紛らわしいカタカナ言葉 -「リスキリング」とか
イスイ さんという方の「リスキリングって聞くと脳内にこういうリスが出てくる」という tweet があって、「なるほどね!」と笑わせてもらった。ただ私だったら逆に「リスを殺す」みたいな連想をしてしまうところだが。、
これは spartacus さんという方の次のような tweet を受けたものである。
そう言えば私も遙か昔になってしまうが「リスキリング」というカタカナに始めて出会った時には、元の英語が "reskilling" (re-skilling)だなんて、すぐには想像つかず、やはり "risk" に関係のある言葉かと思ってしまった。「リ・スキリング」みたいに表示すれば、少しはましなのだろうが。
ちなみにこの tweet では reskilling の意味が「再教育」ということになっているが、本来は「(労働者の)新しい技能習得」というような意味合いが強く、「スキルを一つ増やす」みたいな感覚だ。「再教育」と言ったら、フツーは "re-education" だろうなあ。
こんなような紛らわしいカタカナ言葉の筆頭格は、前にも書いたことがある(参照)「ダイバーシティ」だろう。元々は "diversity" (多様性)という英語で、米国発音は「ディヴァースティ」に近いのだが、カタカナ言葉にするとどういうわけか「潜水夫の街」になってしまう。
さらに最近「ムムム・・・」となってしまったのは「コンコーダンス」というカタカナ言葉だ。私が見たのはお薬関係のパンフレットか何かだったと記憶するのだが、初めはどんな踊りかと思ってしまったよ。
検索してみたら「くすりのしおりとコンコーダンス」というページがヒットしたが、コンコーダンスというのは「医療者が患者さんの生活スタイルや気持ちを重視する考え方」ということだという。何のことはない "concordance" (「一致」とか「調和」とかいう意味)だ。
「リスキリング」や「ダイバーシティ」ぐらいなら「新技術習得」とか「多様性」とか言ってしまえば話は楽なのだが、「コンコーダンス」の場合はこうして薬の業界用語みたいな感じで使われてしまうと、他の言葉での言い換えはなかなかむずかしいよね。
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コメント
concordance、googleに発音させると「ケンコーダンス」に聞こえますねえ。医療分野だけあって、なおさら誤解を生みそうです(笑)
投稿: らむね | 2024年11月19日 19:46
らむね さん:
最初の "con" の母音が曖昧母音ですからね。試しに自分で発音してみても「ケンコーダンス」みたいになりました。アクセントの位置が「ダンス」の「ダ」じゃないのが救いです (^o^)
そのうち「健康ダンス」ってのが流行りでもしたら、さらに紛らわしいですね。
投稿: tak | 2024年11月19日 20:06
以前から気になってたやつです。
https://mitsui-shopping-park.com/divercity-tokyo/
分かってて商標名として使っていると思いますが、見た瞬間 ウッ となります。
リ何とかには、リスケ や リルート なんてのもあります。
言葉数を減らすにはいいですね。
投稿: ハマッコー | 2024年11月20日 01:38
ハマッコー さん:
「台場」で「ダイバーシティ」とは、本当に駄洒落レベルですね ^^;)
(たった今思いついたんですが、「多様性」のことを言う時に「ダイバーシティ」の「シ」にアクセントをおいて「ダイバー・シティ」みたいに言う人がいるのは、これの影響なのかも)
なるほど、「リスケ」と「リルート」はピンときますね。
投稿: tak | 2024年11月20日 09:32