笑わせてもらった。ただ私だったら逆に「リスを殺す」みたいな連想をしてしまうところだが。、

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これは spartacus さんという方の次のような tweet を受けたものである。

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そう言えば私も遙か昔になってしまうが「リスキリング」というカタカナに始めて出会った時には、元の英語が "reskilling" (re-skilling)だなんて、すぐには想像つかず、やはり "risk" に関係のある言葉かと思ってしまった。「リ・スキリング」みたいに表示すれば、少しはましなのだろうが。

ちなみにこの tweet では reskilling の意味が「再教育」ということになっているが、本来は「(労働者の)新しい技能習得」というような意味合いが強く、「スキルを一つ増やす」みたいな感覚だ。「再教育」と言ったら、フツーは "re-education" だろうなあ。

こんなような紛らわしいカタカナ言葉の筆頭格は、前にも書いたことがある(参照)「ダイバーシティ」だろう。元々は "diversity" (多様性)という英語で、米国発音は「ディヴァースティ」に近いのだが、カタカナ言葉にするとどういうわけか「潜水夫の街」になってしまう。

さらに最近「ムムム・・・」となってしまったのは「コンコーダンス」というカタカナ言葉だ。私が見たのはお薬関係のパンフレットか何かだったと記憶するのだが、初めはどんな踊りかと思ってしまったよ。

検索してみたら「くすりのしおりとコンコーダンス」というページがヒットしたが、コンコーダンスというのは「医療者が患者さんの生活スタイルや気持ちを重視する考え方」ということだという。何のことはない "concordance" (「一致」とか「調和」とかいう意味)だ。

「リスキリング」や「ダイバーシティ」ぐらいなら「新技術習得」とか「多様性」とか言ってしまえば話は楽なのだが、「コンコーダンス」の場合はこうして薬の業界用語みたいな感じで使われてしまうと、他の言葉での言い換えはなかなかむずかしいよね。

 

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2024年11月18日

今回の兵庫県知事選挙の、世論誘導に関する大きな教訓

兵庫県知事選挙に関しては、関東の片田舎から「兵庫県って、他に人がいないのかなあ」なんて思いつつ眺めていたが、昨夜 9時前、早々に「斎藤氏当選確実」のニュースが入ってきた時にはさすがに驚いた。

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一夜明ければ毎日放送が「前知事の斎藤元彦氏(47)、110万票あまりを獲得し再選 兵庫県知事選挙 投票率は 11年ぶりに 50%超」と伝えている。兵庫県の有権者は、他ならぬ自分たちが選挙で選んだ県会議員に「全会一致の不信任」を突きつけられた知事を、自分たちであっさり再選させたわけだ。

これを冷静に解釈すれば、以前にお恥ずかしいほどの低い投票率で構成された県議会の意向が、ちょっと高い投票率でひっくり返されたという図式となる。この投票率のアップに関しては、SNS を中心とした「ネット世論の高まり」というのがあったと一様に報じられている。

斎藤氏の「パワハラ」や「おねだり」は告発者が自殺してしまうほどヒドかったようだが、一方で従来の兵庫県政の方も「問題大あり」だったと伝えられる。斎藤氏は選挙で専ら自分は因習的な県政を一新させたのだという実績のみを訴え、それに SNS が呼応して成功を収めたということのようだ。

県議会側が「鬱陶しい存在の知事」を事実上「クビ」にして安心し、のほほんとしているうちに、斎藤氏側は圧倒的かつ加速度的な情報戦略で「行け行けドンドン選挙」にしてしまったというわけだ。

一方的な情報を発信したかったら、選挙期間というのは「格好の舞台」なのだね。それに対して下手にカウンター・キャンペーンなんか張ったら「選挙妨害」になりかねないから、相手はおとなしくしているほかない。

今回のケースは、ケチョンケチョン状態から一転して当選に至るまでどのような「世論誘導」が行われたかという視点で捉えるとかなり興味深い。日本中の選挙に「ネットde真実」などとは異なる「まともなネット世論」を反映させるには、ここでしっかりとケース・スタディすべきだろう。

いずれにしてもあとは斎藤氏に、「前みたいに調子に乗りすぎないでね」と言うしかないよね。折良く来月早々に丹波篠山に出張する予定だから、兵庫県のちょっと田舎(神戸のような都会じゃないという意味)でのナマの声ってやつを聞いて来ようと思っている。

【11月 22日 追記】

ここで述べた「世論誘導」という視点からとても興味深い記事が Business Journal に本日付で掲載された。「斎藤元彦知事の SNS 戦略を担った PR 会社が戦略を公開… 公職選挙法との関係」というものである。その公開された記事というのは、note のこちらの書き込みのようだ。

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斎藤知事の「SNS 戦略を担った兵庫県の PR・広報会社が選挙活動の具体的な内容をサイト「note」上で公開」したというものだが、これに関して斎藤知事側から報酬が支払われていたとすると、「買収行為」にあたり、公職選挙法に抵触するというのである。調査の結果がどう出るか、注目に値する。

なお、この件に関しては日を改めて独立した記事を書くつもりなのでよろしく。

 

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2024年11月17日

「特茶」の広告、コピーとグラフが矛盾してるよね

先日仕事で湘南方面に行くために、久し振りで JR 電車に乗った。運良く座席に座ることができたのだが、近くの壁面に貼ってある広告のコピーとグラフがまったく噛み合わない。あまり気になるので、写真に撮って下車したほどで、それが下の画像である。

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改めて調べてみると、これはサントリー「特茶」の広告と確認できた。私が知ったのは数日前だが、実はずいぶん前からある広告なのだね。近頃は電車に乗ることが少なくなったので、まったく気付いていなかった。

この広告は、これを飲むことで「8週目から、体脂肪軽減が認められました」というコピーなのだが、これがまったく腑に落ちない。というのは、添えられたグラフを見ると、8週目に入るまでは確かに目に見えて減っているものの、それ以後(つまり「8週目から」)はむしろ横ばいに近いからだ。

念のために、ウェブ上にあったグラフ(参照)を転載しておく(クリックでより拡大された画像が表示される)。

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8週目から、体脂肪軽減が認められました」という文言だと、言外に「8週目に入るまでは、体脂肪軽減が認められません」と言っているとになる。しかるにグラフでは 8週目に入る時点まで明らかに体脂肪が減っているのだから、「7週目までに、体脂肪軽減が認められました」と言うべきだろう。

この方が効き目が早く表れると訴求できるのだから、むしろサントリーにとってメリットのある表現のはずだ。ところが「特茶」関連のサントリーと広告代理店の担当者はどういう酔狂か知らないが、効き目が表れるまで 8週間も待たなければならないという「不利な表現」にしてしまっている。

から」と「まで」では意味が反対なのである。そもそも 8週目から突然効き出すなんていうのはおかしな話だし。

ちなみに、このグラフに基づいてより正確に言うならば「7週目までは体脂肪がある程度減りますが、8週目からは減り方があまり目立たなくなります」となるだろう。さらに私は「7週目までは『特茶』を飲んで、8週目からは競合商品を飲む方がいいかも」なんてことまで思ってしまったよ。

別の情報では、ひろゆき氏の「特茶で脂肪減らない」という発言に対し、サントリーが「ひろゆきさん、こちらにはエビデンスがあるんです」と「論破」したと伝えられている(参照)。サントリーは、ひろゆき氏の言説の類いを「惑わしの呪文」と呼んでいるらしい。

サントリーの手にかかったら、私のこの記事も同様に「惑わしの呪文」扱いされかねない。しかし冷静に見れば、サントリーが自分で言ってる「8週目から・・・」の方が、「エビデンス」どころか「惑わしの呪文そのもの」だよね。

最後に念のため付け加えておくが、今回の「惑わし」の要因は「広告中のコピーとグラフが矛盾する」という 1点に尽きる。「Yahoo 知恵袋」の質問への回答で言われているような、下手なグラフの裏側にあるかもしれないと親切過剰に推測される曖昧な情報なんてのは、こっちの知ったことじゃない。

実際、私は電車で証拠写真を撮っちゃうほど惑いに惑ってしまったんだから。

【同日 追記】

山辺響さんがコメントで、このグラフは「増減」ではなく「変化量」を示すものだということを指摘してくれたお陰で、疑問はかなり晴れた。とはいえ、完全に晴れたわけでもない。詳しくはコメントの推移をご覧頂きたい。

 

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2024年11月16日

回転寿司では、ほとんど「スシロー」一択の私

HUFFPOST に 【人気の「回転寿司」ランキング。「くら寿司」や「はま寿司」を抑えた圧倒的 1位は "あの全国チェーン"】という記事がある。やたら思わせぶりの見出しだが、記事本文を読めば「圧倒的 1位」というのは「スシロー」とわかる。

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以前に "何でもかんでも肉が入ってしまう時代" や "ノーミートのメニューは選択肢が極端に少ない" の記事でも書いているのだが、肉を食わないことにしている私は、土地勘のない出張先などで外食する場合に困ることがある。焼肉屋やラーメン屋ばかりで、ノーミートのメシの食える店が少ないのだ。

そんな時にありがたいのは、そば・うどん屋と回転寿司屋で、あとはカレーの「CoCo壱番屋」にノーミート・メニューが充実しているぐらいだ。出張先で晩飯を食うのは、ちょっと前までは丸亀製麺と CoCo壱が圧倒的に多かったが、最近は回転寿司チェーンに入ることも増えている。

そしてその回転寿司チェーンのうちで私がもっとも贔屓にしているのは、まさに「スシロー」なのだ。それだけに、今回の記事は「しかるべし!」と納得してしまった。

回転寿司だけに値段の心配がなくてそれなりにおいしいし、注文や支払いのしやすさというシステム面でも優れていると思う。そして一番ありがたいのは、店舗が多いので大抵の地域で見つけやすいことだ。

ちなみにこの記事で 2位になっているのは、下の図のように「くら寿司/無添くら寿司」。しかし私は 2022年 4月 20日付の記事ではっきりと書いているように、パワハラが絶えないというこの店は個人的にボイコットしているのでよろしく。

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3位と 5位の「はま寿司」と「かっぱ寿司」には何度か入ったことがあるが、スシローほどではなかった。そして 4位の「金沢まいもん寿司」というのは、名前すら知らなかった。というわけで現状では私の場合、回転寿司ではほとんど「スシロー」一択である。

子細に見れば「くら寿司」以外でも内部的問題が皆無ということはあり得ないのだろうが、それを言い出したら現実問題として晩メシにありつける店の選択の幅が極端に狭くなってしまうので仕方がない。

 

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2024年11月15日

X(旧 Twitter)から Bluesky に引っ越そうよ

IT Media News が「Blueskyのユーザー数、米大統領選後1週間で100万人以上増加」と報じている。Bluesky の Jaz 氏が今月 13日付で、「90日前の Bluesky ユーザー数は 618万人、30日前は 1,085万人、明日は 1,500万人に達しているだろう」と書き込んでいること(参照)などを受けたものだ。

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ということは、今日あたりは既に 1,500万ユーザーを超えているのだろう。さらにニューヨーク・タイムズに語ったところによれば、米国大統領選後の 1週間で、100万人以上の新規ユーザーを獲得したということで、次のように書かれている。

Bluesky の新規ユーザーの多くは、イーロン・マスク氏が保有する競合の米 X から流入しているようだ。

要するにネット民の多くが X(旧 Twitter)に嫌気がさしてしまって、Bluesky を初めとする他の SNS に流出しているというのである。その大きな理由は、イーロン・マスクが選挙期間中に自ら保有する X に、トランプに有利になるような虚偽情報を何本もポストしたことだ(参照)。

彼の書き込みはフォローしていなくても強制的に表示される仕組みのようで、私のアカウントにも頼みもしない書き込みがしょっちゅう表示される。まったく鬱陶しい限りである。

しかし日本においては今のところ、米国ほど大きな動きは生じていない。その最も大きな理由は、イーロン・マスクの書き込みが英語なので、表示されてもそのまま見過ごしてしまうケースが多いからだろう。私なんか目の前に文字があればつい読んでしまう習性なので、いちいち腹が立つのだが。

というわけで日本では、多くの既存ユーザーがまだ X 上での情報発信を続けているし、私自身もムカつきながらとはいえこのブログの更新情報を載せている。我ながらかなり歯がゆい思いだし、似たように感じているユーザーもいるだろうと思う。

ただ、手をこまねいてばかりもいられないので、今年 7月 29日からThreads にもブログの更新情報を載せ始め(参照)、さらに 9月 6日からは Bluesky 上でも始めた(参照)。今のところは既存の X との 三本立てという状態だ。

将来的(なるべく近い将来)には Bluesky への完全移行を果たしたいのだが、残念ながら今のところはまだそこまで至っておらず、我ながら往生際の悪い醜態をさらし続けている。Threads や Bluesky のユーザー数が増えてより大きな影響力を持つようになれば、X なんて喜んで見捨てるのだが。

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というわけで私としては、現在 X 上で多くの情報発信をしているユーザーに、「みんなで早めに Bluesky に引っ越そう!」と呼びかけたいところなのである。

現在のところ、Bluesky の私のアカウントは上の画像でもわかるように フォロワーが 2人だけで、X での 354人に比べたら圧倒的に少数だが、もしあながた Bluesky でアカウントを作って私をフォローしてくれれば、私もすぐにフォローバックするのでよろしく。

ここまで書いてしまえば、これはもう Bluesky のボランタリー・プロモーションと思っていただいても構わない。

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2024年11月14日

例の小学生空手大会での一件で、遅ればせながら一言

小学生の空手大会において、後ろを向いた相手の後頭部に蹴りを食らわせる「反則」行為で、蹴られた方は頸椎捻挫で四肢がしばらく麻痺してしまったという「事件」が問題になっている(参照)。これに関して遅ればせながら、私も一言。

まずとりあえず細かいことだが、この動画の音声(自動読み上げ機能によるもののようだが)、51秒あたりで「主審が止めと言った後」の「止め」を「とめ」と読み上げているが、これ、フツーは「やめ」だ。その直後の「が開いた後も・・・」の部分も、「あいだ」じゃなく「」ということでよろしく。

まず驚いたのは、これって、フルコンタクト空手(寸止めなし)の大会だったということである。「第6回全九州フルコンタクト空手道選手権大会」というものだったようなのだ。私としては小学生でフルコンタクトなんて、かなり思い切ったことするなあと思ってしまうのである。

体がまだ十分にできあがっていない小学生のうちにフルコンタクトなんてやったら、大きなダメージが残る怖れがある。私だったら自分の子どもに空手をさせるなら寸止め空手を薦める。どうしてもフルコンタクトをやりたいというなら、高校生ぐらいになってからだ。

それから、ビデオを見ると反則攻撃された小学生は、相手から目を逸らして後ろを向いてしまっている。このビデオでは「小学生なんだから・・・」と大目に見ているが、私としては、視線が相手から一瞬逸れてしまったとしても安易に後ろ向きになってしまったのはヤバいと言うほかない。

危険という以前に、何しろ武道なのだから簡単にケツを向けたら相手に対して失礼だ。指導者は「後ろを向くな」という指導を徹底すべきだと思う。

この指導が徹底されていれば逆の立場になって、「止め」がかかって相手が後ろを向いている時などは「これはヤバい、待たなきゃ!」と、攻撃を自制できるようになる。「そんな卑怯なことはできない」というわけだ。これも武道精神である。

と、私も一応武道の黒帯として、このくらいは言わせてもらっていいだろう。

というわけで、この状況で「行け!」と言ってしまった指導者は非常識だ。この指導者には所属の空手会で「無期限謹慎」という罰則が与えられたようだが当然だろう。

それから、蹴られた子どもがうずくまったまま動けない状態になっているというのに、周囲の大人の反応が遅すぎる気がする。フルコンタクト空手では珍しくないことなのかもしれないが、子どものことでもあり、即座に状態を確認してしかるべき処置をするなり、救急車を呼ぶなりすべきだろう。

あとはこの試合の当事者同士がきちんと和解して、共に切磋琢磨できる関係になることを期待する。これもまた武道精神である。

 

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2024年11月13日

「同人誌」を本気でやると、大変なことになるようだ

私は半世紀以上前の高校時代に、今は懐かしい「ガリ版刷り」の同人誌を出したことがあるが、本格的な印刷製本のものはやったことがない。そして今、ワダツミさんの「怖いか?」という tweet を見て、「やらないでよかった!」と胸をなで下ろしている。本気でやったら下のようなことになるらしい。

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上の写真は 2つの tweet の写真を縮小してまとめたものだが、実際の tweet の写真の大きさを見たら、圧倒されるだろう。怖いもの見たさにかられてしまったら、クリックしてご覧頂きたい。

同人誌の発行部数に関しては、印刷所の受け付ける「最低ロット」という制約もあるので、ある程度の部数を発注する必要があるのだろうと思って調べてみたところ、何と、「1冊から OK!」とか「最少 4冊から 1冊単位で注文ができます」なんてところがある。世の中って、スゴいものだなあ。

とはいえ、極端な少部数の印刷でも一定の経費はかかるから、部数が少なければ少ないほど単価は相対的に高くなる。しかしそのまま高い値段を付けてもまともに売れるわけがないから、結局は自前の負担になってしまう。

それだったら「どうせ負担する総額はそれほど変わらないのだから、ある程度の部数を印刷して売りまくる方がいいだろう」ということで、何百部も(あるいは何千部も)印刷することになってしまうのだろう。気持ちはわかるが、その結果が上の写真のようになることもあるわけだ。

いくら出費はそれほど変わらなくても、こんなにどっと返本されてしまったら保管場所が大変なことになる。同人誌というのは、広い家に住む人間でないと手を出せないかもしれない。

というわけで、「怖いか?」という問いかけには「怖すぎる!」と答えるしかない。我が家はそれほど広くないからね。

ただ、ワダツミさんの出している自家出版本を紹介するページを見ると「売切本」というのもあるようなので、努力次第ではそれほど大邸宅でなくても済みそうだ。ぜひ頑張ってもらいたいものである。

 

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2024年11月12日

「腹ぼよーん」「だらし内閣」なんて言われてるらしい

第二次石破内閣が発足したわけだが、その大臣集合写真を見て「およよ・・・」となってしまった。それは私ばかりではないようで、dmenu ニュースでは "【物議】「腹ぼよーん」「だらし内閣」トレンド入り" なんてことになっている。

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とくに東京新聞の「第2次石破内閣が発足 30年ぶり決選、野田氏破る」という記事に載った写真(上に転載したもの)がヒドい。前列の 5人、ヨレヨレである。ことに哀れなのが右から 2番目の村上総務相で、「おもらししちゃったんじゃないの?」なんて言われそうな様相だ。

この人、よっぽどのじいさんなのかと思って調べたら 1952年生まれの 72歳で、私と同い年じゃないか。もうちょっとしゃんとしてもらいたいものだ。

撮影の前にちゃんと気を使って上着のねじれを直したりズボンを引っ張り上げたり(もっとも村上さんの場合は引っ張り上げ過ぎだが)してくれるコーディネーター的な人を配置しないと、こんなことになってしまう。さすがに三原じゅん子・子ども政策相だけはセルフ・コーディネートができてるが。

こんな写真を見せられてしまうと、自民党という政党は既に最盛期を過ぎて人がいなくなってしまってるのだなあとつくづく思ってしまうよね。野党の方がまだ元気がいい。

日本にしても米国にしても、本当に優秀な人は政治なんかの世界には入ってこない時代になってしまった。それについては 10年も前の「よほどの物好きでないと、政治家になんかなりたくはないよね」という記事で、次のように触れている(登場人物の肩書きはいずれも当時のもの)。

東国原議員が国会で、「子供のあこがれの職業アンケートで、政治家は 141位でしかなかった」 ことについてどう思うかと安倍総理に質問すると、総理は 「政治家の 1つ上の 140位は刺青師だった」 ともらす一幕があった。

10年前の時点でこんなことだったのだから、今や二世、三世のボンクラさんで溢れてしまってるわけだよね。

 

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2024年11月11日

玉木さん、脇が甘かったね

朝に家を出てクルマで今日の仕事場に向かう途中、カーラジオのニュースで「首班指名で玉木代表の名を書くのか・・・」みたいなことを言っているので、一体何があったのかと思っていた。仕事が一段落してネットニュースを見ると、不倫やら元秘書がどうのこうのとか、馬鹿馬鹿しいことになっている(参照)。

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国民民主党、今回の衆院選でせっかく大躍進していいイメージを売ったのに、代表の脇が甘かったせいで残念なことになったようなのだ。SNS 上では「プライベートな問題に過ぎない」とか「支持者はスキャンダルなんて関係ない」とかいうエールが送られているが、決して全体の意見というわけじゃない。

そりゃ、支持者にとっては「プライベートな問題なんてどうでもいい」ってことになるのだろうが、一般論としてはやっぱり大減点になる。国際的な常識としても、注目される政党の代表が選挙直後にこんなスキャンダルを起こしたらただでは済まない。

この記事を書いている時点では、今日の首班指名選挙で実際に「玉木雄一郎」への投票があったのかどうかまではわからないが、国民民主党員としても喜んで書きたいという気にはならないだろうなあ。どうせ結果的には「石破首相」ってことになるのだろうし。

玉木さん、どうみても「調子に乗りすぎ」だったようだ。政治家たるもの、上げ潮の時こそ身辺には気をつけなければならない。

【同日 追記】

衆議院第一回目の投票では、玉木氏に 28票入ったらしい(参照)。てことは、国民民主党所属の議員は 28人全員がちゃんと玉木氏に投票したってことのようなのだ。結構従順なものなのだね。

 

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2024年11月10日

高校野球のサイレンと「警蹕」(けいひつ)というもの

神社の祭礼や儀式で本殿の扉を開く「開扉」の時など、神主さんがおごそかに「オオオオ〜」と唱えるのを聞いたことがないだろうか。下のビデオでも聞けるが、私なんかは昔フォークロアに極めて近い研究なんかした経歴があるのでかなりお馴染みで、自分でも結構上手にやれたりする。

ただ、この「オオオオ〜」を何というかはこの年まで知らず、「神主さんのオオオオ〜」で通していた。これに「警蹕」(けいひつ)というちゃんとした名称があると知ったのは、TBS ラジオ「安住紳一郎の日曜天国」を聞いたおかげである。

そもそもの始まりは、甲子園の高校野球の始めに鳴るサイレンだった。

10月 27日の放送分で、ある聴取者からの「高校野球のサイレンはウグイス嬢が自分の声でやっているのだと思っていた」というメールが紹介された(参照)。若い頃に放送で流れてきたサイレンを聞いて「この声、本当にすごいよね」と言ってしまい、周囲の友人達に呆れられたというのである。

それまでは自分もウグイス嬢になりたいと思い、人の声だと思い込んでいたサイレンの練習を人知れずしていたというのだから、ある意味とても健気な話ではある。

ところがその翌週、11月 3日の放送では「私も人の声だと思っていた」というメールが相次いでいると報告された(参照)。それどころか、あの声を出すプロの人がいると信じていたという話まで紹介されたのだった。これでプロになっても、あまりお金にはならないだろうなあ。

さらに 本日 10日の放送では、「これを自分の子どもに話したところ、『え、あれって人の声じゃないの !?』と驚かれた」とか、「一人では息が続かないので、何人もが交代で声を出していると信じていた」という話にまで広がっていたのだった。世の中というのは思いがけずスゴいものである。

で、安住さんはさらに「このサイレンって、神主さんの『オオオオ〜』というのに似てるよね」と言い出したのである。そう言えば、確かに似ている。そしてあれは「警蹕」というのだと言う。安住さんって、かなりの物知りのようなのだ。

私は今日の放送を聞いて、そのうち地鎮祭なんかに参列することがあって、神主さんの「オオオオ〜」を聞いたら、甲子園のサイレンの話を思い出して笑ってしまいかねないと思い、くれぐれも気を付けようと心に留めたのだった。

 

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2024年11月 9日

トランプとの付き合い方のお手本は、安倍晋三らしい

ニューヨーク・タイムズに「世界のリーダーへの教訓」として「安倍晋三から学ぶ、トランプとの付き合い方」という記事があると、Courrier Japan が伝えている(参照)。

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どれどれと検索してみると、"Lessons for World Leaders From Japan’s Former Trump-Whisperer" (日本の以前の Trump-whisperer から学ぶ、世界の指導者のための教訓)という記事が見つかった。ニューヨーク・タイムズらしく、なかなか皮肉の効いたタイトルである。

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"Whisperer" というのは翻訳のむずかしい言葉で、教科書的には「囁く人」だが、この場合は「こっそり取り入る人」といった意味になるだろう。Trump-whisperer というのは要するに、トランプにおべんちゃらを囁いて取り入る人という意味で、その代表格が安倍晋三だったというわけだ。

この記事にはこんな感じのサブ見出しみたいなものが付いている。

Shinzo Abe, then the prime minister of Japan, succeeded in making friends with Mr. Trump through golf, entertainment and appealing to his vanity.

(当時の日本首相だった安倍晋三は、ゴルフや娯楽、さらに彼の虚栄心をくすぐることによって、トランプとお友達になることに成功した)

要するに、安倍晋三は徹底的にトランプの太鼓持ちをして取り入ったというわけだ。

今の石破首相の場合は教養が邪魔して、安倍晋三のようななりふり構わぬ取り入り方はできないだろう。今後の日米関係がどうなるか、予断を許さないところである。

【同日 追記】

安倍晋三がトランプの太鼓持ちというのは、日本ではあまり喧伝されなかったものの米国では当然のようにそう思われていたようだ。当ブログの 2019年 5月 28日付 【"Flatter" 「媚びへつらう」という言葉の意味】という記事でも、ワシントンポスト紙での同様の指摘を紹介している。

 

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2024年11月 8日

ストレスを感じたら、セサミストリートで癒やされよう

HUFFPOST が "「もしストレスを感じたら...」 セサミストリートのみんなが発信した「心を落ち着かせる方法」【アメリカ大統領選2024】" という記事を報じている。米国大統領選の行われた今月 5日、セサミストリートのキャラクターたちが一斉に心を落ちつかせるメッセージを発しているのだそうだ。

Stop scrolling, take a deep breath, and use the next few minutes to escape to a place where the air is sweet. 💛💚

(スマホをスクロールするのはやめて、深呼吸して。そして次の数分間は、空気のおいしいところにエスケープすることに使って。💛💚)

トランプ勝利の「悲報」にガックリきている多くの米国民に癒やしのメッセージを発していると捉えるのは、HUFFPOST 編集部だけではないだろう。そして米国民だけでなく、世界の多くの人たちもこれを見て少しは心が落ちつくに違いない。

グローバー(Grover)も、自ら不安そうな表情を浮かべながらもそれを振り切るように "IT'S OK TO FEEL ANXIOUS." (不安を感じても大丈夫)と語りかけてくれている。

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We all face moments when things feel overwhelming, and that’s okay. Remember, you are not alone.

「僕たちはみんな圧倒的な瞬間に直面しているけど、大丈夫。一人じゃないってことを忘れないで」

上のエルモの動画付き tweet には多くの感謝のコメントが付いている。 例を挙げればこんな感じだ。

"This is a respite in a day of chaos"(これはカオスの日々の処方箋だ)

"God I need this today. Thank you Sesame Street."(神様、私は今日これが必要。ありがとう、セサミストリート)

"Sesame Street out here as much for the adults as the kids " (セサミストリートはここでは、子どもだけでなく大人のためでもあるね)

今、心を落ちつかせてくれるものを求めている人は世界中にいる。一人じゃないと知ることができるのはありがたい。

 

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2024年11月 7日

トランプ、「単純ポピュリズム戦略」で勝っちゃった

米国大統領選挙でトランプが勝利した。まったく歓迎したくないニュースで、「やれやれ、これから 4年間、またトランプか」と思うばかりである。

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繰り言になってしまうが、今回の大統領選は民主党の出方があまりにもお粗末過ぎたよね。ギリギリまでバイデンじいさんが立候補すると言い張ったせいでちゃんとしたストーリーのある選挙キャンペーンが構築できず、ショーマンのトランプが目立つばかりになった。

9月 12日付「米国大統領選のテレビ討論は、ハリスの戦略勝ち」という記事で書いたように、トランプは面と向かって討論すればハリスに到底勝てないので、それ以後は直接討論を徹底的に避けてきた。勝手な場所で勝手なことを言いまくるという自分のやり方を押し通したわけだ。

演説会場ではアメリカ国旗をデザインしたベースボール・キャップを(独特の不思議なヘアスタイルを隠してまで)かぶり続けたというのも、実は彼なりのイメージ戦略のようだし、大衆ってこんなのに簡単に乗っちゃうのだね。

というわけで、私は今回の彼の選挙のやり方を「単純ポピュリズム戦略」と名付けたい。こんなので勝ててしまうんだから、がっかりだ。

上の写真は時事通信の "トランプ氏「勝利宣言」" というニュースから拝借したもの。ステージ上の面々、どれもあまりお友達になりたいとは思えない顔ぶれだなあ。

何番目だかの奥さんのメラニア(右から 2人目)は元モデルというんだが、この写真を見る限りではワーストドレッサー候補になりそうだよね。その隣の何とかいう息子(孫じゃないよ)も、ヌボーッとしたまま背ばかりやたら高くなっちゃってるし。

とまあ、ほとんど八つ当たりみたいなことまで書いてしまったが、これ以上はまともなことを書く気がしないので、今日はこれにて失礼。

【同日 午後一番追記】

「単純ポピュリズム」は「下世話主義」と言い換えてもいいだろう。おかげでこっちまで下世話なことを書き捨ててしまったよ。

【11月 9日 追記】

この記事で「ショーマンのトランプ」と書いたが、それは、こちらの動画(今年 2月 16日の記事でも紹介済み)を見ればよくわかる。

 

 

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2024年11月 6日

歩いたり休んだりする方がカロリーを消費するらしい

Gigazine が "ウォーキングは歩き続けるより「休憩」を挟んだ方が最大 60%も消費カロリーが多いとの研究結果" という記事を伝えている。ひたすらコンスタントに歩き続けるより、歩いたり休んだりする方がダイエットにいいという指摘はちょっと意外だが、どうやら本当のことのようなのである。

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これはクルマの運転でも頻繁に加速したり停まったりする方が、一定速度でコンスタントに走り続けるより燃費が悪くなるのと同じ理窟らしい。人間の体も動いたり休んだりする方がどんどんカロリーを消費して、効果的なダイエットになるのだろう。

ちょっと考えてみたところ、歩くなら市街地の方が自然にこの効果が得られそうだ。嫌でも信号で何度も止められるからね。自然豊かな散策路の場合は、あまり調子に乗ってどんどん歩き進まずに意識的に休むように気を付ければいいのだろう。花に見とれるとか。

とはいえいくら「休む」と言っても、上の写真のようにいかにも「エクササイズしてます」みたいな格好で舗道の端に腰を降ろし、車道に足を放り出すのはオススメできない。車道を走ってきたクルマの運転手は、驚いてブレーキを踏むだろう。

記事のどこを読んでも、ウォーキング中に道に座り込んで休めとまでは書かれていない。Gigazine の翻訳は変なのが多いと前に書いた(参照)が、今回の場合はどちらかというと写真が変だよね。元記事の写真はずっとまともである。

ちなみに記事中に「エクササイズ・スナッキング」(exercise snacking)という言葉があるが、これについては同じ Gigazine で 8月 4日付の "ジム通いしなくても少しの運動で十分な効果が得られる「エクササイズ・スナッキング」とは?" という記事に詳しく述べてある。

この記事にある階段昇降の繰り返しなどはエネルギー消費を増やせるだけでなく、年齢的に衰えがちな足腰も鍛えられそうなのでよさそうだ。やってみよう。

 

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2024年11月 5日

選択的夫婦別姓は、避けて通れない問題

日本の「夫婦同姓」制度が問題になっていて、nippon.com も "「選択的夫婦別姓導入を」―国連が 4回目の勧告 : 夫婦別姓をめぐる動き" と伝えている。

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この記事で確認しなければならないポイントは、先進国で夫婦同姓が義務化されているのは日本だけということと、今回の選択的夫婦別姓導入の勧告が既に 4回目になるということだ。「右へ倣え」が好きな日本だが、この問題に関してはどういうわけかムチャクチャ意固地である。

自民党の中にも選択的夫婦別姓の導入に賛意を示す議員も出てきてはいるのだが、政府としての態度表明となると完全に「のらりくらり」が貫かれていて、先月 17日付の日本経済新聞は「日本政府、夫婦別姓の推進方針示さず 国連・差別撤廃委」と、次のように伝えている。

日本政府の担当者はこの日、「国民の意見や、国会の議論を注視しながら、司法の判断も踏まえ、さらなる検討を進める」と述べるにとどめ、推進方針を示さなかった。

これって実質的には何も言っていないのと同じで、自民党の支持基盤である保守層に遠慮していると見るほかないだろう。

保守層は「夫婦同姓は日本の伝統」みたいなことを主張しているが、それには根拠がないことぐらい、歴史を辿ればすぐにわかる(以下の記述は法務省の「我が国における氏の制度の変遷」に基づく)。

  • 明治 3年(1870年)9月 19日:太政官布告によって初めて平民も苗字を名乗ることが許可された。
  • 明治 8年(1875年)2月 13日:太政官布告によって苗字が義務化された。軍の兵籍取調べの必要上と言われるが、夫婦同姓は規定されていなかった。
  • 明治 9年(1876年)3月 17日:太政官指令では「妻の氏は『所生ノ氏』(=実家の氏)を用いること」とされていて、むしろ「夫婦別姓」だった。ただ、実際には夫婦で同姓を名乗ることが徐々に増えていったらしく、混乱が見られる。
  • 明治 31年(1898年):この年に制定された民法で「夫婦は、家を同じくすることにより、同じ氏を称すること」と規定された。

ちなみに明治以前に苗字の許されていた公家や武家の社会では、厳密に考証するとむしろ夫婦別姓だったようだ(参照)。「家」が社会の基盤だった時代、女性は夫の家系に入れてもらえなかったのだ。

我が国で「夫婦同姓」になってからは、公式には 130年足らずの歴史しかなく、しかも日本国憲法発布(1946年)以後の 78年間は「家」制度が消滅してからのものだから、実質的に機能していたのはわずか 52年間しかない。これでは「伝統」と称するに値しないだろう。

それどころか、このまま夫婦同姓を続けて行ったら苗字の多様性がどんどん失われていく。これは当然の理窟で、文化的損失と言わなければならない。理論的には 500年後の日本には「佐藤さん」しかいなくなり(参照)、苗字を名乗る意味がなくなってしまうというのである。

とにかく選択的夫婦別姓は避けて通れない問題なのだ。

 

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2024年11月 4日

今週半ばから、一気に秋が深まるようなのだが

Weather News が「三連休明けは季節の歩みを感じる一週間に」との週間天気予報を伝えている。「三連休最終日の 4日(月)頃までは気温が平年を上回る暖かさとなりますが、連休明けからは一転して平年よりも低い気温の日が多くなる見込」とある。

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ただ東京の予報によれば、今日は晴れで最高気温 22℃、最低気温 12℃。そして明日 5日はそれぞれ 21℃、14℃というのだから、それほどには変わらない。しかしその翌日の 6日にはそれぞれ 16℃、13℃ とかなり下がる。そして 8日(金)、9日(土)の最低気温は一桁台になる。

こんな具合だと、「秋」というより「晩秋から初冬への変わり目」にさしかかっているような気がしてしまう。ちなみに札幌なんて、もうとっくに「冬」だ。先月半ば過ぎまではほとんど夏の暑さだったのだから、本当に秋らしい秋の期間は 1ヶ月足らずということになる。

近頃、気候が本当に極端だ。晴れれば暑いし降れば大雨、そして長い夏が終われば秋の爽やかさを楽しんでいる間もなく冬が来る。本当に秋が短い。

昔は気持ちのいい秋空を眺めている期間が結構長かったような気がする。私が少年時代を過ごした山形県庄内では、8月の旧盆が過ぎれば涼しい秋風が吹き始め、9月から 11月半ばまでは爽やかな秋で、毎週日曜日には火を焚いて芋煮会ができた。

あの頃の気候はもう戻らないのかもしれない。近頃の気候は本当に極端である。

自分のブログを検索してみると、気候の「極端化」という言葉を初めて使ったのは 2011年 8月 21日付の "「温暖化」 というのは 「極端化」 を穏やかに言っただけ" という記事だったようだ。"「地球温暖化」というのは、もっとわかりやすく言うと「気候の極端化」ということであるらしい" と書いている。

続いて 2013年 3月 3日付のその名もまさに「気候の極端化」という記事では、「気候の極端化は今後も進むとみられるので、吹雪だけでなく、台風、爆弾低気圧、竜巻、ゲリラ豪雨、高潮などで、これまでの常識にはかからないような被害の発生が増えるだろう」と書いていて、まさにその通りになっている。

下の画像は、今年の 2月 23日付「天気の「極端化」がますます進行」で使ったものだ。この年の 2月 20日のつくば周辺の最高気温は 23℃ という暖かさで、最低気温は 12℃ だった。ところがその 3日後の 23日は、最高気温が 3日前の 最低気温を 9℃も下回る 3℃ だった。初夏から真冬に逆戻りである。

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こんなような気候の極端化は今後もますます進むのだろうから、覚悟しておかなければならない。

 

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2024年11月 3日

「入国審査」が「入獄審査」になってしまう件

昨日のブログを書いていた時に「入国審査」をついうっかり「にゅうごくしんさ」と入力して「入獄審査」に変換されてしまい、慌てて修正した。「入国」という言葉、正しくは濁らずに「にゅうこく」と読むので、そう入力しなければならない。

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ここで思ったのは、誤変換に気付かずそのままアップロードしてしまっているケースもあるんじゃなかろうかということだ。試しに "入獄審査" でググってみたところ、出てくるわ出てくるわ・・・ 期待を上回る惨状である(参照)。

初っぱなから笑ってしまったのは、「AI による概要」として「入獄審査とは、入獄する際に実施される審査です」と出てきたことだ。Google によれば、裁判で懲役刑が科せられても「入獄審査」で引っかかったら監獄に入れてもらえないみたいなのである。

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「生成 AI は試験運用中です」という但し書きはあるものの、単に「入国」が「入獄」に置き換わっただけってことが見え見えだ。AI ってやつは、当分の間あまり信用しないことにしよう。

もう一つは某大阪市議会議員さん(公明党所属)のページで、大阪港天保山客船ターミナルが監獄の入り口みたいなことになっている。日付が「平成 25年 12月」だから、10年以上もこのまま晒されているのだね。こんなの誰も(本人さえ)まともに読まないから気付かないのだろう。

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敢えて直接リンクはしないでおくけど、上の画像で見えている「大阪港天保山客船ターミナルが国内外観光客」という文言で一発検索できちゃうから、同じことか。

もしかしたら関係者がたまたま私のブログを目にしてこの恥さらしに気付き、こっそり修正してしまうかもしれないが、ご覧の通りしっかり証拠の画像があるので、完全にしらばっくれるわけにはいかない。公職にあるお方のページは、よくよく気を付けなければならないね。

最近、私も年のせいか細かい字が見えにくくなってきて、タイピング・ミスをしても気付かなかったりすることがある。これを機に慎重を期すよう肝に銘じておこう。

 

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2024年11月 2日

トランプと旧統一教会分派、そして日本の自民党

トランプ氏の支援に邦人信者 旧統一教会の分派、信頼を演出」というニュースが伝えられている。ここで「旧統一教会の分派」で「東部ペンシルベニア州ニューファンドランドを本拠地とする『世界平和統一聖殿』」と紹介されているのは、日本では「サンクチュアリ教会」の名で知られている。

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この組織の指導者、文亨進(文鮮明の七男)という男は「自分こそが統一教会を設立した父の理念を正統に継ぐものだ」と主張している。上の写真に映っているのがこの文亭進という男である。

なにやら軍服みたいなものを着ているが、これは単なるファッションではなく、当人は大変な軍事オタクみたいなのである。何しろ『聖書』に出てくる「鉄の杖」とは自動小銃のことだと喧伝し、自らもいつも所持しているほどだから、米国では「危険な軍事カルト」の指導者と見なされている。

米国の The Nation が今回の件を "A Christian Gun Cult Holds a Trump Festival" (キリスト教の銃カルトがトランプフェスティバルを開く」と、彼の銃を持った写真入りでニュースにしているほどだ。

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どのくらい危険かと言えば、一昨年の TBS ニュースでよくわかる。何しろ銃弾ベルトみたいな冠を被っているぐらいだから、異様すぎるほどだ。

今回ニュースになったトランプ支援のイベントには、日本からも数十名が参加しているとある。どうやらサンクチュアリ教会の日本支部が資金を出し合い、米国の大統領選挙戦運動に交代でメンバーを送り込んでいるらしい。かなり「アブナい団体」と言うほかない。

ちなみに Wikipedia の「世界平和統一聖殿」のページには「日本での活動」として次のような記載がある。

日本では安倍首相時代に官邸前で応援する街宣活動を隔週で行い、その後の自民党総裁選では、高市早苗を支持する街宣活動を行った。

というわけで、自民党右派との繋がりも否定できない。まったく困ったものである。

 

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2024年11月 1日

「ゴミ」と「ケツの穴」のどっちがヒドい?

時事通信が "トランプ氏支持者を「ゴミ」呼ばわり? バイデン氏失言か、共和反発 ー 米大統領選" という記事を伝えている。これって前日に伝えられた "プエルトリコは「ごみの島」 トランプ氏集会で差別発言―米大統領選に影響も" という話のアホらしさを増幅させてしまったものらしい。

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とりあえず前提となったのは、トランプが 10月 27日に開いた選挙集会で、応援演説に立ったコメディアンのトニー・ヒンチクリフ(Tony Hinchcliffe)が米領プエルトリコを「ゴミの島」(island of garbage)呼ばわりしたというニュースである。これはこれで結構な問題になった。

そしてその翌日、バイデン現大統領が「プエルトリコ人は善良で高潔な人々だ。唯一、私に浮かんで見えるごみは、トランプ氏のサポーターズ(支持者たち)だ」と述べたのだという。売り言葉に買い言葉みたいものとは言え、トランプ支持者達を「ゴミ」呼ばわりしてしまったわけだ。

これに関して共和党関係者は猛反発しているというのだが、単なる言葉尻を捉えた馬鹿馬鹿しい話の応酬と言うほかない。というのは、トランプ支持者たちは元より「俺たちはケツの穴」と自称してるんだから、「ゴミ呼ばわり」ぐらいは笑って受け流せるはずなのだよね。

私は 9月 25日付「トランプを支える "asshole" (ケツの穴)人気」という記事で、"「トランプ = asshole」というのは、米国では彼の支持者たちの間でさえ広く賛同される「定説」みたいなもの"  と書いている。

トランプの演説集会に集まった聴衆は、「トランプ は『俺らの嫌なヤツ』なんだ」(「嫌なヤツ」は原文では"asshoe")と言っている。リベラル派が「トランプは asshole だ!」と攻撃しても、保守派には「おぉ、その通りだよ!」と応じられてしまうのだから、なかなかおもしろい。

今回のニュースでは、「俺たちは『ケツの穴』だよ」と言っている連中が「ゴミ」と呼ばれることには反発してしまうというご都合主義が浮き彫りにされているわけだ。

ああ、政治ってくだらない!

【同日午後 追記】

これに関してはさらに続いて "バイデン氏、公式発言録改ざんか 「トランプ支持者はごみ」を修正―米報道" なんてニュースまで伝えられて、ますます馬鹿馬鹿しいことになっている。「この人、大統領選候補から降りて本当によかった」と、今さらながら思ってしまう。

 

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